アメリカフヨウの育て方…種まきからも育てられます
目次
アメリカフヨウの特徴は?品種庭植えの水やり鉢植えの水やり肥料植え付け・植えかえ・種蒔き管理場所・日当たり病害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- アメリカフヨウ
- 科名
- アオイ科
- 属名
- フヨウ属
- 学名
- Hibiscus moscheutos
- 別名
- クサフヨウ・草芙蓉
- 水やり
- 水を好む
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 初心者向け
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アメリカフヨウの特徴は?
アメリカフヨウはアオイ科の
多年草。冬は地上部が枯れますが、春には芽を出す
宿根草の植物。草丈1m-1.5m。花の大きさは品種にもよりますが直径20cm。大きいものは30cm。基本的には乾燥に弱い。直射日光がガンガンと当たる場所に植えた場合は一日に二回の
水やりが必要です。
一日で花がしぼむ「
一日花」で、毎日花が咲きます。毎日このしぼんだ花を摘むようにします。放置しておくと株のエネルギーが
種子をつくることに注がれて次の花が咲きづらくなります。
開花は6月末~8月初旬と、8月末~10月の頭に咲く。8月に3週間ほどの休息をとる。7月の開花が花数も多くて1つ1つの花も美しい。気温の低下にともない花数は減少し、10月に最後の数輪が咲いて終了となる。
草丈1m〜1.5m
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品種
サウザンベル
タキイが作出した品種で、淡いピンクの大輪種。花の直径は25cm〜28cmほどになります。このページの一番上の画像はサウザンベルです。
古い品種で、最近は流通していないが、植えっぱなしでそのまま栽培できるため、ときどき見かける。アメリカフヨウを昔から知っている人がこのサウザンベルを見ると懐かしい気持ちになります。
庭植えの水やり
庭植えでも春〜秋の間は土が乾いたらたっぷりと水を与えてください。
庭植えでも水切れを起こしやすいので、株元をワラでマルチングをして乾燥を防ぎましょう。
アメリカフヨウは元々湿地で生育するもので、原種に近いものはより乾燥に弱く、強い乾燥に合うとしおれて枯れます。品種改良が進んでいるものは乾燥に強いものが多いですが、水やりの間隔は品種によるので、各自で掴んでいってください。
庭植えの冬の水やり
冬の間は、自然の雨や雪で十分です。しかし3月の関東など、極端に土が乾燥して雨がない期間が長い場合、水やりをした方がいい。その場合は午前に行う。
鉢植えの水やり
アメリカフヨウは乾燥に若干弱く、鉢植えだとその傾向は尚強くなります。鉢植えだと水切れがおきやすく、夏場はかなりマメにやらないと枯れてしまいます。夏は朝と夕方の2回水をやりますが、それでも水やりが追いつかない場合は、
半日陰に移動させたり、
二重鉢をするなど、対策が必要です。
鉢植えの冬の水やり
冬は地上部がなくなりますが、根が生きていて、春になると芽吹いてきます。断水すると枯れるので、冬でも水やりが必要です。
肥料
春から夏に掛けて、すごい勢いで生育します。開花も多く、
肥料が切れると開花も少なくなります。春から夏に掛けて一週間に一回液肥をやるか、一ヶ月に一回緩効性肥料(化成肥料や
油粕・発酵
鶏糞など)をやってください。
植え付け・植えかえ・種蒔き
種まき
種子の表面に傷をつけて(ヤスリとか)から水に一晩つけておくと、
発芽率があがります。
発芽温度は25度と非常に高温なので、種まきは5月〜6月になります。ビニールポットに
用土を入れ、2粒から3粒撒いて、土を軽くかぶせて、水をやります。乾燥しないようにしていると芽が出ます。葉っぱが4枚以上になってから植え付けます。
直根性で、ポット内に根が行き渡ってから植えると、植え付けても生育しにくいので、早めに植え付けましょう。
植え付け時期
霜が降りなくなってから庭植えしましょう。関東でも5月のゴールデンウィークに霜が降りることがたまーにある。苗を植えるのは4月の下旬。確実に行くなら5月のゴールデンウィーク過ぎてから。
用土
市販の花と土の
培養土か
赤玉土6
腐葉土4を混ぜたものを使います。培養土を使うのが便利で結局安上がりです。庭植えにする場合は、庭土に腐葉土か
堆肥を入れて用土とします。
庭植え
庭植えする場合は深さ30cm以上を掘り返して、庭土に対して牛糞堆肥や腐葉土を2割か3割ほど入れて、化成肥料を規定量入れて、よく混ぜ込んで用土とします。穴に半分用土を戻して、株を入れ、隙間に用土を入れて水をやって完成です。根が横に広がるので、株と株の間は大きい品種は80cm、
矮性品種は50cmほど空けます。
●根がまっすぐに深く伸びるので、深く耕しておきましょう。
●根がまっすぐ伸びる直根性で、移植は向いていない。苗を植えつけるときや鉢を植え替えするときは土を崩さないようにする。苗の土を崩すと根が傷ついて枯れることもある。
●北アメリカの湿地帯が原産地で、湿気を好む。夏場の乾燥が厳しい場合は、蒸発を防ぐために株元に敷きワラなどすると良い。
鉢植え
鉢植えでも育てられます。鉢植えにするときは出来るだけ深くて大きな鉢に植えます。夏場の吸水が激しく、水やり管理する人も大変な思いをするため、やはり庭植えの方が適しています。
鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(
軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をしっかりとやります。 植え付けの際に苗の土は崩さないで植えてください。
根が張りやすく、
根詰まりを起こします。少なくとも二年に一回は植え替えをします。植え替えをするときは、土を崩さないでください。直根性なので土を崩すと根が傷ついて生育不良を起こしたり、枯れることもあります。
株分け
アメリカフヨウは3年か4年で徐々に株が老化してきます。新芽が出る前の4月に掘り上げてみると古い株と新しい株があるので、これから古い株を取り除いて新しい株だけを植え替えします。
●種まきから10年経ても健在な株もある。
●採種して撒いて増やすことは出来ますが、親株の性質を受け継ぐとは限らず、花色も違います。新しい苗を買うか、株分けが無難です。
●夏に地面から出る節の多いヒコバエを
挿し木にすることも可能。湿らせた挿し木用の土にビニール袋をかける密閉挿しが成功率が高い。
管理場所・日当たり
年中日当たりのいい場所を好みます。また風通しのいい場所が好ましいです。乾燥に若干弱く、すこし水もちのよい乾燥した土を好みます。もちろん水をマメにやれば克服できますが、環境があっていればほぼ放置で毎年咲く便利な植物です。
花は
西日に注意。高温で縮れてしまう。葉は西日に強く、ごく一部が
葉焼けする程度。西日を避けて、建物の東~南に植えて午前は日当たりで、昼から日陰になる場所がベストですが、気にしないでもいいです。
●8月には草丈が1メートル以上にもなり、直射日光にも耐えるので、他の植物のための日除けにも使えます。
冬前に剪定
冬には地上部が枯れてしまいますが、春には芽を出します。晩秋に枯れ始めたら、地上部を15cmほど残してバッサリと切り落としてしまいましょう。
寒冷地では冬越しに防寒必須
霜に当たっても根までは枯れませんが土が凍結すると枯れます。霜柱が発生したり、凍結する地域は土に腐葉土やワラをかぶせて凍結を防ぎます。
暖地は確実に越冬可能。
中間地は場所によるが大体可能。寒冷地は防寒が必須です。鉢植えの場合は厳寒期に冷気にさらすと弱る。鉢ごと地中に埋めるか、屋内に入れるなどする必要がある。無加温の温室にいれても良い。
3月の関東のように極端に乾燥する場合、土が乾燥していたらたっぷりの水をあげたほうがいい。
病害虫
ハマキムシが付きやすいです。年に4回か5回発生し、葉っぱを丸めてその中で幼虫が冬を越します。暖冬の場合はその幼虫が冬でも活動します。丸めた葉っぱごと、切り取って捨ててしまいましょう。
追いつかない場合は、
ホームセンターなどで薬剤を購入して駆除しましょう。薬剤はもっとも入手が容易で安価なオルトランを推奨。ただし近くに食用作物がある場合に注意が必要。
20センチを越える大きな花が
ハイビスカスに似ていて、迫力があります。芙蓉(フヨウ)というのはハスの美称であることこから、ごっちゃになるので、フヨウのことを「木芙蓉(モクフヨウ)と呼ぶこともあります。
●朝開いて夕方にはしぼむ。
●中心が黒いものとそうでないものがある。
ちなみに画像はユーザーさんからの投稿で手前がアメリカフヨウで、奥が
タイタンビカス。
ハイビスカスの仲間。花がでかい。とにかくでかい。しかし日本ではその大きさが嫌われるのか、それとも宿根だからか、あまり出回ってない。品種改良したものは花が小さいものが多い。明治時代に日本に渡来するも、下品な花と評されたことがある。
一般的にでまわるアメリカフヨウは二種類あり、ルナとサウザンベルがある。ルナは草丈が1メートルほどと小さく、花も10センチほどと小型。サウザンベルは画像の品種であり、1.5メートルほどで花も30センチほどになる。画像の花の直径が27センチほどになる。
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