酔芙蓉(スイフヨウ)の育て方…大きくなりすぎるから剪定で小さく!剪定時期はいつ?

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酔芙蓉
目次
スイフヨウ(酔芙蓉)の特徴は??
大きくなりすぎるので小さく剪定しましょう
なかなかしぶとい
水やり
肥料
植え付け・植えかえ
挿し木
管理場所・日当たり
病害虫
咲かない原因は?
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学名や栽培スケジュール
最終更新
植物名
酔芙蓉
科名
アオイ科
属名
ヒビスクス属
学名
Hibiscus mutabilis
水やり
水を好む
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
酔芙蓉の開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。
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スイフヨウ(酔芙蓉)の特徴は??

スイフヨウ(酔芙蓉)はアオイ科低木のフヨウの園芸品種。冬は落葉する落葉樹。

8月〜10月にその日のうちにしぼむ一日花の白い花が開花し、その花が時間の経過とともに白→ピンク→赤と変化していく様子を「酔う」と見立てた名前は粋に思います。よく「午前中は白、午後からピンク・赤」と言いますが、一様に色が変わるのではなく、一本の木で白やピンクや赤が混在しています。真夏だと暑さのせいか午前中からピンク色になっています。

樹高が3mくらいにはなります。春に苗を植え付け、春から夏にかけて枝を伸ばして生育、夏に花が咲きます。通常の芙蓉よりも寒さに弱く、暖地だと戸外での越冬が可能だが、関東以北では冬は室内管理。関東から西の霜が降りる地域では戸外の霜の当たらない場所で管理すれば越冬する。基本的に八重。一重の酔芙蓉もあるが珍しい。

花屋やホームセンターに苗が出ることはほとんどない。購入するならばネットで買った方がいい。酔芙蓉を育てている人は、特に必要もないのに挿し木で増やす。近所にスイフヨウを育てている人がいたら、聞いてみるといいです。もしくは枝をもらって挿し木しましょう。

樹高最大3m。剪定で抑制は容易。
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大きくなりすぎるので小さく剪定しましょう

花芽分化と剪定時期について

スイフヨウの花芽は7月以降に出来ますので、7月以降に剪定をしないでください…といっても、開花は夏から秋…花芽ができてすぐに開花するので剪定して落とすことはほとんどない。

剪定の適期は冬です。寒さで葉っぱが枯れこんで剪定しやすいので、12月から3月に剪定しましょう。

バッサリと剪定

適当な大きさに剪定します。重なり合っている枝を枝を間引いて、光が幹まで届くようにし、風通しを良くします。

酔芙蓉は放置していると3mのまぁまぁ大きな木になります。毎年生育するほどに根づいているなら、樹高30cmか50cmくらいでバッサリ切っても、春から秋の生育時期に枝を伸ばしますので、気にせず剪定しましょう。
●冬に枯れ込む地域は毎年、幹を地際から30cmくらいに切って、株元にマルチングをして防寒します。
●枝の上に方に花が付きやすく、2mくらいから、花が咲いても花が見えないか、見えづらくなる。なので冬にバッサリと切り戻すといいです。
●金持ちの家(というか園芸が好きな家)は一段低いところに酔芙蓉を植える。すると大きくなっても、上から見下ろすように花を鑑賞できる。

なかなかしぶとい

管理人が住む広島では電車の線路の高架の道の脇に酔芙蓉が生えていて、邪魔になるほど大きくなると刈り込まれてしまいますが、毎年開花しています。環境が合えば結構しぶとい植物です。

水やり

土が乾いていたら水をやってください。夏になると蒸発が激しく、葉っぱが大きいこともあって、水切れしやすくなります。

庭植えでも夏は乾燥するようであれば水をやってください。

鉢植えだと尚更水切れが起きやすくなります。鉢植えの場合は、土が乾いたら水をやり、春〜夏は乾燥しないようにマメに水やりをします。夏は朝と夕方に水をやり、それでも水切れするので、半日陰に移動させます。

肥料

酔芙蓉は肥料がなくても、土がよほどの痩せ地じゃない限りは枯れることはないですが、追肥をした方がよく生育し、よく開花します。しっかり開花させるならば、寒肥(2月)、春(4月〜5月)、開花期間(7月〜10月)に肥料をやりましょう。

2月に寒肥として株元に油粕+骨粉か化成肥料をやります。これは春以降に生育するための準備のための肥料です。

新芽が出る4月以降に株もとに緩効性肥料(化成肥料)をやってください。

花芽が出来る7月以降から花が咲いている間は一週間に一回程度、液肥をあげてください。酔芙蓉はよく開花します。開花するには「リン」が必要です。リンが切れると開花が鈍くなるので、この時期に追肥するとよく開花します。

植え付け・植えかえ

時期・頻度

庭への植え付け・鉢の植え付け植え替えは活動が鈍くなっている冬〜早春の間に植え付けます。鉢植えの場合は毎年植え替えをしましょう。

用土

水はけのよい肥沃な土を好みます。鉢植えにする場合は花と野菜の培養土に川砂かパーライトを1割ほど混ぜるか、そのままで植え付けをします。庭植えにする場合は、水はけが悪いならば川砂かパーライトを入れ、腐葉土堆肥を2割か3割ほど足してから植え付けをしてください。

庭植え

庭の土を深さ30cmほど掘り、掘り出した土に腐葉土か堆肥を3割か4割ほど混ぜて、緩効性肥料を入れて、用土とします。用土を穴に半分戻し、苗を植えます。隙間に用土を入れていき、最後にしっかりと水をやって完成です。

苗についている土は落とさず、根もほぐさないで植えてください。
地植えにすると生育が早い。幹が太くなる。

鉢植え

大きな鉢の方が大きく育ち、花がたくさん咲きます。直径30cmの尺鉢と呼ばれるものに1苗、植えます。

鉢底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を3cmほど入れます。穴を塞ぐ網も鉢底石(軽石)もホームセンターで売ってます。あとは用土を入れ、苗を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやれば完成です。植え付けのときは根を崩さないように、土を崩さないように植えてください。根をいじって傷つけると生育不良を起こします。
鉢底の穴を根っこが突き破って、地面に根を伸ばすことがあるので、地面に直接置かないようにする。受け皿で敷きましょう。

挿し木

酔芙蓉の多くは八重で、雄蕊と雌蕊が未発達で種子ができづらいです。多少は出来るらしいですが、ほとんどできない。そのかわり、挿し木の成功率が非常に高いです。ちなみ八重咲きの種子を撒くと「一重の酔芙蓉」ができることがほとんどです。

秋になり、葉っぱが落ち始めたときに、ついでに剪定します。新芽…枝についた「ぽっち」のこと…がついた枝を取り、枝が凍らないようし、一定の水分がある環境を作るため25cmから30cmほどに切ってビニール袋に入れて、土に埋めておきます。

春になり、埋めた木を掘り出します。木の根元の方の切り口をナイフで新しくします。25cmから30cmだった木は大体。20cmから25cmくらいになります。その新しい切り口を地面に刺します。枝の半分が土に埋まるように挿しましょう。

用土は上記の「花と野菜の培養土」でもいいですが、できれば肥料がないっていない方が雑菌が繁殖せず、成功率が上がりますので赤玉土小粒単用か挿木用土を使いましょう。発根までは一ヶ月ほどです。
切り口に発根剤を塗ると成功率がさらにアップ。塗らなくてもかなり成功率は高いですが。

葉っぱが出て、生育し始め、葉っぱが3枚か4枚になったら、鉢植えにしたり庭植えにします。最初から庭の土に挿し木してもいいですが、アオイ科植物は「移植ができない」ので、まずは鉢で株を作ってから、どこに植えるか考えたほうが良いです。

上に書いたのはよく、酔芙蓉の育て方の本に書いてある内容。秋冬に剪定した枝を保存しておいて春に取り出すのは、おそらく剪定した枝を効率よく利用するためで、5月6月に芽のついた枝を切って、挿し木しても発根し、晩夏から秋の開花まで間に合う。なので、面倒なら春に挿し木しても良い。

管理場所・日当たり

日当たりがいい場所で育ててください。日当たりさえよければあとの管理は難しくないです。環境が合えば育てやすい植物です。ベランダでも日当たりが良ければ育って開花します。

夏越し

耐暑性があって、夏の暑さには問題がありません。日を受けすぎて水切れが起きるくらいです。乾燥に弱いので水切れに注意します。鉢植えであまりに乾燥するなら半日陰などに移動させます。

越冬

耐寒温度は0度〜マイナス5度のどこかで、通常のフヨウより寒さには弱いです。関東南部であれば戸外で越冬可能。北関東より北の寒冷地では鉢植えにして室内に取り込みます。

暖地でも冬の寒さで葉っぱが傷みます。地上部が枯れても根が生きていれば春に芽吹くので、霜が降りる地域は11月〜12月になったら株全体を地表30cmから50cmほどに剪定して、株もとに腐葉土やワラをかぶせたりして、マルチング(防寒対策)をしておくと安心です。

病害虫

ハマキムシ(ワタノメイガ)
葉っぱがクルクルと巻かれていたら、そのなかに虫が居ます。ハマキムシはワタノメイガの幼虫。ワタノメイガは綿(アオイ科)の葉っぱを食べる幼虫の蛾のこと。ハマキムシが発生したら、見つけ次第補殺します。追いつかない場合は、ゼンターリ粒状水和剤・プレバソンフロアブル・オルトラン乳剤・カルホス乳剤・スミチオン乳剤の1000倍溶液などを使用します。

カミキリムシ(ラミーカミキリ)
カミキリムシの幼虫が幹を食い荒らします。おがくずが発生しますので、すぐに分かります。穴に針金を突っ込んで幼虫を殺します。カミキリムシが発生しますが、それで枯れることはあまりないです。

フタトガリコヤガ
毛虫。というかトゲのある青虫。葉っぱを食い荒らす。ほぼ発生する。外観が非常に悪くなるので、箸などでつまんで取り除く。クロルフルアズロン乳剤・オルトラン水和剤が効く。

アブラムシ
葉っぱや新芽の汁をすう。オルトランを前もってやっていると予防できる。スミチオン乳剤も効ききます。

咲かない原因は?

ツボミが出来てもなかなか咲かないのは温度と日光が足りないから。我慢するか、室内に取り込んで暖かくし、日光に当てると開花する。8月9月は開花しやすいが10月以降になると咲きづらい。11月くらいまで涼しくなると、一日花なのに前日の花が残っている。

全く開花しないのは、剪定して花芽を落としてしまったか、よほど環境が悪いか…例えば鉢植えで根詰まりしている、日当たりが悪いが原因です。肥料が不足すると開花が鈍いことはあっても、咲かないなんてことはないです。
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