トックリヤシの育て方…挿し木で増やしたり、タネから育てることもできなくもないが…

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トックリヤシ
目次
トックリヤシとは?
挿木で増やす?
水やり
肥料
植え付け・植えかえ
管理場所・日当たり
季節別の管理場所と管理のコツ
害虫
特徴・由来・伝承
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学名や栽培スケジュール
最終更新
植物名
トックリヤシ
科名
ヤシ科
属名
トックリヤシ属
学名
Mascarena lagenicaulis
耐寒
10度
水やり
乾かし気味に
場所
室内
難易度
上級者向け
トックリヤシの植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。
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トックリヤシとは?

トックリヤシは植物としては成長の遅い植物で、そこが長所です。成長するほうが、育てていて楽しいのですが、室内のグリーンとしては、成長著しいのは困る場合があります。トックリヤシは耐陰性があり、初心者でも育てやすいです。ただし、冬の寒さに弱く、10度以下になると枯れてしまいますので、冬も人が生活する場所で管理してください。

トックリヤシは芽が出てくる場所が決まっていて、他の植物のように「摘心したら脇芽が出て・・・」ということはありません。芽が出てくるところを切り落とすと、もう芽が出ません。大きくなりすぎても、切り戻して小さくする・・・ということはできません。古い葉っぱも枯れてから、むしってください。
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最初に育て方のまとめ

●水は控えめに。
●冬はさらに水を控えて、葉っぱに霧吹きで葉水をする。
●春から夏に肥料をやると良いが、大きくなりすぎて困るなら控える。
●新しい葉っぱが出にくい。葉焼け害虫などで葉っぱが落ちると取り戻せず、そのまま枯れやすい。
●葉っぱが出る部分が折れると、もう新芽は出てこない。
●株を増やすのは基本的に種子から。
●かなり育てるのは難しく、また流通量が少ない。
トックリランと混同しやすい。
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挿木で増やす?

トックリヤシの枝を切って挿し木すると、増やすことが出来ます。でも、根本は膨らまず、トックリヤシなのに「トックリ」ではなくなります。さらにトックリヤシは枝が一度折れると新しい枝が出てこないので、枝を切ってはいけません。つまり挿木も良い方法ではないです。

トックリヤシの根本が膨らんでいるのは「実生」・・・つまり種から増やしたものだけです。そのために手間が掛かるので「トックリヤシ」って見かけなくなっています。

タネから育てる?

種の果肉を取り除き、4号〜5号の鉢に土を入れて、タネを埋め、通常の水やりをしていると半年〜1年で発芽します。発芽後も生育は遅く、販売されている商品のようになるのに発芽後数年とか…とにかく生育が遅く、大変なので実生栽培はされていません。

水やり

土が乾いていたら水をしっかりとやります。トックリヤシは根元のふくらみに栄養を溜めておくので、水は控えておくのがコツです。土がカラカラに乾いてから水をやっても、枯れたりはしません。

水のやりすぎに注意…ですが

トックリヤシを枯らす原因は、水切れより「水のやりすぎ」です。水をやりすぎると根が腐って枯れてしまいます。特に冬は成長が止まり、水の吸い上げる力が落ちています。冬はさらに水は控えて下さい。土への水やりは控えますが、空気中の湿度は高くしてください。加湿器で50%にしてその上で霧吹きで葉っぱに水をやります。
●水を控えることで、植物内の水分が減り、体液の濃度が高くなることで寒さに強くなるとかなんとか。これはトックリヤシに限りません。
●受け皿をしている場合は、水が溜まっていたらマメに捨てて下さい。水が腐って根腐れにつながります。
●夏に葉っぱが黄色くなって落ちたら根腐れの可能性大。水のやりすぎです。
●幹が腐ると復活は厳しい。腐った部分を大きめに削り落として乾燥させると回復するかも。

肥料

肥料は生育期間(4月〜9月)に液体肥料を二週に一回ほどあげてください。もしくは化成肥料を一ヶ月に一回、説明書きの半分をやってください。

大きくしたくない場合は、肥料は控えましょう。春から夏の生育時期に戸外で日光に当て、肥料をやるとよく生育し、冬越ししやすくなります。

植え付け・植えかえ

時期・頻度

鉢底から根が出てきたら、根が鉢の中でいっぱいになっていると考えて下さい。根が詰まると水をやってもやっても水切れになったり、葉っぱが落ちてきます。植え替えを検討します。頻度は大体三年に一回です。

植え替えに適した時期は春(4月〜5月)で、この頃に植え替えれば、植え替えのダメージをその後の生育時期に取り返せます。

用土

用土観葉植物の土を利用します。市販されている花と野菜の土には腐葉土が入っていて、これが室内で管理する場合は匂いますので、観葉植物の土を使ったほうがよいです。

鉢植えの植え替えの手順は?

太い部分を絶対に傷つけないようにします。傷つけた場合はしっかりと乾燥させてください。根詰まりでガチガチになっているなら鉢をハンマーで叩き割ってでも太い部分は傷つけないようにします。

鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に鉢底から水が出るまで水をやってください。

植え替えをするときは、現在の鉢より一回り大きな鉢を用意します。ひと回りとは現在の鉢より1号か2号大きな鉢のことです。古い鉢から抜き、土を落とさず、根をいじらないで植え替えてください。どうしても同じ大きさに植え替える場合は、根をいじらないように少量の土を落として植え替えます。

管理場所・日当たり

本来は日当たりを好みますが、夏の直射日光に当たると葉っぱが焼けて黒くなってしまう。葉焼けは回復せず、葉焼けが多いと株が枯れてしまいますので、気をつけてください。耐陰性があって、少々日当たりが悪くても生育することから、明るい室内や戸外の明るい日陰で育てられることが多いです。

季節別の管理場所と管理のコツ

戸外の日当たりでも半日陰でも日陰でもOK。もしくは室内の日当たりのいいところ。戸外で育てる場合はいきなり日当たりに出さない。いきなり出すと葉焼けを起こします。トックリヤシは生育が非常に遅く、葉焼けがひどいと枯れます。戸外の日陰で二週間→戸外の半日陰で二週間→戸外の日当たりへと移動させる。

直射日光の当たらないところ。戸外の半日陰や日陰、室内の直射日光が当たらない場所。直射日光は苦手ですが夏の暑さには強い。室内で育てる場合は冷房は当てない。冷房の風が直接当たらなければいいです。

戸外の日当たりでも半日陰でも日陰でもOK。もしくは室内の日当たりのいいところ。最低気温が15度以下になったら室内へ。

室内の人が生活する場所で、出来るだけ明るいところ。冬は水を控えることで寒さに強くなります。トックリヤシは寒さに弱く10度以下だと傷んでしまいます。水を控えればもう少し耐えられます(5度から7度くらいまで耐えるはず)。ちなみにトックリヤシは暖かい地域の植物で一番寒い月の夜の気温も15度以上。そりゃ寒さに弱いわけです。寒さで葉っぱが全て落ちると枯れます。暖房の風は非常に乾燥していてトックリヤシでも厳しいです。直接当てないようにしてください。直接じゃなければいいです。部屋を加湿器で50%以上にしその上で葉水をしてください。

害虫

トックリヤシの栽培は水を控えるのが育てるコツなのですが、水を控えると、カイガラムシが発生します。カイガラムシは幼虫は捕殺、成虫は古いハブラシでそぎ落としてしまいます。アブラムシも発生します。虫で葉っぱが落ちるとなかなか復活しないのでとにかく早めに対応します。
●予防としてはオルトランを撒いておくのがよいです。

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特徴・由来・伝承

根本が徳利のように膨らんでいることから、トックリヤシと呼ばれるヤシ科の植物です。トックリランという植物と混同されがちですが、別種です。増やしづらいい寒さに弱いので流通していません。ハワイではトックリヤシは幸運を運ぶ植物で触るだけでお金が入ってくるとか。
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