ハイノキ(灰の木)の育て方…成長が遅いから苗木は大きめなものを
目次
ハイノキ(灰の木)の特徴水やり肥料植え付け管理場所・日当たり剪定病気・害虫特徴・由来・伝承最後に…関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ハイノキ
- 科名
- ハイノキ科
- 属名
- ハイノキ属
- 学名
- Symplocos coreana
- 別名
- イノコシバ
- 水やり
- たまにやる程度
- 場所
- 外の半日蔭
- 難易度
- 中級者向け
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ハイノキ(灰の木)の特徴
ハイノキ(灰の木)は近畿から九州、南西諸島に自生する
ハイノキ科ハイノキ属の常緑
低木。関東でも庭植えで越冬可能ですが、あまりに寒いと落葉します。春(4月〜5月)に五枚の花びらからなる白い花を咲かせ、結実して秋に黒く熟します。
花よりもその樹形と常緑樹のわりに繊細な葉っぱ(常緑樹は
針葉樹より肉厚な広葉が多い)が魅力で、
シマトネリコと同じくらいに
シンボルツリーとして人気のある樹木です。
庭植えするのであれば、出来るだけ大きな苗木を植えた方がいいです。というのもハイノキは他の庭木に比べると、成長が遅いからです。年間で20センチか30センチほど。小さな苗木を植えるとなかなか大変です。
樹高10m…ただし10mに達するのはかなりの期間が必要で、庭植えでは3m〜4mにまとまります。
花言葉誕生花
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水やり
根が浅いせいか乾燥に弱いところがあります。庭植えすればほぼ降雨だけで十分なのですが、日照りが続くようであれば水をやってください。また夏に日差しで乾燥して根が傷んでしまいますので、根本に
腐葉土やワラを敷いて
マルチングをするか、根本に
玉竜・
リュウノヒゲ、その他
グランドカバーに向いた植物を植えて乾燥予防をします。
肥料
あまり
肥料は必要としていませんが、生育がよくないなら、12月〜2月のどこかで一回、寒肥をします。株から少し離れたところに深さ20cmの穴を数箇所ほど掘って、そこに化成肥料か
油粕+骨粉を入れて埋めてください。
植え付け
鉢植えでも育てられますが、普通は庭植えでシンボルツリーとして育てます。
成長が遅いので、樹高ができれば高いもの…1.5m以上を植えるといいですが、価格も高いので、注意してください。
あと、山採りと畑ものがあり、山で採種したものと、畑で育てたものではちょっと性質が違い、山採りは日光・乾燥に弱く、畑ものは日光に比較的強いです。できれば畑ものを購入しましょう。
時期
活動を始める4月〜5月に植え付けます。
用土
ハイノキは土質を選ばず、常識的な
水はけ、水もちがあればいいです。庭植えであれば、元の土に腐葉土か
堆肥を混ぜて、あまりに水はけが悪いなら川砂・
軽石小粒などを入れてください。土を掘り返したときに、水がにじみ出るようならば植えても根が腐って枯れてしまいます。
鉢植えであれば、一般的な
培養土で植えます。
庭植え
庭に根鉢の二倍か三倍の深さと大きさの穴…大体直径50cm深さ50cmの穴を掘って、掘り出した土に腐葉土か堆肥を3割ほど入れ、化成肥料を規定量入れてよく混ぜて
用土とします。できれば一週間寝かせて土を馴染ませるといいです。穴に半分ほど作った用土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。できれば水極めをした方がいいです。
あまった土で株の周囲に土手をつくって、そこに水をためて、水が引くまで放置し、水が引いたら土手を崩してならして感性です。水極めをした方が根が広がりやすく失敗が減ります。
管理場所・日当たり
近畿以西が自生地域ですが、最近は関東でも庭植えできています。
年間を通して
半日陰で管理します。半日陰とは、木漏れ日が当たる場所か、1日のうち午前中だけ日光が当たる場所のことです。
夏の直射日光と乾燥、特に
西日に弱いです。乾燥を避けるには根本に腐葉土やワラを敷いてマルチングをします。西日がどうしても当たる場合は、スダレなどを掛けて日除けをします。
山採り・畑もの
畑もの、と言われるハイノキは日当たりでもOKですが、山採りものと言われるハイノキは日陰を好み、半日陰か日陰で育てます。日向で育てると葉っぱが焼けて徐々に枯れていきます。ネットで市販されているハイノキは大抵が畑ものです。これは山採りものが大きく広がるのに対して、畑ものがまっすぐスレンダーに伸びることが「都市部の庭向き」とされるためです。
畑ものと言われるハイノキでも半日陰で育てられます。
山採りもの
山採りものは日当たりのよいところでは葉やけしてしまい、真夏に葉っぱが落ちてしまいます。真夏に一日の日照時間が二時間程度の日陰や半日陰になる場所で管理して下さい。寒さには強いですが、寒さで葉っぱが落ちることもあります。
畑もの
九州などで育てられたハイノキは日向でも葉やけはしにくいです(あまりに直射日光が強いと葉やけすることがあるらしいです)。畑ものでも寒いと葉っぱが落ちることはありますが、6月前後までにはほぼ回復します。
剪定
剪定に適した時期は新芽が動き始める前か、直後の3月〜4月。もしくは活動が止まっている12月あたりです。
ハイノキは成長が遅いので、邪魔になれば剪定しますが、バキバキ切ってしまうと回復に時間が掛かります。ほとんどノーメンテナンスにしておきます。あまり大きくなってしまったら
芯止めして大きさを抑えます。芯止めについては
芯止めのページを参考に。
ハイノキが真夏の直射日光で枝枯れしたら、涼しくなってからでいいので、枝を切ります。枝を放置しておくと病
害虫の巣になります。
病気・害虫
アブラムシ、
カイガラムシが発生します。発生したら薬剤を散布して駆除しましょう。
特徴・由来・伝承
常緑樹で花が咲きます。葉が小さく樹形がよく、ネットなどでも庭木として非常に人気になってきています。成木では5メートルから10メートルほどになります。
木に酸化アルミニウムが含まれていて、灰汁が染めものに利用されていたことから「灰の木」と呼ばれるようになりました。木材として将棋の駒・箸などに利用されます。
最後に…
ハイノキは成長が遅く、環境が合えば管理も楽な便利な樹木で、雰囲気を壊さないことから、シンボルツリーとして植えられたり、
ナチュラルガーデンにも合っています。
シンボルツリー・ナチュラルガーデンに適した他の植物は
シンボルツリー、
ナチュラルガーデンに向いてる植物の一覧ページを参考にしてください。
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ハイノキ科