シマトネリコの育て方
目次
シマトネリコの特徴は?庭植えの水やり鉢植えの水やり肥料植え付け・植えかえ管理場所・日当たり病害虫・トラブル剪定関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- シマトネリコ
- 科名
- モクセイ科
- 属名
- トネリコ属
- 学名
- Fraxinus griffithii
- 別名
- タイワンシオジ
- 水やり
- 水を好む
- 場所
- 日の当たる室内
- 難易度
- 中級者向け
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シマトネリコの特徴は?
シマトネリコは
モクセイ科トネリコ属の常緑樹木。室内の
観葉植物として栽培されることもありますが、戸外に
シンボルツリーとして庭植えされることもあります。
常緑・半常緑高木。熱帯の植物ですが、関東以南であれば露地での越冬も可能。例えば玄関の外の観葉植物として飾ったり、
暖地では隣の家との境界で生垣代わりにすることも可能です。
5月〜6月に開花し、甘い香りがあります。花びらがパラパラと落ちて、掃除が必要なので、落ちて掃除が必要なところには植えない方がいいかもしれない。
樹高10m〜15m
成長が早く、伐採依頼の多い樹木
近所の庭木にトネリコが植わっていたら庭木にできるので植えるのもいいんですが、庭植えすると生育が早く、あっという間に2m、3mになります。大体、一年で2m成長しますね。根が制限されているとある程度大きさは抑えられるのですが、大きくなりすぎると管理が厳しくなります。
思いの外、大きくなりすぎるため造園業者に伐採依頼が多い植物です。
花も咲き、こぼれダネで増える
葉っぱが涼しげで、育てやすいために、観葉植物としてネットショップでも人気のシマトネリコ。葉っぱに光沢があって、洋風のお宅にも合ううえに、寒さにも一定の耐性があります。5月前後に白くて香のある小さな花を咲かせ、その後、実をつけます。花には蜂がよってくることもあります。
また、タネができるということは、
こぼれダネで株が増えます。庭木に植えたために根元に子株がポコポコ生えてくるんですよね。これは邪魔なので抜いてしまいましょう。
画像はユーザーさんから投稿してもらったトネリコの花の画像。
ユグドラシル
北欧神話のユグドラシル…世界を支える樹である世界樹はトネリコとされます。トネリコはしなやかで加工しやすく丈夫であるために、人々の生活に深くかかわっていたようです。
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庭植えの水やり
庭植えにした場合は、自然に降る雨だけでほぼ問題ありません。ただし、乾燥する時期(7月から9月)は水をしっかりとあげてください。
水切れのダメージなどで丸坊主になっても、なんとか復活してくるが、なかなか復活しない。ダメージからの回復を早めるために切り戻すといい。枝分かれさせたいところまでガッツリ
切り戻して、根の負担を減らしましょう。
鉢植えの水やり
春と秋は土が乾いたら、鉢底から水が出るくらいに、たっぷりと水をやってください。非常に乾燥に弱いです。乾燥すると葉っぱが落ちます。一度葉っぱが落ち出すとガンガン落ちていきます。
シマトネリコは乾燥に弱いですが、土が湿りっぱなしになるのも
根腐れの原因になります。土が乾いてから水をやってください。
夏の水やり
夏は朝と夕方の二回、
水やりが必要になるかもしれませんが、置き場所次第ですので、よく土の状態を確かめてから水をやってください。
冬の水やり
冬になると蒸発が少なくなり生育が止まりますので、水やりの頻度をとにかく減らしてください。冬の水やりの目安としては土が白くなって数日たってからです。
良い方法としては毎日鉢を持ち上げる習慣を付けます。それで鉢の中の水分量を重さで分かるようになっておくと楽です。もしくは割り箸を突っ込んでみて確認しましょう。できれば
土壌水分計で計測してからしっかりと乾いてから水をやるといいです。
水やりを減らすってのは、頻度で水量じゃないです。水量は冬でもできれば鉢底から水が染み出すくらいにやります。ドバっとやって、次に乾燥するまで水をやらないようにします。ちょこちょこ水をやっていると根腐れします。
水やりついでに葉を洗う
葉っぱにホコリが掛かり、良く見ると白いものが薄っすらと被っていることがあります。葉っぱを一枚ずつキレイにするのは大変なので、春や夏に日向ぼっこのついでに、外に出して、水をバシャーっと掛けてやりましょう。
葉っぱに水をやると
ハダニ予防にもなります。
肥料
鉢植えであれば、春から秋の生育時期に緩効性の化成
肥料を月に一回やるか、液体肥料を二週に一回やります。肥料は絶対に必要というわけではありませんが、肥料をやることで確実に生育は良くなります。
庭植えの場合、大きくなりすぎるので、肥料をやるのは控えた方がいいです。3月に一回だけ、化成肥料を少量やる程度にしておきましょう。
植え付け・植えかえ
関東以西の
中間地・暖地であれば、戸外に庭植えしてもいいのですが、暖地じゃなければ鉢植えが普通。中間地でも何年かに一回強い寒波がやってきて、それで枯れることがあるので、中間地では鉢植えが無難。近所の庭に生えているかどうかをチェックして大丈夫なら植えるといいです。
関東でも戸外の庭植えにしていることがあるんですが、寒さで傷んで春先は葉っぱが茶色いことが多い。芯まで枯れていなければ、また芽吹く。また、雪の重さに弱いため、一本立ちでないとバキバキに折れる。また、
水捌けのよい庭土だと庭植えなのに水やりが必須になるので、おすすめはしない。
時期
春(3月)から秋(10月)のうち、真夏を避けた時期に植え替え・植え付けをします。真夏はさすがに調子を崩します。気温が10度以下になると生育が止まり、これ以上に植え替えると根が動かず回復しないまま、枯れてしまうこともあるので秋といっても早めにしておきましょう。
鉢植えにしている場合、二年に1回を目安に植え替えをしてください。鉢の底から根が出ていたら植え替えを検討します。
用土
鉢植えであれば一般的な
培養土か、観葉植物の土で植えます。自作する場合は
赤玉土7
腐葉土3を混ぜたものを使います。培養土は臭うので、戸外管理なら培養土、室内管理なら観葉植物の土が適しています。
庭植え
直径30cm深さ30cmほどの穴を掘って、元の土に腐葉土か
堆肥を3割ほど入れて、化成肥料を説明書きの規定量を入れて混ぜて
用土とします。穴に半分を戻して、苗を入れて隙間に土を入れて、最後に水をしっかりとやる。
グラグラするとよくないので、支柱を立てて支えてください。根付いたら支柱は取り除いていいです。
鉢植え
古い鉢から株を取り出し、古い土を半分ほど落としてから、植え替えればOK。難しいことはありません。
鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(
軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をしっかりとやります。これで完成です。
あまり立派な鉢に植え替えると重くて動かないかも。女性や老人だけの家庭なら樹脂やプラスチックの鉢に植えて鉢カバーというのが無難かも。
管理場所・日当たり
年間を通して日当たりか
半日陰で管理するのが適しています。地域によっては室内でも戸外でも。
強い日差しを浴びると葉っぱが変色してくることがあります。これを
葉焼けといいます。変色するとすぐ枯れるということはありませんが、葉焼けを起こしているようであれば、日差しの弱い場所に移動させてください。
室内で管理していて、葉っぱの色が悪くなってきたら日が不足しています。その場合は、日向ぼっこをさせてやりましょう。
越冬
シマトネリコは寒さに弱い、といっても耐寒温度は0度程度とされ、観葉としては強い方。地域によっては戸外で越冬も可能です。ですが強い寒波が来ると枯れることがあります(マイナス3度以下)。
0度前後で降りる霜で多少のダメージを負っても復活します。よって多少霜が降りる地域でも戸外で育ちます。また、大きく育つと寒さにも強くなる。
寒さに当たって葉っぱが落ちても、完全に枯れていなければ春になったら新芽が出ます。ちゃんと管理しておきましょう。
病害虫・トラブル
スズメガ
スズメガの幼虫(イモムシ)が発生し、葉っぱを食べる。糞で地面が黒くなるほど。放置していると葉っぱを全部食べてしまうので、薬剤で駆除しましょう。
ハダニ
乾燥するとハダニが発生します。ハダニは乾燥すると発生します。葉っぱに霧吹きをしてやったり、水やりの際に葉っぱにかけてやるとハダニは予防できます。大量に発生したら薬剤で駆除します。
コガネムシ
コガネムシの幼虫が根を食べます。鉢植えだと内部に2匹住んだだけで枯れてしまいます。
落葉する理由
落葉する理由としては
●寒さに当たった。
●水切れ(水やりをしましょう)。
●葉っぱが密生した(
剪定して枝を減らしましょう)。
●日光不足(室内管理していると、日光不足で弱って落葉することがあります。日向ぼっこさせましょう)。
●根腐れや
病気などで弱っている。
●置き場所を変えた。
などがあります。
トネリコは環境が変わると、古い葉を落として、新しい環境にあった葉に変えて対応しようとします。移動させると、葉っぱを落とし、それを見て、焦って頻繁に移動させているうちに弱ってしまうので、あまり移動させないようにします。
剪定
毎年11月に剪定します。
鉢植えの場合は、
鉢の大きさを超えた大きさに生育することはありませんが、庭植えにしているとどこまででも生育します。放置していると手に負えない大きさになりますので、管理できる大きさになるように小さく剪定します。幹のてっぺんを切って小さくまとまるようにします。これを
芯止めといいます。
あと、変な方向に生えている枝や、邪魔な枝を剪定します。枝を裁くことで風通しを良くして、病
害虫の予防をします。庭植えならば、高枝切り鋏が必須。
どの枝を剪定するのかは
枝の種類(剪定の基礎知識)を参考にしてください。
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