アオダモの特徴と育て方

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アオダモ
目次
アオダモの特徴は?
水やり
肥料
植え付け・植えかえ
管理場所・日当たり
剪定
病気・害虫
特徴・由来・伝承
最後に…
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学名や栽培スケジュール
最終更新
植物名
アオダモ
科名
モクセイ科
属名
トネリコ属
学名
Fraxinus lanuginosa f. serrata
別名
青梻
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
アオダモの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。
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アオダモの特徴は?

アオダモはモクセイ科トネリコ属の落葉高木。3月には緑の新芽が芽吹き、6月前後に花が咲き、夏は木陰を作り、雌雄株があれば秋に実がなります。
アオダモ:補足情報
紅葉もします。大きくなってくると幹にシラカバのような白い模様が現れるのも人気です。北海道でも自生するので寒さに強く、育てるのは簡単で、気をつけるのは植え付け時くらい。

同属のシマトネリコが成長が早く、大きく成りすぎて手に余ることがあるのに対して、アオダモは成長が遅く、剪定で小さく仕立てることは可能で、シンボルツリーとして人気があります。ただ、成長が多少遅いといっても、最終的には大きくなるので気をつけた方がいいです。
樹高10mから15m。ただし生育は遅く剪定でまとめられるし、庭植えだと根が広がりにくく5mに止まります。
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水やり

庭植えの水やり

アオダモは根が広がり、成長すると乾燥に強いので、庭植えにした場合は、降雨だけで十分育ちます。

ただし、植え付けて1年〜2年は根が広がっておらず、水切れを起こしやすくなります。植え付けた直後の夏は乾燥に弱かったり、3年以降も庭の土の水はけ具合によっては、水をもっと必要とする場合もあります。

鉢植えの水やり

鉢植えにした場合や、根本に雨が当たらないような場所に植えた場合は、土が乾いていたら水をやるようにします。土が濡れていたら水は控えます。

コツ

暑さだけで枯れることはない。乾燥にちょっと弱いところがありますが、暑さには問題がありません。もちろん暑い→蒸発する→乾燥する→弱るのですから、無関係ではないんですが、水やりをして乾燥を防げば暑さは問題ありません。

枝先から枯れてきたら、病気害虫根腐れを疑う。枝先から枯れるのは、水を吸い上げていないからで、根の問題か、テッポウムシなどが発生しているためです。

水不足になると、水の蒸発とのバランスを取るために落葉する。これはある意味で「健康な防衛本能」ですから、水やりの頻度を増やすと回復します。

肥料

庭植えになら2月に、鉢植えなら3月に寒肥として、化成肥料を土にまいて混ぜます。もしくは根に当たらないように株の周囲に数箇所の穴を掘って油粕を埋めます。冬の肥料は春以降の新芽のための肥料です。毎年施肥しましょう。

また、鉢植えの場合は開花後の6月にも同様に肥料をやるといいです。
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植え付け・植えかえ

時期

植え付けは休眠している落葉時期に行います。アオダモに限らず、樹木は地上部に葉っぱがある時期に植えるのは控えます。地上部に葉っぱがあるときに植えると枯れます。

鉢植えの場合は2年か3年に一回は植え替えをしましょう。

鉢植えでも、庭植えでも構いません。庭植えにした場合、最大5メートルから6メートルくらいに育ちます。

用土

アオダモは肥沃で常識的な水はけ・水もちのある土を好みます。庭土に腐葉土堆肥を混ぜて用土としましょう。

鉢植えにする場合は、一般的な培養土を利用します。自作する場合は赤玉土7腐葉土3を混ぜたものを使います。

庭植え

庭植えの場合は、直径50cm、深さ50cm〜60cmの穴を掘り、掘り出した土に腐葉土と堆肥を3割〜4割ほど入れ、化成肥料を説明書きの規定量を入れて混ぜ、用土とします。水はけが悪い場合は、川砂・軽石パーライトなどを混ぜて水はけを良くしてから植えます。

穴に半分の用土を戻し、苗を入れて、隙間に用土を入れていって、水をたっぷりとやって完成です。

グラグラしているならば、支柱をたててくくりつけます。横風でグラグラしているといつまで経っても根付かず、枯れてしまうこともあります。

もしも庭土を掘り返した時に水がしみ出すようなら、根腐れして枯れますので、別の場所にします。
水はけのよい地層の下に粘土層がある場合、表面的には水はけがよくても、水が溜まっていることがあります。これはまー、どうしようもないです。何回かやって駄目だったら縁がないと諦めます。大掛かりになりますが「レイズドベット」という解決法もありますが、普通はしません。

鉢植え

10号鉢に1苗を植えます。

鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れていきます。最後に水をしっかりとやります。

植え替えの場合は、古い鉢から株を取り出し、古い土を3分の1ほど落とし、同じ大きさの鉢か、できればひと回り大きな鉢に植え替えます。

管理場所・日当たり

日当たりを好みます。日当たりか半日陰の場所に植え付けます。

アオダモ:夏
日当たりに強いのですが、あまりに日当たりが強い場合や西日が当たると、真夏に乾燥して枯れ込むことがあります。ただし、水やりを増やすことで予防できますし、落葉しただけでは枯れません。多少落葉しても水をやれば回復します。

葉が黒く変色したら…

植え付けした1年目に根が整う前に猛暑がやってきて、乾燥に耐えきれず葉っぱが黒く変色してくることがあります。そうなったら株の根の周囲に腐葉土を混ぜて蒸発を防ぎ、アオダモ全体に…葉っぱにも水を掛けて水分蒸発を防ぎましょう。

一旦根づくと乾燥にも強いです。

秋の紅葉は?

アオダモは紅葉するのですが、紅葉する前に落葉することが多いです。これは強い日光にあたった葉っぱは「寿命が短い」ため、日当たりで管理していると紅葉する前に落葉することがあります。

剪定

アオダモは自然な樹形が綺麗なので、基本的に剪定はしない。ただし大きく育って邪魔になるので、大きく育ってから…樹高2m〜3mになったら邪魔な枝を冬の落葉時に剪定します。

まず、枯れた枝を落とし、幹まで風と日光が通るように枝をすいて、徒長した枝(やたら長く伸びるだけの枝)を落とします。太い枝を切るときは中途半端なところではなく、枝分かれしているところで切ります。

剪定する枝と残す枝については以下のページを参考にしてください。
樹木の枝の種類を知って、剪定を上手になろう
樹木の枝の種類を知って、剪定を上手になろう
ガーデニング知識(上級編)

また、一定の高さに達して、これ以上大きくしたくない場合は、芯止めをします。芯止めはてっぺんの「芯」を切ることで高さを抑えることです。いずれはまた別の芯が出てくるのですが、それまでは抑えられるので、芯止めをしましょう。

詳細は以下のページを参考にしてください。
芯止めの意味・メリット・手順のまとめ
芯止めの意味・メリット・手順のまとめ
トラブル

病気・害虫

褐斑病
幼木のうちに発生しやすい病気で、葉っぱが落ちます。原因となる菌は落ち葉に潜んで越冬して、毎年発生することになるので、落葉した葉っぱはゴミ袋に入れて廃棄し、殺菌剤を散布して、翌年の発生を抑えます。ただ、他の植物に感染することはなく、アオダモがこれで枯れるほどでもないので、気にしないでもいい!って意見もあります。神経質にならない方がいいですよ。

テッポウムシ
カミキリムシの幼虫で幹内部を食べ荒らしてアオダモを枯らせます。株元にオガクズのような「糞」が見られたら、テッポウムシがいますので、穴の中に薬剤を流し込んで、穴を癒合剤などで塞ぎます。薬剤はホームセンターなどで販売しています。
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アメリカシロヒトリ
最近見ません。

特徴・由来・伝承

モクセイ科の樹木。アオダモというとバットの材料になることで有名です。といっても成長が遅くてバットが切りだせるまでになるには時間が掛ります。現在国内にアオダモが少なくなり、バットに適したアオダモを手に入れることが難しくなっています。

雌雄異株で、雄の木と雌の木があり、種子を取るには雌雄の株が必要。春に花が咲いて秋には実がなります。花の形が変わっていて、遠くから見るとフワフワして不思議な感じです。種子に羽が付いたような……ブーメランのような形をしていて、風に乗って出来るだけ遠くに移動しようとします。

アオダモは水に濡れると樹皮が緑青になります。また枝を水に浸けていると青い蛍光色になります。これが名前の由来とされています。

最後に…

アオダモは手間がかからず、季節を感じられるシンボルツリーとして人気ですが、よく見かける植物でもあります。それはちょっと…と思われるならば、他にもシンボルツリーの候補はありますので、以下のページを参考にしてください。
シンボルツリーに人気の庭木の一覧と性質を解説
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園芸用語
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一覧まとめ
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