サワギキョウの育て方
目次
サワギキョウとは?水やり肥料植え付け・植えかえ・種蒔き管理場所・日当たり病害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- サワギキョウ
- 科名
- キキョウ科
- 属名
- ミゾカクシ属
- 学名
- Lobelia sessilifolia
- 別名
- 沢桔梗・宿根ロベリア
- 水やり
- 水を好む
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 中級者向け
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サワギキョウとは?
サワギキョウは
リンドウ科の
多年草。
キキョウ科で
ロベリア属(ミゾカクシ属)なのですが、ロベリアとは全く違う咲き方をします。ロベリアが匍匐したり、せいぜいコンモリと茂る程度なのに対して、草丈が1mと成長し、場合によっては邪魔。植える前に検討しましょう。
春か、夏から秋に掛けて苗が出回るので、これを植え付けをします。冬は地上部が枯れてしまいますが地下で根が生きていて春には芽吹いて夏には花を咲かせます。
北海道から九州まで自生する植物で非常に頑健。自生地が水辺で、土が濡れているくらいの状態を好み、乾燥させるとしおれてしまいます――といっても、一旦根付いてしまえば普通の植物より若干弱い程度です。
雑草に近いものですから、そんなに気にしなくても大丈夫です。
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水やり
基本は「土が乾いたら水をやる」ですが、他の植物と違って土が濡れているくらいを好みます。鉢植えならば土が乾ききる前に水をやるようにし、水をやるときは鉢底から染み出すくらいにしっかりとやります。
水が汚れないのであれば腰水での栽培も可能。
●水辺に自生する植物で水は欲しがります。
●水は好むのですが、停滞した水…汚い水は苦手です。
肥料
肥料は春(3月)の活動をし始める前に、固形肥料をやるか、植え付け時に肥料を混ぜておくか、春から秋にかけて液体肥料を二週間に一回程度やります。また地上部が枯れる11月あたりにも固形肥料をやるといいです。
肥料を好み、不足すると生育不良・開花不良を起こしますが、グングンと成長して草丈が高くなりますので様子を見て肥料を調整しましょう。
●肥料がないからって枯れるわけじゃないです。肥料がないと花数が少なくなります。
植え付け・植えかえ・種蒔き
時期・頻度
植え替えは地上部が枯れる11月か芽吹く前の3月〜4月に行います。
根詰まりをすると水もちが悪くなり、すぐに水が下がりますので、2年に一回は植え替えをします。鉢底から根が出ているようならば、適期でなくても植え替えを検討します。
用土
交配種は土質を選ばず、自作する場合は
赤玉土5
ピートモス3川砂1
堆肥1を混ぜて作ります。一般的な
培養土でもいいです。しかし、原種に近いものは腐植質(
腐葉土や堆肥)が多いと
根腐れしてしまいますので、山野草の培養土を使って植え付けをします。
鉢植えの植え替えの手順
6号〜
8号鉢に1苗を植えます。横長
プランターなら三株植えます。
鉢の底には、鉢底ネットを敷き、その上に
軽石(鉢底石)を約2cmほど敷きます。その上に、十分な量の用土を追加して、苗の地面が鉢の縁から約2cm下になるように調整します。これにより、
水やり時に水がたまるウォータースペースが確保されます。苗を置き、隙間に用土を入れます。最後に、植え付けた苗に十分な水を与えます。
植えつけ・植え替えをして根付くまでは乾燥しないようにしっかりと水やりをします。
植え替えの場合は鉢から株を取り出し、土をほぐして傷んだ根を切り、古い土を三分の一ほど落として、植え直します。
庭植えの手順は?
庭土を20cmほど掘り返して、元の土に対して2割の腐葉土か堆肥を混ぜ込み、化成肥料を説明書に示された適切な量を加え、土とよく混ぜ込みます。
用土をよく混ぜたら、その半分を穴に戻します。苗同士の間隔を20cmほど開け、各位置に苗を配置します。一株でも毎年横へと増えていくので何個も植えなくても構いません。隙間に用土を入れて、最後に、十分な水を与えます。
種まきは10月
種まきで増やす人はあまりいません。適当にまいていると芽が出てきます。サワギキョウは
こぼれダネでも増えます。
管理場所・日当たり
日当たりが悪いと花が咲かなかったり、花が咲いても色が鈍くなってしまいます。管理場所は出来るだけ日当たりのよいところで管理します。ただし、サワギキョウは鉢植えにしていると日光が鉢の側面に当たって高温になり、乾燥しやすいです。
二重鉢というテクニックもありますが、あまり乾燥するようならば夏は
半日陰に移動させます。
●サワギキョウは本来、水辺に自生する植物なので乾燥は避けましょう。
病害虫
灰色かび病
風通しが悪く、湿度が高いと花に灰色のカビがわきます。風通しがよければ予防できます。
アブラムシ
新芽にたかって生育不良を起こします。放置していると排泄物に
スス病が発生することもあるので早めに対処したいです。
ヨトウムシ
夜になると葉っぱを食べる芋虫で、昼間は土中で隠れています。葉っぱがかじられていてフンが転がっているのに、犯人が見つからない場合は、土をほじくると出てきます。
センチュウ(ネマトーダ)
土中で根につく小さな
ミミズのような虫。薬剤を散布することで多少は駆除できる。センチュウの被害が多いのは土中の微生物のバランスが悪いのもあり、堆肥・腐葉土・木炭粉末・もみ殻くん炭をすき込むことである程度の被害は減らせます。
特徴・由来・伝承
青いものが一般的ながら、店先で流通するものには赤やピンクが多い。
キキョウの仲間であり、ロベリアと同属。花が咲くとまず、雄しべから花粉が出てくる。その後雌しべが発達する。つまり自家受粉を避けている。これはキキョウでも同様。キキョウ科のほかの植物とは花の形や咲き方が違う。
毒草
サワギキョウは古来からある植物で、北海道から九州の各地に自生していますが、毒草で非常に危険。ちなみに横溝正史の「悪魔の手毬歌」では毒殺に利用されました。とはいえ、そこまでの能力は無く、死に至るだけの効果を期待するには1キロ以上のサワギキョウを口にしなくてはいけないので、そこまで気にする必要はありません。
宿根ロベリアとも言いますが……
宿根ですし、
属名が「ロベリア」ですから「宿根ロベリア」なのですが、
ホームセンターや店頭でよく見かける「ロベリア」とは花の形状・咲き方が全く違うので、気をつけてください。
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