毒草の一覧…家庭菜園をする前に毒のある植物を知っておこう!
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毒草
このサイトの中で「毒がある」と書いてあっても、「食べたら死ぬ」というレベルではありません。毒は裏返すと「薬」でもあり、大抵は漢方薬として利用されるなどしています。
例えば
アサガオの
種子は下剤として利用されてきました。毒でもありますが薬でもあります。心臓の薬として使われる「
ジギタリス」しかりです。
サルビアの蜜も食べ過ぎると気分が悪くなりますが、相当量を摂取しないと効果(?)がありません。
植物は少なからず成分を持つ
植物は多少なりとも何らかの成分を持っていて、この物質の種類と量で、薬草といわれたり、毒草と言われるだけです。
トリカブトは毒草として有名ですが、漢方の材料にもなります。他の植物も大抵はそうです。
ここであげられるのは、庭などによく植えられている園芸植物のうち、口にすると何らか症状が出るか、死亡するものです。庭に植えるだけではほとんど問題はありませんが、間違って食べることは、ままあります。
ギョウジャニンニクと
イヌサフランや
スズランを間違えて食べて死ぬとか、ヤマイモと
グロリオサの球根、トリカブトと
ニリンソウ、などなど。間違えて死ぬ人は毎年何人か居ます。
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代表的な毒草
キョウチクトウ(夾竹桃)
キョウチクトウは全体に毒があり、蜜も毒(少量では死ぬほどではないけど気分は悪くなる)。全体に毒があるだけでなく、燃えた際の煙にも猛毒があり、青酸カリ並みとも言われます。火事になって燃えたときに風下に立っていると大変なことに。高速道路の側帯にも植えてあるし、小学校の垣根にもよく植えてある。ただ小学校の垣根が火事になることはそもそも無いと思う。
エンジェルトランペット
エンジェルトランペットはチョウセンアサガオ(
ダチュラ)の仲間。よく庭に植えられていて、見覚えのある人は多いと思います。全体に毒がある。汁が目に入ると失明することもある。綺麗で育てやすいが、子供が近寄らないように気をつけるべき。
チョウセンアサガオ(ダチュラ)は外来生物法の要注意外来生物リストに入っている。細かいことを言えば
エンジェルトランペットは木立性で下向きに咲き、チョウセンアサガオ(ダチュラ)は上向きに咲く。両者は属が違うくらいには離れているが、園芸ではあんまり気にしない。
剪定などして汁がハサミについたら念のために洗いましょう。チョウセンアサガオ(ダチュラ)を土台に
接木して
ナスを収穫して食べた夫婦が意識障害を起こしている。
トリカブト
トリカブトは生け花で利用される昔から観賞される植物ですが、全体に猛毒が含まれていて、ちょくちょく死者が出ます。日本三大有毒植物であり四大矢毒でもある。暖かい土地で育てると、深い紫になりにくい。毒性の強弱は品種、個体、環境によってかなり違う。寒い地域で育ったものほど毒性が強い、とも。
「そんな毒草をなんで食べるんだよ」と突っ込みが入るかと思いますが、このトリカブトは山野草で食べられる「ニリンソウ」と葉っぱと生え方がそっくり――花の形は全然違う――で相当に慣れた人じゃないと見分けがつきません。それで間違えて食べちゃうんですね。
彼岸花(ヒガンバナ)
彼岸花(
ヒガンバナ)は球根が毒。見た目も鮮やかで目立って、そう考えると毒々しく見える。ただし、毒であるリコリンは水溶性で水にさらすと抜けるため、昔の飢餓の時の非常食(救荒食物)とされていたとも。
コルチカム(イヌサフラン)
コルチカム(イヌサフラン)は
ユリ科の植物で、ユリ科の球根は毒を持っていることが多い。イヌサフランはギョウジャニンニクや
アマドコロと形が似ているので、誤食して死亡したケースもあります。
ギョウジャニンニク・アマドコロを植えたときは何処に植えたのかハッキリと把握しておきましょう。同時にユリ科植物を植えた時はどこに植えたか把握しておきましょう。毒殺に用いられた。
魔女メディアの出身地であるコルキス島が名前の由来。球根を食べると数時間で多臓器不全で死んでしまう。
スズラン
スズランは強心配糖体で結構強い毒性がある。食卓に置いていたら花粉が何かの拍子に口に入ってお腹を壊すことがある。また
行者ニンニクと間違えて食べることがありますので注意。
ドクウツギ
ドクウツギは園芸植物じゃないですが…
ウツギという名前がついていますが実際は「ドクウツギ科」という別の科の植物。春に花が咲いて紅い実が付いて黒く熟す。食べると甘い、でも毒。日本中に生えていて、子供が「美味しそう」と食べて死亡するケースが多かったので、全国でドクウツギ狩りが行われて数は減った。別名「一郎兵衛殺し(イチ
ロベゴロシ)」と呼ぶ地域も。
雑草で日本に自生しているので欲しいなら取りに行く。
スイセン
スイセンもユリ科でニラと形状が良く似ています。むしろニラより葉っぱが綺麗で美味しそうに見えるから厄介。植えた場所をハッキリさせておきましょう。
ジギタリス
ジギタリスは打身・切り傷に効く薬草で、18世紀以降に強心剤として使われきたために「薬効の強い」=「毒草」と考える人も多いですが、口にしなければ問題ないです。見た目にインパクトのある花を咲かせますが夏の暑さに弱い。
ドクゼリ
春の七草の「セリ」とそっくりなドクゼリによる死者もちょくちょくいます。セリとドクゼリは並べて比べると「あぁ違うね~」と思うのですが、単品で見かけると「え?」と判断がつきません。葉っぱの大きさや形状は個体差があって判別として決定的なものではなくて、これまた素人判断は危険。一番の違いはドクゼリには「セリ独特」の香りがしないこと。
ベラドンナ
ナス科オオカミナスビ属に属する
ベラドンナは、非常に強い毒性を持つ植物です。しかし、その花は美しく、優雅さであり、果実も非常に目立ちます。また、ベラドンナという女性の名前は、イタリアの女性がこの植物から作ったチンキを使用して、瞳孔を開かせることで目を大きく見せ、「美人」になると信じられていたことに由来しています。
トマトがヨーロッパに持ち込まれた当初はベラドンナの花に似ていることから、食用とは考えられていませんでした。実際、ナス科植物は鑑賞用や食用として広く利用されていますが、その一方で毒性のある植物も多く存在します。
その他の毒草
飛燕草(ヒエンソウ=ラークスパー)
トリカブトのアコニチンに似たアルカロイド。草全体に毒はあるが、なかでも種子に多く、重い中毒を起こすと痙攣をおこし、呼吸や心臓が麻痺する。
シキミ
お寺で飾られるシキミは毒草。その種子はハッカクに形状が似ているが、食べると死ぬくらいの強い毒。
アサガオの種
食べると下痢になるくらいの毒がある。日本に最初にやってきたのは「下剤」としてでした。
シュウカイドウ
意外と毒があって、幹を食べると一本食べると、子供なら死んでしまう。そんな子供はいないだろうけど。シュウ酸が多く含まれている。シュウ酸はカルシウムや白墨(チョークの原料)で中和できる。
モロヘイヤの種
種には毒がある。他の部分にはない。
ジャガイモは新芽に毒
ジャガイモは生では食べない方がいい。とくに新芽には毒(ソラニン・チャコニン)があり、死ぬことはないが中毒にはなる。
ケルベラ
別名自殺の木。
マチン
有毒だが、自生しているわけではないので、手に入らない。植物園とかでしか見ない。
カロライナジャスミン
マチン科ゲルセミウム属で毒草。葉っぱでお茶をつくって飲んで亡くなった人がいる。
アセビ(馬酔木)
毒性があり、家畜も食べない。
スイートピー
意外と毒が強い。
梅の実
梅の青い実には毒があり、種子にも毒がある。だから梅干しにしたり酒につけて毒性を取り除く必要がある。
ワラビ
山菜で食べられるワラビは意外と毒性。発がん性物質を含んでいるので他国ではあんまり食べられない。食べるときはアクを抜いて毒を抜いてから食べる。
その他の一覧
キンポウゲ科(
クリスマスローズ、
クレマチス、
フクジュソウ、トリカブト、
デルフィニューム)、
ブッドレア、クガイソウ、サラシナ
ショウマ、
ロベリア、スズラン、ジギタリス、クラーレ、
ノウゼンカズラ、ユリ科の球根(スイセン、
チューリップ、ヒガンバナ、
テッポウユリ、
アマリリスなど)、ヒエンソウ(
ラクスパー)、
万年青(
オモト)、ナス科(ナス科には毒草が多い)、イボー、ストロファンツス、ベラドンナ、
琉球オモチャウリ(
オキナワスズメウリ)、
シクラメン、
エニシダ、
ダリア
ウラシマソウ、
マムシグサ、クサノオウ、タケニグサ、ノダイオウ、ツタウルシ、
フジウツギ、ハシリドコロ
雑草の中の毒草
ヨウシュヤマゴボウ
綺麗な花が咲く雑草とされる植物。勝手に生えてきて毒。茎や葉に赤い筋が入り、花は白く、果実は紫と非常に色鮮やか。
トウゴマ(紅ヒマ)
生花の材料としても利用され、春に種子が流通する。
ドクニンジン
雑草で日本にも見られるがヨーロッパでも見られる毒草。
雑記
●意外と毒草に魅力を感じる人がいるらしく。毒草で庭を埋め尽くしたいなんてことを言う人がいる。
●漢方薬は薬でもあるが毒でもある。良い方に効けば薬、悪い方に効いたら毒というだけ。ジキタリスやトリカブトも薬として使われる。
●トリカブト、ドクゼリ、ドクウツギで日本三大有毒植物とされる。
●イポー、クラーレ、ストロファンツス、トリカブトが4大矢毒とされる。
●
家庭菜園の場所には冗談でも植えてはいけない。間違えて食べる事故はよく起きる。
●
ユーフォルビアの仲間や
イソトマといった茎を切ると白い汁が出るタイプの植物はかぶれたり、口にすると吐き気がするなど、毒性があります。
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