アマリリスの育て方

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アマリリスの基礎データ
アマリリス
科名ヒガンバナ科
属名ヒッペアストルム属
学名Hippeastrum
水やり水控え目
場所季節による
難易度上級者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
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アマリリスとは?

アマリリスは中南米に生息するヒガンバナ科球根植物。花が大きく立派で、インパクトがあり春にギフトものとしてよく流通している。切花としても流通している。品種もたくさんあり多色あります。

花が終わった後に、葉っぱを残して日当たりで管理した後に、冬に寒さ(10度)に当てて水を切って休眠させると花芽ができる。休眠させないと花芽ができず、来年は開花しません。
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他のヒガンバナ科の植物は を参考に。

由来・伝承…本当のアマリリスとは?

ヒガンバナ科の球根には微量ですがリコリンという毒素を含んでいます。

アマリリスといえば、リコーダーの練習曲にそういうものがある思い出があります。この大きな拡声器のような花とイメージが違う。

このページに載っている植物は厳密に言うと「ヒッペアストラム属」です。昔から言われる正式なアマリリスは「ベラドンナリリー」とか「ホンアマリリス」という名前で流通しています。ベラドンナリリーは春に開花するアマリリスと違って秋に開花します。

水やり

春から夏の水やり

春(5月)~夏(8月)に掛けては、土が乾いたら水をしっかりやってください。土を触るなり、見るなりして確認してから水やりをします。球根の植物は乾燥に強く、多湿に弱いです。水を多くあげると腐ってしまいます。球根や葉っぱに水をかけないようにする(病気になりやすいから)。
店頭販売しているアマリリスの鉢は宅配中に水切れしないようにピートモスが詰まっています。これが水もちがよすぎて根腐れしやすい。水を控えるしかないです。

コバエが飛んでいるのは水のやりすぎ。

秋から冬の水やり

秋(9月)~冬(3月)にかけては、成長は鈍化して葉が枯れ始め、休眠期間へと移行します。このとき夏の感覚で水をやっていると、ほぼ確実に球根が腐ってしまいます。9月以降、気温が下がってきたら、徐々に水やりの頻度を減らし、最低気温が10度以下になったら水を一切やりません。

秋〜冬の水やりは花芽形成と関わっていて重要なので、詳細な記述は以下のページを参考にしてください。

肥料

春〜夏の成長期に養分が蓄えられるので、5月〜8月に液体肥料を週に一回、やってください。

この時期に肥料を与えて球根を太らせましょう。肥料は一般的な液肥でいいです。アマリリスは根が強く「多肥」にも耐えるし、どちらかというと肥料食いです。花が咲くことでスカスカになった球根を回復させることが翌年の開花の第一歩です。肥料を多めにやることで開花しやすくなり、分球もしやすくなる。

冬は活動が止まっていますし、肥料を切って休眠させないと花芽ができないので9月以降は肥料は控えるかストップします。
肥料は鶏糞でもいいが、室内で管理することが多いので、液体肥料がよい(鶏糞は臭い)。

液肥は花が咲くように「リン」が多く含まれることが多いですが、アマリリスには「5−5−5」や「8−8−8」のようなバランスよく配合されているものを使用するといいですが、ま、そんな気にしないでもいいです。大して差はないです。


液体肥料
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植え付け・植えかえ

時期

植え替えは休眠中(冬)にします。植え替えは葉っぱが枯れる10月以降から新芽が出てくる3月までの間。最も適した時期は1月から3月あたり。このとき、球根の横に球根の小さいのがあったら分球して株分けが出来ます。
アマリリスは自生地によって開花時期・休眠時期が違う。夏の暑さで休眠して秋冬で開花するパターンもある。冬に休眠して春に開花するのが一般的。

夏に休眠するパターンは夏の終わりの涼しい時期に植え替えする。どちらにしても地上部が枯れている時…休眠時期に植え替えます。

用土

市販の花と野菜の土で育ちます。自作する場合は赤玉土7腐葉土3に化成肥料を混ぜたものを使います。プラスチックの小さな鉢に植わっている場合は、植え替えをします。

店頭で販売しているアマリリスの鉢はピートモスで植わっている場合もありますが、植え替えの時はピートモスは捨てて、上記の用土に植え替えましょう。水もちが良すぎて管理がしにくく、根腐れしやすいです。
冬に水と肥料を切って寒さに当てると「休眠」します。これは意図的にしないと休眠しません。

鉢について

鉢の大きさ6号鉢から8号鉢に球根一個くらい。鉢が大きい方が球根は大きくなりやすい。小さいプラスチックの鉢に植えていると花と葉っぱの重みでひっくり返るので、できれば重い鉢に植え替えた方がいいです。材質は空気・水が通る素焼きの鉢が好ましい。
素焼き8号鉢
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葉っぱの健康がアマリリスの健康なので、朝顔の支柱(行燈仕立てのあれ)で、葉っぱを囲って強風から防御してやるといいです。支柱が余ってるなら…程度の話です。
行灯支柱
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鉢植え

アマリリス:鉢植え
鉢植えの場合…鉢の底の穴を網で塞いで、軽石を2センチから3センチほど入れ、用土を入れて球根を入れて、隙間に土を入れていきます。球根の半分から三分の一が土から出るように植え付けをします(球根が腐らないようにするため)。古い土は落として新しい土で植え替えをするんですが、球根についた「ピートモス」は取り除くこと。ピートモスは腐っているので。

植え替えの場合は、分球をします。球根が太ってくると分球して自然と分かれる。理想は別れてから別の鉢に植える。多少、固めにくっつている状態の場合はナイフなどを割れ目に入れて「パキ」と分ける。
根が切れても、それで枯れることはない。生育不良も起こさない。そんなの気にしない。

庭植えの手順

庭植えの場合…植え付けをする二週間前に、深さ20cmほど掘り、苦土石灰を混ぜて中和させておきます。中和に1週間〜10日かかるので、1週間ほど待ってから、腐葉土や完熟堆肥を庭土に対して2割入れて、化成肥料を規定量入れ、よく混ぜて、用土とします。

穴に用土を半分戻し、その上で球根を植えます。大きな球根は株間30cm。小さな球根は20cm程度空けて植えてください。球根の首が少し出るように植えます。
暖地以外では戸外で越冬は厳しいので、休眠したら掘り上げて保管しておいて春に植え直します。一般的には鉢植えで栽培します。

種子から育てる?

種子から育てるのは一般的じゃない。種子から開花までは最低でも3年以上かかる。普通は5年くらいか。また、交配して品種をつくっているため、種子から育てると親の性質を受け継がない(花いろも違い、大きさも違う。同じものが増えないのでショックを受ける)。

水耕栽培

水耕栽培もできる。できなくもない…って感じ。

アマリリスの球根が水に浸かっていると球根が腐ってしまうので、球根は水に浸かっていないが根は水に浸かっているようにする。

球根の頭頂・中心から花茎や葉っぱが出ないため、バランスが崩れやすい。花も横に向いて咲くために余計にバランスが崩れる。水耕栽培はどうにも倒れる。大型のタイプは花茎が何本か出てバランスが取れやすい。小型は一本しか出ないので、倒れやすい。
水耕栽培にすると肥料不足になって、球根が太りにくいため、来年は開花しづらい。
水耕栽培の根っこは「水中向け」の根で、土に植えると腐って消えて、「土用」の根が出るまで生育が鈍い。

管理場所・日当たり

春・秋

日光を好みますので、春~初夏に掛けては戸外の日当たりに置くか、窓辺の日の当たる場所に置いてください。戸外で管理する場合は、雨には当てないようにする。球根が腐ってしまうので、球根・葉っぱに水をかけないようにします。球根に触ってみて柔らかいなら腐っている。1日の最低気温が10度以下にならないならば戸外に出しても良い。万が一のために15度からがいい。

ギフトで貰った場合、花が咲いている間は玄関などに飾って観賞して、花がしぼんだら日当たりに移動させるといいです。

真夏の直射日光には弱いので、真夏は半日陰に移動してください。もしくは寒冷紗などで遮光してあげます。室内ならレースのカーテン越しの日光を当ててください。

台風の時は室内に移動。強風で球根ごと倒れます。

アマリリスは寒さに弱いので冬は室内で管理してください。霜や雪に当たると枯れてしまいます。鉢植えの場合は植えっぱなしで構いません。庭植えしている場合は、秋には掘り上げて室内で管理します。越冬させれば、来年また花を咲かせてくれます。

5度あたりで球根も完全に枯死します。
一般的に店頭に流通しているアマリリスは冬に休んで、春に開花するんですが、原種に近いものは夏に休んで、秋に開花し、冬に生育します。ベラドンナリリーを参考にしてください。

病気・害虫

赤斑病
アマリリスでよく発生する病気。赤い斑点が徐々に広がっていく。原因はそこいらへんにいるカビ。真夏以外の4月から10月に発生する。つまりアマリリスが生育している間はほぼ発生時期になる。葉っぱにハリがなくなって倒れ、球根もなにもかもダメになる。水やりで葉っぱや球根に水をかけていると発生しやすい。対応する薬剤は今の所ない(2019年)…と言われている(ネット上では何々で治ったという意見もある)。
予防としては「密生させずに風通しをよくする」「赤斑病が発生した株は速攻で焼却する」「水はけの良い土に植える(水やりを乾燥気味にする)」。
赤斑病の症状があったからといって枯れるわけではなく、治ることもあるらしい。ただし、それは株が健康で、環境が健全な場合のみ。

ナメクジカタツムリ
気温と湿度の高い時期に出現して葉っぱを食べる。

ウィルス病
葉っぱにモザイク状に黄色い班が出る。すぐには枯れないが徐々に弱って枯れる。また治療方法はなく、簡単に他の株に感染する(葉っぱ同士が当たるだけで感染)ので、速攻で焼却処分する。剪定するときのハサミを必ず、火で炙って殺菌してから利用するようにする。

アブラムシ
戸外で管理すると発生する。アブラムシはウィルス病に感染させるし、スス病も発生させるので危険。

ヨトウムシ
正確にはハマオモトヨトウ。葉っぱから食い入り、球根を食べる。発見次第取り除き、薬剤を散布する。ひどい食欲で全滅させることがあるので前もって、オルトランを散布しておく。

花の後の処理

アマリリス:花の後の処理
花が枯れたら、太い花の茎ごと根本から切り取ってください(葉っぱは切らないで)。

茎と花を残しておくと種を作ろうと栄養がそこに行ってしまい球根が痩せてしまいます。花だけ切って茎を残すと、この太い茎の部分が腐って病気の元になりますので、花の茎の根本から切ってください。
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