スイセンの育て方

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スイセンスイセンの基礎データ
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スイセン
科名
ヒガンバナ科
属名
スイセン属
学名
Narcissus
別名
ナルシサス・ナルキッサス・セッチュウカ
水やり
水控え目
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
スイセンの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。
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育て方:スイセンってこんな植物です

スイセン(水仙)はヒガンバナ科球根植物。秋に植え付け、冬から春にかけて開花し、夏になると暑さで地上部が枯れます。品種にも寄りますが掘り返さずに、そのままにしておいてもかまいません。株分けして増やす場合は地上部が枯れた7月以降に掘り上げて、球根を分球して、また秋(10月)に植え付けします。

スイセンは花が終わったあと、枯れた葉っぱは取り除きますが、生きている葉っぱはそのままにしておきましょう。葉っぱで光合成した栄養が球根に蓄えられ、翌年の花芽の元となります。

年末にスイセンの切花を飾ることが多く、お正月以外にも冬の花として人気があります。その割りに出荷者が少ないので価格が高騰しやすいです。庭に植えておくと得かも。球根には毒があります。近くにニンニク行者ニンニクやニラを植えていると分からなくなりますので、注意してください。

ウィルス感染に注意。葉っぱにモザイク模様が出ます。ハサミは使う前に必ずガスコンロで焼いて消毒します。
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参考山菜に似た毒草の一覧…ニラ・ノビルなどと誤食があるので注意。
他のヒガンバナ科の植物はヒガンバナ亜科の仲間まとめを参考に。

由来・伝承

美少年ナルキッソスは、その美しさから言い寄られるものの,高慢に撥(は)ねつけて恨みを買う。その恨みの呪いを復讐の神ネメシスが聞き入れ、ナルキッソスは水面に映った自分の姿に恋してしまう。水面の像は当然、話しかけても答えることは無いので、憔悴していったナルキッソスはついには死んでしまう。死後、水辺でうつむく姿が、スイセンに成ったと言われています。だからスイセンはうつむいているんですね。

海外では「希望」の象徴とされますが、スイセンは全種に毒があります。匂いがニラに似ているために食して死亡したケースがあります。

定番品種「ティタティタ」はフランス語で「ひそひそ話し」という意味。

品種に関する雑記

品種についての雑学
●品種には「南方系」と「北方系」があり、南方系は寒さに弱く、寒冷地(東北・北海道)では一度咲くと翌年には消えてしまう。北方系は逆に夏の暑さに弱く、夏に枯れてしまいがち。
●バルボコディウム系は植えっぱなし。
●タリアは臭い。超臭い。群生させないほうがいい。
●エルリッチャーは臭い。タリアに近い。
●サーワトキンは野生化している場合もある。
●ジョンキルはナルキッサス・ジョンキルに他の水仙を交配させたもののグループ。ピピット・スイートネス・トレビシャン・オドルスダブルカンパネル・ベルソング(ピンク・香りがいい)など。場所が気に入らないと育たない。日当たり・水捌けの良い土。小さい球根で球根を肥大させたいので、球根の上から地表まで5cmくらいに植えたい。
花茎が一本しか出ないで花が咲くヴィリディフロルやスセロティヌスは花の茎で光合成をしているのでこの茎を切ってはいけない。切ると球根が弱ります。
●オドラス(一重)は八重より香りが鈍い。ほとんどないかも。香りを求めるなら八重を。
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水やり

鉢植えの場合は基本は土が乾いていたら水をやります。乾燥気味にします。土が濡れているうちは水をやらないようにします。

庭植えであれば自然に降る雨だけで十分。

季節別の水やり詳細

<秋>スイセンは秋に植え付けをします。植えつけた直後は葉っぱもなく変化がありませんが、根は伸びています。土が乾いていたら水をしっかりとやってください。
<冬>土が乾いていたら水をしっかりとやります。夕方以降に水をやると、夜の間に水が凍って球根を傷つけてしまいますし、霜柱が起きやすくなります。水は午前中にやってください。
<春>冬同様に水をやります。気温があがると水の蒸発が早くなりますので、水切れに気をつけてください。
<夏>夏は休眠していますので、水は控えてください。

●水をやりすぎると球根から腐ってしまう。毎年失敗する人は水と肥料を控えてみてください。
●品種によって水と肥料で枯れる量が違うので、隣に植えた別種の水仙はちゃんと咲いた!ってのは基準にならないです。

肥料

スイセンが開花するかどうかは、前年までに球根がしっかりと太っているかどうかです。太るためには肥料が必要です。植え付けの時に元肥をやり、発芽後〜開花〜花が枯れ〜葉っぱだけになって〜葉が黄色くなるまで、薄い液体肥料を二週に一回やります。

肥料の注意事項

液体肥料は一般的な8-8-8でいいです。窒素が多いものをやると球根自体は大きくなりますが、花が咲きづらく、春に軟腐病になりやすくなるので、窒素の低めのものを選び、リン・カリ肥料を長く効かせます。
●逆に肥料が多かったり、肥料が根に当たるなどすると根が生育せず、球根を太らず、花が咲きません。肥料の説明書きの規定量を守っておきましょう。
●肥料を多めにやりたい場合は、量をやるのではなく頻度を上げる方がいいです。
●小さい球根は芽出しの時と花が終わったときに肥料をやると太りやすい。
●ネギの肥料でもいい。
●開花後に液体肥料を数回やるといい。球根が太る。開花前に窒素肥料をやると花が咲かなくなる。

植え付け・植えかえ

時期・頻度

スイセンが休眠から覚める直前の10月に植え付けるのが基本。霜が降りるまでにしっかりと根が張れば寒さに強くなります。植え付けが遅いと気温が下がって根が広がらず、生育不良を起こします。

スイセンは毎年、横に子球根を作って増えていきます。すると密生し、密生してしまうと球根が太らず、花が咲かなくなってしまいます。なので鉢植えでも庭植えでも定期的に掘り出して株分けをします。

鉢植えの場合は基本的に毎年植え替えるか、2年に一回程度植え替えます。
庭植えの場合は3年に一回か、数年に一回は掘り出して、分けて植えます。長期間放置しているとギチギチになって分けられないこともある。

用土

スイセンは過湿を嫌い、水はけの良い土を好みます。

鉢植えであれば、市販されている土か、赤玉土6腐葉土3川砂1を混ぜたものを使います。市販されている土に川砂を混ぜてもOK。通常よりも少し水はけがよいものが好ましいです。

庭植えの場合は、庭土に二割か三割の腐葉土を追加して混ぜて用土とします。水捌けが悪い場合は川砂・軽石鹿沼土などを入れて水捌けをよくしてから植える。通常の土より少し水捌けの良い土が好ましい。
●土が肥えているならよく増える。この場合の「肥えている」は肥料成分ではなくて堆肥・腐葉土などの有機物が多い土という意味。

鉢植えの手順

スイセン:鉢植えの手順
8号鉢に球根3個から5個くらい。個数を多くならないようにする。

鉢底の穴を網で塞いで、その上に軽石を鉢の4分の1の高さまで入れます。その上に用土を入れ、球根を浅く植えます。鉢で浅植えにするのは根のスペースを少しでも確保するため(庭植えでは深く植える)で、小球根・中球根であれば大型より根が伸びないので深めに植えられる。ちなみに深く植えると球根が太りやすく、浅く植えると子球根が出やすいので、できるならば深く植えた方がいい。
●球根に小さい球根がくっついている場合、無理にとらない。そのまま植え付けをする。大きく育つと自然と取れます。
●鉢植えは蒸れやすく腐りやすい。庭植えが良いが、庭植えにすると開花しても花がコチラを向くがあやしい。何個が球根を買って、鉢と庭植えの両方に植えてリスクを分散するといい。
●夏の暑さに弱い品種は葉っぱが無くなったら掘り起こして、網に入れて日陰につるしておいて、10月にまた植えつけます。
●球根が増えすぎると花が咲くほどに太れなくなって葉っぱが出ても花が咲かなくなる。毎年咲いていたのに咲かなくなったら、夏に掘り起こして分球して植えなおす。
●球根はタマネギみたいですが毒があるので絶対に食べない。

庭植えの手順

深さ30cmほど掘って掘り出した土に腐葉土か堆肥を二割ほど足し、緩効性化成肥料を少量足してよく混ぜて用土とする。穴に半分の用土を戻し、球根を配置する。球根同士は15cm前後空けて、深さは3cmから5cmほどにする。深く植えると分球が減り、球根が太り、浅く植えると細かく分球するので地植えなら深めに植える。用土を戻し、かぶせて、最後に水をやって完成。
●太陽の方向に花が向く傾向がある。ので家の南に植えると花が南に向き、家から見ると花が一切見えない、ということも。
●ネギ・ニラ・タマネギと近くに植えると間違えて食べて死ぬ。毎年あるので近くに植えない。山菜に似た毒草の一覧を参考に。
モザイク病があり、土を伝って感染するので、鉢植えが無難。

球根の配置について

面で植えるのではなくラインか点で植えると綺麗。木・岩の周囲など。エリアの縁取りに使うのも綺麗。同じ品種の全ての球根がほとんど同じ高さで花が咲くので重なるように植えるともったいない。ある程度群生させた方が綺麗ですし、一つだけ植えると茎がグニャって倒れる。

球根の上を見ると葉っぱが横に重なり並んでいる。子球根は葉っぱが重なっている向きに出てくる。
         ⚪︎
(((○))) →生育→(((○)))
         ⚪︎

って感じ。これを植えるときに想定しておくといいです。

(((○))) (((○))) (((○)))

って感じに植えると列の左右に子球根が出てきて、しばらくは密生はしない。

季節の管理

開花後(3月から5月)

花が咲き終えたら花茎を摘んでしまいます。種子を作る種類もありますが、種子を作ると株が弱るので普通は種子はつくらせず摘んでしまいます。切り花として室内で飾ってもいいでしょう。ただ、香りが強すぎたり、臭い種類もあるので注意。

開花が終わっても、葉っぱは残っています。この葉っぱを刈らず、日光に当てて光合成させて、球根を太らせます。球根が太れば来年、開花する確率が上がります。この時、2週間に一回、薄い液体肥料をやるといいです。

夏(7月8月)

夏になると葉っぱが黄色くなって枯れ込むので葉っぱを刈ってしまう。密生すると花が咲かないので、鉢植えならば出来るだけ毎年、庭植えであれば3年から5年に一回、掘り上げて秋(10月)に植え付ける。

掘り上げない場合、庭植えはそのままで管理し、鉢植えは涼しくなったら芽が出るのでまた日陰に移動させる。スイセンは夏に「ちょいちょい水をやった方がよい」種類と「完全に乾燥させた方が開花する」種類があるので、合った対処をする。基本的に水をやらなかったからといって枯れるものではない。逆に水のやりすぎで腐って消えることはある。

夏の管理の注意事項

●バルボコは夏に強い乾燥を好む。乾燥に当たらないと花が咲かない。
●ロミエウクシーは夏場にちょいちょい水やりがあった方がいい。乾燥すると枯れる。掘り上げないで植えっぱなしで管理する。
●スイセンは初春に開花して夏には地上部がなくなるので、その間にはヒマワリコスモスグラジオラスマツバボタン桔梗百日草朝顔などを栽培してみては?
●夏にすでに球根が出回る。購入してすぐに鉢植えに植えつけて、日陰で管理しておくといい。秋の植え付け時期に店頭にあるものは、長期間、店舗に居残っていて干からびていることが多いので、早めに購入してもいい。

管理場所・日当たり

日光が当たる場所で管理して下さい。日当たりしだいで花が咲くかどうかが決まります。また日当たりが悪いと球根の成長にも関わります。

管理場所の注意事項

●夏の休眠時期でも毎年、掘り起こす必要は無いです。ただ、密生しているなら、掘り起こして、株間を空けて植え直すといいです。
●開花は寒くなってから。そのために秋の気温が高いと開花が遅くなります。
●風に弱い。茎が弱いので簡単に折れる。しかしどうしようもない。あきらめる。開花している茎はとくに頭が重いのでよく折れる。八重のスイセンは尚更、折れやすい。
●霜に当たって半透明のシミになっても日光にあたると回復する。
●5月以降は涼しい半日陰で葉を長持ちさせつつ球根を太らせる。日当たりで管理すると高温になって葉っぱが早くに黄色くなってしまう。

病害虫

ウィルス病

スイセン:ウィルス病
葉っぱの色が抜ける「ウィルス病」に掛かることがあります(スイセン+ウィルスで画像検索しましょう)。ウィルスには薬が効きません。治療方法はありません。ウィルス病は土を伝って感染しますので、見かけたらすぐに掘り出して「焼却処分」しましょう。
●ウィルスに感染しているスイセンを切ったハサミで別のスイセンを切ると感染します。スイセンを切るときは、1株ごとにハサミを火であぶって殺菌してから切ると良いです。
●モザイクというよりはテレビの砂嵐みたいな模様です。
●モザイク病にかかりづらい品種もありますが、絶対ではありませんので必ず注意してください。
●ハサミだけでなく、土をつたっても感染します。とにかく掘り出して焼却処分です。
●放置していると生育不良を起こし、球根が萎縮し、それが広がります。すぐに枯れないのが厄介で、症状も一定ではなく、判断が難しいです。

その他の病害虫

ハマオモトヨトウ
ヒガンバナ科などの球根を食べる虫で、葉っぱから食い入って球根を食べる。オルトランを前もって撒いておくと防ぐことができます。

スイセンハナアブ
海外から入ってきて広がっている虫でスイセンを含むヒガンバナ科などの球根食べる。すごい勢いで食害があるため全滅することがある。

アブラムシ
植物の汁を吸う小さな虫で、ウィルス病を運んでくる。少量であれば手で取り除いたり水で吹き飛ばす。多いなら薬剤で駆除する。

ナメクジ
春〜秋に葉っぱを食べる。春以降に定期的に誘因駆除剤を散布しておくと、かなり見かけなくなります。

軟腐病
春になって気温が上がってくると球根が腐ってくる。窒素が多かったり、用土の水はけが悪いと発生する。殺菌剤などで予防できなくもないが、基本的には用土の水はけの問題。川砂やパーライトを入れて水はけをよくするといいです。

モグラ
モグラに穴を掘るついでに根を切られることがある。モグラが掘ると球根が飛び出したりする。

スイセンが開花しない理由は?

基本的には植えっぱなしで開花するのが嬉しいスイセンですが、開花しないこともあります。最大の要因は「球根が痩せている」こと。葉っぱがある時期に日光不足・肥料不足で球根が太らず、開花するための栄養が足りていない状態です。

似たような理由に、「密生」があります。密生すれば、肥料をあげていても、不足しやすく、葉っぱがケンカして日光不足にもなります。庭植えであっても定期的に掘り上げて、株間をとって植え直すことで、開花しやすくなります。

寒さに当たるのも開花の大事な条件です。多くの種は0度くらいの温度に1ヶ月さらされないと花芽が十分にできず開花しない。しっかりと戸外で寒さにあてて、開花させましょう。
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