スプレーマム(スプレイ菊)の育て方…切り戻しはいつ?

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スプレーマムの基礎データ

スプレーマム
科名
キク科
属名
クリサンセマム属
学名
Chrysanthemum morifolium
別名
スプレー菊
耐寒
0度
水やり
水を好む
場所
季節による
難易度
上級者向け
スプレーマムの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。

スプレーマムの特徴は?

スプレーマムは日本・中国のキク科キク属(クリサンセマム属)の多年草のキクをアメリカで品種改良した分枝しやすいキクのこと。キクというと一本立ちで大きな花を咲かせたものを思い浮かべますが、よくスーパーで束になって売られているこの「スプレーギク(=スプレーマム)」はスプレー状…枝咲きになっています。これはそもそも分枝しやすい性質もありますし、最初のツボミ・成長点を切る事で分枝させてもいます。

開花している秋に購入。花が枯れて戸外で越冬。春に新芽が出てきて肥料をやりながら育てる。五月あたりに切り戻しをして分枝を促す。夏は水切れしないようにし、半日陰で育てる。秋に開花という流れ。六月に株分けをする人もいますが、面倒なので普通はしない。
花言葉清らかな愛、高潔

切り戻し・剪定

四月・五月・六月と三分の一ほど切り戻しをすると、草丈を抑えて、脇芽が増えて花が増えます。草丈が高くなると支柱をしないと折れてしまいますので、切り戻しをしたほうが良いです。クッションマムなど、もともと草丈が低いものはしなくてもいいですが、それでも切り戻すと花が増えます。

また、秋に開花が終わったら、全体を半分まで切り戻します。切り戻して根の負担を減らしておくといいです。

管理場所・日当たり

日光を好みますので、真夏以外は日当たりで管理します。

夏越し

真夏の暑さに弱いので、真夏(梅雨明け〜9月上旬)は風通しの良い半日陰で管理します。もしくは寒冷紗やヨシズで遮光してあげてください。

短日植物

キク科で開花するには日照時間が短くならないといけません(短日植物)。年中、お店にスプレーマムが出回っているのは、日照時間を調節して咲かせているからです。日が短くなったとスプレーマムに思わせるために、9月以降は必ず戸外で管理しましょう。

越冬はできますが、寒さに注意

耐寒温度は0度と寒さに強いので、霜に当てないように軒下で管理すれば、暖地中間地での戸外での冬越しはできます。寒波が来て氷点下になるようなら、室内に取り込みましょう。寒冷地では必ず室内で管理します。

庭植えの水やり

庭植えならば日照りが無ければ水やりは不要ですが、あまりに乾燥する時期には水やりをしましょう。

鉢植えの水やり

一般的な水やりをします。土が乾いたら水をやります。冬でも夏でも水をやるときは鉢底から染み出すくらいにしっかりとやってください。土が濡れているうちは水をやりません。頻繁に水をやって、長期間土が濡れていると腐って枯れてしまいます。

夏の水やり

夏は気温があがり蒸発が激しく、水が切れやすくなります。夏は朝と夕方の二回しっかりと水をやってください。真昼は水が沸騰するので避けます。

冬の水やり

冬は寒さで生育が止まっているので、水やりを控えます。土が乾いてから数日経って水をやります。

肥料

菊はバラとならんで肥料食いと言われます。本格的にキクにハマっている人は肥料の配分にこだわりますが、市販の緩効性肥料を生育期間(3月〜6月・9月〜11月)にやる程度で十分です。

キクというと油かすをあげることが多いのですが、油粕には窒素分しか含まれていません。窒素分は葉っぱを育てるのに必要な成分で、花が咲かない時期はこれで茂らせるのですが、花が咲くにはリンが必要で、油粕をやっていると花が咲きません。油粕に骨粉が入ったものを使うか、よく分からない場合は、「液肥」か緩効性固形肥料をやります。成分表にリンが入っているのを確かめて下さい。

植え付け・植えかえ

時期

苗の植え付けも植え替えも春か秋にします。生育が良いので、毎年どちらかで植え替えましょう。理想は春で、春にできなかったら秋にします。

用土

水はけの良い肥沃な土を好みます。鉢植えならば市販している培養土で構いません。キク栽培に適した配合になったキク専用土もありますので、これを利用すると良いです。自作する場合は赤玉土5腐葉土3ピーとモス2を混ぜたものにします。
庭に植える場合は土に堆肥を混ぜます。

鉢植え

最初は7号〜8号鉢に1苗を植えます。 鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をしっかりとやります。

庭植え

深さ20cm〜30cmの穴を掘り、掘り出した土に腐葉土か堆肥を3割か4割混ぜて、化成肥料を少量入れて、よく混ぜて用土とします。 穴に半分ほど土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。複数株を植える場合は、風通しよくするために株同士は40cm〜50cm空けて植えてください。

挿木で増やす

増やすのは挿し木が適しています。春に冬を越した株を葉っぱ二枚ずつになるように切って、土に挿していると2週間〜3週間で発根して、芽が出ます。土は赤玉土単用が適していますが、普通の培養土でも確率は下がりますが発根します。切り口に発根剤をつけると尚うまくいきます。

なぜか分かりませんが切花のスプレーマムを挿し木にしても、成功率が低いです。スーパーなどに流通しているスプレーマムのほとんどが外国産で、持ちをよくするために相当、薬を使っているはずなので、それが原因じゃないかと思います。

病気・害虫

アブラムシヨトウムシウドンコ病ハダニ・黒斑病・灰色カビ病とあらかたの病気に掛かります。大抵は風通しをよくしつつ、極端な乾燥を避けることで防げますが、それでも完全に避けることは出来ません。発生したらすぐに薬剤で駆除・病気部分を切除します。

特徴・由来・伝承

育てるのは簡単ですが、キレイに育つかどうかはちょっと微妙――難しい部類に入ります。菊は意外と虫に食われますし、肥料も食います。また草丈が高くなる(1m以上)ので支柱を添えないと倒れます。草丈を低くする矮化剤(ワイカザイ)をやれば小さくなりますが一般的ではありません。夏から秋に掛けて店頭に出ますが、その年限りと割り切った方がイイです。クッションマムという草丈が低くなる品種がありますので、こちらがオススメです。

最後に…

スプレーマムとよく似た小菊と違いは以下のページを参考にしてください。
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鉢植え多年草寒さに強い夏の暑さに弱い短日植物

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