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シンビジュームの育て方

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シンビジューム
目次
シンビジュームとは?
シンビジュームの水やり
肥料
シンビジュームの植え付け・植えかえ
管理場所・日当たり
芽かき
花ガラ摘み
茶色いバルブ
シンビジュームの病害虫
特徴・由来・伝承
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学名などの基礎データ
シンビジュームの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。最終更新
植物名
シンビジューム
科名
ラン科
属名
シンビジューム属
別名
シンビジュウム
水やり
水控え目
場所
室内
難易度
中級者向け
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シンビジュームとは?

シンビジュームは洋ランの一種でラン科シュンラン属(シンビジュウム属)の総称。これらを交雑した品種群のこと。

コチョウランカトレアよりも、寒さに強く、生育温度は5度以上とシクラメンと大体同じ温度まで耐えるので、シクラメンを育てられたならば、室内の越冬は可能です。ランの中では簡単な部類なのでランの栽培にチャレンジしたい人はシンビから始めるといいでしょう。
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シンビジュームの水やり

ミズゴケや土が乾いていたら水をやってください。指で触ってみて、濡れているようならば水をやらないでください。シンビジュームはバルブと言って根元に膨らんだところがあって、そこに水を溜め込む性質がありますので、多少の乾燥で枯れることはないです。このバルブにシワが寄っていたら水をやるくらいでもいいです。最初はバルブのシワを目安にしてコツをつかんでいきましょう。受け皿に水が溜まっていたら水を捨ててください。放置しておくと、根が過湿で腐ってしまいます。

ただしツボミがついている時は、強く乾燥させるとツボミが落ちますので、気をつけてください。

水やりの頻度は管理場所によるのでなんとも言えないが、目安としては冬は月に2回か3回。春と秋は週に2回か3回。夏は毎日。夏は環境によっては(戸外とか)毎日、朝夕2回水をやることになる場合もあります。

水苔が乾きすぎて水を吸わないときは

水苔がカラカラに乾いてしまったり、鉢を見ると根がギッチギチに詰まっていることがあります。こうなるとそのまま水をやっても、いまいち水がしみこみません。

そこで、花屋さんはシンビジュウムの水やりには「腰水」を行います。バケツに水を張り、鉢をそこにつけます。そのまま20分ほど放置して水を行き渡らせます。

肥料

シンビジュームは肥料を必要とします。3月~6月は根本に骨粉いり油粕か、化成肥料を置いて、生育期間中は液体肥料を月に2回ほどやります。7月8月の暑い時期は株が弱っているので肥料をやるとさらに弱ってしまいます。この時期は肥料をやらないでください。

油粕は臭いので、化成肥料が便利です。

シンビジュームの植え付け・植えかえ

植え替えは2年か3年に一回

植え替えは2年か3年に一回、根がびっしりと内部に行き渡って根詰まりすると、水をやってもやっても保水せず、通り抜けるだけになって、水やりが面倒になりますし、開花しにくくなるし、いいことないので、植え替えをしましょう。

用土

用土軽石8バークチップ2か、日向土6パーライト4か、軽石だけ、もしくはシンビジュームの培養土があるのでそちらを。ただ、軽石だけだと水切れしやすく、水切れすると開花しにくいので、なんだかんだ言っても専用培養土を使っておくのが無難ですよ。
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鉢の植え替え手順

一回りかふた回り大きな鉢を用意して、新しい用土で植えます。根詰まりを起こしてキツイ場合だと、古い鉢から根が抜けないことがあります。そういうときは鉢を叩いて揺らして緩めてから抜きますが、それでも抜けない場合は、トンカチで叩き割ります。

株分けする場合は、根を水洗いして、土を全て落としてから、ハサミやナイフで切り分けます。ハサミやナイフは使用までに熱消毒してください。病気になるので。

詳細な植え替えはシンビジュームの株分けと植え替えとバックバルブ吹きについてを参考に。

庭植えの手順は?

原種に近いものなど寒さに耐性のある品種は庭植えも可能です。シンビジュームは根を木や岩に着生させるもので、とにかく蒸れに弱いです。そこで、庭土を深さ50cm掘り、その土と東洋ランの用土か、硬質鹿沼土中粒と入れ替えて植え付けます。

シンビジュームは根が広がるスペースがあると、根が成長するばかりで花が咲かなくなるので、単に植えるのではなく、鉢植えにして、根が伸びる範囲を制限した状態で、植え付けると良いです。

管理場所・日当たり

春から秋の管理場所

シンビジュームは日当たりを好みます。4月以降、霜が降りなくなり、最低気温が10度以上になったら戸外の日当たりで管理します。春と秋は戸外でもいいですが、シンビジュームはジャングルの木に着生し、木漏れ日の中で生育する植物なので、夏の強い日差しには葉っぱが焼けて「葉焼け」を起こします。6月あたりから日差しがシンビジュームにとっては強すぎるようになり、30度以上の気温もよくありません。6月以降9月いっぱいまでは、戸外で管理するときは、日陰か半日陰で管理します。どうしても日が当たる場合は、寒冷紗やヨシズなどで遮光します。室内で管理する場合は、冷房の風が直撃しない、カーテン越しの日光が当たる場所で管理します。

10月以降はまた日当たりで管理し、霜が降りる前…最低気温が10度になったら、室内に取り込みます。

冬の管理場所

冬は室内の日当たりで管理します。ラン植物としては比較的寒いところでも育ちます。むしろあまり暖かい場所で管理していると(咲いている場合)花が早く終わります。もちろん、霜に当たると枯れるので、それまでに室内に取り込みましょう。

ギフトでもらったシンビジュームはリビングではなく、玄関など「人が生活するには寒いくらい」のところで管理すると花が長持ちです。ただし夜中に寒くなるようならば(5度以下)、リビングの暖房の風の当たらないような場所の方がいいです。

冷暖房の風に注意

暖房やクーラーの風は乾燥していて、冷暖房の風が当たると花がすぐにシオシオになりますので、暖房の風が当たらないようにして下さい。リビングに飾る場合は気をつけてください。

芽かき

5月あたりになると新芽が出てきますが、全ての新芽を伸ばすと葉っぱばかり茂って花が咲きづらくなります。そこで芽かきを行います。詳細はシンビジュームの芽かき・花芽と葉芽の見分け方のリンクを参考にしてください。

花ガラ摘み

シンビジュウムの花がしぼんだら、その花をちゃんと摘んでください。花が終わった茎から新しい花が出ることはありません。全ての花が終わったら、茎の根元から切り、支柱を外します。しぼんだ花が他の花に触れると、元気な花までしぼんでしまいます。花の表面がタクアンみたいにシワが寄ってきたら、早めに摘んでしまいましょう。

茶色いバルブ

茶色になっていても病気とは限りません。触ってみて硬いならそのままでいいです。柔らかかったり、腐った匂いがするなら、病気部分を大きめに切ります。ちょっとでも残すと病気が広がります。使用したナイフやハサミは必ず消毒(薬剤か熱処理)してください。

シンビジュームの病害虫

ウィルス病
葉っぱに斑点が出て、生育がおかしくなります。ハサミやナイフから感染し、同じハサミ・ナイフで剪定することで感染します。また、感染した株と隣接しているだけで感染しますので、おかしいと思ったら即「焼却処分」しましょう。治療は不可能です。長く育てているシンビジュームは高確率で感染しています。
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ナメクジ
湿度の高い時期に葉を食害します。ナメクジが出たら、ビールトラップを設置するか、薬剤で殺しましょう。早いうちから誘引剤で駆除しておくと発生は抑えられます。
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アブラムシ
アブラムシも薬剤で。
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カイガラムシ
カイガラムシは幼虫のうちは薬剤がききますが、成虫になると聞きません。成虫は割り箸か何かでこそぎ落とします。カイガラムシの成虫は自力で移動できませんから、土に落とすだけで死んでしまいます。
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ハダニ
葉っぱに蜘蛛の糸のようなものが見られたらハダニがいます。ハダニは乾燥すると発生するので、葉っぱに霧吹きで水をやれば予防できます。
ハダニ
ハダニ
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害虫と対応の農薬
アブラムシ→モスビラン・トップジンMスプレー
炭そ病→モスビラン・トップジンMスプレー

特徴・由来・伝承

シンビジュウムというと、直立したタイプを思い浮かべますが、コチョウランのように垂れ下がるように整形したシンビジュウムもかなり出回るようになりました。

シンビジュウムは明治以降、日本で園芸家によって盛んに栽培・品種改良がされました。昔の話ですが、珍しい株は、家一戸くらいの価格で取引されました。
●ある人の話です。子供の頃、父親がシンビの株を高額で輸入したことを覚えていて、父親が亡くなった際に、そのシンビの株を売ろうとしたら「二束三文」だったのだそうです。実は、父親はそのシンビの苗をコツコツ増やし、増やしては嬉しくなって人にあげていたそうです。貰った人も増やし増やししているうちに、日本中に行き渡り、珍しくなくなって価格が二束三文になっちゃったとか。勿体無い気もしますが、お父さんが高くても苗を買った意図は、そういうことだったのかな、とも思いますね。
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