ダリア栽培の年間スケジュール

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ダリア栽培の年間スケジュール

ダリアは春〜夏に球根を植え付け、夏〜秋に開花します。秋に特に涼しくなってからのダリアの鮮やかさは目を奪われます。このページではダリア栽培の年間スケジュールの、分球・植え付け・剪定切り戻しから越冬までをまとめています。

もっとザックリとした情報で良い場合は、
を参考にしてください。
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4月〜5月

分球

ダリア栽培の年間スケジュール:分球
ダリアは春に分球します。中心部分に「クラウン」があり、そこから球根(というか芋)が放射状に伸びています。クラウンに発芽点があり、発芽点がそれぞれあるように切り分ける必要があります。刃物で切り分けます。春に発芽してから切り分けるといいですが、冬に掘り上げたときに適当に切り分けて発芽点があるものだけと植え付ける人もいます。

クラウンと芋が割れてしまうともう発芽はしませんので廃棄します。クラウンを持って作業するとポキっと折れてしまうので注意しましょう。
球根が乾燥してシワシワになっても水を吸えば復活します。そのまま植え付けましょう。

クラウンがない場合や、発芽点が見られないものは植え付けない。発芽していない発芽点は目視では判断不能。発芽してから植え付けること。

芽が出ない部分や割れた根を、ナタで取り除く。

4月〜7月

球根を用意する

球根は新芽が出ているものを植え付けます。クラウンの発芽点がついているものじゃないと発芽はしません。また、クラウンがついていても発芽していないものは、そのまま発芽しないことがあります。購入の時に注意すること。

ダリアは品種によって背が違います。品種を複数植えるときは、手前に低いものを植えないとせっかく花が咲いても見えないので、気をつけてください。また、複数の品種を植えるときは品種名を書いたタグを挿しておきましょう。
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種子から育てられるが、種子のミックスは黄色ばっかりになりがち。

メリクロン苗は無菌培養で増やした球根なのでウィルス感染はしていない。

タグとは全然違う花が咲くことはよくある。広い心で。

球根の形状は成長とは関係ない。

早生種は植え付けから開花までの日数が45日〜60日のものを指す。

植え付け時期について

桜の花が咲くころ…3月〜4月に植え付けることが多いですが、霜に当たると枯れるので、霜が降りなくなってから植える方がいいかも。ただ、5月に植え付けると8月に開花する。夏の暑さでダリアとしては色が悪いので嫌う人も多いので、一般的には3月〜4月の植え付けになる。3月〜4月に鉢植えにして霜に当たらない場所で管理してもいいです。関東では4月末は非常に稀にですが霜が降りることがあります。

7月8月に植え付けてもいいが、根が広がる前に猛暑があって、水切れしやすいので早めに植え付けがよい。

春の彼岸に植え付け、6月7月に開花する。7月下旬に株全体を地際から新芽がある数節残して切り戻して、8月は株を休ませ、次に開花するのは10月というパターンが一般的。8月9月に開花がないが台風対策にもなる。

冬の植物を春に植え替えていくとダリアの植え付けは5月にずれ込むことが多い。その場合は花がほとんど咲かないままに切り戻しをすることもありますが、まぁ、そんなもんだとあきらめましょう。その代わり、秋は綺麗に開花しますので。

庭植え

ダリア栽培の年間スケジュール:庭植え
ダリアが酸性土壌を嫌いますので、植え付ける2週間前に苦度石灰を1平方あたり二掴み混ぜ込んでよく混ぜておきます。1週間で中和が終わるので、植え付ける1週間前に1平米あたり4キロの腐葉土(か堆肥)と、元肥として緩効性肥料(化成肥料)を規定量混ぜ込んでおきます。

ダリアは連作障害を起こす植物ですので、昨年ダリアを植えた場所には植えないでください。鉢の場合は古い土を捨て、新しい土で植えてください。

ダリアは大体5センチから10センチの深さに植えます。品種によって深さが違うので、球根の説明書きで確認してください。あんまり深植えすると芽が出にくいが、基本的には出るので気にしない。ちょっと遅いだけ。最後に水をしっかりとやる。その後は発芽するまでは水やりをしない。

ダリアは茎が弱いので、支柱を必ずし、生えてきたら麻紐などで括って固定しましょう。

鉢植え

ダリア栽培の年間スケジュール:鉢植え
大輪・巨大輪は10号鉢。中小輪は8号鉢に球根一つを植える。ダリアは根が大きいので鉢植えだと生育不良を起こしやすい。地植え推奨。
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用土は市販の培養土を使用します。
鉢の底を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を3cmほど入れます。その上に用土を入れ、球根を入れ、土を8cmほど被せます。球根は発芽点(新芽が出ているところ)から出てきますので、これが中心になるように配置し、支柱を立てておきます。最後に水を鉢底から水が出るくらいにしっかりとやる。その後は発芽するまでは水やりをしない。
球根が増えるため、鉢に植えたものは毎年、春に分球して植え替えないと鉢がすぐに根でパンパンになる。

球根はまず地表近くを放射状に伸び、そこに新しい球根ができる。なので鉢植えより地植え推奨。地表近くに広がった後に、下へと根が伸びる。こうなると水切れに強くなる。

5月〜7月

剪定・脇芽かき

大輪・巨大輪系は天花仕立て、小中輪系は摘芯仕立てにする。大輪系は大きく咲きつつ背を低くまとめるように仕立てて、小輪系は脇芽を伸ばしてたくさん開花させつつ、背を低くまとめるコツってだけで、以下のように仕立てなかったからといって枯れたり開花しなくなるわけじゃないです。

ウィルス病を予防するため、剪定するときは、ハサミを消毒してからにします。ライターの火で炙ったり、消毒液にひたすなど。
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巨大・大輪種の剪定

ダリア栽培の年間スケジュール:巨大・大輪種の剪定
巨大・大輪種は一番花を咲かせたあとは、地際から三節残して、摘芯し、脇芽を出してそこに二番花を咲かせます。二番花が開花したら、その枝も下の三節ほどを残して、それ以外の脇芽を取る。

あとはこれを繰り返すのですが、実際には7月8月の作業の「切り戻し」でザックリと切ってしまうまでに二番花が咲いて、切り戻すことになるかなーって感じ(もちろん地域による)。

摘芯して1週間以内に新芽は出てきます。

小輪・中輪の剪定

ダリア栽培の年間スケジュール:小輪・中輪の剪定
二節か三節出たら、摘芯をします。すると節から数本の新芽が出てきて、そこにそれぞれ一番花が開花します。その枝の下から二節か三節残して、他の脇芽は摘んでしまいます。これを繰り返す。

摘芯して1週間以内に新芽は出てきます。

追肥する

植え付けの時に混ぜた肥料は植え付けして1ヶ月ほどで消費されて薄まります。開花しているのであれば開花が鈍くなるかも。そこで植え付けて1ヶ月ほど経ったら、肥料を追加します。月に1回、化成肥料を少量やるか、2週に1回、液体肥料をやります。葉っぱや花の様子を見て判断します。

8月以降、気温が上昇すると切り戻しをして休ませます。休んでいる間は肥料はやらないでください。腐ったり、株が弱ってしまいます。
固形肥料は長く効き、液体肥料は即効性がある。固形肥料だと8月まで肥料成分が残ってしまうかもしれない。液体肥料の方が調整が効いて便利ですので初心者は液体肥料を使いましょう。

7月下旬〜8月上旬

切り戻し

暑さに弱いので、寒冷地・高冷地じゃなければ、7月下旬から8月上旬に地際から切り戻しをします。球根から出た茎の一節目からは新芽が出にくいので、切り戻すならそれより上で…三節ほど残して、切り戻しましょう。

切り戻すと、水の吸い上げる力が弱るため、これまでと同じ水やりをしていると根腐れを起こしやすくなります。根腐れすると茎が茶色くなって枯れます。

ダリアは茎が中が空洞の筒状になっていて、この空洞に水が溜まると腐って枯れ込みます。なので、切り口に水が入らないように塞ぎましょう。まず、切り口を乾燥させて、アルミホイルで覆って、紐でくくって塞ぐといいが、見た目が悪い。そこで水がたまらないように節のギリギリまで切るとよいです。その際に、脇芽を切らないように気をつける。もしくは節に切れ込みを入れて、水がたまらないようにする。ようは水がたまらなければいいです。

切り戻して大体40日後に再開花する。7月末から8月初旬に切り戻すと8月は暑さで生育が鈍いが9月の中旬から下旬に開花し始めます。
節は土の中にもあるので、そこからも新芽が出る。

切り戻すときはまだ地上が健康なので切りにくいけど、中間地暖地なら泣きながら切り戻しましょう。

寒冷地では夏も綺麗に開花する。もともとダリアは高冷地の植物なので。寒冷地は無理に切り戻さなくてもいい。

8月の暑さ対策

35度以上の直射日光には葉焼けもするし花もチリチリになる。また、暑さで休眠する、もしくは株が暑さで弱ってしまって病害虫ウドンコ病など)が発生しやすくなる。

鉢植えなら、半日陰に移動できるなら移動する。もしくは寒冷紗などで遮光する。遮光すれば花が綺麗ですが、ダリアは株が大きいので遮光はなかなか厳しい。なので8月は切り戻し、脇芽は摘んで休ませる方がいい。休ませると9月に復活して花を咲かせます。
夏の暑さ対策としては、遮光、夏前に切り戻しで消耗予防、敷き藁で地温上昇予防、水やりを増やすなど、色々とある。ただ手間がかかる。スパっと切り戻して、株の負担を減らして秋に綺麗な花を咲かせるのが一般的。

品種によって夏の暑さの抵抗力も違う。

9月〜10月

秋の開花!

花が綺麗なのは10月の気温が下がった頃。
非常に色鮮やかです。

ダリアは量的短日植物で、日が長くても開花はあるが、日が短くなってくると開花が増える。日照時間13時間〜14時間が適正で、それより少ない時期は露芯花が増える。露芯花とは花びらで覆われて外からは見えないはずの「雄しべ・雌しべ」部分が露出した状態のこと。ってことはダリアの適した栽培は寒冷地(高冷地)で7月8月に花芽ができて、8月〜9月に開花させるもの。

10月〜11月

庭に植えっぱなしで冬越し

掘り上げて管理する場合と、植えっぱなしの場合があります。

球根は土が凍結すると枯れるので、土か腐葉土をダリアの上に盛り土(厚さ10cm以上)をして土が凍らないようにします。盛り土をしても何年かに一回の予想外の寒波で消えることがある(絶対消えるわけじゃないが消えることはよくある)。希少なものや、お気に入りの品種は掘り上げましょう。

地植えで越冬させるなら、自然雨だけで十分。水やりはやらなくていいです。
関東では寒さで枯れないので植えっぱなしでもいいとも。もちろん地域によるので試しに何個か植えっぱなしにして様子を見る。それでも希少なお気に入りの球根は念のために掘り上げて保管した方がいい。

盛り土は腐葉土でもいい。土が凍らなければいいです。

鉢植えで植えっぱなしで冬越し

鉢植えで冬越しする場合、1度以下にならない場所で管理する。温度さえ維持されれば日光はあたらなくていいです。
冬の水やりはかなり控えめにする。球根が活動しておらず、水やりが多いと腐ってしまう。カラカラになる前に水を多量やる程度にしておくか、一切、水やりはしないでもいい(球根はシワシワになるが、水をやれば復活するのでそこまで気にしないでも)。
毎年、植えっぱなしにしていると球根が人間の頭より大きくなる。これは分球していないからってのもある。分球せずに大株のままで芽が出るとかなり「豪勢」に開花することになる。あまりに大きくなると掘り出すのが大変なので、適当なところで掘り上げて分球はした方がいい。

掘り上げて保管

寒くなる11月に霜が降りる前に地上部がフサフサでも掘り起こしてしまう。掘り起こして、水でよく洗い、生乾きになるまで日陰で1週間ほど乾燥させる。それから球根は軽く湿らせた籾殻(もみがら)に突っ込んで、保管しておく。籾殻がないなら、ピートモスバーミキュライトでもいい。ピートモスもバーミキュライトも軽く湿らせて保管する。これらはビニール袋に入れ、さらに段ボールに入れて5度以下にならないところで管理する。

真冬は最悪、1度以下にならないようにする。1度以下になるようなら発泡スチロールなどで覆って防寒する。最低気温が7度以上になったら戸外に出して水をやる。
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霜にあたってから掘り上げる?

庭植えにしていた場合、霜にあたって枯れた段階では球根はまだ枯れていないので、霜にあたってから掘り上げても大丈夫です。ですが、鉢植えの場合、軒下で管理しているといつまでも地上部があり、綺麗な状態なので掘り上げにくいため、そのままベランダで管理していて鉢の中の球根まで寒さが染みて、発芽点がダメになるということはあります。

やっぱり一番いいのは地上部が綺麗でも掘り上げるか、マルチングして防寒するかのどちらかですね。
掘り上げるときは、品種が分かるようにタグをつけておく。

冬の掘り上げ時には分球しないのが普通。しないっていうか発芽点が分からないのでできない。

一年で芋(=球根)が鈴なりになるなら、毎年、掘り上げたときに切り分けるのでもいい。この場合、発芽点は分からないので適当に切ることになるが、鈴なりなのであんまり気にしないで、切り分けて保管しておいて、春に芽が出たものから植え付けるのでもいいです。

続く…

春(3月〜4月)になったら、また上に戻って分球・植え付けをします。
ちなみに今年の春〜夏に植えた球根部分も大きくなっているが、中身は空っぽなのでしぼんでしまいます。
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