グラプトペタルムの育て方…種類を紹介
目次
グラプトペタルムの特徴は?種類・仲間水やり肥料管理場所花ガラ摘み・枯葉摘み植え替え・植え付け病害虫関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- グラプトペタルム
- 科名
- ベンケイソウ科
- 属名
- グラプトペタルム属
- 学名
- Graptopetalum
- 耐寒
- 0度〜5度
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の半日蔭
- 難易度
- 中級者向け
スポンサーリンク
グラプトペタルムの特徴は?
グラプトペタラムはアリゾナ・メキシコに自生する
ベンケイソウ科の常緑
多年草の
多肉植物。いくつかの種・品種が見られ、
セダムなどの別属とも交配して品種も見られます。ロゼット状に広がる葉っぱは肉厚で水を溜め込み、乾燥に強く過湿にすると腐って枯れてしまいます。
葉っぱには白い粉を吹いているようで、雰囲気があります。春になると開花しますが、主に葉っぱを楽しむものです。
暑さにも寒さにの強い方で栽培はしやすいです。
スポンサーリンク
種類・仲間
朧月(オボロヅキ)
グラプトペタルムの代表的な品種。Graptopetalum paraguayenseを改良したもの。寒さにも強く、戸外の庭植えで栽培されていることも多いです。
石蓮花(セキレンカ)・グラパラリーフ
石蓮花(セキレンカ)は最近、血糖値を下げる健康食品として利用もされる多肉植物。石蓮花が生えている中国の村が非常に長寿で、この石蓮花が長寿の理由じゃないのか??という話があるが、はたして因果関係があるのか、そもそも中国の戸籍がどこまで信用できるのか?…という疑問もあるし、石蓮花がグラプトペタルムのなんの種かはよく分からない。
それとは別にGraptopetalum paraguayenseを品種改良して食べられるようにした「グラパラリーフ」が販売されています。生でも食べられるとのこと。もしも興味があるならこちらを栽培するといいです。栽培の手順はこのページや
朧月と同じです。
秋麗(シュウレイ)
秋麗(
シュウレイ)はグラプトペタラム朧月とセダム
乙女心の交配種とされ、グラプトペタラムならぬ「グラプト
セダム属」とされる多肉植物。秋になると
紅葉します。
白牡丹(ハクボタン)
白
牡丹はグラプトペタラムと
エケベリアの交配種のグループの「グラプトベリア属」の多肉植物。
★★白牡丹
水やり
グラプトペタルムのグループは乾燥に強く多湿に弱いです。水をやりすぎないようにしましょう。土が常時、濡れていると
根腐れを起こします。
春と秋は土がカラカラに乾いたら、鉢底の穴から水が出るくらいにしっかりと水をやり、土がカラカラになるまで我慢しましょう。受け皿に水が溜まっていたら捨てましょう。放置していると根腐れを起こします。
夏の水やり
夏は最低気温が25度を超えると調子を崩し、生育が止まり、グラプトペタルムは休眠状態になります。夏は土がカラカラになってから土の表面が濡れる程度の
水やりに控えるか断水します。暑いメキシコに自生する植物が夏に調子を崩す理由については
CAM光合成を参考にしてください。
冬の水やり
冬は寒さでグラプトペタルムの活動が止まっているので、水やりを控えます。土がカラカラに乾いてから、土の表面を濡らす程度の水やりにします。鉢底から水が出るくらいにやると、蒸発しきらずに根腐れしてしまいます。水やりの間隔がよくわからない場合は、
土壌水分計で半分の深さの付近を計測して「乾燥」となってから、判断すると失敗が減ります。
冬に水やりを控えることで、細胞内の水分が減り、細胞内の液の濃度が高くなることで寒さに強くなります。水を控えるのは、寒さ対策でもあります。
肥料
気温が20度〜25度あたりになるグラプトペタルムの生育時期の春(4月〜6月)と秋(9月〜10月)に、液体
肥料を2週に一回か、化成肥料を1ヶ月に一回、説明書きの半分だけやります。
管理場所
最低気温が10度以上の春と秋は日当たりの良いところで管理します。日当たりが悪いとグラプトペタルムは徒長して乱れて、不恰好になるので必ず日当たりで管理します。
夏越し
夏は高温でグラプトペタルムは調子を崩してしまうので、風通しの良い
半日陰に移動させます。
越冬
暑い地域に自生する植物の割には寒さには強い、とされるんですが霜に当たると枯れるか、枯れなくてもグラプトペタルムにはダメージがあるのでできれば室内に取り込むか、霜が当たらない軒下に移動させます。室内に取り込むのが無難ですよ。
ちなみに広島では戸外の軒下で問題なく越冬しています。庭植えも可能です。ただ、強い寒波で枯れることがあります。そのくらいの耐寒性です。
花ガラ摘み・枯葉摘み
グラプトペタルムの花が咲いたあとに萎んだら
花茎の根本から切って取り除きます。放置しているとタネを作ろうとして株が弱りますし、枯れた花や花茎が水を吸って腐って
病気の元になることもあります。
また、茶色くなって枯れた葉っぱは取り除いてください。基本的に古い葉っぱは寿命で枯れていくもので、病気ではないです。健康的な新陳代謝なので気にしないでください。
植え替え・植え付け
時期・頻度
春の4月〜5月に植え替えをします。この頃に植え替えれば、春と秋の生育時にダメージを取り返して回復しやすいです。
グラプトペタルムの植え替えは2年か3年に一回植え替えをします。
用土
グラプトペタルムは
サボテン・多肉植物の土で植え付けます。一般的な
培養土では根腐れしやすいです。自作するなら、
赤玉土中粒3、
鹿沼土中粒3、
軽石中粒1、
腐葉土3もしくは
ピートモスで植え付けます。
赤玉土は経年劣化して2年か3年で泥に戻りますので、2年か3年に一回植え替えをしなくてはいけません。そこで赤玉土を軽石に入れ替えると土が劣化しにくく、植え替えしなくてもよくなります。ただし、軽石にすると水もちが悪くなるので水やりの頻度が増えます。
植え替えの手順
植え替えの前に一週間から10日ほどグラプトペタルムの水やりをストップしてカラカラにしておきます。土が濡れていると植え替え後に根腐れを起こしやすいです。
鉢から株を取り出し、古い土を3分の1から半分を取り除きます。傷んで変色した根はハサミで切り取り、日陰で三日ほど干して、切り口を乾かしておきます。
用意する新しい鉢は鉢は以前と同じ大きさの鉢でもいいですし、古い鉢より1号だけ少し大きな鉢でもいいです。ちなみに1号は直径3cmのことで5号は直径15cm、6号は直径18cmです。
鉢底の水が抜ける穴を鉢底ネットで塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、
用土を少し入れ、グラプトペタルムの株を置きます。株の土面が鉢のフチより1cm〜2cm下になるように調節します。この2cmは水やりの時に水が溜まるウォータースペースです。株と鉢の隙間に用土を入れていきます。このとき水やりはしません。
水やりせず、植え替えのダメージを負っているので一週間〜二週間ほど日陰で養生させます。その後、グラプトペタルムに水やりをやって、通常の管理場所に戻します。これで植え替えが完了です。
株分も可能で、植え替えの際に適当に分けて別々に植えればいいです。そもそも
挿し芽や葉挿しでも増えるもので繊細に扱わなくても大丈夫です。
葉挿し・挿し芽
グラプトペタルムの葉っぱを多肉栽培の培養土の上に置いていると、自然と葉っぱの根本から発根して新株になります。置けばいいです。土に埋めなくていいです。葉の根本から発根し、新芽が出るので根本が土に接するようにしておきましょう。発根するまでは水やりをしないで放置しておきましょう。植え替えのときにポロっと落ちた葉っぱでもいいです。
挿し芽でも新株を増やせます。上の方の茎を取り、切り口を日陰で三日ほど干して乾かして、葉挿しと同じように土の上に載せていると発根します。挿し芽は徒長して不恰好になった場合によく行います。
病害虫
カイガラムシ、ネジラミ、
ハダニなど。
病気としては軟腐病がありますが、これはようは水やりのしすぎによる根腐れです。土の配合を
水はけよくするか、風通しの良い場所に移動させたり、水やりの頻度を見直して改善しましょう。
スポンサーリンク
関連記事