ナスタチウムの育て方
目次
ナスタチューム(キンレンカ)の特徴は?管理場所・日当たり植え付け水やり肥料花ガラ摘み切り戻し病害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ナスタチウム
- 科名
- ノウゼンハレン科
- 学名
- Tropaeolum majus
- 別名
- 金蓮花・キンレンカ・ナスタチューム
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 初心者向け
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ナスタチューム(キンレンカ)の特徴は?
ナスタチューム(キンレンカ・金蓮花)はノウゼンハレン科のツル性
一年草。ナスタチュームは
クレソン(オランダガラシ)の
学名で、味が似ているためにそう呼ばれて流通して現在に至っています。
春に苗を植えて、初夏から秋にかけて花を楽しんで、冬には枯れて無くなります。ヒョロヒョロとした見た目に反して比較的乾燥している状態を好みます。水をやりすぎると蒸れて傷んだりします。
花がしぼんだものを
花ガラと呼びます。ナスタチュームはしぼんだ花に
種子をつけようとしてそちらに栄養を回すので、花ガラをそのままにしておくと次の花が咲きにくくなります。また、花ガラを放置していると腐って
病気の元にもなりますので、花ガラは取り除くようにします。
こぼれダネで翌年も芽を出すことがあります。
通常のナスタチウムは
夏越しが難しいのですが、球根性ナスタチウムであれば耐暑性があり夏に休眠して夏越しできますので、そちらに切り替えるといいです。ただ、球根性ナスタチウムは花の形状が違いますし、性質が違うので、ちょっと違うかなと思います。
草丈20cm〜1m
コンパニオンプランツ
ナスタチュームはセンチュウ・
コナジラミ・
アブラムシ・アリを避ける効果があるとされますので、
コンパニオンプランツとして他の植物と一緒に植えることもあります。
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管理場所・日当たり
日光を好み、日が少ないと葉っぱがひょろ長く伸びてひ弱になり、花が付かなくなります。日の当たる場所を選んで植えてください。
ですがナスタチュームは真夏の直射日光と暑さで蒸れて傷んでしまいます。出来れば真夏だけは
半日陰に移動したり、ヨシズなどで日を遮光してやると良いですが、よほど環境が悪くない限りは生育が衰えて花が咲かなくなっても枯れることはありません(地域や環境によります)。どうしても枯れる場合は、小型品種を選ぶようにし、鉢植えにして夏は日陰に移動させましょう。枯れずに夏を越えれば、夏の暑さで株が弱っていたナスタチュームも秋以降涼しくなれば復活してもう一度花を咲かせてくれます。
温暖化の影響で夏越しは厳しくなり、逆に夏越しすると11月〜12月まで花が咲いていることもあります。
植え付け
時期
春から夏。霜が降りなくなってから植えるようにします。
ホームセンターなどで定番の春から夏のガーデニング材で苗がよく出回っています。それを買って植えるか、種まきをします。
用土
水はけのいい土に植えます。市販の
培養土をそのまま使うか、市販の培養土にパーライトを一割ほど混ぜて水はけを良くしてから植えるといいです。
種まき
種まきは4月下旬頃以降、土に適当にまいているだけでも発芽します。嫌光性なので、種の上に土を土を被せて光をさえぎっておき、水をやりましょう。発芽温度は15度から20度。ただし発芽しても霜に当たると枯れるので、早く発芽させてもしばらく室内で管理しなくちゃいけなくなる。なのでやっぱり4月下旬以降にしておきましょう。まく前に一晩、水につけて、皮をむくと
発芽率が上がります。
何株が育てる程度なら、普通は苗を植える。その方が楽だし、安上がり。ただし、一面にナスタチュームを咲かせたいなら種まき。
苗
ナスタチュームの苗を買ったら、できるだけ速く植えましょう。早く植えないと、ポットの中で根を張って、植え付けても根が広がりにくくなります。
ナスタチュームは直根性でよく育ってからの移植はできません。一年草ですし植え替えはしません。
鉢植え
大体20センチ間隔で1苗を植えます。なので5号か
6号鉢に1苗くらい。横長
プランターなら3苗を植えます。
苗の土は崩さず、根はほぐさないで植えます。鉢底の穴を鉢底網(鉢底ネット)で塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(
軽石)を2cmから3cmほど入れて、軽石の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。
庭植え
深さ20cmを掘り返し、その土に
腐葉土か
堆肥を2割ほど入れて、化成
肥料を少量入れて、
用土とします。できれば1週間寝かせて土を馴染ませると根が張りやすくなります。
用土を穴に半分戻して、苗を20cm間隔で配置して、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやって完成です。
苗は土を崩さず、ほぐさないで植え付けてください。ほぐすと根を痛めて生育不良を起こします。
水やり
意外と乾燥を好む
ウネウネというかヒョロヒョロというべきか、ひ弱そうに見えるナスタチュームですが、実は過湿を嫌い、乾燥を好みます。
水をやりすぎると徒長(ひょろ長くなること)する。徒長するなら
水やりを控えめにしてください。日光不足でも徒長しますので、状況を考えて判断材料にしてください。
鉢植えの水やり
土が乾いていたら水をたっぷりと、鉢底から水が出るくらいにあげます。水をやり過ぎると
根腐れを起こしたり、葉っぱが蒸れて腐ってしまいます。葉や茎がグズグズになっていたら、水のやり過ぎや葉の茂りすぎによる蒸れを疑ってください。土が濡れているうちは水はやらないようにしましょう。
庭植えの水やり
植え付けて根が広がったら、自然に降る雨だけでほぼ大丈夫です。日照りが続くようなら、水やりをしてください。
肥料
肥料はほとんどあげませんが、鉢植えなら花が咲いている時期(6月〜7月・9月〜10月)に液体肥料を月に一回程度あげると次の花が咲きやすくなります。庭植えなら、植え付けのときの元肥を入れたら追肥は不要です。
肥料をあげすぎると葉っぱが茂りすぎて花が少なくなり、真夏になると葉の茂りすぎで風通しが悪くなって傷みの原因になりますので、様子を見て判断します。
花ガラ摘み
花が終わったものを花ガラといいます。ナスタチュームは花がしぼむと種子を作ろうとして、栄養を種子に回します。そのために次の花が咲きづらくなるので、花がしぼんだら摘むようにします。花の茎の根本から摘んでください。
エディブルフラワーとしてサラダにして食べることもできます(農薬を使っていなければ)。花が萎む前に「収穫」するのも手ですよ。
切り戻し
ナスタチュームは夏の高温多湿が苦手ですので、蒸れを避けるために、梅雨前・夏前のどこかで、株全体を半分〜3分の1の高さまで
切り戻します。枯れた葉っぱを取り除き、風通しをよくしておきます。
ちなみに
剪定してできた枝で
挿し木で株を増やすことも簡単にできます。
病害虫
ハダニ
ハダニは乾燥すると発生しやすいです。葉っぱに水をかけてやるとある程度予防できますが、ナスタチウムは乾燥管理がセオリーなのでどうにも発生します。見つけたら薬剤を撒きましょう。
エカキムシ
エカキムシとはハエモグリバエの幼虫。ナスタチウムにはよく発生する。葉っぱに白い線がウネウネと走っていたら、中に幼虫がいます。葉っぱごと取り除くのが簡単。
特徴・由来・伝承
柔らかな葉っぱに色鮮やかな花を咲かせるツル性植物。背が高くならないので
グランドカバーに使われたり、ツル性で長く伸びるので、ハンギングに使われたりと春から秋にかけて庭を彩る園芸植物です。
最近では食べられる植物…エディブルフラワーとしてテレビで扱われることもある(アメトーークで「みやぞん」が言っていたことも)。葉っぱや花、実を食べることが出来ます。味はカラシのよう。葉っぱや花はサラダに入れて、実は摩り下ろして薬味にします。
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