キンカンの基礎データ
科名 | ミカン科 |
属名 | キンカン属 |
学名 | Fortunella margarita |
別名 | 金橘 |
水やり | 水控え目 |
場所 | 外の日なた |
難易度 | 中級者向け |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花 | ||||||||||||
植え | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
剪定 |
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キンカン(金柑)とは?
キンカンはミカン科キンカン属の果樹・常緑低木で、庭樹として育てやすく、四季咲きであるため観賞用のシンボルツリーとしても人気があります。冬に黄色い実が目立ち、直射日光にも強く、半日陰でも実をつけることができ、食用にもなります。
庭植えが一般的ですが、種類によっては鉢植えや盆栽にすることもあります。生食可能な品種にはネイハキンカン、マルキンカン、ナガキンカン、ニンポーキンカンがあり、皮ごと砂糖漬けや蜂蜜漬け、ジャムなどに加工して食べます。その他の品種も酸味があるため生食には向きませんが、加工して食べることができます。
食用にする場合は、タネのない品種の苗を選ぶことが重要です。タネのある実は種が多く食べづらいです。また、自家受粉するため、一本だけでも結実します。
品種や種によってはトゲがあることもあるため、購入前に確認することがおすすめです。
苗を植えると3〜5年ほどで実がなりますが、種から育てると時間がかかるため、苗を購入することをお勧めします。苗は4月頃に植え、数年後に開花し、その後開花から約150日後に収穫します。
樹高1m〜2m
庭植えが一般的ですが、種類によっては鉢植えや盆栽にすることもあります。生食可能な品種にはネイハキンカン、マルキンカン、ナガキンカン、ニンポーキンカンがあり、皮ごと砂糖漬けや蜂蜜漬け、ジャムなどに加工して食べます。その他の品種も酸味があるため生食には向きませんが、加工して食べることができます。
食用にする場合は、タネのない品種の苗を選ぶことが重要です。タネのある実は種が多く食べづらいです。また、自家受粉するため、一本だけでも結実します。
品種や種によってはトゲがあることもあるため、購入前に確認することがおすすめです。
苗を植えると3〜5年ほどで実がなりますが、種から育てると時間がかかるため、苗を購入することをお勧めします。苗は4月頃に植え、数年後に開花し、その後開花から約150日後に収穫します。
樹高1m〜2m
キンカンは植えてはいけない?
キンカンは常緑低木で、結実しやすく、実の黄色が庭木に映えるので、オススメではあるんですが、金柑を庭に植えてはいけないという話もあります。これは「庭に果樹を植えると、果実が落ちて汚くなる」「縁起が悪い」という程度のことで、実際は問題ないです。キンカンが病気になると他の植物に広がるから…なんてことを言う人もいますが、そんなこと言ってたら何の植物も植えられないです。
一点問題があるとするなら、やっぱりトゲです。トゲがあるととにかく邪魔。作業するにしても邪魔。隣の家に進出されてもトゲがあるとトラブルになりやすい。でも、最近はトゲの少ない品種が多いのでチェックしておけば問題ないです。
一点問題があるとするなら、やっぱりトゲです。トゲがあるととにかく邪魔。作業するにしても邪魔。隣の家に進出されてもトゲがあるとトラブルになりやすい。でも、最近はトゲの少ない品種が多いのでチェックしておけば問題ないです。
品種
ネイハキンカン
食用とするならネイハキンカン(寧波金柑・Fortunella crassifolia)が一般的。スーパーなどで流通しているものはこれが多いです。
ナガキンカン
ナガキンカン(長実金柑・Fortunella margarita)はちょっと果実が卵形のような縦長の楕円形になる種です。
マルミキンカン
マルミキンカン(丸実金柑・Fortunella japonica)は食用で蜂蜜漬け・砂糖煮になることが多い種で、加工された実をよく見かけます。冬の他に花が少ない時期に小さな愛らしい実がなるので観賞用としても優秀です。
プチマル
種無しならばプチマルというのがあります。果実は小さいですが、タネがないので利用しやすいです。
チョウジュキンカン
観賞用であればチョウジュキンカン(Fortunella obovata)が適しています。果実は大きいですが、非常に酸っぱく、食用にはあまり適していません。
マメキンカン
観賞用でかつ、盆栽にするならば、マメキンカン(Fortunella hindsii)が一般的です。マメキンカンは実に松脂(マツヤニ)のような匂いがあり、食用には適していません。
食用とするならネイハキンカン(寧波金柑・Fortunella crassifolia)が一般的。スーパーなどで流通しているものはこれが多いです。
ナガキンカン
ナガキンカン(長実金柑・Fortunella margarita)はちょっと果実が卵形のような縦長の楕円形になる種です。
マルミキンカン
マルミキンカン(丸実金柑・Fortunella japonica)は食用で蜂蜜漬け・砂糖煮になることが多い種で、加工された実をよく見かけます。冬の他に花が少ない時期に小さな愛らしい実がなるので観賞用としても優秀です。
プチマル
種無しならばプチマルというのがあります。果実は小さいですが、タネがないので利用しやすいです。
チョウジュキンカン
観賞用であればチョウジュキンカン(Fortunella obovata)が適しています。果実は大きいですが、非常に酸っぱく、食用にはあまり適していません。
マメキンカン
観賞用でかつ、盆栽にするならば、マメキンカン(Fortunella hindsii)が一般的です。マメキンカンは実に松脂(マツヤニ)のような匂いがあり、食用には適していません。
水やり
土が乾いていたら水をしっかりとやります。水はけのよい土を好み、過湿状態が長く続くと根が腐ってしまいます。どちらかというと乾燥に強い方です。ただし、花・果実がなっている時に極端に乾燥すると花・果実が落ちてしまいます。
果実の色がついてきた頃は乾燥気味に管理します。乾燥気味に管理することで果実が甘くなります。
果実の色がついてきた頃は乾燥気味に管理します。乾燥気味に管理することで果実が甘くなります。
庭植えの水やり
庭植えした場合は、降雨だけで水は十分です。ただし、日照りの時は水をやってください。
鉢植えの水やり
鉢植えにした場合は、土が乾いたら水をやります。土が濡れている間は水はやらないでください。春は晴れた日は毎日、夏は雨の日以外は毎日、秋は春と同じ、冬は土が乾いたら、を目安にしてください。受け皿をしているときは受け皿に水が溜まらないようにしてください。
肥料
2月に寒肥として緩効性肥料(化成肥料)か油粕+骨粉を、キンカンの周囲に根に当たらないように深さ20cmの溝を掘って埋めます。7月〜10月に結実した後に一回、緩効性肥料(化成肥料)をやります。2月の肥料は新芽のための肥料。7月〜10月の肥料は果実のための肥料です。
●キンカンは一旦株が充実すると実がなりやすい木で、肥料切れを起こしやすいです。毎年、肥料をしっかりとやりましょう。
●キンカンは肥料不足になると葉っぱの両端から黄色く変色して、冬に落葉してしまいがちです。これはマグネシウムなどの微量要素が不足しているためで、具体的に有機物が不足したり、土が強い酸性に傾くと発生します。解決するには、肥料と一緒に堆肥や腐葉土を埋めるといいです。土が酸性になっている場合は苦土石灰をまいて水をやりましょう。
●キンカンは肥料不足になると葉っぱの両端から黄色く変色して、冬に落葉してしまいがちです。これはマグネシウムなどの微量要素が不足しているためで、具体的に有機物が不足したり、土が強い酸性に傾くと発生します。解決するには、肥料と一緒に堆肥や腐葉土を埋めるといいです。土が酸性になっている場合は苦土石灰をまいて水をやりましょう。
植え付け・植えかえ
時期・頻度
植え付け・植え替えは3月〜4月に行います。鉢植えは2年に一回植え替えをします。
用土
弱酸性(pH5〜6)の水はけのよい土を好みます。鉢植えでも問題ありません。鉢植えであれば一般的な培養土で植え付けます。自作するのでされば、赤土(小粒)5腐葉土3鹿沼土2に化成肥料を混ぜたものを使います。庭植えの場合も、常識的な水はけ・水持ちであれば大丈夫です。
庭植え
深さ50cm直径50cmの穴を掘り、掘り出した土に堆肥か腐葉土を3割ほど入れ、化成肥料を説明書きにある規定量、混ぜて用土とします。できれば1週間寝かせて土を馴染ませるといいです。
穴に土を半分戻して、キンカンの苗を入れて隙間に土を入れていき、最後に水をやって完成です。根をほぐして根を広げて植えると、植え付け後の根が広がりやすくなって馴染みやすいです。
穴に土を半分戻して、キンカンの苗を入れて隙間に土を入れていき、最後に水をやって完成です。根をほぐして根を広げて植えると、植え付け後の根が広がりやすくなって馴染みやすいです。
鉢植え
鉢底の穴に鉢底ネットを敷いて、その上に鉢底石(軽石)を2センチか3センチ敷きます。その上に土を入れてキンカンの株を入れて鉢との隙間に土を入れます。根鉢は少しほぐしたほうが根が広がりやすいです。鉢を揺すると隙間ができるので、隙間に土を入れていきます。最後に水をやり、鉢底から水が出るのを確認してください。
植え替えの場合、痛んだ根は切り戻し、大きくする場合はひとまわり大きな鉢を用意します。大きくしたくない場合は、同じ大きさの鉢に植えます。根をほぐして古い土を三分の一ほど落としてから植えてください。
植え替えの場合、痛んだ根は切り戻し、大きくする場合はひとまわり大きな鉢を用意します。大きくしたくない場合は、同じ大きさの鉢に植えます。根をほぐして古い土を三分の一ほど落としてから植えてください。
管理場所・日当たり
関東以西で栽培できます。
日当たりのいい場所で、風通しのよいところを好みます。多少日当たりが悪くて、半日陰〜明るい日影でも結実はするんですが、それでも日当たりがいい方が実が確実に多いので日当たりを優先しましょう。
冬は寒風が当たらない場所で、日当たりが良くても西日は避けたいですが、最優先は日当たりです。西日や寒風が当たっても枯れるほどではないです。
日当たりのいい場所で、風通しのよいところを好みます。多少日当たりが悪くて、半日陰〜明るい日影でも結実はするんですが、それでも日当たりがいい方が実が確実に多いので日当たりを優先しましょう。
冬は寒風が当たらない場所で、日当たりが良くても西日は避けたいですが、最優先は日当たりです。西日や寒風が当たっても枯れるほどではないです。
冬
剪定
時期
花が咲くのは本来は夏とされますが、四季咲き種は長期間開花し、よくよく結実します。花は数ヶ月かけて実になり、ずっと実が枝にある状態になります。夏に開花して翌年の春に収穫するタイプは収穫が終わった3月〜5月に剪定をします。四季咲きのものは、境目がないですし、花芽を落とすことにならないので適当な時期に剪定します。
花がつく枝について
花は、去年に伸びた枝先にも咲きますが、主に春以降に太い枝から出た短い枝の先につきます。なので、3月〜5月の時点で、どう剪定しても…よほど強い剪定をしなければ、花芽を全て落としてしまった!ってことはほぼないので、風通しをよくする剪定を中心に剪定していきます。
果実は上に向いた枝ではなく、下向きの枝に大きな実をつけやすい性質がありますので、枝を紐などで引っ張って誘引して、下向きにすることで大きな実をつけさせることができます。まぁ、庭木のキンカンにはそこまでしませんよ。
剪定の手順
剪定は混み合った枝をさばいて、風通しをよくして内部まで日光が入るようにするためにします。キンカンは成長が遅いですので、基本的には「軽く」です。その方が結実がよくなります。
よく伸びて邪魔になったときは太い枝も切ります。ノコギリで切らなくちゃいけないような太い枝を切った時は、切り口に殺菌剤(癒合剤)を塗っておきます。ホームセンターにも売っていますが、量が多い上に使い切りで勿体ないので、木工用ボンドで代用してもOK。
剪定する枝については枝の種類のページを参考にしてください。
よく伸びて邪魔になったときは太い枝も切ります。ノコギリで切らなくちゃいけないような太い枝を切った時は、切り口に殺菌剤(癒合剤)を塗っておきます。ホームセンターにも売っていますが、量が多い上に使い切りで勿体ないので、木工用ボンドで代用してもOK。
剪定する枝については枝の種類のページを参考にしてください。
間引き(摘果)と収穫
8月ごろ結実したら、間引いて枝一つにつき1個か2個のキンカンが実るように間引きます。一旦、実がなり始めると9月以降は株が弱るので、新たに咲いた花は摘んでください。収穫は2月前後になります。霜に当たれば果実が傷みますので、袋をかけるか、寒冷紗などで霜よけを作りましょう。
花と実の間引きをしないでいると実がガンガン出来て、株が弱ってしまいます。株が弱ると実がならなくなります。一年おきに実がなったりするのは実のつけすぎです。しっかり間引き、肥料をやりましょう
病害虫
風通しが悪いとカイガラムシやハダニが発生したり、黒点病にもなります。
かんきつ類の葉っぱにはアゲハ蝶の幼虫がつきます。将来アゲハ蝶になると思うとなんですが、猛スピードで葉っぱを食べまくりますので、駆除しましょう。人間には影響がなく、芋虫類を駆除するBT剤がよいです。
かんきつ類の葉っぱにはアゲハ蝶の幼虫がつきます。将来アゲハ蝶になると思うとなんですが、猛スピードで葉っぱを食べまくりますので、駆除しましょう。人間には影響がなく、芋虫類を駆除するBT剤がよいです。
特徴・由来・伝承
キンカンというと食べる、薬用といったイメージですが、キンカンは庭樹としても非常に優秀です。剪定にも強く、他のミカン科の樹木のように、たくさん実がなったら翌年は実がならないか、実が極端に少なくなる隔年結実という症状が起きにくく、毎年黄色い実が大量になる。庭木にしたときだけではなく、鉢植えでも実がなるところが有難いです。盆栽にも。秋の季語でもあります。
原産地は中国長江とされます。
1828年に清の船が清水港付近で難破、船体修理で寄港した際にお礼として砂糖漬けのキンカンが贈られました。その種子を植えたのが日本の栽培の始まりとされていますが、それ以前からあったとも言われていてハッキリしません。
原産地は中国長江とされます。
1828年に清の船が清水港付近で難破、船体修理で寄港した際にお礼として砂糖漬けのキンカンが贈られました。その種子を植えたのが日本の栽培の始まりとされていますが、それ以前からあったとも言われていてハッキリしません。
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