スダチの育て方…鉢植えの植え替えの時期は?肥料をやる時期は?

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スダチの基礎データ

スダチ
科名
ミカン科
属名
ミカン属
学名
Citrus sudachi
別名
酢橘
耐寒
マイナス5度
水やり
水控え目
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
スダチの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

スダチとは?

スダチはミカン科ミカン属(シトラス属)の常緑低木。春に開花し、8月から10月に未成熟の緑のものが出荷されるが、そのままに木につけていると黄色くなって甘くなる。甘いといってもミカンほどじゃないので、緑のものが一般的にイメージする「スダチの実」です。結実までは苗を植えてから3年か4年かかります。自家結実するので一本で実がなります。

トゲがあり、栽培する上では取り除く必要があります。

絞って果汁を使う場合もありますし、皮を薄切りにして香り付けに利用と、使い所は多いです。たくさん収穫しても冷凍保存することもできるので、家庭菜園によい植物です。
樹高2m
3m
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植え付け・植えかえ

時期

植え替え・植え付け時期は12月から3月。根が動き始まる直前の3月が植え付け・植え替えの最適時期です。鉢の植え替えは同時期、2年に一回します。

用土

弱酸性(pH6)を好みますが、極端な酸性・アルカリ性でなければ問題なく、中性でもいいです。

鉢植えの場合は一般的な培養土でいいです。自作する場合は赤玉土腐葉土3を混ぜたものを使います。庭植えの場合は庭土に腐葉土か堆肥を追加して、用土とします。庭土の水はけが悪いなら、川砂・軽石小粒・パーライトなどを入れて水はけをよくして植えましょう。

庭植え

最初に苗木は高さ50cm〜60cmの高さで切り戻してから植えましょう。

直径50cm深さ50cmの穴を掘り、掘り出した土に腐葉土か堆肥を3割か4割入れて、よく混ぜて用土とします。 穴に半分ほど土を戻して、株を入れて、水やりをしつつ隙間に土を入れます。

余った土で、株の周囲に土手をつくり、そこに水をたっぷりとためます。水が吸収されて引くまで待ち、引いたら土手を崩してならし、完成です。
スダチなどの柑橘系は庭植えにすると根を伸ばして枝を伸ばす方を優先するため、しばらく開花結実しなくなります。苗を植えた場合は3年か4年かかります。鉢植えから庭植えにした場合も同様に数年は開花しなくなります。しばらく開花しなくても焦らず管理しましょう。病気じゃないですからね。

鉢植え

鉢植えでも栽培でき、収穫は可能です。もちろん地植えの方が大きくなり収穫も多くなります。

最初に苗木は高さ20cm〜25cmの高さで切り戻してから植えましょう。

鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に鉢底から水が出るまで水をやってください。

植え替えは土を崩さないで植え替えてもいいし、三分の一ほど土を落として根を整理して植え替えてもいい。2年に一回、できればひとまわり大きな鉢に植え替えていきます(大きすぎて管理しきれないのなら同じ大きさの鉢でもいいです)。
スダチなど柑橘系はいきなり大きな鉢に植え替えると、根を伸ばして枝を伸ばす方を優先して、しばらく開花結実をしなくなります。大きくするのであれば1号か2号程度にしましょう。

肥料

スダチは肥料を欲しがる植物なので、毎年追肥をします。肥料は新芽が出る前の3月、花が咲き終わる6月、収穫後の10月にやる。

化成肥料であれば、説明書きの規定量を周囲にまきます。油粕の場合は、株の周囲に根が当たらないように離れたところに深さ20cmの穴を数カ所に掘って埋める。
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水やり

庭植えした場合は、根がしっかりと土に馴染んで広がれば、あとは自然に降る雨でほぼ大丈夫。水やりをするのは日照りの時だけでいいです。ただ、開花〜結実時期はあまりに乾燥すると落果するので、様子を見て水やりをしましょう。

夏場に乾燥すると実は甘くなるとも言われますが、甘さが売りの果実ではないので4月〜8月は乾燥を避けた方が無難です。

鉢植えは鉢の土が乾いたら、鉢底から水が出るくらいにしっかりとやりましょう。受け皿に溜まった水は捨て、土が乾くまで水をやらないようにします。

管理場所・日当たり

日当たりで育てるのが理想ですが、多少日当たりが悪くてもよく、半日陰でもいいです。日陰ではさすがに弱ってしまいます。

越冬は?

スダチはマイナス5度まで耐える。柑橘系では寒さに強い方で、工夫すれば東北南部まで育てることができる。ただし、幼木だったり鉢植えでさほど大きくなっていない場合は霜に当たると枯れるので、一般的な栽培適地は関東南部以西の中間地暖地

暖地ならば防寒は不要です。中間地では霜よけをするか、軒下など霜の当たらないところで管理する。寒風が抜ける場所だと葉っぱが擦れて病気になったり、葉っぱが落ちたり、実が落ちるので、風が通らない場所で管理する。
●霜に当たって一発で枯れるとも限らない。葉っぱが落ちても春になったら芽吹くこともある。
●幼木・鉢植えだと冬の寒さで高知県でも枯れる。

寒さに強い柑橘系でユズがあり、ユズは耐寒温度はマイナス10度とスダチより寒さに強いです。

剪定(3月)

剪定は植え付けて2年目以降、新芽が芽吹き出す前の3月に行う。花芽ができるのは1月から3月。昨年の春に伸びた枝先に開花し実がなるものなので、全体を切り戻すと花芽がゴッソリなくなって結実しなくなる。よく見ると3月にはツボミ(花芽)が見られるので、これを落とさないようにします。

剪定は邪魔な枝を落とし、幹の中まで風が通るように密生した枝や変な方向に生えた枝、元気のない枝、枯れた枝を取り除きます。密生させていると、風通しが悪くなり、病気・害虫が発生しやすいです。

また、トゲもハサミで取り除いておきます。トゲがあると作業がしにくいのもありますが、果実に刺さって傷つけることもあります。

また、去年、実をつけた枝には今年は実がならないので、切り戻します。切り戻すと脇芽が出て、翌年はその脇枝に結実する。

樹形というとホウキを逆にした形を想像しますよね。ところがあの形状だと開花は鈍いです。柑橘系は枝が横に伸びるとそこに開花結実しやすいので、そういう横に伸びる枝を残すか、上にしか伸びていない場合は、紐で引っ張って横に伸ばします。

隔年結果とは?

スダチは、よく結実する年と、全然結実しない年が交互にくる「隔年結果」が起きやすい。これは果実をつけすぎて株が弱ってしまい、翌年に結実しにくくなるため。

去年、結実が多かったら切り戻しは少なめに、去年、結実が少なかったら切り戻しは多めにして調整して、毎年同じくらいに結実するよう目指しましょう。

摘果(果実を間引く)…7月

7月に実を枝の葉っぱ5枚〜8枚につき一個の割合いで間引く。間引かないと実がつきすぎて翌年に実がならなくなり、一年おきに実がなるようになる隔年結果を起こします。

袋がけ(7月〜10月)

実に袋をかけることで、綺麗な果実を収穫することもできます。一般家庭ではやらないんですけど。
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収穫(7月〜10月)

スダチ:収穫(7月〜10月)
7月から摘果と収穫を兼ねつつ、緑の果実を収穫していきます。摘果をすると、残った果実は大きくなりやすくなり、香りも強くなります。9月が一番、香りが強くなります。その後も枝につけていると黄色く熟して甘くなってきます。

ポン酢、カルパッチョ、サラダのドレッシング、酢の物、サンマに、ソース、ジャムの材料と使いどころは多いです。半分に切ってジップロックに入れて冷凍保存も可能で、冷蔵庫で解凍して絞って果汁を利用します。丸ごと冷蔵して、必要なら取り出して凍ったままオロシ金で細かくして香り漬けに入れるってのもあり。

病気・害虫

アブラムシエカキムシカイガラムシ・アオムシが発生する。

問題はアゲハチョウの幼虫のアオムシで柑橘系を専門に食べるのもあって異常な食欲で放置しているとすぐに丸坊主になる。見つけ次第捕殺する。BT剤なら人間に影響はないので散布して薬殺してもいいです。アゲハチョウが飛んできて、葉っぱの裏に黄色い卵を産みつけるので、見つけ次第、葉っぱをむしって踏み潰しておくといいです。

特徴・由来・伝承

スダチという名前は「酢の橘(タチバナ)」が由来。

スダチとカボスは近縁種で緑色の状態で出荷されるのでパッと見、似ているんですがスダチは一個40gと小さく、カボスは一個100gから150gと大きさが全然違う。また、風味も違う。ただ、この酸っぱい柑橘系を「酢ミカン」と称すので世間では、その違いを気にはしていないのかもしれない。

スダチ・カボスと同じように実の皮を風味付けに使う柑橘系として「花柚子(ハナユ)」があります。花柚子は一才ユズとも呼ばれ、植え付けして一年で結実します。
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