ギンモクセイの育て方
目次
ギンモクセイ(銀木犀)とは?水やり肥料植え付け・植えかえ管理場所・日当たり剪定病気・害虫関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ギンモクセイ
- 科名
- モクセイ科
- 属名
- モクセイ属
- 学名
- Osmanthus fragrans
- 別名
- 銀木犀・木犀・銀桂
- 耐寒
- マイナス10度
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 初心者向け
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ギンモクセイ(銀木犀)とは?
ギンモクセイは
モクセイ科モクセイ属の常緑樹。年間で30cm生長し、数mから10mに生長します。東北南部より南なら庭で育てられ、生垣や
シンボルツリーとして利用されます。
キンモクセイはギンモクセイの変種とされています。江戸時代に中国から渡来しました。
香りはキンモクセイの方が強いのですが、強過ぎると思うならばギンモクセイの方がいいかもしれない。
本来のギンモクセイは秋に開花するのですが、変種にシキザキモクセイがあり、こちらは
四季咲きなので冬以外は開花してくれます。
樹高10m
由来・伝承
単に「モクセイ」というと「銀木犀(ギンモクセイ)」を指します。ギンモクセイの変種がキンモクセイだからです。ところが、花の香りが強いキンモクセイの方が庭木としてよく利用されるようになったので、現在では「モクセイ」というとキンモクセイのほうを指すことも多くなっています。
キンモクセイが黄色い花を咲かせるのに対して、こちらは白。花には強い香りがありますが、キンモクセイほどの香りではありません。
中国名は桂花と呼ばれる。
キンモクセイとギンモクセイは花が咲けば一目瞭然。キンモクセイが黄色で、ギンモクセイは白い花が咲きます。花が咲くまで待てない場合は葉っぱを見てください。葉っぱに切込みがあるのがギンモクセイ。ほとんど無いのがキンモクセイ。
キンモクセイは
雌雄異株で雄株しか日本にはありません。銀木犀は薬用植物園に行けば雌株を見ることはできます。雌株が流通はしていません。
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水やり
鉢植えの水やり
鉢植えの場合は、土が乾いたら水をやってください。土が濡れているうちに水をやっていると根が腐って枯れてしまいます。受け皿の水は捨ててください。
庭植えの水やり
庭植えにした場合は、根付いてしまえば、自然雨で十分ですので、基本的には
水やりはしませんが、夏などに日照りが続く場合は、水をやってください。
葉っぱのゴミを洗い流しましょう
ギンモクセイは日光を好み、日光が不足すると花が少なくなります。これがかなり繊細で、葉っぱに排気ガスや細かなゴミが溜まって光合成を阻害するだけでも、花つきが悪くなります。そこで、たまにシャワーで葉っぱのゴミを洗い流してあげると、花つきが良くなります。
肥料
2月に株の周囲に穴を掘り、そこに
鶏糞か化成
肥料と
腐葉土か
堆肥を混ぜ込みます。根に当たると肥料やけを起こしますので、ギンモクセイの大きさに合わせて穴は距離をとります。
鉢植えの場合は、3月に鉢の縁にそわせて肥料を置きます。また新芽が出て、肥料が切れる5月に同様に肥料をやるとよいです。
鉢植えは土が少なく、肥料成分が流れ出やすいので施肥の頻度は多めになります。
植え付け・植えかえ
時期
3月〜5月、10月〜12月に植え付け・植え替えをします。根が傷つくとダメージで開花しにくくなるので、植えっぱなしにできる庭植えが適しています。
用土
ギンモクセイは中性から弱アルカリ性の肥えた土地を好みます。鉢植えにする場合は、市販の
培養土でもかまいません。自作する場合は
赤玉土7腐葉土3に堆肥を追加したものを使います。
庭植えにする場合では痩せ地ならば鶏糞や堆肥を混ぜておきます。
庭植え
庭土を深さ40cm〜50cmほど掘り返し、掘り出した土に
苦土石灰を混ぜて中和させます。中和反応は1週間ほどかかるので、1週間後に、腐葉土か堆肥を元の土に対して2割〜3割足して、化成肥料を規定量入れて
用土とします。
穴に用土を戻し、株を入れて、土を隙間に入れていきます。土が7割ほど入ったら、水を入れて根に土を馴染ませていきます。余った土で、株の周囲に土手を作り、水を張ります。水がひいたら、土手を崩してならして、完成です。
鉢植え
鉢植えは8号〜
10号鉢に1苗を植えます。
鉢底の穴を鉢底ネットで塞いで、その上に鉢底石(
軽石)を3cm入れて、用土を株を入れて、水をしっかりとやって完成です。
植え替えの場合は、土を崩さずひとまわり大きな鉢に植え替えますが、10号鉢以上は限界なので、土をちょっと落として同じ大きさの鉢に植え替えるか、庭植えにします。
管理場所・日当たり
ギンモクセイは日当たりを好みます。日光が不足すると、生育不良を起こして、枝がヒョロヒョロになったり、花が咲かなかったり、落葉することもあります。梅雨や秋の長雨の時期に日照時間が少なくなったくらいでも落葉することがあるくらいに日光を好みます。
関東以西では戸外で越冬します。
剪定
時期
ギンモクセイは秋に花が咲きます。この花の「
花芽」が出来るのが夏(7月〜8月)。コレ以降に
剪定をすると、花芽が落ちてしまい、秋に花が咲かなくなります。剪定は花芽ができる前の6月か、開花後の10月、新芽が出るまえの2月〜3月です。
芯止め
ギンモクセイの樹高が高くなりすぎると、剪定・管理が難しくなりますので、大きくならないように目標の大きさになったら幹を落として(
芯止め)、樹高を押さえるようにします。目標とする樹高は2m前後です。
しかし太い幹を切ると、上への生育が止まり、横へと伸びるようになり、脇芽がよく出てきて、花芽のエネルギーを葉っぱにまわし、その年に花が咲かなくなることがあります。とはいえ、多少花を犠牲にしても切らなくちゃいけないこともあるので、そういうこともあると覚えておいてください。
ただ、
摘芯に限らず、剪定を強くすると、葉っぱに栄養が回って花芽がつかないことがあると知っていると、花が咲かないときにパニックにならないかと思います。
邪魔な枝を落とす
変な方向に出た枝や、枯れた枝、混み合って密になっている枝は根本から切って落としてください。風通しをよくすると、
病気・
害虫を予防できます。太い枝を落とす剪定は3年に一回程度です。以下のページで剪定するべき枝をまとめているので参考にしてください。
太い枝を落とすときはノコギリがあるといいです。
太い枝を切った後は、切り口に
癒合剤を塗っておきましょう。塗っておかないと雑菌が入って病気になることがあります。
切り戻し
残った枝のうち、花が咲いた枝を5cm〜10cm
切り戻して、全体を円柱状にまとめていきます。この細かい剪定は毎年しましょう。
剪定についての詳細は以下のページを参考にしてください。
病気・害虫
枝が密集すると風通しが悪くなり、
カイガラムシ・
ハダニが発生します。剪定をして、内部の枝をさばいて風通しよくしてください。
褐斑病や葉枯れ病などの病気も発生しますが、これらは風通しが悪く、日光が不足して株が弱って発生することが多いですので、枝をさばいて風を通して、葉っぱに日光を当てるようにすることが最大の予防になります。病気が発生したら、病変部分を取り除き、殺菌剤を散布しましょう。
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