ユッカ(青年の木)の育て方
目次
ユッカ(青年の木)とは?水やり肥料植え付け・植えかえ管理場所・日当たり雑記病気・害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ユッカ
- 科名
- リュウゼツラン科
- 属名
- イトラン属
- 学名
- Yucca gigantea
- 別名
- 青年の樹
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 日の当たる室内
- 難易度
- 中級者向け
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ユッカ(青年の木)とは?
ユッカ(青年の木)は中央アメリカ原産の
リュウゼツラン科ユッカ属(イトラン属)の
観葉植物。青年の木というのは流通業者がつけた名前です。
葉っぱが尖っていて子供の目をつくかもしれない。しかも丁度子供の目線の高さなので、インテリアとして購入する際には注意する。ただし、縦長に生育し、横には伸びないので室内インテリアとして邪魔にならず、成長はしても急激には大きくならないので、その点では優秀です。
樹高2m〜6m
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水やり
土が乾いていたら、たっぷりと水を与えてください。受け皿に水が溜まっていたら捨ててください。
ユッカ(青年の木)は枯れる理由で多いのが、「水のやり過ぎ」です。ユッカは乾燥に強く、少々
水やりを忘れても枯れることはありませんが、水をやり過ぎると、途端に
根腐れを起こして、葉っぱが黄色くなってしまいます。
葉っぱに霧吹きで水をやると
ハダニの予防にもなります。ハダニは葉裏に潜んでいるので、
葉水をするときは葉っぱの裏にもしっかりとかけてください。他の観葉にも使えるので、霧吹きを買っておくといいです。
冬の水やり
冬は生育が鈍いのもあり、水は控えてください。土が乾いてからしばらく(数日)してから水をやるくらいです。冬に水を控えると耐寒性が高まるので、冬越しも楽になります。
土壌水分計で計測してから、判断すると冬の水やりのミスはかなり減ります。
肥料
ユッカ(青年の木)は
肥料があると色艶がよくなり、生育がよくなりますが、無かったからといって枯れることはありません。やるなら生育時期に液体肥料を二週に一回やる程度にしましょう。
ちなみに元気がないときに肥料をやるととどめを刺すことになりますので、異変があったら、まずは水を控えたり、日光不足なら日に当てるなどします。肥料は生育を促進するものであって、弱ってる植物に肥料をやるのは風邪をひいている人にステーキを食べさせるようなもので、状況は悪化しやすいです。
植え付け・植えかえ
時期
植え替えは5月〜9月の暖かい、ユッカ(青年の木)が生育する時期にしますが、できれば成長期(6月〜9月)を避けて、春(5月)にするのが一番良いです。成長期に植え替えをすると葉っぱが垂れて弱ります。ですが、ちゃんと管理すれば復活しますので、気にしないでもいいです。
最低でも2年か3年に一回植え替えをします。
鉢
極端に大きな鉢にすると、冬に根腐れしやすくなるので、現在と同じ大きさの鉢か、ひと回り大きな鉢に植えます。ひと回りとは1号か2号大きな鉢のことです。
また、陶器などの重い鉢にすると移動・植え替え作業が大変なので、プラ鉢にして、鉢カバーでカッコよく見えるようにするといいです。
用土
用土は観葉植物の土を使います。一般的な
培養土は
腐葉土が入っていて、春から秋はちょっと臭います。観葉植物の土は腐葉土の代わりに
ピートモスが多めに入っていて臭いが少ないですのでこれを使いましょう。
鉢植え
鉢から株を取り出し、土を半分ほど落とすが、全部は落とさない。ただし根腐れして変色している部分はハサミで切って落としましょう。
鉢に植えるときは、底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(
軽石)を2cmほど入れ、その上に用土を入れ、苗を入れて、隙間に用土を詰めていきます。
土の中に発泡スチロールが入っていることがあります。これは鉢を軽くすることと、
水はけをよくするためです。安くあげるためのズルじゃないですよ。植え替えるときも発泡スチロールを同じように入れてやって植え替えましょう。
最後に水をやって完成です。
植え替えはユッカにとって
ストレスです。そこで植え替えの時に葉っぱや枝を切り詰めてやると、根の負担を減らすことが出来ます。葉や枝を少しさばいてやると結果的に復活が早くなります。
管理場所・日当たり
他の観葉植物にありがちな、日光に当たるとダメ、ということはありません。むしろ日光を好む植物です。ただし、真夏の直射日光を浴びると
葉焼けしますし、元々耐陰性があって少々日当たりが悪くても生育しますので、一年を通して室内の日当たりで管理することが多いです。
それでも室内で管理するだけでは日光が不足します。するとどうしても弱ってきますので、暖かい時期は戸外で日に当てるか、定期的に戸外に出すなどして日光に当ててください。日光が不足するとヒョロ長くなります。
真夏を除いた4月~10月までは戸外の日当たりで管理しても大丈夫です。この時期にしっかり日に当ててやると元気で丈夫になり、冬越しも楽になります。
もうちょっと詳しく知りたい場合は以下のページを参考にしてください。
越冬
青年の木は観葉植物としては寒さに強い方で、耐寒温度は3度。室内で管理するのには問題のない耐性を持っています。室内に取り込んで日当たりで管理する。
霜に当たれば枯れますが、
暖地では戸外で越冬する。暖地では戸外での越冬も可能。
雑記
⚫︎枯れた葉っぱは取っても、取らなくてもいいが、取った方が健康。
⚫︎根元から小さなユッカが出てくることがある。これから株を増やすことができます。
⚫︎日本に流通するユッカは丸太を切って発根させたものです。この頭のところから出た新芽は成長すると木になり、太くなると元の丸太の幹と同化して境目が分からなくなります。ただ、相当な時間がかかります。
⚫︎枝を落とす場合は、切り口に
癒合剤を塗っておくと安心。癒合剤は
ホームセンターで販売しています。
病気・害虫
ハダニ
ハダニが発生する。ハダニは乾燥すると発生するので、葉っぱに霧吹きで水を掛けてやることで予防できる。特に夏の乾燥時期に発生する。
コバエ
土にコバエが発生することがある。多分、根が腐ってます。また、用土に有機物が多かったり、肥料を
油粕などの有機物にしていると発生します。
細菌性の病気
軟腐病という細菌性の病気があります。葉っぱがしなびて、水っぽくなり腐ります。発症したら病気部分をガスコンロで消毒したハサミやカッターで切り落としてください。幹を押さえてみたら、ブヨブヨになっていませんか? 中が腐って空洞になっています。その部分は復活しません。一部がブヨブヨになっていても、生きている部分があれば、そこから復活します。
根詰まり
水をやってもやっても水切れし、葉っぱの先から黒く枯れてきたら、根詰まりを疑います。でも根詰まりはよほど長期間育てないとならないです。植え替えしましょう。
特徴・由来・伝承
青々とした葉っぱがピンと天へ伸びるように生育することから「青年の樹」と呼ばれます。
非常に特殊な受粉システムを取っています。花が咲くとその受粉は「ユッカ蛾」と呼ばれる蛾によって行われ、同時に花の中にユッカ蛾は産卵します。そのタマゴが返ると、
種子の一部を食べて成長していきます。日本ではその対応した「蛾」がいないために受粉されることがなく、種子を見ることは出来ません。
ユッカの多くが花・種・果実・花の茎を食用とされます。
幹も葉っぱもまっすぐ上に伸びるので、
アレカヤシなどのように場所をとりません。インテリアグリーンとしては非常に便利な植物です。
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