シクラメン・ヘデリフォリウムの育て方

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シクラメン・ヘデリフォリウム
目次
シクラメンネアポリタナムの特徴は?
水やり
肥料
植え付け・植えかえ・種蒔き
管理場所・日当たり
花と葉っぱは捻って抜く
球根の消毒を
病気・害虫
特徴・由来・伝承
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学名や栽培スケジュール
最終更新
植物名
シクラメン・ヘデリフォリウム
科名
サクラソウ科
属名
シクラメン属
学名
Cyclamen hederifolium
別名
シクラメン・ヘデリホリウム、原種シクラメン
耐寒
マイナス15度
水やり
水控え目
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
シクラメン・ヘデリフォリウムの開花時期…種まき時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。
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シクラメンネアポリタナムの特徴は?

シクラメン・ヘデリフォリウム(ネアポリタナム)はサクラソウ科シクラメン属の耐寒性宿根草球根植物。現在10月から12月を中心に出回るあの「シクラメン」の原種となった植物です。シクラメン・ヘデリフォリウム(ネアポリタナム)、シクラメン・コウムなどをまとめて「原種シクラメン」と呼びます。

花が小さく、色合いもよく見かけるシクラメンよりも淡い色で目立たないので、シクラメンというよりは「山野草」のような扱いです。寒さには強く、シクラメンより栽培しやすいです。庭植えにしていると、種子が落ちて、こぼれダネで株が増えることもあります。

一般的にはほとんど流通していませんが、最近はたまーにホームセンターや花屋さんに出ることがあります。欲しいならば開花時期(9月〜10月)にネットショップに苗が出るので、その時に購入するか、種子や球根は売っているサイトもあるのでソチラで買う方が早いです。

育て方はシクラメンと同じですがちょっと違うところもあります。
草丈10cm〜15cm
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水やり

水や土が乾いていたらやります。土に水をやります。水をやるときは鉢底から水がしみ出すくらいにしっかりとやります。受け皿に水が溜まっている場合は水を捨てます。

春の水やり

春は気温の上昇とともに徐々に水を吸い上げ無くなります。よく土を見て水をやってください。

夏の水やり

夏は普通のシクラメンと同じく休眠します。6月・7月・8月はほとんど水をやりません。完全に水を切って休眠させる場合と、栽培を継続させる場合がありますが、原種シクラメンは9月・10月・11月に開花するため、8月に休眠させるといっても「カラカラ」にしていると9月・10月に開花しません。

8月に休眠させていても、土を完全に乾燥させるのではなくて、時々水をやってください。8月に水をやるときは土の表面を湿らせる程度の少量でいいです。

秋の水やり

9月・10月あたりに開花します。花がまず咲いて、その後は葉っぱが追いかけて出てきます。よって花だけがニョキニョキと生えてくる奇妙な感じになります。土が乾いてから水をやるようにします。

原種シクラメンは寒さに強いです。気温をある程度保っていれば、水をよく吸い上げて生育しますので、様子を見て土が乾いたら水をやるようにしてください。

肥料

生育する9月から4月までは一週間に一回程度、液体肥料をやります。5月6月に休眠させずに栽培している場合のみ、2週間に一回程度薄い液体肥料をやります。7月〜8月は休眠しているなら、肥料を切りますが、葉っぱが出て生育しているなら薄い肥料を2週に一回やるといいです。
●肥料は控えめにした方が無難。
●肥料が多いと球根が大きくなるが、夏に腐りやすくなります。

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植え付け・植えかえ・種蒔き

時期・頻度

休眠している8月〜9月上旬に植え替えします。涼しくなって花が咲き始めたら植え替えは避けた方がいいです。根詰まり防止と土の劣化防止を防ぐためにも2年か3年に一回植え替えをしましょう。

用土

植え替える用土は色々ありますが、ホームセンターなどで販売している「シクラメンの専用土」を利用するか、
シクラメンの用土の配合についてまとめ
シクラメンの用土の配合についてまとめ
シクラメンの管理
を参考にして配合してください。

植え付け時に土1リットル当たり3gの緩効性肥料を加えると良いです。シクラメン専用土には最初から肥料が入っているので加えなくても大丈夫です。
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鉢植えの手順

鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に鉢底から水が出るまで水をやってください。
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シクラメン・ヘデリフォリウム(ネアポリタナム)の球根の上にはツブツブがあって、そこから芽が出てきます。それが土の中に深く埋まらないように、軽く埋めるくらいの浅植え?にします。ここが深く埋まると芽が出ないです。また、シクラメン・ヘデリフォリウム(ネアポリタナム)の根は球根の側面から出るので、通常のシクラメンのように球根の上半分が地上に出るような植え方ではなく、球根がギリギリ埋まっているように植えます。

植え替える場合、葉っぱが出ていて活動しているなら土を落とさずひと回り大きな鉢に植え替えます。休眠していて球根だけになっているなら、土を落として、新しい土で植え替えます。
購入した球根から植え付けた場合は、植え付け後に一週間は日陰に置いて水もやらないでください。

庭植え

休眠時期に植え付けをします。

深さ20cmの穴を掘り、掘り出した土に腐葉土堆肥を3割か4割混ぜて、化成肥料を少量入れて、水捌けをよくするためにパーライトか川砂を入れて、よく混ぜて用土とします。 穴に半分ほど土を戻して、球根を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。

球根は少し埋まるようにし、深植えにはしないようにします。

種まきから育苗

シクラメン・ヘデリフォリウム:種まきから育苗
花が終わったら種子が出来ます。昔のシクラメン・ヘデリフォリウム(ネアポリタナム)は種子が出来た後に画像のように茎がクルクルと巻きました。その回転を意味する「サイクル」がシクラメンの語源となっています。ちなみに現在のネアポリナタムは巻かないです。なんででしょう?

種子ができたら採取しておき、常温で、紙袋に入れて、保管しておきます。
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発芽温度は10度から15度。9月上旬から中旬が種まき時期。発芽までは60日。種まきのトレイに用土を入れ、種をまき、霧吹きで水をかけます。土をかぶせず、新聞紙をかけておきます。2週間で種が膨らんできますので、バーミキュライトを5mmほど被せて、さらに霧吹きで水をやって新聞紙をかぶせます。これで10度〜15度を保っていると3週間で発芽します。
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生育温度は10度から15度です。12月から1月にポットに移植。4月に2号か3号鉢に植え替え。そのまま夏越しして9月に3号か4号鉢に植え替えます。

そんなに丁寧にしなくても、こぼれダネで生えてくるくらいなので、放置していてもいいです。

管理場所・日当たり

原種シクラメンは森の中の木の根元などに生える植物です。秋→冬→春の気温が10度〜15度になる時期は生育するので、半日陰(木陰)の場所が適しています。夏は休眠するので風通しの良い涼しい半日陰か明るい日陰が適しています。

つまり、年間を通して、明るい日陰か木漏れ日の当たる場所が適した場所です。
明るい日陰で軒下ならば、ほったらかしでも毎年葉が出て花が咲きます。環境がいいと葉っぱが一年中残りますが、普通は夏は暑さで休眠してしまい、葉っぱが無くなります。

遮光を

強い日光には弱いです。適度に日が当たれば葉っぱが増えて株が大きくなるんですが、うっかり強い日に当たることがあるので気を付けましょう。どうしても寒冷紗やヨシズ、カーテン越しの日に当てるなどして遮光しましょう。
●春でも葉焼けすることがある。
●夏は遮光したり、日陰に移動させます。

霜に当たると枯れるんですが、軒下などの霜に当たらない場所であれば、戸外で越冬可能です。

シクラメン・ヘデリフォリウム(ネアポリタナム)は暑さに弱いです。冬のリビングは20度以上になることがあります20度以上だと、「あったかいなぁ」とシクラメンが考えて、休眠しようとしてしおれてきます。人が生活する場所はあったかいので、リビングなどは避けましょう。

暖地中間地では戸外の軒下なら越冬するので、そちらで管理しましょう。

梅雨と秋の長雨に注意

一回では枯れませんが、何度も雨に当たると枯れます。枯れるというか腐ります。梅雨や秋の長雨に晒されないようにしましょう。

花と葉っぱは捻って抜く

シクラメン・ヘデリフォリウム(ネアポリタナム)の葉と花がしおれたら、ハサミで切らずに指でつまんで捻って取ってください。種子を作る場合は、そのままでもいいですが、種子を作ると株が弱るので、通常は花ガラは摘んで種子を作らせません。

ハサミで切ると切り残した部分が球根に残って、それが蒸れて腐って、そこから病気になります。捻るとプチって音がして抜けます。

球根の消毒を

シクラメン・ヘデリフォリウム(ネアポリタナム)は高温多湿に弱いです。細菌性の球根腐敗病が発生します。7月〜8月に掘り上げた際に、ベンレート水和剤(ベノミル剤)を散布しておくと予防できます。腐ってくると、球根をオスとブヨブヨとした感触があります。
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病気・害虫

ほとんど見られない。

特徴・由来・伝承

シクラメン・ネアポリタナムは旧名で、現在はシクラメン・ヘデリホリウム…もしくはヘデリフォリウムとも呼びます。長く「ネアポリタナム」で流通していたので、現在でもこの名前で呼ばれることがあります。

ヘデリフォリウムとはヘデラのことで、葉っぱが似ていることが由来です。
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