アピオスの育て方

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アピオスの基礎データ
アピオス
科名マメ科
属名ホドイモ属
学名Apios americana
別名アメリカホドイモ
水やり水を好む
場所外の日なた
難易度上級者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
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アピオスとは?

アピオス(アメリカホドイモ)はマメ科多年草のツル性野菜。たくさんの花が集まった独特の花が咲き、しかも香りが強い。日本に渡来当初は観賞用だった。根茎部分…つまり土中のイモを食べる。北アメリカが原産でインディアンが食用としていた。栄養価が高く、たくさん食べると鼻血が出る。

日本では在来種として「ホドイモ」があるが、食用栽培されているのはアメリカホドイモ。日本では青森での生産が多いが、千葉や高知といった割と温暖な土地でも栽培されつつある。青森でアピオスが栽培されたのはリンゴの苗を輸入したときに土の中に入っていたからであって、「東北が栽培に適しているから」ではないです。

寒さに強く、土に埋めていれば越冬ができる。4月5月に植え付け収穫するのは11月以降。
大きさ・草丈2.5mから4m
アピオス 苗
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栽培可能地域

九州南部・九州北部・中国・四国・関西・中部・関東南部・関東北部・東北南部・東北北部
参考:自分の地域で育てられるのか分からないときに読むページ

栽培環境

日当たりのよい、肥沃な土を水はけの良い土を好みます。寒さに当たると地上部が枯れるが、土中の芋は寒さには強い。

栽培の準備

植え付け時期

3月4月までに種芋を植え付ける。アピオスの種芋はホームセンターで売ってます。寒さには強いので多少寒いのは問題ない。種芋の保存方法が難しいので、入手次第、即植え付けした方がよいので11月以降春までに植えれば問題はない。植え付けしてから芽を出すまで二ヶ月かかることがある(早いこともある)。

もしくは2月から3月にポットに種芋を植えて苗を作って芽を出させ、霜が降りなくなってから…4月以降に植え付けるとよい。

用土

アピオスは酸性土を好むが、中性なら問題ない。雨晒しになっている庭土は弱酸性になっているので、石灰を混ぜず、Phはそのままでいいです。深さ30cmほど掘り返して、掘り出した土に堆肥腐葉土を2割か3割ほど混ぜ込んで、化成肥料1平方mあたり100gから150gを足してよく混ぜて用土とする。この用土で高さ10cm、幅80cmの畝を作る。

鉢・プランターで植える場合は一般的な培養土でいい(一般的な培養土は中和してあり中性)。酸性土を好むので、ピートモスを1割ほど追加して酸性にしてから植えでもいいが、中性でもいいので培養土そのままでもいい。
連作障害はない。

植え付け(4月5月)

庭植え(地植え)にする場合は、用土を作り、高さ10cm幅80cmの畝を作る。そして株間30cm以上を空けて深さ5cmに植える。芋の尖った方を上にして植える。植え付けしてから二ヶ月も芽を出さないため、草取りが必要になる。
鉢ならば10号鉢に苗一個。プランターなら苗一つか二つ。
●地植えなら株間を50cm以上空けてもいい。
●どっちが尖っているか分かんない場合は横に倒して植える。
●3月4月に種芋を植えるか、2月あたりからポットに種芋を植えて苗が15cmから20cmにあったら植える。苗を植える場合は、ポット苗の土を崩さず、根をいじらないで植え付ける。

作業

水やり(4月から10月)

乾燥に弱い。水切れすると生育不良を起こす。庭(畑)植えでも水やりは必要。だが3月から5月の芽が出るかでないかの頃は水をやり過ぎると芋が腐ってしまう。3月から5月は気温がまだ十分ではなく、生育が鈍いので水やりは少なくする。気温の上昇とともに水を必要とするので注意する。

鉢・プランターは土が乾いたら水をやる。水やりが多いと根腐れするのでやり過ぎにも注意。乾燥対策として株元にワラを厚めに敷いて乾燥を防ぐとよい(庭植えでも鉢・プランターでも)。
●植え付けしてしばらく(3月から5月)は地上から見ると変化がない。芽が出ていなくても、地下では根を出し、芽を出す準備をしている。

草取り・土寄せ(4月から10月)

生育期間は草取りをする。

アピオスが肥沃な土を好むので、肥料・堆肥などを混ぜ込んでいるために、雑草が生えやすい。雑草は土の養分を吸い上げてしまうので、芋の生育が悪くなる。雑草が生えたからといってアピオス自体が雑草に負けて枯れる、ってことはない。あくまで芋の生育が悪くなるだけ。

雑草取りは面倒なので周囲の土を寄せる「土寄せ」を定期的にして雑草を生えにくくする。株元に寄せて、株の周囲に土を寄せることで芋も出来やすくなる。最後には株元に25cmほど土をよせるといい。

支柱・ネット(5月6月)

草丈が20cmになるまでに2mの支柱を立てて、ネットを張る。開花するとツルの成長は鈍くなるので花をツボミのうちに摘んでツルを伸ばした方がいい。

摘芯・切り戻し・ツル切り(7月)

ツルが伸びてきたら、摘芯して脇芽を出させる。

追肥(7月か8月)

開花してしばらく経つ7月8月あたりに追肥します。これは根茎(芋)を育てる肥料です。化成肥料を1平方mあたり30gから50gほどを撒いて土を混ぜ、土寄せする。肥料は水に溶け出すものなので水やりが少ないと肥料が溶け出さず効果がないので、意図的に水やりを多めにするといいです。
●植え付けの時の肥料はツルを伸ばすための肥料。
●7月以降、随時、様子を見て肥料を追加する。
●アピオスの芋は土中の栄養を吸い上げているので、土中の肥料が多い方がよく芋が育つ。
●肥料をやっても雑草が生えると栄養を吸い上げる。土寄せをしても雑草は生えてくるので草取りは必須。

花を摘む(6月から8月)

花が咲くと、株が弱り、ツルの生育が鈍くなり、芋が減るので花はツボミのうちに摘んでしまう方が良い。花は姿が独特で香りが強く、観賞用としても優秀(だと個人的には思う)。花を優先するのも手。花はハーブティにもなる。
●花の香りが強く、その香りにカナブンが飛んでくる。カナブンは他の植物を食害するので、花は咲かせない方が良い。
●花はめっちゃ咲きます。

収穫・保存

収穫(10月以降)

寒さに当たって地上部が枯れ込んでから掘り返して収穫する。収穫はこれ以降ならいつでもいい(寒さにあなたが耐えられるならば)。1株で根が半径1mから2mに広がり、そこに40個から50個の芋がつく。根茎(芋)が残っていると春に発芽する。意図せず、アピオスがニョキニョキ出るので、とにかく一つ残らず掘り出す。
●アピオスは芋を残すと雑草化しかねないので、掘り出すときは全部掘り出す。
●大きな芋は食べ、小さな芋は来年の種芋にする。
●土の肥料不足・日光不足・花を咲かせた・水不足など栽培・環境によって芋があんまり出来ない。
●アピオスは地上部が枯れ込んだ直後に収穫するよりは、それからしばらくして寒さに当ててから掘り出した方が「おいしい」。随時掘り出して食べるといい。
●アピオスは株の周囲2mに根を張り芋をつくる。この芋を取り損ねると、その芋からさらに周囲2mに根を伸ばすことになる。とんでもない速度で移動し、予想外のとこから芽を出して旺盛に広がるので、芋は毎年「完全に取った方が良い」というのがベテランの意見。
●芋を残して越冬させた方が翌年、大きな芋が収穫できる。それでも「全部取り除いた方がいい」。不安ならばプランター・鉢で栽培する。

保存

乾燥に弱く、寒さに強いので、掘り出してバラバラにしたら、タマネギ用のネットなどに入れて、土に埋めて貯蔵し、必要となったら掘り出して利用する。種芋も食用芋もまとめて土に埋めるといいが、寒冷地では土が凍り、凍ると取り出せないので、種芋だけをネットに入れて土中に埋めるか、掘り出してバラバラにしてすぐに、畑を作って種芋は植えてしまう。

食用のイモの保存は数日ならば新聞紙に包んで冷蔵庫で保存することもできるが、味が徐々に落ちる。茹でてから冷凍保存した方が長期間味が落ちないので、こちらがオススメ。
●大きな芋は食用に。小さな芋は種芋にする。
●土が凍らない中間地暖地はネットに入れて土中に埋めて、必要な時だけ掘り出して利用する。

病害虫

ハダニアブラムシウドンコ病など
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