ズッキーニは雄花と雌花が咲き、雌花が受粉することで結実します。ところが、雄花と雌花が同じ時期に開花するとは限らず、時期がずれると結実せずに多少膨らんでも腐ってしまうことがあります。そこで人工授粉をさせます。
●雌花は根元がすでに太い。雄花は根元が細いのですぐ分かります。
すでに雄花が咲いていた場合は、雄花を冷凍保存しておいて、雌花に擦り付けて受粉させます。雄花がない場合はズッキーニに近い種の…
ペポカボチャ系のソーメンボチャやキンシウリの花粉で受粉させてもいい。他のウリ科植物の花粉で受粉しても実の味や性質に違いはありません。
雌花が開花しているのは4時5時で、受粉させるのに適しているのはその時間。もしくは朝になったら閉じているので、こじあけて受粉させる。開いた後に閉じたものは花びらがシワになっているので前日の様子を比べると分かる。
どうにも、受粉させる方法がない場合は、
トマトトーンという果実をつける薬剤があり、これを雌花にふきかけると結実するので、あんまりに雄花が出ない場合は試してみましょう。まぁ、最初からトマトトーンって人もいますので、これでいいと思う。
ところで、ズッキーニは花も食べられる。「花ズッキーニ」という花を食べる用の品種もあるくらい。そこで雄花ばかりになったら、花を食べる。雌花が余るようでも食べて仕舞えばいい。花は天ぷらにでも。レシピを検索すると結構ある。
●7月の梅雨明け以降、気温が高いと雌花ができづらくなる。結果、収穫はなくなる(減る)。関東でも場所によっては雌花がなくなる。涼しい地域での栽培が適している。これは苗のうちにした「短日処理」が高温と長時間の日照で消えたのではないかと思われるがハッキリしない。
●逆に気温が低い5月6月あたりは開花しても雌花が多くなり、雄花が不足する。
●雄花の花粉は冷凍しておける。冷凍する際には結露させないために、シリカゲルを入れて乾燥させながら冷凍する。使うときは前日から冷蔵庫に置いて解凍して使う。冷凍保存期間は1週間ほど。
●雄花はキッチンペーパーに包んで、その上からラップを巻いて冷蔵庫(もしくは冷凍庫)で保存する。とにかく結露しないように。
●実の先端が腐ってしまうのは受粉できていない。
●単為結果(=受粉なしで結実する)することもある。品種によって単為結果のしやすさが違う。