ペンステモンの育て方
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ゴマノハグサ科
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最終更新
2022-02-11
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ペンステモンの基礎データ
科名
ゴマノハグサ科
属名
イワブクロ属
学名
Penstemon
別名
ヤナギチョウジ、ツリガネヤナギ
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
上級者向け
ペンステモンとは?
ペンステモンは
オオバコ科
(
ゴマノハグサ科
)ペンステモン属(イワブクロ属)の北アメリカ西部に自生する
多年草
。冬も常緑です。日当たりがよく乾燥した環境を好みます。初夏~秋に開花する。改良品種が進んでいて、多種・多色があります。
ペンステモン栽培の鬼門は
夏越し
。夏の暑さに弱く、寒さに強いので寒冷地に適しています。
暖地
は無理。
中間地
でも山間部ならいけます。夏越し出来ない地域なら植えないのが吉。もしくは、秋に
種子
を撒いて初夏まで楽しみ、夏に枯れる「秋撒き
一年草
」扱いが多いです。
水やり
ペンステモンは乾燥に強く、過湿に弱いです。年間を通して、水のやりすぎに注意してください。土が乾いていたら水をしっかりとあります。土が乾くまでは水をやらないください。水をやりすぎると根が腐って枯れてしまいます。ただ、春〜開花までの成長時期は水をよく吸い上げるので、この時期は水切れに注意してください。
乾燥ぎみに管理すると夏越しもしやすいです。
肥料
植え付け時に入れた元肥があれば、しばらくは大丈夫ですがそれだけでは不足します。生育期の春(3月〜5月)と秋(9月〜10月)に2週間に1回程度液肥を追加するか、一ヶ月に1回、緩効性化成
肥料
をやります。
夏はペンステモンにとってかなり厳しい時期で、夏に肥料成分が残っていると枯れやすくなります。6月以降に肥料をやらないようにし、緩効性化成肥料よりは流れ出やすい液体肥料を使いましょう。
植え付け・植えかえ・種蒔き
種まき
寒冷地では春に撒いて、そのまま宿根。寒冷地以外では秋に種子を撒いて夏に枯れる秋撒き
一年草扱い
が多いです。
種子は
発芽率
が低いです。セルトレイなどに種まき用の土か、
赤玉土
小粒単用を入れて、1区画あたり数粒の種子をまきます。土を被せないで日陰で、乾燥させないように
水やり
します。発芽の温度は18度。寒くなると発芽しないので注意です。
時期と頻度
鉢植えで根がいっぱいになった場合は、9月から10月に植え替えを行います。植え替え時に株分けもできます。夏に蒸れる原因となるので密生しないように株分けして、密度を減らしましょう。
用土
水はけ
の良い土で植え付けします。市販の土(=花と野菜の
培養土
など)では水はけが悪いので赤玉土を混ぜるか、赤玉土6
腐葉土
3川砂1を混ぜた土で植え付けをします。苗の植え付けは春です。
水はけのよい土だと夏越ししやすくなります。
レイズドベッド
なども検討を。
鉢植えの植え替えの手順
古い鉢から株を取り出し、土を半分ほど崩して、根を広げて植えると生育がよくなります。ペンステモンは地表近くに根を広げて呼吸しているためです。
新しい鉢の底の穴を網で塞いで、その上に
軽石
を入れ、
用土
と株を入れて、最後にしっかりと鉢底から水が出るまで、水をやって完成です。
庭植えの植え付け手順
植え付けの二週間前に深さ15cmを掘り返して、
苦土石灰
を1平方mあたり150gほど混ぜて中和させます。一週間かけて反応が終わったら、土に腐葉土か
堆肥
を2割ほど追加して、化成肥料を少量入れて用土とします。一週間経って土が馴染んだら植え付けをします。
株は15cmか20cmは離します。密生すると蒸れて枯れてしまいます。夏対策にもなります。植え付けの際に土をほぐして、根を広げて植えるといいです。最後にしっかりと水をやって完成です。
管理場所・日当たり
ペンステモンは日当たりを好みますので、春は日当たりへ。多湿に弱いので、梅雨の時期は軒下に移動させます。
西日
が苦手。西日は高温で株に負担を掛けますので、避けます。
夏越しについて
真夏は風通しの良い
半日陰
か明るい日陰へと移動させ、水やりを控えます。乾燥気味に管理すると高温でも夏越ししやすいです。ただ日本の夏はとにかく湿気が多い。暖地と中間地では夏に枯れるものですが、夏越ししやすい品種も出ています。
あと、可能であれば水はけの良い土に植えると夏越ししやすくなります。
越冬について
冬は戸外の日当たりで管理します。
寒さには強いため、東北や北海道では手間が掛からず、夏越しも何の問題も無く出来ます。札幌でも冬に枯れません。他の地域では無理に植えるような植物ではないです。
ペンステモンは冬の寒さに当たり、春の気温上昇を持って開花を始めるため、冬に寒さに当てる必要があります。かならず戸外で管理し、しっかりと寒さにあてます。最近では、低温にあたる必要のない
園芸品種
もありますが、室内で管理する意味もないので、戸外で寒さにあてましょう。
花ガラを摘む
しぼんだ花をそのままにしておくと、種子を作ろうとしてエネルギーを注いで、株が弱って、次の花が咲きづらくなりますし、しぼんだ花にカビが生えて
病気
の元になります。花がしぼんだらすぐに茎ごと切ってしまうか、早めに切って切り花にして飾りましょう。切り花にする場合は、
水揚げ
をすると長持ちします。
病害虫
アブラムシ
が発生します。
オルトラン
を前もって使用していると良いです。
特徴・由来・伝承
日本ではあまり流通していませんが、ヨーロッパではガーデニング材としても、切花としても人気のある花です。日本では、夏の蒸し暑さに弱く、枯れてしまうために、一年草扱いになることが多いです。画像はペンステモン・シャルホーゼン。シャルホーゼンはペンステモンの中では比較的高温に強いですが、それでも夏の多湿には弱く、暖地では夏に枯れてしまいます。とはいっても、最近流通している園芸品種は蒸れに強く、環境がよければ夏越しも可能です。
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