ハマナスの育て方
目次
ハマナスとは?水やり肥料植え付け・植えかえ・種蒔き管理場所・日当たり剪定・病害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ハマナス
- 科名
- バラ科
- 属名
- バラ属
- 学名
- Rosa rugosa
- 別名
- 浜茄子・浜梨・玫瑰
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 中級者向け
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ハマナスとは?
ハマナスは
バラ科で、高さも幅も1.5メートルほどの
低木。
初夏に咲く花だけでなく赤く染まる果実にも観賞価値があります。枝にビッシリとトゲが生え、種と地下茎で広がりすぎて困る危険性があることをよく考えて植えてください。
日本に自生している植物ですから、手間はかかりません。広い庭なら、トゲがありますから防犯用に植えることも。果実も収穫できて何かとメリットが多い育てやすい植物です。
最初にまとめ
●トゲがあり、地下茎で伸びる。庭植えにする場合はよく考えて。
●鉢植えならば、普通に
水やり。土が乾いたら水をやる。庭植えはほぼ自然の雨で十分。
●
肥料は控えめ。
●日当たりがいいが、夏の暑さに若干弱いので、弱っているようであれば
半日陰の風通しの良いところに移動させる。
●寒さには強い。北海道でも戸外で越冬する。
●昨年伸びた新枝に今年、開花するので、新枝を残して古い枝を
剪定するようにする。
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水やり
鉢植えの場合は土が乾いたら水をしっかりとやります。通常の
バラや他の植物と同じように水をやってください。水をやるときは鉢底から出るくらいにしっかりとやり、土が濡れているならば、水やりはしない。受け皿の水は捨てるようにしてください。
庭植えにした場合は、日照りがあれば水をやりますが、一旦根づいてしまえば降雨だけで十分です。むしろ繁殖力が強すぎるかもしれない。
肥料
ハマナスは肥料が無いから枯れるということもなく、花が咲かないということもありません。もともと浜辺に自生している野生種ですから、肥料が少なくても大丈夫です。むしろ肥料が多いと花が咲かないこともあります。でも、多少はあった方が生育がいいのは間違いない。様子を見て判断しましょう。
芽が出る頃に肥料を
2月か3月か暖かくなってきた頃に化成肥料をスコップに一杯か、
堆肥を土に混ぜてやります。この肥料・有機物は春以降の生育のための栄養です。
上に書いたように肥料は過剰だと調子を崩すので、あくまで様子を見て判断して量を調節して施肥してください。
秋には化成肥料を
秋にはリン酸とカリが多い化成肥料を根本に混ぜてやります。この肥料は結実に対するお礼肥と冬のための肥料です。
植え付け・植えかえ・種蒔き
挿し木・種子
新しい枝を
赤玉土単用に挿していると根が出ます。4月以降に挿して、
挿し木して一年は生育が鈍いのでそのまま。冬を越して植え替えるといいですが、そんなに丁寧にしなくても、庭土に挿していても増えます。種からも増えます。
種子は寒さに当たらないと発芽しません(気温3度に三カ月ほど)ので、冷蔵庫に保管するか、秋に生やしたい所に投げておきます。
●ハマナスの種子は
発芽率が悪い。手に入れた種子は全て撒きましょう。
●種子は乾燥すると発芽しなくなる。発芽率をあげるのであれば、冷蔵庫で三ヶ月保管して休眠打破してから、赤玉土小粒単用の苗床を用意して、4月5月に乾燥しないように管理する。
植え付け・植え替え時期
根が活動を休んでいる10月〜3月の間のうち、真冬を避けた2月〜3月と10月〜11月に植え付け・植え替えをします。
用土
植える時は穴を深く掘り、水もちをよくするために
腐葉土か堆肥を多めに混ぜてから植えてください。肥料を入れる場合は、肥料が根に当たらないようにします。
根の広がりが早いというか強いので、鉢植えにする場合は大きな鉢(8号〜10号)に一個ずつ。地下茎で増え、地面に置いていると鉢底の穴から根が脱出して、大変なことになる。
庭植えにした場合は植えっぱなし。庭植えにした場合も地下茎で広がり、とんでもないことになりがち。狭い庭なら庭には植えない方がいい。
●地下茎で広がるのを防ぐために、ノイバラに
接ぎ木したハマナスの苗というのがあるらしい。
鉢植えの植え替え手順は?
鉢植えの場合は、植え替えの場合は古い土を三分の一ほど落としておきます。根の負担を減らすため、地上部の枝も半分ほどに切り詰めます。鉢底の穴をアミで塞いで土が出ないようにしてから
軽石を2センチから3センチほど入れて、軽石の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。
●古い土を落として同じ大きさの鉢に植え替えてもいいし、一回り大きな鉢に植え替えてもいい。
●大きな株になるので、横長
プランターに二株とか三株という植え方はしない方がいい。8号〜
10号鉢に1苗植えて、徐々に大きくしていく方がいい。
庭植えの植え付けの手順は?
庭植えの場合は、庭に根鉢の二倍か三倍の深さと大きさの穴を掘って、掘り出した土に有機物(腐葉土か堆肥)を3割か4割混ぜて土を作ります。植え付けの際に肥料はなくてもいいですが、少量だけあると植え付け後の生育はよいです。
穴に半分ほど作った土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れていき、たっぷりと水をやって完成です。
管理場所・日当たり
寒さには強いです。北海道でも越冬が出来るほどです。防寒は不必要です。しかしその代わり、夏の暑さに若干弱く、夏に直射日光が照りつけて35度以上になるなら、半日陰に移動するか、寒冷紗などで日よけを用意してやります。
半日陰でも育ちます
関東以西では日当たりのいい場所よりも、真夏に半日陰になるか、年中半日陰の場所が適しています。もちろん花つきは若干悪くなりますが、問題ありません。
剪定・病害虫
古い枝を切り落とし、根本から勢いよく生えてくるシュートは残します。このシュートや新枝に花が咲きます。春から夏に掛けて新しく伸びた枝が冬に休眠して、春になると花を咲かせます。ややこしいですから、枝の先はあまり剪定しないのが賢明です。
それに剪定は基本的にほとんど行いません。樹形を整え、古い枝を落とし、内部に混み合った枝を落とす程度にします。多少、乱暴に剪定しても枯れることはないです(
花芽を落とすことはあっても)。
アブラムシには早めに
アブラムシが発生しますので、薬殺しましょう。
オルトランを前もって撒いているといいです。食用にするならば薬剤は使わずに、
テデトール。
特徴・由来・伝承
海岸の浜に自生し、梨に似た花を咲かせることから、浜梨が転じてハナ
ナスと呼ばれるようになりました。当て字で浜茄子と書くこともありますが、
ナス科ではなくバラ科。花のあとに
ローズヒップ(バラ科バラ属ですから)が成り、古くから食用にされてきました。お茶にすることもあります。
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