ハーブの歴史とは?育てやすい種類は?

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ハーブとは

ハーブ:ハーブとは
一般的にヨーロッパに由来する(あるいはヨーロッパで伝統的に利用されている)香草類一般を指します。薬草・スパイス(香辛料)・香料などとしての有用な植物です。香りがあるものでも、大量に生産されるものや野菜は除外され、少量を料理の風味付けのために使うキッチンハーブをさすことが多いです。
(西洋の)香りがある植物全般のこと
ハーブというとミントやセージといったものを思い浮かべます。シソ科が多いのでシソ科の特定の植物をさすと思いがちですが、ハーブは香りがあって食用・薬用・香料などとされる植物全般を指す言葉で、種類も利用法も多種多様であり、それぞれ性質が違います。
ややこしい例
●青紫蘇大葉)・赤紫蘇……広い意味ではハーブになるが、利用されている地域を考えるとあまり呼ばれない。
パクチー……パクチーという名でアジア料理に使われるが、一方でコリアンダーという名でヨーロッパで使われてきた、れっきとしたハーブ。コリアンダー(パクチー)を伝統的に利用する国・地域は多く、このように利用地域の中にヨーロッパが含まれる場合も勿論「ハーブ」。

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ハーブの歴史

ハーブ:ハーブの歴史
十字軍遠征後にヨーロッパで蔓延した黒死病(ペスト)は、ヨーロッパ全土で人口の半分を病死させたといわれています。このとき、黒死病の予防と特効薬”として”使われたのがハーブであり、スパイスです(当時において特効薬だと思われていただけで、実際にはそれほどの効果はない)。

中世では、ハーブの知識は宗教(キリスト教)とは無関係な人物が持ち、その知識によって地域で影響力を持った(と教会が考えた)ために、その後魔女狩りで殺されたという説もあります。

育てやすいハーブ

ミント類
ミントアップルミントなどのミント類は育てやすいですが、地植えにすると庭中がミントだらけになるので鉢植えにしましょう。
チェリーセージ
甘い香りがして、寒さにも暑さにも強い。
ローズマリー
頑健で寒さに強く育てやすい。よく利用される。周囲の植物の生育を阻害する成分を出す。
バジル
育てるのは簡単で、料理で利用されることが多い。
イタリアンパセリ
料理の横についてくるアレ。一般家庭ではスーパーで買うのはバカバカしいので家庭菜園で作るとお得な気がする。病害虫が少ない。
シソ
和物の香草で、環境が合えばこぼれダネで毎年よく増える。
参考
その他については
越冬できる宿根タイプ
一年草のハーブ
を参考に。

ハーブの摂取

ハーブ:ハーブの摂取
摂取に関して
ハーブを使う料理は基本的に西洋料理なので、和食ばかりの家庭では食用利用は厳しい。人によってはアレルギーがあり、効能があると同時に副作用も調べてから使う。知識が必要です。

気になったらまず摂取する前に検索してみましょう。「ハーブ 副作用」などで検索するとヒットします。闇雲に「おしゃれだから」という憧れだけで使うと大変危険です。
●基本的に過剰摂取・大量摂取は何でもダメ
●妊婦さんが摂取したら危険なものが多数ある(例…子宮収縮作用がある)
●昔は普通に食べられていたものでも今は危険性がわかって食用としては出回っていないものがある(⇒コンフリー)。昔の知識・昔の園芸書に依存していると危ない。
●処方薬・市販薬と組み合わせが悪い場合がある。持病を悪化させかねない場合もある。
●ネットで効能を調べるとスピリチュアル系な記述が見られるが、効能なんてほとんどないと考えた方がいい(あっても極々わずかで目を見張ることはない)。ほとんど暗示や催眠。
●特にブレンドして使うようなものの場合、分量や目指す香りがよくわかっていないとブレンドは大変難しい。実物を見たことも嗅いだこともないのに本の知識だけでブーケガルニやハーブティーを作ろうとしても、まず無理です。まずは単品で食用に使えるハーブから(スイートバジルとか)。

ハーブティ

ハーブ:ハーブティ
お茶にして飲む
ハーブティにする際には乾燥させることが多いが、乾燥させると香りが減るものもある(レモンバームなど)。逆に乾燥することで香りが強くなるものもある(オレガノなど)。乾燥させると保存がきき、嵩(カサ)を減るメリットもある。

乾燥させると香りが減るタイプは乾燥させないでフレッシュハーブティーにするといい。フレッシュティーは家庭菜園で栽培している人の特権。フレッシュの場合はハーブを多めに入れる。ただ草臭いだけの茶になることもあるけど(種類によっては)。

ハーブ栽培について

ハーブ:ハーブ栽培について
栽培について
乾燥気味の地域に自生していることが多く、栽培では梅雨が鬼門。また、昨今の日本の暑さは尋常ではなく夏の暑さも鬼門になることが多い。詳細な育て方は各植物のページを参考にしてください。
●加工がしやすいバジルや紫蘇は調理に使うが、他のものはよほど時間があるか行動力がある人じゃないと、一時的には使っても最後には観賞用になる。それでいいんだけど。
●消費するのでなく剪定・植え替えだと割り切って、摘んだ分を捨てていけるのであれば、園芸植物として、あるいはハーブガーデンを庭として維持管理できる(もったいないけど)。
●基本的に肥料が多いと大きく育って香りがなくなる。
●葉っぱの香りを楽しむ場合、花が咲くと株が弱るパターンが多いので花は咲かせず摘んでしまった方が良い。

雑記

その他ハーブガーデン全般の注意点
おしゃれなイメージがあり、「自分でハーブガーデンを持ってそこから摘んだハーブで料理を作る」となると相当なステータスに感じるかもしれません。しかし、自分で育てて管理するとなると難しい点もあるし、ハーブに対して好感を持っている人ばかりではない点に注意です。
●植える内容にもよるけれど、「菜園」「薬草園」的な雰囲気になり、いわゆる花壇に比べ、色彩や華々しさの点ではどうしても地味(そのストイックな雰囲気が大人っぽくてクールでカッコイイというとらえ方もあるのでそこは好み)。特に、放置が続くと「草ぼうぼうのみすぼらしい野草園」にしか見えないことも。ヨーロッパ風の装飾で工夫したり、定期的に摘み取って消費したりお手入れで剪定・植え替えなどできるのであれば、ハーブガーデンのガーデンらしさを保てるはず。基本的にハーブへの興味・知識がないとハーブガーデンは楽しくないので、大人向け・愛好家向けのお庭。
●香りがするはずなのに香りが弱いと感じる場合、葉っぱをこすったり茎を切ったりすると香りがわかりやすくなることがある(他、風で揺すられたり水がかかったりetc.)。
●収穫後に、その品質や手間や難しさなどを考えて「これなら出来合いの市販品を買ったほうが楽で立派なのでは……」と思うことがあるのは、家庭菜園と同じ。新鮮さにおいて市販品より有利なのも家庭菜園と同じ。ただ、野菜ならスーパーか八百屋さんで簡単に上質なお野菜が手頃な価格で買えるけど、ハーブの場合違う。市販品を販売しているお店がそもそも限られている上にお高かったりするので、自分で使う予定があるなら自分で育てる価値はおおいにあるかもしれない
●ハーブガーデンはただそこにあるだけでなんとなく薬草っぽい香りが満ちていることが結構ある(植えているものやそのときの風にもよるけれど、複数の薬草が混合された独特の香りが漂っている)。人によってはこれが好き、人によってはこれが苦手。正直に言うと人によっては「何の臭いか特定できないけど、何となく嫌な臭いのする庭だな」と感じる。必ずしも香りが好きな人ばかりではない。ピンポイントでミントの香りが嫌いという人も、カモミールの香りが嫌いという人もいる。「バジルの香りをかぐと食欲がわいてしまって(ダイエット中で我慢しているのに)辛い」という人もいる。好きとも嫌いとも何とも思わない人もいる。
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