ミモザアカシアの育て方…剪定の時期と方法は?花が咲かない原因は?
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マメ科
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最終更新
2024-02-28
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ミモザアカシアの基礎データ
科名
マメ科
属名
アカシア属
学名
Acacia baileyana
別名
銀葉アカシア
耐寒
0度
水やり
たまにやる程度
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
ミモザアカシアとは?
ミモザアカシアは
マメ科
アカシア属の常緑高木。
オーストラリア原産
の木で、早春に黄色い花を咲かせます。暑さ・寒さに強く、関西以西で戸外で越冬・
夏越し
が可能。なので昔は街路樹に植えられていました。葉っぱが銀色で非常にキレイで、黄色の花とのコントラストが非常に目を引きます。
樹高
5m以上…もっと大きくなる。
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根が浅くて、横風に弱いので大きく育つと危険です。
剪定
して小さくまとめられないのであれば、最初から小さめの
矮性
種(
アカシア・テレサ
)を植えるといいです。
アレルギー源になる
フサアカシア・
ミモザアカシア(銀葉アカシア)の花粉は
アレルギー
を引き起こすことがあります。
植える場合はアレルギー抗体を調べた方がいいかもしれません。ちなみに
ニセアカシア
はアレルギーを引き起こしません。
由来や歴史
●ミモザというのは「
オジギソウ
」の意味。明治に日本に来た「ニセアカシア(ハゲシバリ)」を通称でアカシアと呼んでいたために、フサアカシア・銀葉アカシアが「ミモザアカシア」と呼ばれるようになった。
●アカシアの葉はオジギソウに似ていることと花(ポンポン咲き)が似ているためにイギリスで誤用されたものが、その誤用のままに日本に来た。
●蜂蜜で「アカシアの蜂蜜」と売られているものは「ニセアカシア」の蜂蜜。
その他のオーストラリア原産の植物は
オージープランツ
を参考に。
剪定の時期と方法は?
剪定の時期は花が咲き終わってから7月まで
にします。8月以降から翌年の
花芽
ができますから、それ以降にやると翌年の花まで落としてしまうことになり、花が減ってしまいます。
剪定作業で大事なポイントは
とにかく枝を短く切り詰めること。太い幹から出た細い枝は10センチ前後に切り詰めます。これは苗のうちからしっかりとやって、ずっと続けます。
ミモザアカシアの枝の細さは樹高が大きく育っても変わりなく、剪定をせずに放置しておくと、
台風
の強風で枝が折れてしまいます。また、樹高が高く育つと横風で倒れやすいので、幹も剪定して3m以内に押さえておいた方がいいです。それ以上に育ったら、業者に頼んで伐採することも考えておきましょう。
剪定で切った枝には
癒合剤
を塗っておきましょう。癒合剤は切り口を塞ぎ、切り口から雑菌が入るのを防ぐもので、
ホームセンター
で販売しています。癒合剤がない場合は、木工用ボンドでもいいですが、剪定は今後もあるんで癒合剤を買った方がいいですよ。
花が咲かない理由は?
①生育不足
ミモザアカシアが開花するにはある程度の「株の大きさ」が必要です。苗を植えてから1年から3年は開花しなくても「しょうがない」と考えてください。生育すれば開花するようになります。
②剪定ミス
ミモザアカシアは7月8月あたりに翌年の花芽ができます。よって秋以降に剪定すると花芽を落とすことになり、翌年の花が少なくなったり、剪定の具合によっては一切なくなります。
対応策は花が咲き終えたらすぐに剪定するってだけ。
③環境が悪い
水不足・日光不足・
根詰まり
など、環境が悪いと開花が鈍くなります。環境を見直し、改善しましょう。ただ、開花が鈍くなるだけで一切咲かないっての余程のことがない限りないですね。
水やり
庭植えなら雨だけで
一旦根付いてしまうと日照りで無い限りは降雨だけで充分です。ミモザアカシアは乾燥を好むのですが、夏は乾燥しやすく、極端に乾燥するのはよくありませんので、夏はしっかりと水を与えてください。
鉢植えは乾燥気味な水やりで
土が乾いていたら水をやる。ミモザアカシアは乾燥気味を好むので水をやりすぎないようにする。常時、濡れているようならば
根腐れ
します。
水やり
をするときは鉢底から水が流れ出るくらいにしっかりとやりましょう。受け皿に水が溜まっていたら捨ててください。
肥料は不要ですよ!
ミモザアカシアはマメ科植物で、根に空気中の窒素を吸収する菌(根粒菌)が住んでいて、
肥料
はなくても育ちます。むしろ肥料が多いと育ちが悪いです。
●あんまりに育ちが悪い場合(なぜか葉っぱが黄色いとか)は、液肥をやります。もしくは
腐葉土
や
堆肥
といった有機物を土に混ぜ込んであげます。
●肥料をやるときは「カリ」と「リン」にして「窒素」成分の少ないものにします。
植え付け・植えかえ
時期・頻度
植え付け・植え替えは春(4月〜5月)か秋(9月〜10月)に植え付けをします。春に苗が流通するので、これを植えるのが一般的です。鉢植えの植え替えは毎年しましょう。
適した用土とは?
水はけ
の良い土を好みます。市販されている
培養土
に川砂などを混ぜて
水捌け
をよくするといいですが、混ぜなくてもこれといって問題はありません。市販の土には肥料が混ざっていて、肥料はこれで充分です。ミモザアカシアは肥料をあまり必要とせず、
痩せ地でも生育できます。
苗のときは支柱を
ミモザアカシアはよく茂る割には、幹が細く、生育の初期では特に強風でポキポキと折れやすいです。
苗のうちは必ず支柱を
してください。
庭植えの手順は?
ミモザは根が浅いので根を張る浅いところに有機物(堆肥・腐葉土)がある肥えた土があると嬉しいです。
植え付けの1週間前に直径40cm深さ40cmの穴を掘って、掘り出した土に対して2割〜3割ほどの腐葉土か堆肥を混ぜます。肥料は入れません。庭土が粘土質なら
軽石
小粒・川砂などを入れて水はけをよくしてから植えましょう。
用土
を1週間寝かせて馴染ませておいて、土を半分も戻して、株を入れて、隙間に用土を入れ、最後に水をしっかりとやります。根鉢はいじらず、土はほぐさないで植え付けてください。
できれば水極めしましょう。余った土で株の周囲に土手を作り、そこに水を溜めて、水が引くまでまち、土手を崩して水極め完成です。
支柱を立ててグラグラしないようにしておきます。グラグラすると根が土に広がりにくいです。
庭植えはギャンブルです
移植が苦手で、一度植えると動かないってのもあるんですが、庭植えにした場合、上記の手順を踏んだとしても…水極めしても…、根付かないことが多いです。樹木の植え付けを何度もしている人でも失敗します。ミモザアカシアは根付きにくいので、その辺りはご理解を。
とにかく根をいじらないで植え、支柱をたてて動かないようにしましょう。
横風注意
ミモザは庭植えすると大きく育つのですが、根が浅く、横風で倒れやすいです。大きく育つほど危険性が高くなるので、庭植えにする場合は、支柱をして倒れないようにし、なおかつ剪定して小さくまとまるように…最大で3mまでにしておきます。
鉢植えの手順
根がよく伸びるので毎年植え替えをしまましょう。
根を傷つけると枯れることがあるので、古い鉢から土ごと取り出して、新しい少し大きな鉢に植え替えます。そのとき、土を崩さないようにします。根を落とすこともできなくもないですが、調子を崩すことがあるので、少量にしておくか、やめておきます。
鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に鉢底から水が出るまで水をやってください。
土が落とせないため、毎年1号か2号づつ鉢を大きくしていくとすぐにいっぱいになります。いつかは庭植えにするものと思った方がいいです。
何号に植える??
鉢植えで育てることも可能です。最初から8号〜
10号鉢
でもいいですし、苗より少し大きな鉢に植えてもいいです。ちなみに大きな鉢に植えると大きく育ちます。10号鉢に植えると1年で2m以上になり、12号、1
4号鉢
は推して知るべし大きさになるので邪魔なら号数は抑えましょう。
種まき
開花後にサヤができます。この中に黒い
種子
が入っているので、これを採取して、9月〜10月に種まきをします。植え付けと同じ用土に、種子をまいて土を5mmほど被せます。分厚く被せると発芽しないので、薄く被せます。あとは明るい日陰で乾燥しないように水をやっていると発芽します。
管理場所・日当たり
関東より南では戸外で越冬可能です。これといった手間は剪定と支柱を添えるくらいで、あとは放置でスクスク育ちます。関西以西で戸外で越冬・夏越しが可能です。
日光が当たらないと花が少ない
花を咲かせるにはやっぱり、日光が必要で、植える場所は日当たりのいいところを選んでください。真夏の直射日光には
葉焼け
することもありますので、できれば遮光した方がいいですが、それで枯れるほどでもないです。
一方で、ミモザアカシアはとにかく強風に弱い。台風なんかでポキっと折れる。そこで植える場所は強風が当たらない場所を選ぶようにします。また、ミモザアカシアはマメ科植物で、一旦、庭に植えたら、移植は難しいので、植える場所をよく吟味して植えましょう。
病害虫
カイガラムシ
成虫は蝋に覆われている虫で、内部で動かずに汁を吸っています。大量に増えるとミモザアカシアが弱ることもあります。また、カイガラムシの排泄物に
スス病
が発生し、葉っぱに黒いカビが見られることもあるので、早めに駆除しましょう。少量であれば、歯ブラシなどで削ぎ落とし、大量ならば薬剤を散布して駆除します。冬にマシン油をまいておくといいです。
薬剤などの詳細は
カイガラムシ
を参考に。
ハダニ
乾燥すると発生しやすい。乾燥管理が基本なので発生しやすい。枝を間引いて密生を防いで風を通し、薬剤を散布して駆除します。
薬剤などは
ハダニ
を参考に。
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