ナナカマド(七竈)の育て方
目次
ナナカマド(七竈)の特徴は?水やり肥料植え付け・植えかえ管理場所・日当たり病害虫剪定特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ナナカマド
- 科名
- バラ科
- 属名
- ナナカマド属
- 学名
- Sorbus commixta
- 別名
- 七竈
- 水やり
- 水を好む
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 中級者向け
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ナナカマド(七竈)の特徴は?
ナナカマドは北海道から九州の山に自生する
バラ科ナナカマド属の落葉高木。生育すると5mから10mにまで成長します。春(5月〜7月)に白い花が咲き、秋になると赤い実がつきます。冬には落葉するのですが赤い実は落葉後も残って、目を楽しませてくれます。街路樹として利用されます。
花には蜂・アブが、実には鳥やクマが食べに来ます。実にはシアン化合物が含まれていて生での食用には向きませんが、加熱・乾燥することで分解されて食べることも可能なのでジャムなどにします。一般家庭では食用として収穫するのはちょっと厳しいですね。
寒暖差の少ない地域ではあまり赤く
紅葉せず、実も少ない。北海道では問題なく生育するが、
暖地・
中間地の平野部では病
害虫…特に
鉄砲虫の被害が多く、徐々に弱って枯れてしまうことが多い。
樹高5m〜10m
花言葉慎重・安全・賢明・用心
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水やり
庭植えの水やり
庭植えするのならば、自然に降る雨だけで十分ですので、放置で生育します。夏場の乾燥に若干弱く、水をやって、株元に
マルチングをして乾燥を防ぐといいです。
鉢植えの水やり
鉢植えにした場合は、土が乾いていたら水をやるという一般的な
水やりをします。土が濡れているうちは水をやらず、受け皿に水がたまっている場合は、水は捨てます。
ナナカマドは寒冷地の高山の植物で、暖地平地の夏の暑さ・乾燥には若干弱いです。そこで、真夏は水切れしないように気をつけるか、あまりに乾燥で水切れを起こすようであれば、
半日陰に移動させてください。
肥料
ナナカマドは
肥料は必要なく、なくても育ちます。できれば2月に根本に
堆肥や
腐葉土などの有機物を混ぜ込んでやると良いですが、それもしなかったから枯れることもありませんから、お好みで。
植え付け・植えかえ
時期
植え付け時期は落葉時期です。東北〜北海道では雪が溶けてから植えます。その場合は3月か4月になります。
庭植え
庭植えするものなので、よほど水ハケが悪くなければ大丈夫です。
庭土を深さ50cm直径50cmの穴を掘り、掘り出した土に堆肥か腐葉土を2割ほど混ぜ込んでおくと良いですが、しなかったからといって大差はありません。さほど肥料を必要とする植物ではありませんので、化成肥料も入れなくていいです。
混ぜた土を穴に半分戻し、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後にしっかりと水をやって完成です。
鉢植え
ナナカマドは普通は庭植えするものですが、盆栽に利用する人もいます。また大きな鉢植えにして育てる場合もあります。盆栽の場合の
用土は
赤玉土8桐生砂2。鉢植えにして戸外で管理する場合は市販の花と野菜の土を利用します。
鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(
軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をしっかりとやります。
管理場所・日当たり
日当たりを好みます。とにかく日当たりが悪いと生育が悪くなりますし、花が咲かなくなり、一番困るのは病害虫に対する抵抗力が落ちること。日当たりのいいところに植えてください。
病害虫
ナナカマドは本来寒冷地の高山に生育する植物で、そこでは病害虫が少なく、育てやすい植物なのですが、暖地や平地で育てていると、病害虫が発生します。ナナカマドはバラ科ですから、一般的にバラ科植物は掛かるものは大抵掛かります、ということは防虫・防病は必要です。
アブラムシ・
ミノムシ・
テッポウムシ・ナナカマドフシダニ・
ハマキムシ・
ウドンコ病・
カイガラムシなどなど。
テッポウムシ
中間地・暖地の平野部で育てると、
テッポウムシが発生しやすく、テッポウムシによって弱って枯れる。幹の内部を食べて枯らすので、早めに薬剤を注入して駆除しましょう。
アブラムシ
アブラムシはどこからともなくやってきて、栄養を吸われると葉っぱが丸まってしまいます。日光が強くなってくるとすぐに葉っぱが丸まっていたら、アブラムシです。とにかく先手先手で薬剤対処するしかないです。
赤星病
近くに
ビャクシン属(カイズカ
イブキなど)があれば、赤星病が発生します。
剪定
ナナカマドの
剪定は落葉時期(1月〜3月)に行います。ナナカマドは自然な樹形で十分キレイですから、邪魔な枝をさばく程度に抑えます。ただし、風通しが悪いと病害虫が発生しやすいので、密になっているところは枝を落として風通しをよくしてください。
切り口には癒合剤を
ナナカマドは切り口がふさがりにくい木で、太い枝を切ったときは必ず
癒合剤を塗って切り口を保護してください。放置していると
病気が発生したり、そこから虫が入るなどします。
癒合剤が無い場合は、木工用ボンドでもいいので切り口に塗ってください。
特徴・由来・伝承
非常に燃えにくく、七回カマド(竃)にくべても燃えないから「ナナカマド」というのが一般的な説ですが、他にも七回カマドにくべると良質な木炭になるというのもあります。実際ナナカマドで作られた備長炭は非常に長持ちです。他にもナナカマドで食器を作ると、七回カマドがダメになるくらいに長く使用できるという説も。
生花(いけばな)では雷電と呼ばれます。これは「赤実成り木(アカミナリキ)」の「ア」が抜けて「カミナリキ」となり、そこから雷電と変わったため。
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