ロンギカウリスタイムの育て方…害虫は発生します!植え付け時期は?
目次
ロンギカウリスタイムとは?水やり肥料植え付け・植えかえ管理場所・日当たり剪定病害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ロンギカウリスタイム
- 科名
- シソ科
- 属名
- イブキジャコウソウ属
- 学名
- Thymus longicaulis
- 別名
- ワイルドタイム
- 耐寒
- マイナス25度
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 初心者向け
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ロンギカウリスタイムとは?
ロンギカウリスタイムは
シソ科イブキジャコウソウ属の耐寒性常緑
低木の
ハーブ。性質は
クリーピングタイムとほぼ同じの這性で
グランドカバー向き。
クラピアには叶わないけども踏みつけにも強い方です。寒さに強く、暑さには若干弱いが
夏越しができないわけじゃない程度。
花が大きくたくさん、しかも密に咲き、横へと絨毯のように広がっていく。繁殖力旺盛で場合によってはほかの植物を駆逐するかも。ただ、同じ場所に密生すると数年で枯れることが多い。
草丈10cm
その他の
タイムとグランドカバーに向いている植物については以下のページを参考に。
クリーピングタイムとの違い
クリーピングタイム(Thymus serpyllum)と、ロンギカウリスタイム(Thymus longicaulis)は同属の別種であり、違う植物で、花が綺麗なのがロンギです。…ではあるんですが、
ホームセンターでクリーピングタイムを「クリーピング(這う)」「タイム」として、這性のものを漠然と、「クリーピングタイム」として販売していることがあります。
となるとクリーピングタイムなのかロンギウカウリスなのか、
レイタータイムなのか?よくわからないのですね。
まぁ、これってホームセンターや花屋が悪いのではなくて、出荷した生産者が「クリーピングタイム」で出荷してるから〜なんですけど、ただ、その生産者も栽培しているうちによくわからなくなるということも、仕方ないかなと思います。
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水やり
水やりは乾燥気味がコツ。水をやりすぎると過湿で腐ってきます。特に夏の高温多湿・梅雨・秋の長雨に注意。刈り込んで風を通せば問題ないです。
庭植えの水やり
庭植えの場合は根付いてしまったら、自然に降る雨だけでほぼ十分。日照りの時に水をやる程度です。
鉢植えの水やり
鉢植えの場合は土が乾いたら水をやります。水をやるときは鉢底から水がしみ出すくらいにしっかりとやります。乾燥に強く、過湿に弱いので土が濡れている間は水やりをしないでください。
根腐れを起こします。水をやったら、次には土が乾くまで水をやらない…メリハリのある水やりをしましょう。受け皿の水は捨ててください。
夏は早朝か夕方に水やりをします。昼間に水をやると水が沸騰して根を傷めます。
冬は活動が止まっているので、水やりの頻度は控えめにしましょう。また、水やりの水が明け方まで残って凍結して根を傷めるかもしれないので朝に水やりをします。
肥料
春と秋に緩効性固形
肥料を1ヶ月に一回やるか、薄い液体肥料をやります。ロンギカウリスタイムは肥料がなくても生育しますし、肥料が多いと香りが鈍くなったり、枯れることもありますので、基本的に肥料は控えめにしましょう。というか、なくてもいいです。ただ、肥料があると花がたくさん咲くので、必要ならばやる程度にしましょう。
植え付け・植えかえ
時期
鉢植えもするが一般的には庭植え。
春(4月5月)か秋(9月10月)に植えるか、植え替えをする。春がよりよいです。
用土
酸性の土は避ける。地植えにする場合は必ず、
苦土石灰を混ぜて中和させる。
ハーブ用の土で植えるか自作する場合は
赤玉土小粒7
腐葉土3を混ぜたものを使う。
参考:
必ず新しい土で植えましょう(初心者向け)、
古い土の処分方法(初心者向け)、
自宅で出来る古い土の再生方法(中級者向け)鉢植え
鉢植えの場合は、鉢底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(
軽石)を2cmから3cmほど入れて、軽石の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。
植え替える場合はできるだけ土を落とさないで植え替えます。落とす場合は丁寧に落としてください。丁寧にすれば株分けもできます。
庭植え
庭植えの場合は、庭土20cmを掘り返し、土に苦土石灰を混ぜて中和させておきます。中和は1週間〜10日ほどで終わるので、1週間経ったら、苗を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。
堆肥や腐葉土は混ぜなくていいですが、化成肥料は少量入れるといいです。
株同士は株間30cm空けて植えてください。
庭植えも同じ場所に密生していると4年か5年で枯れる。掘り出して株分けして株を減らして植えるといいです。
管理場所・日当たり
基本的に日当たりがいい。
半日陰でも育つが花が減る。日光を好み、地下茎で伸びていくので半日陰に植えていてもいつの間にか日当たりに伸びている。
冬
耐寒温度はマイナス10度。霜に当たっても土が凍っても枯れない。ただし寒さに当たって葉っぱは傷むし落葉もする。
夏
問題は夏。
高温多湿が苦手で、
暖地では夏越しは梅雨前に
剪定しないと厳しい。必ず梅雨前に刈り込んで蒸れないようにする。暖地以外の地域でも梅雨前の剪定をすることで痛まないで夏越しする。
剪定
長く育てると根元が木質化する。枝のようになり、それが見えるとかわいくない。そこで枝化したものは剪定して落としてしまう。多少切っても繁殖力が旺盛なのですぐに戻る。同時に傷んだ茎や、色の悪い葉っぱがついている部分なども落とす。
剪定時期は梅雨前。梅雨前に木質化した部分を切るだけでなく、全体を切り戻すことで夏の蒸れを予防し夏越ししやすくする。夏の蒸れはロンギカリウスタイウムのほぼ唯一の弱点ですからね。あとは梅雨前だけでなく、気がついたら年に2、3回くらいやると綺麗にまとまっていいです。
病害虫
繁殖力が強くて病
害虫は少ない方だが、意外と虫に食べられる。タイムが虫除けにいいよ!みたいな記事があるので、害虫は発生しなさそうだけど、実際は少なめなだけでちゃんと発生します。少なめってのも心なし程度?かも。
この辺りは日本の高温多湿環境がロンギカウリスに向いていないのもあり、自生地では強いが日本ではちょっと…というのが実際。なので風通しがよく、日当たりもよければもっと発生は少ない。
ベニフキノメイガの幼虫、
ハダニ、
バッタ、
ヨトウムシ、
アザミウマ(
スリップス)、
コガネムシの幼虫などが発生します。
つまりは普通の草と同じなので、害虫が発生したらそれなりに対処する必要があります。
基本的に
オルトランで予防をしておき、それでも発生した場合は、ベニカのスプレーなどで駆除しましょう。コガネムシの幼虫は地中にいて、鉢植えで発生すると全滅もありうるので、発生したらダイアジノンを使います。スリップスは発生すると爆発的に増えるので、モスピラン、ダントツ、ベニカなどで駆除します。
特徴・由来・伝承
クリーピングタイムと性質は似ているが同属別種。花がとにかくよく咲く。「花目的」に育てることもある。ハーブなのでタイムの香りがする。ただハーブとしての効用は期待できない。観賞用のハーブ。繁殖力は恐ろしいほどです。
名前がロンギヌスの槍みたいなんで、エヴァンゲリオン関係で、
ヘデラに「エヴァ」って品種があるのでそちらを検索してみてください。
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