クラピアの育て方…植え付けの時期は?刈り込んで踏みつけて密に!

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クラピアの基礎データ

クラピア
科名
クマツヅラ科
属名
イワダレソウ属
学名
Phyla canescens x Phyla nodiflora
水やり
水を好む
場所
外の日なた
難易度
初心者向け
クラピアの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

クラピアとは?

クラピアはイワダレソウヒメイワダレソウを交配させて作られた園芸品種。イワダレソウがそもそも日本に自生している植物なので、育てるのは簡単。ヒメイワダレソウがランナー・こぼれダネで増えすぎるのに対してクラピアは種子ができず、繁殖しすぎる!というほどではないです。冬は地上部がなくなるが、春に芽吹いて開花する。

開花すると蜜を求めて蜂が来る。ただ、植物を植えれば少なからず蜂は来るので気にしていたら何も植えられないし、雑草でも蜂は来る。蜂を避けたいなら月に一回刈って花が咲きづらくしましょう。
クラピア:補足情報
踏み付けに強く、刈り込んで踏みつけると雑草を抑えられる上に花も咲くので、グランドカバーとして人気があり、芝生かクラピアか?で議論になるほど。芝生との比較などは
を参考にしてください。
品種による性質の違いは以下のページを参考にしてください。

由来・伝承

日本に自生するイワダレソウを宇都宮大学農学部の倉持仁志さんが品種改良した植物がクラピア。イワダレソウの学名の「リッピア」と倉持さんの「クラ」を合わせた造語です。品種の正式な名前は「Sヒトシ(倉持仁志さんから)」。

通常のイワダレソウより、びっしりと生え、芝生の代わりになる。イワダレソウがそもそも頑健です。ただイワダレソウはクラピアほどびっしりとは生えないし、踏みつけにも弱い。また草丈がクラピアよりは高いのでグランドカバーにはなっても芝生の代わりにはならないです。

植え付け

春(3月〜5月)に植え付けします。一般的な培養土で植えるか、庭土に腐葉土堆肥を足し、化成肥料を入れて、株間50cmほど空けて植え付けます。クラピアは雑草対策で植えることが多いので、前もって雑草を除草して、植栽シートを敷いて、穴を空けてクラピアを植え付けます。

詳細は以下のリンクを参考にしてください。

管理場所・日当たり

日当たりで育てる

クラピア:日当たりで育てる
北海道では育たない。東北地方には寒冷地用に改良されたクラピアもあります。生育する温度は16度以上35度未満。日当たりを好む。日当たりでないと繁殖が鈍くなり、なかなか地表を覆わない。日当たりが悪いと葉っぱが大きくなり、立ち上がる(=徒長)。日当たりがいいところの方が地面にくっつき、葉っぱが小さく密になる。

日当たりがいいのに広がらないなら肥料不足を疑う。
午前中は日当たりで午後からは木漏れ日くらいなら地面は覆うが、午前は日当たりで午後から日陰の場所だとあやしい。

夏の強い直射日光を浴びると葉焼けを起こすが葉焼けで枯れることはないです。

冬の管理

クラピア:冬の管理
気温が10度以下になると生育が止まり、5度以下で地上部が枯れ、休眠に入ります。地上部は枯れても刈り込まずに放置します。根が死んでいなければ春には芽吹きます。植え付けが遅かった場合、根が土に活着していなくて、そのまま冬の寒さで枯れることがあるので、植え付けは早めに。

冬は植栽シートが剥き出しになります。
九州北部では冬には地上部が枯れる。
暖地では一部が緑のまま越冬する。

春に雑草を抜く

クラピアは雑草対策に植えることが多いのですが、植栽シートをやっていないと3月から4月のクラピアが地表を覆い尽くしていない時期は雑草が生えてきますので、この時期は雑草を抜くか、除草剤で枯らせます。グリホサートを雑草に塗りつければ、その雑草だけを枯らせますよ。

クラピアは新しく生える雑草を生えにくくするだけで、生えている雑草を駆逐する力はない。なので春は雑草を抜かなくちゃいけないし、5月以降も必要なら抜かなくちゃいけない。これはしょうがないです。

剪定・刈り込んで密に!

気温が高くなる6月から8月に地上部を刈り込んでやると、摘芯となって葉っぱが増えて密生します(密生すると雑草が生えにくくなる)。クラピアは踏みつけに強いので刈り込んで踏むと更に雑草が抑えられる。刈り込みは地上3cmから5cmくらいにします。またクラピアは夏の過湿に若干弱いので、蒸れそうなら刈り込んで風通しを良くするといいです。

人によっては1ヶ月に一回刈り込む。一般的には一年に一回か二回。

手動草刈機は伸びすぎると刈りにくいので頻繁(3週間か1ヶ月に一回くらい)に刈り込むなら手動草刈機で。たまにしか刈り込まない(年2回)でそこそこ広いなら電動が必要。ただ、どちらにしても端っこや隅やはみ出した部分は芝用回転バサミか電動バリカンかハサミで切る。
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剪定で出た切れ端だろうと裏山などに捨てないでください。そこで蔓延るので。

クラピアはよく開花し、蜜蜂が飛んでくる。刈り込んで花を咲かせないようにすることで蜂予防ができる。クラピア栽培の注意事項を参考に。

踏み付けて密に!

クラピアは踏み付けに強く、地面を被覆した後に踏みつけると、踏み付けに弱い他の雑草が消え、踏み付けに強いクラピアだけが残り、クラピアが密になって、なおのこと雑草が生えにくくなります。もちろん日光と肥料があってこそ密になるんですが、踏み付けは必要です。

狭い範囲であれば踏みつければいいのですが、広い場所に植えた場合は転圧ローラーで踏んであげましょう。
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水やり

乾燥に強い植物ではあるんですが、植え付けて一年目は根が土に活着しておらず水切れしますので、土が乾いていたら水をやるようにします。特に最初に2週間はしっかりと水をやる。二年目以降は根が広がって乾燥に強くなっているので、ほとんど水やりは不要になります。ただし、あんまり日照りする時期であれば水やりをしてください。

水やりが多かったり、排水が悪いと、立ち上がり斑点病になります。

夏の水やり

夏は朝か夕方の涼しい時に水をやります。昼間に水をやると水が太陽光で沸騰して根を傷めてしまいます。

冬の水やり

冬は自然雨だけでも十分ですが、乾燥するようであれば水をやります。水やりは朝に行ってください。夕方に水をやると水分が土中に残り、朝方の寒さで土が凍ってしまい、根を傷めてしまいます。

肥料

クラピア:肥料
繁殖力旺盛で花も咲きますので肥料が必要です。春から秋まで緩効性肥料を一カ月に一回か、一週間に一回液体肥料をやります。液体肥料は結局、高くつくので、緩効性の固形肥料がよいです。痩せ地でも枯れるわけではないが、肥料がキレると花が咲きづらくなり、徐々に緑部分が少なくなっていきます。

逆に肥料が多いと徒長して立ち上がりがち。それでもある程度は必要。さらに多いと肥料焼けします。様子を見て調節しましょう。
水はけの良い土だと肥料が流されてしまうので、肥料切れになりやすいです。


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病害虫

害虫が発生するが茂るスピードが早すぎて害が目立たないが、暖地でよく発生するタテハモドキには早めに対応したい。

ナメクジ

ナメクジが発生する。誘引剤で殺すかテデトールする。誘因駆除剤を4月〜8月に定期的に使っておくとほとんど見られなくなります。
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コガネムシ

コガネムシの成虫が葉っぱを食べ、幼虫が根を食べる。株が弱って枯れたり、立ち上がり斑点病にかかりやすくなる。ダイアジノンを撒いて駆除する。なんだか調子が悪いときは疑いましょう。
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立ち上がり斑点病

細菌性の病気です。雨が降ると発生しやすい。原因は水はけが悪い・過湿。梅雨の時期には起きやすい…というか、ある程度はしようがないもの。出来るだけ早く傷んだ葉っぱはむしって廃棄する。刈り込んでトップジン・ベンレート・モンカットフロアブル・ベンレート・モンカットフロアブル・グラステン・ボルドーZ・フロンサイド・STダコニールなどの薬剤を散布する。
梅雨前に刈り込んで風通しをよくすると予防になる。
●雨の時期は発生するものとあきらめる。
●薬剤を散布しても改善しないのは日当たり・水はけなど環境が問題。
●一度発生すると毎年発生するので、毎年梅雨前に散布する。
●斑点が出たら刈り込んで葉を取り除き、トップジンなどを散布する。もしくは病変部分をグリホで枯らしてしまう。穴があいてしまうが、すぐに茂って埋まる。

白絹病

一部が枯れて白いカビが見える。多湿になると発生する。放置していると病変が広がるので取り除く。できれば熱湯をかけておく。病変部分を踏んでいると胞子が飛んで飛散して病変部分が広がるので踏まないようにする。

タテハモドキ

タテハモドキの幼虫は葉を食べる。幼虫を鳥や肉食蜂が食べにやってくる。特に暖地で発生しやすく、発生したら早く、薬剤で駆除しないと増えて被害が拡大していく。幼虫は毒性はないが見た目に良くない。大量に発生すると非常におぞましい。

暖かい地域の虫なんで九州南部でしか見られなかったものが、温暖化と共に広がってきています。

最後に…

クラピアや芝生は美しいんですが、手間がかかることに違いはありません。雑草を生やしたくないだけなら、除草剤で枯らす→防草シート→シートの上に砂利を敷く方がいいですよ。

その他のグランドカバーについては以下のページを参考にしてください。
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