夏咲きオキザリスの育て方…一部を除いて栽培は難しい
目次
夏咲きオキザリスとは?夏咲きオキザリスの水やり夏咲きオキザリスの肥料夏咲きオキザリスの植え付け・植えかえ夏咲きオキザリスの株の増やし方夏咲きオキザリスの管理場所・日当たり夏咲きオキザリスの病害虫夏咲きオキザリスの剪定・切り戻し関連記事学名などの基礎データ
x最終更新- 植物名
- 夏咲きオキザリス
- 科名
- カタバミ科
- 属名
- カタバミ属
- 学名
- Oxallis
- 水やり
- 乾かし気味に
- 場所
- 外の半日蔭
- 難易度
- 上級者向け
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夏咲きオキザリスとは?
育て方の概要
夏咲きオキザリスは
カタバミ科の宿根
多年草の中でも夏に開花するものの総称。大体は南アフリカ原産。
オキザリスには春に植えて春から初夏まで開花する「夏咲き」と、夏か秋に植えて秋から冬の間に開花する「冬咲き」がある。
このページでは「夏咲きオキザリス」をまとめている。冬咲きについては
冬咲きオキザリスのページを参考に。
オキザリスは世界中にたくさん生育していて、乾燥地帯のものから高山性や水生タイプまであるので、単にオキザリスと言ってもなかなか記述にブレがある。また珍しい品種・流通が少ない品種は情報そのものが少ない。日本でよく流通している夏咲きオキザリスは「雨が多いが寒い季節」と「乾燥しているが高温の季節」がある地域植物で、前者で休眠し、後者で開花する。ところが日本は冬は乾燥していて寒く、夏は多湿で高温と「真逆」の組み合わせであり、日本の気候にあっているムラサキ
カタバミ、プルプレア(バリアビリス)なんかは爆発的に増えて困るくらいだが、
その他の夏咲きオキザリスの栽培はなかなか厳しい(特に夏に)。
このページで主に扱われる夏咲種
ムラサキカタバミ・オッタチカタバミ・プルプレア(バリアビリス)・トリアングラリス・
イモカタバミ・ブラジリエンシス(バニカタバミ)・エンネアフィラ・スピラリス(ヴルカニコラ)・テトラフィラ(デッペイ)・アデノフィラ・デプレッサ・イオンハッカーなど
まとめ
●夏咲きオキザリスはカタバミ科オキザリス属のうち春から夏にかけて開花するものの俗称。
●夏咲オキザリスの中でも、育てやすいものと、育てにくいものがある。育てやすいものは植えて放置でも問題ないくらい。ここでは主に育てるのが困難なオキザリスを主として記述する。
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夏咲きオキザリスの水やり
春から初夏の水やり
鉢植えの場合は土が乾いたら水をやる。水をやるときは鉢底から水が流れ出るくらいにしっかりとやる。夏咲オキザリスは本来は夏も開花するが日本の高温多湿の夏が苦手なため、種によっては夏に地上部が枯れ込んで消える。夏に地上部が消えてしまったら、水やりはストップする。
●水やりが多いと徒長しやすいし、
根腐れ・
サビ病を起こす。かといって水やりを控えると、意外と簡単にしおれる。しおれない程度に水やりを。
●春から夏は夏咲きオキザリスにとっては生育時期だが、そもそも砂漠性・多肉性・高山性のオキザリスは日本の高温多湿が苦手なため、水やりが多いと根腐れ・サビ病などで枯れたり、明らかな病変が見られなくても、いつの間にか消えてる、というパターンが多い。
●夏に地上部が消えても、涼しくなったら芽を出して開花する種もある。
冬の水やり
冬は地上部がなくなり休眠状態になっている。水やりはストップする。
夏咲きオキザリスの肥料
肥料
生育する5月から6月あたりまでは薄い液体肥料を二週に一回やる。肥料がなくても枯れないので、控えめがコツ。もちろんあった方が株が大きくなり、花も咲きやすい。
夏咲きオキザリスの植え付け・植えかえ
植え付け時期
夏咲きオキザリスは3月~4月に植えつけし、夏に花が咲いて冬には寒さで地上部が枯れてしまいます。
ラッキークローバーは葉っぱが四葉の
クローバーに似ていることからよく流通しています。耐寒性があるものが多く、そのまま冬も植えっぱなしです。逆に夏の高温多湿に弱く、夏に球根まで枯れて腐って消えてしまうことが多い。特に高山性のものは注意。
●葉・花があるときの植え替え・株分けは生育不良を起こす。地上部が枯れ込んでいる時期に球根を植えるのがベスト。
植え替え時期
繁殖力の強い種は2年に一回は植え替えをする。弱い種は状態を見て植え替えをする。植え替えに適した時期は3月4月。
用土
繁殖力の強いタイプは一般的な「花と野菜の
培養土」でもいいです。これに
赤玉土・
日向土・
鹿沼土のどれかを2割ほど足すとなおよいです。その他の弱いタイプは以下の配合例を参考にしてください。
配合例…山野草の土
配合例…山野草の土に一般的な培養土を1割か2割足す
配合例…赤玉土小粒4:
軽石細粒3:
バーミキュライト1:
ピートモス(成分調整済)1
鉢植えの植え付け
鉢底の穴をアミで塞いで土が出ないようにしてから軽石を2センチから3センチほど入れて、軽石の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。
●球根は5号に1個。6号で2個。8号で4個。分球しにくい種はもっと多めでもいい。
●鱗茎から直接葉っぱが出るタイプ(砂漠性)は浅くていい。
●その他のタイプは深さ2cmくらいに植える。深すぎると芽が出ない。浅過ぎると茎が倒れがち。
庭植えの手順
頑健なタイプを庭植えする場合は
オキザリスのページを参考にしてください。その他の弱いタイプは鉢植えにして季節ごとに管理場所を移動させないと栽培は厳しいので鉢植えで。
夏咲きオキザリスの株の増やし方
株分け
基本的に株分けで増やす。
種子をつける種もあるが、出来にくいものが多く、普通は株分け。株が密生すると生育が悪くなるばかりか、蒸れて腐って枯れやすいので、2年か3年に一回、休眠時期(夏)に掘り出して株分けをする。
ムカゴで増えるものもあり、根を伸ばして増える、ムカゴ、種子といろんな方法で広がるので爆発的に広がる種類は注意。
夏咲きオキザリスの管理場所・日当たり
春の管理場所
気温の上昇とともに葉っぱが出てきて花が咲く。春はできるだけ日光に当てる。もしくは
半日陰で管理する。半日陰の方が無難か? 株の様子を見て判断する。
夏の管理について
夏咲オキザリスなんだから本来は夏は元気なのだけど、自生地は日本のように高温多湿にならないので、オキザリスにとってかなりキツイ(強い種は除く)。そのため、夏に休眠するか、休眠に近い状態になることが多い。
夏に休むタイプも、そのまま植えっぱなし。鉢植えのままで風通しの良い日陰に移動させて放置する。高山性は高温多湿が苦手で、植えっぱなしだとそのまま消えて無くなることが多い…というか休眠する前の段階(6月7月の梅雨)で溶けてなくなっていることが多い。高山性であっても鉢のまま、できるだけ涼しい、風通しの良いところで管理するのが一般的。
●冬咲き品種は夏に地上部がなくなる。梅雨までにはなくなるので、梅雨のときは雨の当たらない軒下に移動させる。9月までに植え替えをする。強い種(オブツサなど)は毎年植え替えをする。球根が増えにくいものは3年に一回でいい。
●梅雨・秋の長雨などで雨に当たると徒長し、根腐れ・サビ病が発生して枯れ込むので軒下など雨の当たらない場所に移動させる。
冬の管理
夏咲き(春植え)オキザリスは冬に休眠する。寒さには強いとされるのですが、土が凍結すると球根が枯れることもあるので凍結しない場所で管理するといいです。
夏咲きオキザリスの病害虫
サビ病・
アブラムシ・
ハダニが発生する。
夏咲きオキザリスで問題になるのはサビ病、というか水のやりすぎ。
夏咲きオキザリスの剪定・切り戻し
花ガラ摘み
花がしぼんだら摘む。傷んだ葉っぱは摘んでしまう。
できるだけ風通しをよくすることでサビ病などは防げるが、そもそも性質とあっていないので、あんまり根詰めないようにする。
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