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キンギョソウの育て方

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キンギョソウ
目次
金魚草(キンギョソウ)とは?
水やり
肥料
植え付け・植えかえ
管理場所・日当たり
切り戻し
病気・害虫
特徴・由来・伝承
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学名などの基礎データ
キンギョソウの開花時期…種まき時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。最終更新
植物名
キンギョソウ
科名
オオバコ科
属名
キンギョソウ属
学名
Antirrhinum majus
別名
スナップドラゴン・キンギョソウ
耐寒
マイナス5度
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
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金魚草(キンギョソウ)とは?

金魚草(キンギョソウ)は地中海沿岸原産のオオバコ科(もしくはゴマノハグサ科)キンギョソウ属(アンティリナム属)の多年草。日本では秋~冬にかけて庭に植え、翌年の春から夏にかけて花を楽しむ一年草扱いの植物。普通は夏に暑さで枯れてしまいます。こぼれダネで来年も出てくることがあります。

といっても、本来は多年草で夏越しも出来ないわけではありません。ただし、金魚草(キンギョソウ)は多年草ではあるんですが株の寿命が短く、そのまま夏越し・冬越しをしても二年ほどで株が弱って枯れてしまいます。多年草なのですが、一年草と考えて差し支えないです。

強く栽培しやすい方ですが、環境が合っていないと突然枯れることもあります。ベテランでもよくあるので、別の植物に切り替えるといいです。

品種改良が進んでいて多種あり、矮性といって小さくまとまるガーデニング用の品種もあれば切花用に草丈が高くなる品種もあります。矮性のメリットは「かわいい」のもありますが、なにより支柱が不要なこと。高性のにょきにょき生えるタイプは支柱が必要ですが、高性はボリュームがあって庭に映えるので捨てがたい。
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カラーリーフも

キンギョソウ・ブランルージュキンギョソウ・シュガーラズベリーやキンギョソウ・ブロンズドラゴン、キンギョソウ・ブラックプリンスといった葉っぱを鑑賞する目的の品種もあります。花も咲き、葉も綺麗。花目的品種と比べると開花が鈍いですが、一度は植えてみたいですね。
キンギョソウ・ブランルージュ
キンギョソウ・ブランルージュ
オオバコ科キンギョソウ属Antirrhinum majus nanum
キンギョソウ・シュガーラズベリー
キンギョソウ・シュガーラズベリー
オオバコ科キンギョソウ属Antirrhinum majus cv.
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開花時期は?

開花は春以降、なんとなく冬に流通していて咲き方が似ているストックと並んでいることが多いから、真冬に開花するイメージもあるんですが、実際は長日植物で、春になり、ビオラ系が調子を崩す頃以降…5月以降が開花の本番。とはいえ、株が充実すれば、それ以外の時期もチョロチョロと咲いているんですよね。
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水やり

キンギョソウ:水やり
キンギョソウは過湿が苦手で水やりが多いと根腐れしやすいです。土の表面が乾いていても土中にはしっかりと水が残っていることが多く、それで水やりをしていると調子を崩し、葉っぱがダラっとして元気がなくなってしまうので、心当たりがあるなら水やりを控えてみるといいです。

水をやるときに花に当たらないようにします。花に当たると花が傷んですぐに枯れてしまいます。水をやるときは根元に注ぐように水をやってください。

鉢植えの場合は水やりは土が乾いていたら、鉢の底の穴から水が出るくらいにシッカリとやってください。

庭植えの場合は自然に降る雨だけでほぼ大丈夫です。様子を見て葉っぱがシナっとなっているなら水やりをするようにします。
●水をやってもやっても、水切れしやすいなら根詰まりを疑います。鉢底から根が出ていませんか? 鉢から抜いてみたら、白い根がとぐろを巻いていませんか?? 少し大きな鉢に土を足しての植え替え…鉢増しを検討します。

肥料

秋と春に肥料は1000倍に薄めた液肥を週に一回か2週に一回ほどやります。油粕などの窒素肥料をやると葉っぱばかりが育って、花が咲かないので、液肥の方が無難です。もしくは緩効性肥料を1ヶ月に一回やります。濃い肥料をあげると、株が弱って病害虫が発生しやすくなりますし、徒長するので、肥料は控えめが基本。もしくはやらなくてもいいです。
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植え付け・植えかえ

時期

暖地中間地では前年の秋冬に植え、冬を越して春に開花。土が凍るような寒冷地では秋に苗を植えたり、種をまいても枯れてしまいますので、春に植えて春〜夏に開花させます。暖地・中間地でも春以降に植えてもいいです。

秋に植える場合は霜が降りる前に植えます。霜が降りる一ヶ月前までに植えると霜の耐性が上がって健康に冬越ししやすくなります。
店頭では、冬でも花が咲いているものやツボミがある苗を売っています。本来の開花は春以降です。購入時についている花・ツボミは、季節外れなので開花しきらないこともありますし、継続して開花しませんので、植え付け時に敵芯してしまう方がよいです。

用土

市販されている花と野菜の土で植え付けをします。もしくは赤玉土腐葉土3川砂1を混ぜたものに化成肥料を少量混ぜて植え付けます。
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鉢植え

品種にもよりますが、6号〜7号鉢で1苗くらいを基準にしてください。

鉢植えの場合は、鉢底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(軽石)を2cmから3cmほど入れて、軽石の上に土を入れ、株を入れます。苗の土はほぐさず、そのまま根をいじらないで植えてください。いじるとその後、「なんだか生育しないなー」って状態になります。あとは、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。

夏越しして植え替えが必要であれば、鉢から引っこ抜いて、古い土を3分の1ほど落として、新しい鉢に分けて植え替えをします。難しくありません。キンギョソウはかなり強い植物です。

庭植え

庭植えの場合は、庭土20cmを掘り返し、堆肥か腐葉土を入れ、化成肥料を説明書きの少量入れて混ぜて用土とします。できれば1週間寝かせて土を馴染ませてから、穴に半分の土を戻して、苗を入れます。苗の土はほぐさないで植えましょう。隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。

株同士は株間20cm〜25cm空けて植えてください。

種まき

発芽温度は15度~20度。中間地・暖地での種まきは9月・10月。寒冷地は春に出回る苗を植えた方が良いです。非常に種が小さくてケシ粒です。これをまくのはかなり骨が折れます。苗を買って植えるのが一般的です。

ビニールポットや育苗トレイに上記の栽培用土を入れて、種を数粒まきます。土をかぶせないで、乾燥しないように水をやり、明るい日陰で管理します。土をかぶせると発芽しずらいので、乾燥予防のために土をかぶせるなら「うっすら」被せるようにします。水やりは種が飛ばないように霧吹きで遠くからかけるようにやるといいです。もしくは口の長いジョウロで土へ注ぐようにします。水を上からジャブジャブかけると新芽が倒れてしまいます。

発芽したら間引いて、もっと日光に当てるようにします。

本葉が4枚になったら庭や鉢に植え替えましょう。

こぼれダネでも増えるくらいだから、庭に直播でも問題ないんですが、種を虫や鳥が食べるため、成功率を上げるならやっぱりポットかトレイで育苗した方がいいです。

ミックス系は注意?

ダイソーやホームセンターでもキンギョソウの種子は売っていて、その中にミックスってのがあるんですね。いろんな色合いのものが一緒になっているものです。これを撒くと、庭に多色の花が咲くんですが、色の違いで強さが違い、しばらくすると脱落していって、色数は少なくなってしまいます。

種の採取

金魚草(キンギョソウ)の種子が入った房が髑髏(ドクロ)に似ているという話がネットで話題に。膨らんできたら、花ガラは取り除いてもいいです。黄色く色づくまで、採取は待ちます。かなり暖かくなるまで待つことになります。

挿木

切り戻しした茎や、出てきた脇芽を挿し木用土に挿していると簡単に増えます。確率はいいです。花束など花屋の切花でも挿し木で増えます。

夏越しさせて栽培していると木質化し、風にあたって倒れてグニャグニャっと曲がって不恰好になってしまいます。扱いにくいし、仕立て直したい場合は、挿し木から新株を作りましょう。

管理場所・日当たり

必ず日当たりで管理します。日光が不足すると開花が鈍くなりますし、株が貧弱で風で倒れやすくなります。半日陰だと倒れたり、倒れたあとに植えに伸びるなどしてグニャグニャになりやすい。なので日当たりで育てましょう。

冬越し

耐寒温度はマイナス3度からマイナス5度くらい。強い霜に当たると枯れることもあります。一旦弱っても徐々に復活しますが、強い寒波が来て寒い日が長く続くと、枯れることがあります。軒下や何か霜よけがあった方が無難です。

霜は4度以下で発生しますが、0度から4度程度の寒さなら金魚草は枯れないしダメージもほぼないです。しかし、0度以下の霜…「強い霜」に頻繁に当たると葉っぱが傷み、徐々に弱ってしまいます。

霜が降りる中間地くらいならば、霜よけはなくていいです。面倒ですし普通はしません。雪が積もると雪の下は暖かいので、むしろ大丈夫です。

春と夏越し

春以降も日当たりで管理します。

夏は直射日光が当たった花の部分が茶色く枯れてしまいますので、夏越しさせる場合は梅雨前に一度、根元近くまで切り戻し、葉っぱをむしって、風通しをよくして、涼しい半日陰か日陰に移動させます。

大体は梅雨〜夏の間に枯れてしまいますので、ダメで元々の精神で軽い気持ちでやる程度にしておきましょう。手をかけて頑張っても失敗しますし、そもそも苗が安いですから、一般的には秋に種まき・苗植えをしなおします。

切り戻し

4月〜5月に花が咲き終えてから、花の茎を切り戻すことで脇芽が出て次の花が咲きやすくなります。

また、梅雨前(6月中旬)に夏越し対策のために、地表15センチを残して切ってしまいます。夏越しに成功したら、秋にはまた咲きます。

花をそのままにしていると種子が出来ます。こぼれダネで翌年芽を出すことがありますが、種子を作ると次の花が咲きづらくなります。種子を作らせる場合は秋以降の花にしましょう。

病気・害虫

灰色かび病、立枯病が発生します。水のやりすぎ・風通しが悪いと雑菌が繁殖して発生しやすいので、水を控えめにし、土の水はけをよくし、密生を避け、傷んだ葉っぱを摘むようにします。

アブラムシも発生します。害虫が発生したら、すぐに対応の農薬を散布します。
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特徴・由来・伝承

花が金魚のようであることから、金魚草(キンギョソウ)という名前となりました。金魚といってもデメキンなんでしょうね。ところで、英語ではスナップドラゴン…竜のアゴ。同じ花を見ても文化圏によって捉え方が違うといういい例。ちなみに花屋さんと生産者は略して「スナップ」と呼びます。

見た目が繊細ながら、実は頑健。種が出来ないよう処理していないのであれば種が出来て、こぼれダネで増えます。秋まきの一年草扱い。一般的には冬に苗を植えて春に花を楽しみます。夏には暑さで枯れることが多いですが、夏越し出来ないわけではありません。
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