ソヨゴ(冬青)の育て方

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ソヨゴ
目次
ソヨゴ(冬青)の特徴
水やり
肥料
植え付け・植えかえ
管理場所・日当たり
剪定
病気・害虫
特徴・由来・伝承
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学名や栽培スケジュール
最終更新
植物名
ソヨゴ
科名
モチノキ科
属名
モチノキ属
学名
Ilex pedunculosa
別名
冬青・フクラシバ
水やり
水控え目
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
ソヨゴの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。
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ソヨゴ(冬青)の特徴

ソヨゴはモチノキ科モチノキ属の常緑樹。春(5月)に開花し、秋に赤い実がなります。本来はまぁまぁの大きさ(5m)になりますが、生育が遅く、剪定で小さくまとめることは容易で、多少日陰でも生育します。日陰でも葉が出るため、幹内部でも葉っぱが生え、密になり、目隠しにも使えます。ナチュラルガーデンの主木やシンボルツリーとしても人気があります。

使いやすい庭木ですが、生育が遅いために他の庭木より、苗が高価になります。

雌雄異株で、オスの木もメスの木も花は咲きますが、当然ながら実をつけるのはメスの木だけで、オスの木が近くに無かったらなりません。実はモチノキ科のほかの植物のようにたくさん付きません。

赤い実がまばらにつく様子がかわいいです。葉っぱの上に赤い実がのっかるようになります。
樹高自生地では10m〜15m…庭植えで最大5m
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水やり

庭植えならば、降雨だけで十分です。ソヨゴは根が浅く、少し乾燥に弱いです。日照りが1週間以上続く場合や、日当たりが良すぎる場合や、夏の乾燥時期は水切れが起きるかもしれません。そういうときは庭植えでも水はやってください。

植え付けて2年くらいは根が張り切っておらず、水切れが起きやすです。特に1年目の夏は水切れを起こして葉先から枯れたり、落葉することもあるので、様子を見て水やりをしてください。

ソヨゴは根が下へと伸びず横へと広がるタイプなのです。例えば限られたスペースに植えていると根がそれ以上広がらず、鉢植えでいうと根詰まりのような状態になり、簡単に水切れがおきやすくなります。常緑のソヨゴの葉っぱが突然ポロポロと落ちだしたら、水切れを疑いましょう。そのときは枝をさばいて減らすことで必要な水分量を一旦減らし、土が乾いていたら水をやるようにしてください。

肥料

肥料はなくてもいいですが、生育が遅い植物ですので施肥して生育させた方がいいです。

寒肥として2月に株の周囲に化成肥料か油粕を埋めます。5月〜6月の生育時期に、化成肥料を株元にパラパラをまいていると、より生育し、冬に調子を崩すのを防げます(落葉や黄変を防ぐ)。

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植え付け・植えかえ

時期

植え付け時期は理想は4月〜5月。

ソヨゴは年間に20cmほど樹高が高くなる程度で、成長が遅い植物なので、植えるのならば最初から大きいものを植えましょう。

庭植え

深さ50cm直径50cmの穴を掘り、掘り出した土に腐葉土堆肥を2割ほど入れ、用土を作ります。庭土が粘土質ならば、軽石小粒・川砂などを混ぜ込んで、水はけをよくしてから植えます。

肥料(化成肥料)を土に混ぜて、穴の底に埋め、その上に肥料が根に当たらないように土を入れ、苗木を入れます。肥料と根が当たると根が腐ってきます。あとは、株を入れて、隙間に土を入れて、しっかりと水をやって完成です。水は本当にしっかりとやってください。

ソヨゴの植え付けは業者に相談して、やってもらった方がいいと思います。

植え付けしてからしばらくの間、二週間に一回程度、1000倍に薄めた木酢液をバケツいっぱいほどたっぷりとやると、根の成長が早まり、枝の成長も早まります。木酢液は根まわりの殺菌効果があります。
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●ソヨゴはドンドン葉っぱが増えて、枝が増えて…という植物ではありません。植えつけてから、二年くらいは馴染もうと、葉っぱが落ちたり元気が無かったりとするので、ヤキモキするかもしれません。
●実を楽しみたいのであれば、オスの木とメスの木を植える必要があります。

支柱を立てる

ソヨゴは根が下へと伸びるのではなくて、地表の近いところを横へと根を伸ばしていく為に、台風などの強風に当たると、ソヨゴがばったりと倒れることがあります。強風がたびたび来る地域では、支柱で支えてやるか、風では倒れない程度の大きさに仕立てておきます。ブロック塀の近くだったら倒れることは無いです。

管理場所・日当たり

日光を好むのですが、半日陰でもいいですし、日陰でもよく葉が出ます。日陰でも生育する庭木はあるんですが、日陰でもしっかりと葉が出るのはソヨゴとツバキくらいです。

真夏の直射日光に葉っぱが焼けることがあります。といってもそれで枯れることはないです。乾燥にもちょっと弱く、西日は避けたほうがいいです。

栽培の北限は新潟・宮城まで。新潟などでも育つように寒さには強い方です。防寒も必要ありません。

剪定

そのままにしておくと10m以上に育ちます。といっても、成長の遅い樹木で、1年で20cmほどしか成長しません。そこまで大きくなるには相当な年月が必要になります。剪定で簡単に小さくまとめられます。また、強い剪定をすると調子を崩して枯れることもあるので、剪定は弱めにしておき、不要な枝や、枯れた枝、徒長枝などを取り除く程度に抑えておきましょう。

剪定時期は芽吹く3月〜5月か、新芽が固まった7月〜8月あたりに行います。

大きく成りすぎそうなら、成長点(木の頂点のこと)を適宜切り、成長を抑えます(芯止め)。通常は芯止めには至らず、枝を間引く程度の剪定を毎年か、2年〜3年に一回程度行います。剪定は適当に枝先を切り戻して樹形を整えるようにしておきます。枝を切るときは分かれ目のところで切るようにすれば、自然な枝の形になります。

病気・害虫

ソヨゴは生育の遅い樹木で、病害虫が長期に発生してダメージが大きいと十分枯れることがあります。一番大事なのは、毎日観察して、変化を見逃さないことです。

斑点病・黒点病
カビが繁殖し、葉っぱに斑点が見られ、葉っぱが黄色くなって落葉してしまう。湿度の高い環境、風通しが悪い、葉っぱが密生している、土の水はけが悪いなど原因は色々とあり、特に梅雨時期に発症しやすい。それらしい症状が見られたら、殺菌剤(サプロール乳剤など)を散布して消毒します。
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アブラムシ
小さな虫で、新芽にたかって汁を吸い、成長不良を起こさせる。汁を吸うことによるダメージより新芽が傷んでしまうことで、その後の生育不良を起こすダメージの方が大きい。発生したら、早急に薬剤で駆除します。薬剤については以下のページを参考にしてください。
アブラムシの生態と防除と薬剤のまとめ
アブラムシの生態と防除と薬剤のまとめ
病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ

カイガラムシ
蝋に覆われた虫で、内部で汁を吸って弱らせます。ソヨゴにはよく発生して、面倒。幼虫は蝋に覆われておらず、薬剤駆除しやすいですが、成虫は薬剤が効きにくいため、薬剤は定期的に長期的に散布する必要があります。対応の薬剤については以下のページを参考に。
カイガラムシの生態と駆除法と薬剤の紹介
カイガラムシの生態と駆除法と薬剤の紹介
病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ

テッポウムシ
カミキリムシの幼虫で、幹に卵を生まれ、かえって幹に穴を空けて食べ進み、枯らせることがあります。穴が空き、オガクズのような糞が落ちていたら、被害にあっているので、穴に薬剤を注入して、駆除します。
テッポウムシ(鉄砲虫・カミキリムシの幼虫)の生態・予防・駆除・薬剤のまとめ
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病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ

特徴・由来・伝承

そろばんの珠の材料になります。風にそよぐ姿から「ソヨゴ」と呼ばれるように。
日本では本州中部、四国、九州に自生。本州では新潟と宮城まで。

常緑です。
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