球根ベゴニアの育て方

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球根ベゴニアの基礎データ

球根ベゴニア
科名
シュウカイドウ科
学名
Begonia × tuberhybrida
耐寒
5度
水やり
乾かし気味に
場所
日の当たる室内
難易度
チャレンジャー
球根ベゴニアの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。

球根ベゴニアの特徴は?

球根ベゴニアはシュウカイドウ科シュウカイドウ属ベゴニア属)の多年草。夏の暑さにも冬の寒さにも弱く、栽培はガーデニング上級者でも難しい。冬越しは比較的可能だが、夏越しが難しい。そこがメジャーにならない理由だと思われる。冬は断水して休眠させるといいです。花・葉が折れやすいが、生育時期であればよく成長する。

球根ベゴニアには下に垂れるタイプと直立して咲くタイプとありますが、どちらも管理方法は同じです。唯一違うのは直立するタイプには支柱が必要という程度です。

ガーデニングに慣れている人は挑戦する価値のある植物ですが、あまりガーデニングをしたことの無い人ならば「花を楽しんだら後は枯れるもの」と割り切るのが吉です。無理にがんばってストレスを溜めないようにしましょう。

水やり

球根ベゴニアは多肉植物で乾燥に強く、過湿に弱いです。水やりは乾燥気味をこころがけて、土が乾いて白く変色してから、鉢底から水が出るくらいにしっかりとやります。受け皿に水が溜まっていたら捨ててください。そのままにしていると水が腐って病気になります。
乾燥気味に…というのは一回の水やりの量ではなくて、水やりの頻度・間隔です。一回の水やりは鉢底から出るくらいにし、土が乾くまで水やりをしないようにします。
水が葉っぱに掛かると水が腐って葉っぱが枯れてしまいますので、葉っぱに水が掛からないように土に水を注ぐようにしてください。口の長いジョウロがあるとやりやすいです。

冬はさらに水を控えて

冬は蒸発量も減り、生育も止まるので水を吸い上げる力も落ちます。水は控えないと根が腐ってしまいます。土がからからに乾いて白く変色してから数日経って水をやる程度に控えます。
冬(11月)には水やりをストップして断水して強制休眠させるといい。休眠した場合は地上部はなくなりますが、断水することで寒さに強くなりますし、冬の水やりをミスって腐ることはないので水やりを継続させるより、冬越しの成功率は高くなります。

肥料

春から秋の夏を除く生育時期…気温が15度〜25度になる時期に液体肥料をやります。肥料は通常の2倍に薄めてください。冬は寒さで生育が止まるので肥料はやらないでください。夏も高温で株が弱るので、肥料をやると枯れます。

緩効性固形肥料は土中に肥料成分が残りやすく、夏に肥料成分が残ると枯れるので、即効性だが土中にとどまりにくい液体肥料の方が便利。

植え付け・植えかえ

時期

植え替えは4月に行います。

用土

用土ベゴニア専用土があれば、そちらを利用します。無い場合は、赤玉土7腐葉土3を混ぜたものを使います。
●用土配合例…軽石4鹿沼土4腐葉土2。
●赤玉土や鹿沼土などの粒を大きくすると、水はけがよくなって夏越しの成功率が上がります。

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球根の芽出し

球根を発芽させてから植えることがあります。発芽させた方が春以降の生育がよくなりますが、面倒ならしなくてもいいです。4月以降に植えるなら、芽出しせずに植え付けます。芽出しはスタートダッシュのためのものです。

発芽温度は15度〜20度。3月にプラスチック容器に川砂か赤玉土を入れて、球根の凹んでいる方を上にして埋め、水がたまらない程度に水をやり、容器ごとビニール袋に入れて、日当たりに出して、内部の温度を15度〜20度にします。発芽したら植えましょう。

鉢植え

鉢植えの場合は、根鉢(ポット)より一回り大きな鉢か同じ大きさの鉢を用意します。鉢底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(軽石)を2センチから3センチほど入れて、鉢底石(軽石)の上に用土を入れ、隙間に用土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。

植え替えの場合は、できれば土を落とさず、根をいじらないように植え替えをする方がダメージが少なくてよい。その場合はひとまわり大きな鉢に植え替える。もう、大きな鉢に植えられない場合は、古い土を3分の1ほど落として、同じ大きさの鉢に植え替えをします。

球根を植える

球根を植える場合は、苗を植えるのと同じように、鉢底に鉢底ネットを敷き、鉢底石を入れて、用土を入れて、深さ2cmになるように球根を植えて、最後にしっかりと水やりをします。

直立タイプには支柱を

茎が柔らかい割に大きな花をつけるので、風でポッキリと折れることがあります。支柱で支えてやって下さい。支柱をさすときに球根に刺さらないように気をつけてください。

管理場所・日当たり

直射日光には当てない

球根ベゴニアは強い直射日光に当たると葉っぱが焼けてしまって枯れますので、年間を通して強い光に当たらないように、カーテンで遮光してやります。

半日陰が適しているのですが、よく園芸書やネットの記述にあるような「午前中に日がたり、午後に日陰になる場所」では葉焼けします。実際には午前中の一時間でも葉焼けするくらいに繊細です。球根ベゴニアは「木漏れ日」のような場所…もしくはカーテンで遮光した窓辺などで管理します。
●春から秋は戸外の半日陰で管理してもいいし、上記のように室内の窓のそばなどで遮光してもいい。
●木漏れ日でも調子が悪いかもしれない。それなら更に光量の少ないところ…日当たりの悪いところに移動させる。

暑さに弱く、寒さに弱い

最高気温30度以上になると成長が止まりはじめ、最低気温が25度以上で枯れてしまいます。枯れるときは溶けてしまいます。また寒さにも弱く(耐寒温度5度)て枯れてしまいます。環境の変化に弱く、たびたび移動させるとそのストレスで弱ってしまいます。特に開花時期に移動させると花が早く終わってしまいます。

夏越し

球根ベゴニアは気温30度以上・熱帯夜(最低気温が25度以上)になると弱って枯れ始めます。夏越しが栽培の鬼門。寒冷地であれば夏越しは比較的容易。

夏は風通しのよい涼しい明るい日陰に移動させてください。それでも夏越しが出来るかはわかりません。用土を水はけの良いものにすると多少確率が上がりますので用土の赤玉土・鹿沼土などの粒を大きめにするといいです。室内のクーラーが効いた部屋で管理しても厳しい。
●球根ベゴニアで耐暑性があるのはサザランディーくらい。ウドンコ病は出るけど。
●大輪系球根ベゴニアは高山性で夏越しは難しい。夏越しは難しいが、風通しの良い日陰で夏越しが十分可能な地域もある(寒冷地)。本気の人はクーラーをがっつりかけつつ、過湿して夏越しさせるが、ここまでやると趣味・マニアを超えて「プロ」じゃないのかと。
●地上部が溶けて枯れても、球根が溶けていなければ涼しくなると新芽が出ることがある。

長日植物で春〜秋に開花し、日が短くなってくると開花が止まり、球根が太って分球します。この時期は肥料をやり、太らせ、葉っぱが黄色くなってきた冬(11月)には断水して強制休眠させるといい。

越冬

冬は5度以下にならないようにします。霜に当たると枯れますので、室内で管理して下さい。寒さに当たって地上部分が枯れ込んでも球根が生きていれば春には芽吹きます。一般的な家庭で、昼間に暖房をかけている部屋では寝る前に暖房を切っても5度以下にはならないので、越冬は十分可能。冷暖房の風は乾燥していて乾燥が強い植物でも直撃すると枯れるので、直撃を避けてください。地上部(葉・茎)があるなら、日光には当てないといけないので、窓辺で管理します。出窓など外気が近いところでは寒波が来ると深夜に氷点下まで下がるので、寒波が来る場合や氷点下になる地域ならば夜だけは部屋の中心に移動させてやります。

越冬より夏越しの方が問題。
●地上部がある場合は水やりを控えつつ水やりするが、地上部がない場合は休眠しているので断水する。
暖地なら戸外で越冬できなくもない。

大輪にするための雌花摘み

花茎が伸びて、ここにツボミが3つつきます。雌雄異花で、雄花と雌花があり、三つのうち真ん中が雄花で、左右の2つが雌花です。この雌花を早めに摘んでしまうことで、雄花が大きく育つので、早めに雌花を摘みましょう。

剪定

寒冷地では春〜秋に開花するんですが、中間地・暖地では夏に暑さで枯れやすいです。中間地・暖地では夏は暑さで弱って開花しないので、7月〜8月の気温が30度になる前に株全体を、地際から3節〜4節残してバッサリと切って、風通しをよくします。

開花条件

球根ベゴニアの開花は中温長日が条件となっていて、長日(昼間の時間が十二時間以上)になる6月以降にそこそこの温度(20度前後)で花芽ができる。梅雨以降に一気に高温(25度以上)になると「中温(20度前後)」の期間が不足して、花も咲かない。フォーチュンベゴニアも同条件。

病気・害虫

灰色かび病
灰色カビ病は低温・湿度の高い環境だと発生するカビで、風通しがいいと発生は抑えられます。もしくは対応の殺菌剤をかけて殺菌するといいです。

由来・伝承

北朝鮮の指導者である、金正日が球根ベゴニアを好んでいて「キムジョンイルバナ」という園芸品種を作らせたことは有名。

その他のベゴニアをまとめていますので、興味があればベゴニア属のページを参考にしてください。
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