コノテガシワの育て方

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コノテガシワの基礎データ

コノテガシワ
科名
ヒノキ科
属名
コノテガシワ属
学名
Platycladus orientalis
別名
児の手柏
水やり
水を好む
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
コノテガシワの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。

コノテガシワの特徴は?

コノテガシワは中国原産のヒノキ科コノテガシワ属の常緑高木で針葉樹コニファー)。コニファーのシンボルツリーとして植えられることもある。雌雄異花。

根が浅く、特に幼木のときは強風で倒れやすい。植え付けの時には支柱をするべき。放置していると樹高10mくらいになるので、一定の大きさになったら、芯止めして大きさを抑えないといけない。

3月4月に小さな花が開花して、6月前後に結実、10月に熟して種子が落ちる。こぼれダネから新株がよくできる。挿し木でも増やせる。
樹高10m(品種によって違う)…剪定によって小さくまとめることは可能だし、一般家庭の庭植えでは3mから5mくらいに収まることが多い。
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品種

センジュ

小さくまとまるコノテガシワの園芸品種「センジュ(千手)」がよく植えられている。

エレガンテシマ

エレガンテシマはコノテガシワの園芸品種の一つで、成長が早く、増えやすいため最近はよく見られる。葉っぱが密になり、細長い円柱に育ち、樹高は5mほど。新芽は黄緑で寒さに当たるとオレンジがかります。萌芽しやすく剪定に強く、また病害虫にも強い。

オウゴンコノテガシワ

オウゴンコノテガシワ(センパオーレア)は樹形が卵形になり、樹高は3mと小ぶりにまとまる。春の新芽の葉っぱが黄色く、それが徐々に黄緑になり、冬は寒さで赤みがかかります。

ローズダリス

成長が遅く、全体が樹高1.5mに収まり、こんもりと仕上がる。成長が遅いため、流通が少なめで、少し高価。冬は葉が赤紫になる。生育すると、枝が開いて乱れるので剪定して整える必要があります。

水やり

庭植えの水やり

庭植えの場合は一旦根付いてしまえば自然に降る雨だけでほぼ十分。日照りの時に水をやる程度です。コノテガシワは少し乾燥に弱いので、夏は注意して水やりをしましょう。

植え付けして2年未満のうちは根が張っていないために水切れを起こしやすいです。庭植えにした場合でも植え付け2年未満ならば土の様子を見て水やりをしてください。
蒸れて幹の方から枯れ込むので、葉っぱに水をかけないようにする。

鉢植えの水やり

鉢植えで管理する場合、土が十分に乾いたら水やりを行います。水やりをする際には、鉢の底から水がしみ出るほどしっかりと行います。ただし、一度水をやったら、次回の水やりは土が再び乾くまで待ちます。これにより、土壌の水分管理にメリハリを持たせることができます。

受け皿にたまった水は捨てましょう。これにより、根が過湿状態になるリスクを軽減し、植物の健康を保つことができます。

肥料

2月に寒肥として化成肥料油粕をやります。2月の肥料は春以降の生育のためのものです。化成肥料であれば、周囲にまきます。油粕の場合は、株の周囲に根が当たらないように離れたところに深さ20cmの穴を数カ所に掘って埋める。

コニファーは意外と肥料を必要とし、肥料が切れると葉っぱの色が悪くなって、葉が減ってまばらになったりして、樹形が乱れます。
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植え付け・植えかえ

時期

11月から3月。根をいじらないで植えるならば、季節は選ばず、いつでも植えて大丈夫。

用土

鉢植えであれば、一般的な花と野菜の培養土で植えるか自作する場合は赤玉土小粒6腐葉土4を混ぜたものを使う。庭植えの場合は庭土に3割ほど腐葉土か堆肥を混ぜて用土とする。

庭植え

庭植えの場合は、根鉢の二倍か三倍の深さと大きさの穴を掘って、穴の底に緩効性化成肥料か油粕を入れる。肥料は根に当たらないようにする。掘り出した土に腐葉土か堆肥を3割か4割混ぜて、半分ほど土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。

株同士は生垣にするのであれば80cmほど空ける。

栽培可能地域

北海道南部以南なら戸外で育つ。寒さに強いし、暑さにも強い。

管理場所・日当たり

日当たりで育てる。半日陰や日陰でも育つが、葉っぱがまばらになり、徒長して樹形が乱れやすいので、できるだけ日当たりで栽培します。

ただし、植え付けして2年くらいは特に乾燥に弱いので、西日の当たらない場所に植えたほうがいい。もしくは遮光して乾燥を防いだり、株元にマルチングをして蒸発を防ぐといいです。

葉が茶色くなったら?

冬に寒さに当たると、褐色がかりますが、気温が上昇すると回復します。これは生理現象で病気ではありません。ですが、他の季節で葉先から枯れ込んだり、葉色が悪いのは、水切れ・肥料不足・日光不足・害虫(コガネムシ)が原因と思われますので、一つ一つ、思い当たるものを検証して対処しましょう。

幹から葉が枯れ込んだら?

成長すると幹の下部分の枝葉はなくなっていきます。これは芯止めをして防ぎます。幹の近くの葉茶色く枯れていくのは、蒸れです。枝をさばいて風を通すことである程度は予防できますが、ある程度はしょうがないので、風を通してそれでも枯れるものについては、諦めて、軍手で枯れた葉っぱをむしりましょう。枯れ葉をそのままにしていると、病気の元になります。

病害虫

スギドクガ
スギドクガは春(4月から6月)と夏(8月)に幼虫が発生する。幹に近い部分の葉っぱから食べるために外側から見るとよく分からない。株元に白いフンが落ちている。見つけたら取り除いて踏み潰す。数が多いならば薬剤で駆除する。

ミノガ
ミノムシのこと。葉っぱを食べ、ミノの中で冬を越す。ミノの中に卵を産んでいるので、冬の間にミノを全て取り除いてやることで被害の拡大を予防できる。ただし、現在は天敵にやられて、ほとんど見られない。

コガネムシ
コガネムシの幼虫が根を食べ、株が弱る。放置していると枯れる。原因不明で株の元気がなくなったら疑う。掘り返して根を見て確認する。薬剤(ダイアジノン)で駆除する。

剪定

剪定しなくても樹形は整う。
軽い剪定はいつやってもいいが、強い剪定は新芽が出る前の3月に行うとよい。3月の剪定の時に幹の方まで風が入るように枝を間引く。間引くことで病害虫を予防できる。

幹の下の方には葉っぱや枝が全然生えない。樹高が高くなるとこの下の「葉っぱも枝もない」部分が長くなってしまうので、樹高が高くならないように芯止をして樹高が高くならないようにします。

芯止はコノテガシワの一番高い芯となる幹を切ってしまって樹高が高くならないようにすること。詳細は芯止のページを参考に。

枝に葉がないくらいまで切り戻し剪定をすると、その枝からは新しい葉や枝が出なくなり、枯死の可能性が高まります。剪定作業を行う際は、葉を残すように注意して行うか、あるいは不要であれば、下手に残さないで枝を根元から切り戻すことを選択します。枝や葉の成長を促進するために、剪定は慎重に行われるべきです。

特徴・由来・伝承

原産地は中国。日本には元文年間(1736~41年)に渡来。葉っぱの形状が子供の手のひらのようだから「コノテ(子の手)」と呼ば、米を蒸すツボにこの葉が使われ、炊(かしぐ)が転訛してカシワになった。

コノテガシワの園芸品種の一つの「エレガンテシマ」が単独で有名。本来のコノテガシワはほとんど見られず、実質、センジュがほとんど(だと思う)。
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