セキチク(石竹)の育て方…切り戻しをしてもしなくてもあんまり変わらない

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セキチク
目次
セキチク(石竹)とは?
摘芯・切り戻し
花ガラ摘み
管理場所
水やり
肥料
植え替え・植え付け
病害虫
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学名や栽培スケジュール
最終更新
植物名
セキチク
科名
ナデシコ科
属名
ナデシコ属
学名
Dianthus chinensis
別名
石竹・唐撫子・蒙古撫子
水やり
乾かし気味に
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
セキチクの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。
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セキチク(石竹)とは?

セキチク(石竹)はナデシコ科の秋まきの多年草。岩場に生えて、葉っぱが竹に似ていることが名前の由来。

常緑で越冬する。鉢植えでも庭植えでも栽培できる。環境が合えば、庭植えで手間がかからず毎年咲いてくれる便利な植物です。咲き乱れるというものではなく、長期間チラホラと咲いてくれる。庭植えで放置が一般的。
草丈10cm〜30cm
原産地は中国とされるがハッキリしない。ちなみに学名の「chinensis(シネンシス)」は「中国の」という意味。

平安時代にはすでに日本に渡来し、品種改良されて、三寸セキチク(草丈が10cm)、五寸セキチク(草丈が20cm〜30cm)が作られた。1860年代に常夏(トコナツ)が再導入されて品種改良され、花が枝垂れるイセナデシコ(伊勢撫子)は日本で石竹を品種改良したものとされる。

西洋石竹は18世紀にヨーロッパで品種改良されたものです。
セキチク:常夏(トコナツ)
常夏(トコナツ=Dianthus chinensis ver senmperflorens)はセキチクの変種で四季咲き性のもの。常夏というのはずっと夏という意味で、つまりは四季咲きという意味。
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摘芯・切り戻し

成長点…植物のツルの先を切ると、その下の葉っぱの根本から新枝が出てきて、よく繁茂します。やった方が枝分かれしますが、やらなくてもあまり変わらない。

花ガラ摘み

花が終わったものを「花ガラ」といい、花ガラを摘むと次の花が咲きやすくなります。ただ、セキチクは環境さえ合えば手間がかからず生育するので摘まなくてもいいです。それに花ガラを摘んだからって咲き乱れるってわけでもないです。

管理場所

日当たりのいい場所(日当たりか半日陰)で栽培する。夏の暑さに少し弱く、暖地では風通しの良い日陰か半日影に移動させないと暑さで枯れてしまう。暖地以外では春〜秋は戸外の日当たりで管理します。

越冬

セキチクは寒さには強いが、関東北部より北では戸外での越冬は難しい。関東以西では霜に当たると弱るが枯れず、霜除もなしに越冬が可能。強い霜(マイナス5度以下)が降りる地域では越冬は厳しい。セキチクは寒さに当たって春に開花するので冬は戸外で寒さにしっかりと当ててください。

水やり

乾燥気味に管理する。水はけが悪かったり、水やりが多いと蒸れて根腐れして枯れ込んでしまう。庭植えにした場合は、年間を通して自然に降る雨だけでほぼ大丈夫。あまりに乾燥するなら水やりをする程度にします。鉢植えは年間を通して、土がしっかりと乾いたら水をやってください。

冬の水やり

冬は生育が止まっていますので水やりを控えます。土が乾いてから数日経って水をやります。セキチク(石竹)は冬は生育が止まっているんですが、葉っぱが青青としていて、水をやってしまいがち。「土がシッカリとちゃんと乾いてから…」を維持しましょう。

肥料

あまり肥料を必要としておらず、肥料が多いと生育不良を起こしたり、花付きが悪くなることがあります。肥料は控えめがコツ。

気温が上がり、花が咲き始める3月〜5月に薄い液体肥料を二週に一回やるか、緩効性化成肥料を3月に一回だけやります。緩効性化成肥料は文字通り、ゆっくりと効くので一回でいいです。

夏は暑さで弱り、生育が止まるので肥料をやると弱ります(枯れることもあります)。

気温が下がり、生育しやすい時期の10月〜12月にも薄い液体肥料を二週に一回やるといいです。

植え替え・植え付け

時期

気温が下がった10月〜11月ごろに植え付けをします。セキチクは寒さに当たった後に気温が上がると開花するので、秋に種まきするか、秋に苗を植えて、越冬させて…寒さに当てて春以降に開花を目指します。

鉢の植え替えは3月〜5月か10月〜11月に行います。植え替えはできれば毎年、最低でも2年に一回は行います。

用土

一般的な花と野菜の培養土で植え付けます。自作する場合は赤玉土7腐葉土3に緩効性化成肥料を少量、混ぜたものを使います。

もしくは一般的な培養土に赤玉土・軽石パーライトを1割ほど追加して水捌けをよくしてから用土とするといいです。

種まき

種まきは一般的には秋に行う。秋に発芽させて、冬の寒さに当てて春に開花させる。春まきの場合は夏を越して、冬を越して、翌年の春に開花することになる。

ただし、寒さに当たらなくても開花する品種の場合は春まきでも夏までに開花します。

培養土にタネをまいて、5mmほど土を被せて乾燥しないように管理していると1週間前後で発芽します。土を厚くかぶせると発芽しないので注意します。発芽したら間引いて株間5cmにして、ポット植えにして葉が4枚〜5枚以上になったら鉢や庭に植え付けましょう。

鉢植えの植え付け手順

セキチク:鉢植えの植え付け手順
7号〜8号を基準にして植え付けをします。鉢植えの底の穴を網で塞いで、その上に軽石を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れます。セキチク(石竹)の株の土は落とさず、根をほぐさないで植え付けます。隙間に用土を入れて、最後に水をしっかりとやります。

鉢植えの植え替え

セキチク:鉢植えの植え替え
植え替えをする場合は、ひとまわり大きな鉢か、同じ大きさの鉢に植え替えます。植え替えの際は古い土を3分の1ほど落として傷んだ変色した根を切って取り除き、コガネムシの幼虫がいないかチェックして取り除き、鉢植えに植え替えます。地上部を半分ほど切り戻して、根の負担を減らしておきます。この時に株分けもできます。

庭植え

セキチク:庭植え
植え付けの2週間前に20cmほど掘って、苦土石灰を1平方mあたり150g混ぜて中和させておきます。植え付けの1週間前に元の土に対して2割ほどの腐葉土か堆肥を混ぜて、化成肥料を1平方mあたり100gを混ぜて用土とします。

セキチク(石竹)は株間を20cm〜25cmほど空けて植え付けます。

挿木で増やす

2節〜3節ほど切って、切り口を赤玉土小粒単用の挿し床にさして、日陰で乾燥しないように管理していると、2週間ほどで発根します。発根して新芽が出てくるなら土に植え付けます。切り口に発根剤を塗ると成功率があがります。

病害虫

害虫アブラムシハダニ・クロウリハムシ・ヨトウムシナメクジなど発生する。
病気サビ病ウィルス病などが発生する。
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