フィカス・トライアンギュラスの育て方
目次
フィカス・トライアンギュラスの特徴は?水やり肥料植え替え・植え付け管理場所剪定・切り戻し病害虫関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- フィカス・トライアンギュラス
- 科名
- クワ科
- 属名
- フィカス属
- 学名
- Ficus triangularis
- 別名
- ハートの木
- 耐寒
- 5度
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 日の当たる室内
- 難易度
- 中級者向け
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フィカス・トライアンギュラスの特徴は?
フィカス・トライアンギュラスは南アフリカに自生する
クワ科の非耐寒性の常緑
低木。葉っぱがハートの形をしているのが特徴。
学名のトライアンギュリスは三角という意味なので、ハートというよりは三角というべきかなと思う。この辺りは、販売する上でどちらが売れるか?という解釈の結果の命名に思います。
生育は少し遅い。小さな緑色の実ができ、これが赤く熟す。実に見えるんですが、これは
イチジクと同じで、実際は花で、内部に雌しべ・雄しべなどがあり開くことなく熟します。育て方は他のフィカス属の
観葉植物と同じ。
葉っぱが切れたり、枝に傷が入ると白い乳液が出て、これが人によってはカブれるので
剪定・植え替えの作業をする場合は必ず軍手をしましょう。
生育が遅く、肉厚は葉っぱがハート型でインテリアとして魅力的。しかし、流通は非常に少ない。これは落葉しやすく、落葉後に回復まで時間がかかるため、季節で移動しなくてはいけない一般家庭では栽培はできても「綺麗な状態」の期間があまりに短いため、需要が少ないからです。購入・栽培は上級者が「挑戦」だと思ってください。
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水やり
ゴムの木や
ベンジャミンといった通常のクワ科の観葉と同じように
水やりをします。鉢植えの土が乾いてから、鉢底から水が出るくらいにしっかりとやります。受け皿の水は捨ててください。
水やりの頻度は風通しや温度によって全く違ってきますので、とにかく土が乾いていたら、水をやるといいです。土に触れて少しでも湿り気を感じたら水やりはしないようにします。
葉水をしましょう
土への水やりは控えつつ、
葉水をするといいです。霧吹きで葉っぱに水をかけることで、植物は葉っぱからも水を吸収するので乾燥対策になります。また、
アブラムシ・
ハダニ・
カイガラムシなどの予防にもなります。特にハダニは葉水の効果が高く、葉っぱの裏に潜んでいるので、水をかけておくといいです。
フィカス・トライアンギュラスは乾燥すると葉っぱが落ちる。しかし土への水やりが多すぎると、
根腐れもする。調節しやすいのが葉水です。土への水やりを控え、葉水をしてちょうどいい管理を探りましょう。
冬の水やり
冬は寒さで活動が鈍くなっているので、水やりはさらに控えます。土が乾いてから数日経って水をやる程度にするか、
土壌水分計で測ってから判断するようにすると失敗が減ります。
土壌水分計は他の植物の栽培でも利用できるので無いなら買って損はないです。
水やりを控えることで、植物の細胞内の水分が減り、濃度が上がることで寒さに強くなります。冬の水やりを減らすのは根腐れの回避もありますが、寒さ対策でもあります。
冬も葉水は継続します。冬の方が室内が乾燥しているのでより葉水は大事になります。
肥料
気温が20度〜25度を超えると生育がよくなりますので、4月下旬〜9月は液体
肥料を週に一回か2週に一回やります。もしくは化成肥料を一ヶ月に一回、やります。
肥料のやりすぎは根を傷めることになり、生育不良を起こす原因となりますが、不足すると全体的に葉っぱがまばらになってしまいます。
植え替え・植え付け
時期・頻度
5月〜7月に植え替えをします。生育は若干遅いとは言え、二年くらいで
根詰まりは起こしますすい、土は二年か三年で劣化しますので、2年か3年に一回は植え替えをしましょう。
用土
観葉植物の土で植え替えます。観葉植物の土は
腐葉土が入っておらず、匂いが少なく、室内管理する場合には便利です。自作する場合は
赤玉土7調整済み
ピートモス3に化成肥料を使います。
鉢の植え替えの手順は?
古い鉢から株を取り出し、古い劣化した土を3分の1ほど落とします。全て落とすと株のダメージを取り返すのに時間がかかりすぎるのでこのくらいにしておきましょう。
古い鉢と同じ大きさの鉢か、1号か2号だけ大きなものにします。毎回大きなものに植え替えていっても最大で10号に留めておきましょう。これ以上大きくなると動かすのが大変になります。
鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(
軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に
用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をしっかりとやります。
植え替える前か後に、枝を少しさばいておくと、根の負担が減り、回復が早くなります。
管理場所
春〜秋の管理場所
日光を好みますので、室内でも日当たりのいいところで管理します。ただし、あまりに強い日光では
葉焼けすることもありますので、真夏は必ずレースのカーテン越しの日光に当てるようにします。
冬の管理場所
耐寒温度は5度です。これは冬に水やりを控えることで少し寒さに強くなり、5度になると考えてください。最低気温が10度を切ったら、室内に取り込み、室内の日当たりで管理します。
このとき、暖房の風に当たらないようにします。暖房の風は乾燥しているため、直撃すると枯れます。直撃を避け、葉水をして乾燥を防ぎましょう。
窓の近くに置いている場合、外気に近いので、夜中に氷点下になることもあります。すると寒さで枯れます。最低気温が氷点下になる時期は夜中だけは窓から離して、朝になったら窓に寄せて日光に当てるようにします。
場所が変わると葉っぱが落ちる
フィカス・トライアンギュリスだけでなく、植物は環境が変わると葉っぱを落とします。これは
病気ではなく、「場所が変わったのだから、現在の場所に適した葉っぱを出そう」という正常な対応です。
よく店舗から購入して、家に置くと一気に葉っぱが落ちます。それで焦って、場所を移動すると余計に悪化し、葉っぱがどんどん落ちていき、何度も葉っぱを落とせば消耗していって、当然「本当に」弱ります。
大事なのはあまり動かさないことです。一度動かしたら2週間は様子を見ましょう。落ちた後に新芽が出てきているなら、問題ありません。そのまま、その場所で管理します。
季節の変わり目に移動させ、その時に葉っぱが落ちるのはある程度はしょうがないですが、同じ季節内で頻繁に動かすのはやめましょう。
落葉しやすく、落葉しても生育が遅いため取り戻すまで時間がかかる。季節で管理場所を変えなくてはいけない、一般家庭で綺麗に栽培するのはなかなか難しいです。
剪定・切り戻し
長く栽培していると乱れることもあります。剪定は生育する5月〜9月に行います。長く伸びた枝は、ハサミで切ってしまいます。この時、切り口からでる乳液に触れると人によってはカブれるので、軍手をして作業をしましょう。
病害虫
ハダニ、カイガラムシ、アブラムシなどの病
害虫が発生します。
葉水をすることである程度の予防ができます。また前もって
オルトランを使っておくといいです。発生してしまったら、カイガラムシは歯ブラシでそぎ落とし、アブラムシ・ハダニは対応の薬剤で駆除するといいです。
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