マジョラムの育て方
目次
マジョラムとは?水やり肥料植え付け・植えかえ・種蒔き管理場所・日当たり剪定と収穫病気・害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- マジョラム
- 科名
- シソ科
- 属名
- ハナハッカ属
- 学名
- Origanum majorana
- 別名
- スイートマジョラム
- 水やり
- 乾かし気味に
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 上級者向け
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マジョラムとは?
マジョラムは
シソ科ハナハッカ属(オリガヌム属)のキプロス・トルコ原産の
多年草の
ハーブ。
寒さに弱いので、寒冷地では冬は室内に取り込む必要があります。霜が降りる地域では軒下で管理するか防寒の必要があります。関東では路地で越冬したり、しなかったり。地上部が枯死しても根が死んでいなければ春には芽が出ます。その一方で過湿にも弱いです。水をやりすぎると蒸れて枯れてしまいます。寒さ・暑さに弱いのであまり一般的には栽培されていないです。
ポットマジョラムはイギリス北部で栽培される半耐寒性のマジョラムです。これであれば路地での越冬も可能。それでも霜よけは必要です。
草丈20cm〜40cm
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水やり
庭植えにした場合は、よほど日照りが続いて乾燥しない限りは
水やりは不要です。
乾燥気味の環境を好み、水をやりすぎると蒸れて枯れてしまいます。年間を通して、土が乾燥してから二、三日経ってから水をやって下さい。土が濡れているのに水をやっていると、根が腐って枯れてしまいます。また、受け皿の水は捨ててください。
特に梅雨から夏の高温多湿に弱く、葉っぱが密集していると蒸れてしまいます。梅雨前に、収穫を兼ねて、葉っぱや枝を
剪定して風通しを良くしておきましょう。
肥料
生育する春と秋に、2週間に一回程度、通常の2倍くらいに薄めた液体
肥料をやるといいです。肥料があった方が生育がよく、収穫量が増えるのですが、肥料が多いと徒長してバランスが悪くなりますし、肥料がないからといって枯れるわけではないので、あくまで薄い液体肥料にとどめてください。
植え付け・植えかえ・種蒔き
春(4月〜5月)に植え付け・植え替えをします。もしくは夏の暑さが過ぎた秋(9月下旬以降)に鉢の植え替えをします。
用土
用土は
赤玉土6
腐葉土4を混ぜたものか、一般的な花と土の
培養土か、ハーブ用の土です。土は
水はけが良いものを選びます。アルカリ性の土を好みますので、一般的な培養土などに
苦土石灰を少量入れるといいです。
種まき
寒さに弱いので春暖かくなってから種をまくのが一般的。もしくは3月に室内で発芽させておき、暖かくなってから庭植えします。
種子が細かく、飛んで行きやすいので注意しつつ、セルトレイや
プランターなどに土を入れて、蒔きます。そのとき、種子が重ならないように気をつけます。芽が出たら、喧嘩しないように間引いていきます。
できるだけ早く植え付けをして、梅雨前までに株を大きく育てることがマジョラム栽培のコツです。苗も流通しているので、一般家庭では苗を買って植えるのが普通です。
鉢植えの植え替え
鉢底から根が出ているようであれば、植え替えをします。株分けする場合もこのとき行います。適当に割って別々に植えればいいです。
最初に植え付ける場合は
6号鉢くらいからはじめて、植え替えごとに1号か2号ぶんだけ大きくしていきましょう。
株を鉢から取り出し、古い土を三分の一ほど落とし、葉・茎も半分ほどに切り詰めます。
鉢底の穴を鉢底網で塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(
軽石)を2センチから3センチほど入れて、その上に用土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。
庭植え
マジョラムは夏の蒸れ、冬の寒さに弱いので、基本的に鉢植えで季節ごとに移動させる方がよいです。もしも庭植えにした場合も、掘り出して鉢植えにすることも可能です。
深さ20cmを掘り返して苦土石灰を入れて中和し、pH7.5前後にします。反応が終わるまで1週間かかるので、待って、この土に腐葉土か
堆肥を2割ほど追加して、用土とします。穴に用土を半分戻し、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやってください。
複数株を植えるときは間隔を30センチ以上あけて植えます。株が育ったときに葉っぱが密生し蒸れて
病気になるからです。
管理場所・日当たり
マジョラムは日当たりを好むので春〜秋は戸外の日当たりで育てます。
高温多湿に弱いので、梅雨〜夏と、秋の長雨の時期の日当たりよりも「風通し」を優先し、雨の当たらない場所で管理するようにします。
冬は耐寒性の無いマジョラムならば室内の日当たりで管理します。関東でも戸外の軒下ならば越冬することもあります。霜に当たっても枯れないのですが、葉っぱが傷み、強い寒波に当たると根まで枯死しますので、冬は室内へ移動させるものと考えてください。霜の降りない地域では戸外で越冬可能です。
●ただ、毎年室内に取り込んで管理して越冬させるだけの価値がマジョラムにあるのかというと疑問。春には苗が売っているし。高くないし。
剪定と収穫
梅雨前や夏に一旦刈り込むことで風通しを良くして、蒸れによる枯れ込みを防ぎます。収穫を兼ねて半分ほど刈り込みましょう。また、花が咲くと、結実にエネルギーを注いで株が弱り、
夏越ししにくくなりますので、5月〜8月は花が咲かないように収穫を兼ねて、
切り戻していくといいです。
もちろんこの収穫(切り戻し)には
摘芯の効果もあり、脇芽が出て葉が増えて、収穫が増えるのでこまめに収穫をするといいです。
マジョラムは冷凍保存でも香りが消えません。水を拭き取って冷凍庫で保存しておくといつでも使えます。
病気・害虫
ハダニが発生します。
特徴・由来・伝承
オレガノと同属の植物で、見た目も似ています。オレガノより草丈は小さくなります。原産は地中海、北アフリカ。
古代ギリシャから利用されています。薬草としての利用もありましたが、他にも新婚夫婦に幸福を祈ってマジョラムで作った冠を贈っていました。イギリスでは花束にマジョラムを入れて香りをつけるということもしていました。
ミイラを作るのに防腐剤に使われたスパイスでもあります。
オレガノとほとんど区別が付きません。オレガノの方が香りが強く、オレガノをワイルドマジョラム。マジョラムを「スイートマジョラム」と呼んで区別することも。
マジョラムという名前は、真珠を意味するギリシャ語「マルガロン」に由来する?という話も。マルガロンは「
マーガレット」「マルガリータ」という女性名や花の名前、ピザの名前に転訛した言葉です。
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