チャービルの育て方

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チャービル
目次
チャービルの特徴は?
水やり
肥料は元肥だけで十分
植え付け・植えかえ
種蒔き
管理場所・日当たり
収穫
病気・害虫
特徴・由来・伝承
関連記事
学名や栽培スケジュール
最終更新
植物名
チャービル
科名
セリ科
属名
シャク属
学名
Anthriscus cerefolium
別名
セルフィーユ
耐寒
マイナス5度
水やり
水を好む
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
チャービルの開花時期…種まき時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。
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チャービルの特徴は?

チャービルはヨーロッパに自生するセリ科シャク属(アンツリスクス属)の一年草のハーブ。フランス料理でよく利用される香草で、セルフィーユと呼ばれる。和名ウイキョウゼリ。

見た目はパセリに似ているんですが、パセリよりも香りがマイルドで甘味があり、生育環境も違う。春にタネをまくか、秋にタネをまいて冬を越して春から夏に収穫、開花し、秋には枯れるサイクルを繰り返します。

直射日光を嫌い、涼しい環境を好む――照り返しがきついベランダではダメですが、少々日陰くらいがチャービルには向いています。サラダや料理に育ててみませんか?
草丈40cm〜80cm
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トウについて

チャービルは「合わない環境」になると、トウが立って花が咲いて種を残そうとします。トウが立つと葉っぱが堅くなり、食すのには向きませんし、花が咲いたら株が枯れていきます。

チャービルは涼しい環境を好み、直射日光を嫌い、乾燥が苦手です。まだ若い株であっても気温が高くなったり、乾燥したり、強い直射日光に当たるとトウが立って収穫に不向きになりますので、高温・乾燥・日光に気をつけるのが長期に収穫するコツです。

ちなみにトウが立って、花が咲くと種子が出来、そこから翌年もこぼれダネからチャービルが生えてくることがあります。

ナメクジ避けのコンパニオンプランツ

チャービルはナメクジよけのコンパニオンプランツです。ナメクジはチャービルが大好物。他の植物の側に植えているとチャービルがナメクジが呼び寄せて、他の植物のナメクジ被害が減ります。これをナメクジ避けと言っていいのかちょっと疑問ですが……

その他のコンパニオンプランツについては以下のページを参考にしてください。
コンパニオンプランツの一覧(効果のある組み合わせと理由)
コンパニオンプランツの一覧(効果のある組み合わせと理由)
ガーデニング知識(上級編)
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水やり

乾燥が苦手です

チャービルは乾燥が苦手です。水が切れるとトウがたち、開花して種を残して株が枯れてしまい、収穫もできなくなります。水切れ起こさないように水やりをしましょう。

庭植えの水やり

庭植えの場合は、自然に降る雨だけでは足りないので、土が乾いていたら水をしっかりとやってください。

鉢植えの水やり

鉢植えの場合は鉢の土が乾いたら、鉢底から水が出るくらいにしっかりと水をやってください。受け皿に溜まった水はその都度捨ててください。

肥料は元肥だけで十分

チャービルは痩せた土でも育ちます。植え付けをした土に十分な肥料があれば追肥は必要ありません。あまりに葉っぱの生育が悪く、葉色が悪いようなら肥料を追加してやります。追肥する場合も控えめにしておきましょう。

植え付け・植えかえ

時期

3月〜4月に種蒔き・苗植え付け→5月〜7月に収穫か、9月〜10月に種蒔き・苗を買って植え付けて10月〜12月に収穫します。一年草なので植え替えることはないです。

根が太く、移植は不可

根が芋のように太く、これが傷ついてしまうと生育不良を起こします。ポット苗から植える時も、土を崩さずにそのまま植えます。植え付けた後も土をギュっと押さえないようにしましょう。

用土

一般的な培養土バーミキュライトを1割か2割ほど混ぜたものが適しています。庭に植える場合はしっかりと耕し、苦土石灰を混ぜて中和させてから、腐葉土堆肥を3割ほど混ぜて土を作ってください。

鉢植えの手順は?

鉢底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(軽石)を2センチから3センチほど入れて、軽石の上に土を入れます。苗の場合は、苗を配置します。プランターなら苗同士は15cm〜20cm離して植えてください。鉢植えの場合は6号〜7号の鉢に1苗だけを植えてください。隙間に用土を入れていって、最後に鉢底から水が出るまで水をやってください。

もしくは直播にします。
鉢やプランターは防虫ネットで覆ってしまえば、害虫は発生しなくなります。

庭植えの手順は?

庭植えの場合は、深さ30cmの穴を掘って、苦土石灰をまいて中和させておく。中和は1週間ほどかかるので、待って、掘り出した土に腐葉土か堆肥を3割ほど混ぜて、半分ほど土を戻して、苗の場合は苗を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。

もしくは直播にします。

種蒔き

チャービルは気温が高くなるとトウが立ち食べられなくなります。暖かい地域では発芽したあとはすぐにトウが立つので、種蒔き⇒収穫、種蒔き⇒収穫を繰り返します。スプラウトみたいな感じです。冷涼な地域では株を成長させて適宜収穫します。

収穫するのではなく花を楽しむのであれば、暖かい地域でも関係なく庭植え・鉢植えで楽しみます。

直根性なので、タネから育てる場合は畑や鉢に直接「直播」して、発芽させます。発芽温度は20度。種蒔きしてから40日ほどで収穫できます。畑・鉢を用意し、種をまいて、うっすらと土を被せて水をやります。発芽までは1週間前後ですが、その間は水が切れないようにします。発芽したら、間引いて徐々に株間を取っていき、最終的な株間は15cm〜20cmになるようにします。

もしくはポットに土を入れて、種をまいてうっすら土を被せて、水をやって乾燥しないように明るい日影で管理していると発芽します。ポットでも畑でもどちらでもいいです。

管理場所・日当たり

直射日光がバリバリと当たる場所は避ける

チャービルは生育温度は15度〜20度と涼しい環境でよく生育する植物です。直射日光がバリバリと当たる場所では葉っぱが傷み、気温の上昇でトウが立って花が咲いて株が終わってしまいますので、半日陰か明るい日陰の風通しの良い場所が適しています。

ベランダ家庭菜園が向いています。
トウが立つと葉っぱが硬くなり、食べても美味しくない。

夏の管理

チャービルは高温多湿を嫌います。風通しの良い半日陰か、明るい日陰に移動させます。庭植えして移動できない場合は、ヨシズで遮光してください。

冬の管理

耐寒温度はマイナス5度程度と、寒さには強いものの、霜に当たると葉っぱが傷んで無残な様子になるので(枯れるわけじゃない)、霜に当てないようにします。

収穫

まず花が咲きそうだったら、すぐに摘みます。葉っぱじゃないものが伸びていたらすぐに摘みましょう。花茎は太くて硬いのですぐに分かります。花は食べられないので、廃棄します。

葉っぱは外葉から収穫します。外葉ってのは、株の外側の葉っぱのことで、古い葉っぱです。まぁ、そんなに気にしないでもいいです。

病気・害虫

ナメクジ
ナメクジがチャービルを狙ってきて、代わりに他の植物のナメクジ被害が減ります。チャービルを収穫する場合は、春〜秋のナメクジが活動する時期に誘因駆除剤で駆除しておきます。

アブラムシ
アブラムシは新芽にたかって汁を吸って奇形にしてしまい、生育を悪くさせます。放置していると弱るので、早めに取り除きます。薬剤は使えないので、水で吹き飛ばすといいです。

ハダニ
ハダニは乾燥・高温になると発生する。チャービルは乾燥・高温が苦手なので、水やりを増やして、風通しの良い半日陰に移動させ、葉っぱに水をかければ減ります。

ヨトウムシ
ヨトウムシは夜になると土中から出てきて葉っぱを食べる芋虫で、一晩でかなり食べてしまいます。夕方以降に見張っていると出てくるので、捕まえてしまいます。もしくは鉢やプランターの場合は、全体を防虫ネットで覆ってしまえば被害は発生しません。

立ち枯れ病
雑菌が繁殖して、チャービルの内部の管を塞いで枯らせてしまう病気で、風通しが悪いと発生しやすくなります。ちゃんと収穫するか、定期的に枝をさばいて、風通しをよくします。

特徴・由来・伝承

セリ科のハーブ。フランス語ではセルフィーユ。家庭菜園で栽培して食べる他にナメクジ対策のコンパニオンプランツとしても栽培されます。パセリに似ているのですが、若干の甘みがあり、美食家のパセリとも言われます。香りがやさしくクセが無い。フランス料理によく利用されています。
根が芋のようになり、根を食べる用のチャービルというのもありますが、あまり一般的ではありません。
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