ボケの育て方
目次
ボケ(木瓜)とは?水やり肥料植え付け・植えかえ管理場所・日当たり剪定病気・害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ボケ
- 科名
- バラ科
- 属名
- ボケ属
- 学名
- Chaenomeles speciosa/Chaenomeles lagenaria
- 別名
- 木瓜
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の半日蔭
- 難易度
- 中級者向け
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ボケ(木瓜)とは?
ボケ(木瓜)は
バラ科ボケ属の落葉
低木。年中、日の当たる場所で育てます。露地植え(庭植え)が向いています。露地植えの場合は、植えてから二ヶ月ほど根付くまでしっかりと
水やりをしなければいけませんが、それ以降は降雨だけで、日照りにならない限りは水やりをする必要はありません。
鉢植えにした場合は、水切れに注意してください。ボケは水切れに弱く、油断すると枯れてしまいます。特に夏は乾燥しやすく、一日に二回、朝と夕方に水をやってください。
草丈2m〜3m
花いろ白、赤、ピンク、オレンジ
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水やり
植え付けてから根付くまで二カ月ほどの間、水をしっかりとやりますが、根づいた後は、夏や冬に極端に乾燥しない限りは降雨だけで十分です。
鉢植えの場合は土が乾いていたら、しっかりと鉢底から水がシミ出るくらいに水をやってください。ボケは乾燥に弱いので鉢植えの場合は特に水切れに注意してください。
肥料
鉢植えの場合は追加の
肥料として花後(4月〜5月)と秋(10月前後)の2回、化成肥料か
油粕・骨粉を混ぜたものをあげてください。梅雨時期に油粕があると
根腐れしますので、やらないでください。残っていたら除いてください。面倒なので化成肥料がいいです。
庭植えの場合は、寒肥として真冬(1月〜2月)に一回、同様に化成肥料か油粕・骨粉を混ぜたものをやってください。
植え付け・植えかえ
時期
開花前の春(2月〜3月)か秋(10月)に植え付け・植え替えをします。春に植え付け・植え替えをすると根頭がん腫病を起こしやすいので、秋の植え替えがいいです。
植え替えは株にとって
ストレスです。植え替えるとそのダメージで翌年に花が咲かなくなりますので、理解の上で植え替えをしましょう。
用土
水はけのよい土を好みます。鉢植えであれば、
赤玉土5
腐葉土3川砂2を混ぜたもので植え付けをします。庭の土に植える場合も水はけがよくなるように川砂を混ぜたり、腐葉土を混ぜて肥沃にしてあげましょう。
庭植え
庭の土を、根鉢の倍の直径、倍の深さの穴を掘り、掘り出した土に腐葉土か
堆肥を下の土に対して2割〜3割ほど追加し、化成肥料を規定量入れ、よく混ぜて
用土とします。水はけが悪いなら、川砂・
鹿沼土・
軽石・
パーライトなどを入れて水はけをよくしてから植え付けます。
穴に土を半分戻して、株を入れて、隙間に土を入れます。土を入れつつ、水をやり、棒でつついて根の間に土を入れていきます。根に土を密着させることで根が馴染みます。これで完成です。
支柱を立てて、株をくくりつけ動かないようにします。横風で根が動くと、根が切れたり、なかなか根が馴染みません。支柱を立てておきましょう。
鉢植え
鉢底に鉢底網を敷いて、その上に2センチから3センチほど鉢底石(軽石)を入れます。鉢底石は土が流れ出ないようにし、水はけを良くするためのものです。その上に用土を入れ、少し土を落とした株を入れて、隙間に用土を入れていき、最後にしっかりと水をやって完成です。
植え替えをする場合は古い土を落として、根を切ってから同じ大きさの鉢に植え替えることもできます。
管理場所・日当たり
必ず日当たりで管理します。冬も寒さでも枯れません。
鉢植えの場合、夏に日当たりで管理していると乾燥で水切れを起こしやすいので、夏だけは
半日陰で管理します。
剪定
秋(10月〜12月)に
剪定をします。ボケはよく新芽が出るので、よほど強く剪定しない限りは大丈夫です。枝を切り戻すと、新枝が出ます。根本まで切ってしまうと出ません(出にくい)。ということを念頭に置いて、不要な枝を落とし、出したいところは切り戻すようにします。
まずは内部に生える小さな枝は落とし、枯れ枝、徒長枝を枝分かれしている部分から切ってしまいます。
花芽が出来るのは7月から8月です。秋には花芽と葉芽が膨らんできて、この頃には肉眼で見分けがつきます。剪定をする場合には花芽は落とさないようにし、葉芽もたくさんは落とさないように気を付けます。葉が無くなると株が弱ってしまいます。
参考:
枝の種類挿木
9月〜10月に今年伸びた新枝の先を10cmほど切って、
挿し木にします。下葉をとって、水に浸けて1時間ほど
水揚げします。それから赤玉土小粒単用を入れたポットにさして、あとは明るい日陰で乾燥しないように水をやると発根します。
発根したら徐々に大きな鉢に植え付けていきましょう。
病気・害虫
赤星病
赤星病は
サビ病の一種で、
コニファーの
ヒノキ科ビャクシン属を中間宿主として、そこから半径1キロのバラ科ナシ亜科が感染する。ビャクシンというと「
カイヅカイブキ」が含まれ、カイヅカイブキはあちこちに植栽されている。しかもビャクシン側にはほぼ被害がないので腹が立つ。
葉っぱにオレンジの斑点が出るので、病変部分を取り除いて、殺菌剤(マネージエアゾル・サンケイオーソサイド水和剤など)を散布する。
根頭がん腫病
土壌に潜む菌が傷口から入り込み、コブを作って枯らせてしまう。菌が活動するのが春〜夏で、春に植え替え・植え付けをすると発症しやすい。土壌を殺菌し、きれいな土を使うことで予防できます。
ウドンコ病
ウドンコ病は葉っぱに白い粉を吹くカビの仲間で、春〜秋に乾燥すると発生しやすい。発症したら病変部分と取り除き、殺菌剤(トップジンM水和剤など)を散布する。
カイガラムシ
カイガラムシは成虫は蝋に覆われた動かない虫で、内部で汁を吸って弱らせます。少量であれば歯ブラシで削ぎ落とし、対応の薬剤を散布して駆除します。枝をさばいて風通しをよくすることである程度の予防ができます。
アブラムシ
アブラムシは小さな虫で特に新芽にたかって、奇形させてしまう。発生したら早めに駆除しないと握髪的に増えるし、花や新芽が変形します。対応薬剤や性質については以下のページを参考に。
病害虫と対応の農薬
グンバイムシも発生します。
褐斑病→ トップジンM水和剤
炭そ病→ トップジンM水和剤
特徴・由来・伝承
観賞用が一般的ですが、食用のボケもあります。果実は洋ナシのような味…らしいです。木になる瓜ということで「木瓜(もけ)」と呼ばれていたものが転訛(テンカ)したと言われています。
幹にトゲが生えているので、触るときは気をつけないといけません。花屋さんで見かけるときはトゲを処理していることが多いようです。庭植えでほったらかしで、毎年楽しめます。
元々日本原産お
クサボケ(Chaenomeles japonica)があり、中国から平安時代にボケが伝来しましたが、その後は多少の品種改良はあったものの、さほど活発ではありませんでしたが、大正時代に新潟と埼玉で品種改良のブームがあってから大量の品種が生まれました。
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