ヒメウツギ(姫空木)の育て方…鉢植えの植え替え時期は?
目次
ヒメウツギ(姫空木)とは?植え付け・植えかえ管理場所・日当たり水やり肥料剪定病気・害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ヒメウツギ
- 科名
- アジサイ科
- 属名
- ウツギ属
- 学名
- Deutzia gracilis
- 水やり
- 水を好む
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 初心者向け
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ヒメウツギ(姫空木)とは?
ヒメウツギ(姫空木)は
アジサイ科の
低木。基本的に頑健で放置していれば問題ありませんが、店(花屋・
ホームセンター)に出回る3月前後には本来咲いていない時期ですから、当然、農家さんが温室で育てて開花させてから出荷しています。すると、いきなり戸外で管理すると、寒さにやられることもあります。そこで、3月前後に買っても、しばらくは室内で管理した方がいいでしょう。その後はずっと戸外で管理。ヒメウツギは本来、寒さにも強く、戸外で越冬できますので、ずっと戸外に出しっぱなしにしているのであれば傷みません。
比較的耐陰性があって、日陰でも育ってくれます。あまりに日陰だとダメですが、一日に数時間ほど日が差す場所(
半日陰)なら充分です。
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植え付け・植えかえ
時期
地植えも鉢植えも植え付け・植え替えは落葉時期の冬です。鉢植えの植え替えは2年か3年に一回。鉢の底から根が出ているようなら植え替えをしましょう。
植え替えはヒメウツギにはダメージがあるので、頻繁に植え替えはしてはいけません。
用土
土は
水はけの良い肥沃な土を好みます。市販されている土をそのまま使うか、市販の土に
赤玉土や川砂や
パーライトを加えて水はけを良くするといいです。自作する場合は赤玉土(小粒)7
腐葉土2
ピートモス1など。
庭土の場合は腐葉土や
堆肥を足して植え付けてください。
庭植え
ヒメウツギの株の根の部分の倍くらいの深さの穴を掘り、その土に
苦土石灰を混ぜて、中和させます。一週間から二週間ほど経って中和反応が終わってから、その土に腐葉土・ピートモス・堆肥のどれか下の土に対して2割〜3割ほど混ぜて、さらに緩効性
肥料(化成肥料)を混ぜて、土を半分戻します。
株を植えます。植えるときに株の根を少しほぐします。ほぐした方が根の広がりが良くなります。あとは隙間に残りの土を入れて、水をやっておしまいです。残りの土を入れるときに、棒でつついて隙間ができないようにします。
鉢植え
現在の鉢と同じ大きさか、株より極端に大きなものを避け、現在より少し大きなもの(1号か2号分大きい鉢)を用意し、植え替えます。株分けも可能です。半分にして別々の鉢に植え替えましょう。
鉢底に鉢底網を敷いて、その上に2センチから3センチほど鉢底石(
軽石)を入れます。鉢底石は土が流れ出ないようにし、水はけを良くするためのものです。その上に
用土を入れ、少し土を落とした株を入れて、隙間に用土を入れていきます。
植え替えはヒメウツギにとって
ストレスになります。根の負担を減らすために、地上部を少し切ってしまいましょう。ただし、
花芽も落とすことになり、翌春の花が減ってしまいますが。それが嫌なら、一切の落とさないでもいいです。
冬以外の時期でも植え替えをすることはできます。どうしても
根詰まりをしているようならやりましょう。ただし、そのときは古い土を一切落とさず、根をほぐさないで、ひとまわり大きな鉢に植え付けてください。
挿木で増やす
ヒメウツギの増やし方は一般的には株分け。次に
挿木です。4月〜7月に
剪定した枝を10cmに切り、下葉をとって、切り口を30分〜1時間ほど水につけて
水揚げします。切り口をきれいで切れ味のよいナイフで切って、発根剤を塗って、赤玉土小粒単用の挿し床に挿して、明るい日陰で乾燥しないように管理していると発根します。
発根したら鉢や庭土に植え付けてください。
種子でも増える
苗を植えていると開花した後に種子ができ、
こぼれダネで新芽が出ます。
管理場所・日当たり
日当たりのいい場所か半日陰の場所で管理します。日当たりでも半日陰でもどちらでもいいです。室内でないなら大丈夫です。室内は多少日当たりがよくても、戸外の日当たりには到底敵わず、生育はさすがにできませんので戸外で管理してください。
ウツギは大きくなりますが、ヒメウツギは高くても60センチ前後と
グランドカバーとしても植えられます。
夏の乾燥に注意
庭植えの場合は、移動ができないので夏は水をやって乾燥を防ぎますが、鉢植えは乾燥に弱く、日当たりで管理していると乾燥して株が弱ったり、最悪の場合は枯れます。鉢植えは真夏は半日陰に移動させて乾燥を防ぎます。
水やり
庭植えの水やり
ヒメウツギは一般的には庭植えするもので、極端に乾燥する時期を除けば、水をやる必要はありません。ただしヒメウツギは少し湿った状況…川の近くなどを好む植物で乾燥が苦手です。庭植えであっても乾燥には敏感になってください。様子を見て
水やりをします。特に夏は乾燥で枯れることもあるので、夏は注意して水をやってください。
冬は水やりは不要です。
鉢植えの水やり
土が乾いていたら水をしっかりとやってください。ヒメウツギは若干乾燥に弱いので水やりには気をつけてください。夏は朝と夕方の二回、しっかりと水をやってください。
鉢植えは乾燥しやすく、真夏に日当たりで管理していると乾燥しすぎてヒメウツギが枯れてしまいます。朝と夕方の二回、しっかりと水やりをしても水切れしてしまうので、半日陰に移動してください。
冬は土が乾いていたら水をやるようにします。
肥料
ヒメウツギが活動を始めた4月前後と、活動を止める前の11月前後に緩効性肥料(化成肥料)をやります。3月に肥料をやると開花しやすくなります。
肥料をやるときは、株から離して置いてください。根に肥料が当たると肥料焼けを起こして株が弱ります。植物は地上部の枝葉と地下の根の広がり具合が対応していますので、庭植えの場合は、枝が伸びている外側に肥料をやります。鉢植えの場合は、鉢の縁に沿うように肥料を置きます。
剪定
ウツギはうっそうと生えてくるので、互いにさえぎって、生育が悪くなることがあります。
花が終わった後に剪定をします。
枯れた枝を根本から切り取り、重なり合って日光が差し込まないような枝を抜いたり、切ったりして整理する作業が必要になります。剪定の頻度は2年に一回とかその程度です。
全体を小さく仕立てなおしたいときは、落葉時期に地表から2節か3節を残してバッサリと切ってしまいます。落葉時期に切ると花芽を落としてしまいますので、来年は咲きません。
病気・害虫
ウドンコ病
うどんこ病が発生します。うどんこ病は風通しを良くすることで予防できます。剪定をして風通しを良くしましょう。発生したのであれば薬剤を散布し、
病気の部分を切り取って廃棄してください。そこらへんに捨てるとまた病気が広がるので、焼却処分にしてください。
サビ病
オレンジ色のカビで発生すると、なかなか取り除けず、広範囲に広がるので発症したら発症箇所は早くに取り除き、廃棄して、対応した殺菌剤を散布しましょう。
アブラムシ
アブラムシも発生します。薬剤を散布して駆除します。性質や対応の薬剤については以下のページを参考にしてください。
特徴・由来・伝承
とても頑健で、庭先に植えてあとは放置でも充分元気に育ってくれています。霜にも暑さにも大丈夫。手入れをしてあげれば、真っ白い花をこぼれるように咲かせます。
ウツギは漢字で「空木」と書きます。これは成長すると、空木の幹が空洞になることが由来となっています。ヒメウツギは小さいのでそこまではなりません。
一般にヒメウツギは白い花です。
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