紫陽花(アジサイ)の育て方…剪定はいつ?どこで切るといい?

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アジサイ
目次
紫陽花(アジサイ)とは?
剪定は時期が大事!
水やり
肥料
管理場所
植え付け・植えかえ
病気・害虫
種類・品種
最後に…
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学名や栽培スケジュール
最終更新
植物名
アジサイ
科名
アジサイ科
属名
アジサイ属
学名
Hydrangea
別名
ハイドランジア・紫陽花
水やり
水を好む
場所
外の半日蔭
難易度
初心者向け
アジサイの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。
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紫陽花(アジサイ)とは?

アジサイ:紫陽花(アジサイ)とは?
紫陽花(アジサイ)はアジサイ科アジサイ属ハイドランジア属)の低木。基本的に和モノ(日本土着の植物)なので、庭に植えれば、枯れることなく毎年花を咲かせる植物です。

花の時期は5月から7月。

生花の材料としても使われるように昔から親しみのある植物です。我々が思い浮かべるモコモコした花はヨーロッパで品種改良された西洋アジサイで、ガクアジサイヤマアジサイが日本在来種です。

水が大好きで乾燥が大の苦手。その上、夏の直射日光には葉焼けし、半日陰でも育つのでシェードガーデンによく植えられています。
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剪定は時期が大事!

アジサイ:剪定は時期が大事!
8月~10月に翌年の花芽が出来ますので、7月中に切り戻しを行います。花を2節ほど切り戻します。3節でもいいです。切った花は水揚げして切り花として飾りましょう。

7月の時点では花が枯れていないので、切りにくいですが、そのままにしておき、秋に枯れた花を切った際に翌年の花芽まで落としてしまい、翌年は開花しません。ちなみに7月の時点では花芽は目視では分かりませんが、10月になると目視できるのですが、その頃には高い位置に花芽ができているのでどんどん大きくなってしまいます。

剪定時期を逃したなら、いっそのこと剪定しないというのも手。ただ剪定しないと、どんどん大きくなるため、小さくまとめたいなら毎年剪定しましょう。

「色が変わる!」と銘打ったものがありますが、あれは萎んでいく過程で色が変わるだけです。そのまま鑑賞して、なんとなく秋以降に花を落とすと花芽も剪定してしまいます。

紫陽花(アジサイ)の剪定の詳細は紫陽花(アジサイ)の剪定を参考に

挿し穂で増やせます

5月〜9月の間なら、葉っぱを一枚か二枚つけて枝を取ります。枝には花や花芽はつけないようにしてください。ついていると発根しにくいです。

あとは器に微塵を取り除いた赤玉土小粒か挿木用土を入れて挿し、乾燥しないように水をやって、明るい日陰で管理していると発根します。発根剤を使わなくても発根しますが、した方が確率は高いです。

6月までに挿し穂で作った苗は翌年に開花します。やって損はないです。

水やり

鉢植えの水やり

鉢植えにした場合は土が乾燥する前に水をやるようにします。底面給水の器の場合は底に水が溜まっているようにします。学名の「ハイドランジア」は日本語で「水の器」という意味です。植物としてそもそも水を好む性質がある上に、鉢が小さく仕立ててあるので本当に水切れしやすいです。

特に夏は水切れしやすく、水やりが追いつかないこともあります。夏の水切れ対策は以下のページにまとめてありますので参考にしてください。
アジサイの夏の水やり・乾燥対策…腰水など
アジサイの夏の水やり・乾燥対策…腰水など
アジサイの管理・栽培のコツ

鉢が小さいので水切れに注意

アジサイ:鉢が小さいので水切れに注意
販売している鉢植えの多くが、花や葉っぱに比べて、鉢が小さくなっています。その一方で紫陽花(アジサイ)は水を非常に好みますので、水が足りなくなり、花がしおれてしまうことが多いです。母の日に人気ですが、最近の温暖化でお届けする頃には花がしおれてしまう…なんて悲しいことが起こりやすいです。

鉢が小さいのは、商品としてのデザインがありますが、鉢が小さい方が花が咲きやすいというのも理由。厳しい環境に追い込まれた方が、植物は子孫を残すために花を咲かせようとする。

庭植えの水やり

庭植えにすれば、植え付け直後に一週間ほどしっかりと水をやった後は降雨だけで十分です。日照りや乾燥して葉っぱが元気が無いようであれば、水をやりますが、基本的に放置でOKです。

肥料

花芽ができる7月〜8月と、活動が始まる3月前後に緩効性化成肥料を周囲にまきます。鉢植えの場合は肥料成分が水やりで流れ出やすいので、生育する4月〜5月あたりにも肥料をやるといいです。というか冬以外の生育時期は全般的に肥料があった方がよく生育します。

一般的な肥料の通常のマグワンプはピンクよりになるので以下の色別肥料を使うといいです。
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管理場所

日光を好むのですが、日光が強すぎると葉っぱが焼けてしまいます。そこで、最初から半日陰……一日のうち半日だけ日が当たるような建物の東側や、木漏れ日が注ぐような場所で管理します。

少々の日陰では枯れることはありません。なのでシェードガーデンにも適しています。

冬は落葉して枝だけになってしまいます。寒さに強いとされますが、あまりに寒い風に絶えず晒されると枯れ込むことがあります。植えるときは寒風が当たらないような場所を選んでください。

植え付け・植えかえ

花が終わったら、大きな鉢に植え替えるか、庭植えにします。水切れが起きやすく、鉢植えにすると水やりが大変なので、可能ならば庭植えにしましょう。

時期・頻度

庭植えにする時期、鉢の植え替える時期はこれといってありません。一応真冬と真夏は避けた方がいいですが、根が鉢に回って根詰まりするようなら、いつ植え替えても問題ないです。植え替えは最低でも2年に1回します。

用土

植え替えの土もこれといって選びませんので、市販されている花と野菜の土で植え付けをします。自作する場合は赤玉土6腐葉土4を混ぜたものを使います。

紫陽花の専用土というのもあります。赤用・青用とあって、適度なpHに調節してあって便利です。青は酸性、ピンクは中性〜弱アルカリ性になっています。
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底面給水の株は注意

底面給水の鉢に植えられている株は、水がいつもある状態で育ったため、細根が少なく、植え替え後に水切れを起こしやすいです。現在、底面給水に植えられている場合は、土を崩さずに、ひとまわり大きな鉢に植え替え、その後、水やりをしつつ、日陰で1週間〜2週間ほど管理して養生させます。

それから通常の管理場所に戻し、薄い肥料をやって様子を見ます。

鉢の植え替え手順

購入した株を最初に植え替えるなら、7号〜8号に1苗を植えると水切れを防ぎつつ、植え替えなどの作業ができます。

植え替える場合は、古い鉢から株を取り出し、古い土を三分の一ほど落とし、古くて変色した根を切って取り除きます。

ひとまわり大きな鉢か、大きくしたくないなら同じ大きさの鉢を用意し、その鉢の底の穴を、鉢底網で塞ぎます。

その上に鉢底石(軽石)を2cm入れて、その上に用土を入れ、株を入れて、隙間に用土を入れ、最後にしっかりと水をやります。できれば植え替え後1週間ほどは日陰で養生してから、通常の管理にします。

庭への植え付け手順

深さ30cm〜50cm、直径30cm〜50cmの穴を掘って、掘り出した土に必要であれば苦土石灰を混ぜて中和させます。ちなみに花いろが赤系なら中和させた方がいいです。青系なら中和させなくてもいいです。中和反応が終わるまで1週間ほどかかりますので、寝かせておきます。

1週間後に腐葉土か堆肥を3割追加して、化成肥料を規定量足して、混ぜて用土とします。できるなら1週間寝かせて土を馴染ませてから植え付けます。馴染ませた方が根は張りやすいです。

用土を半分戻して、株を入れます。隙間に用土を入れていき、最後にしっかりと水やりをします。植え付け後の1週間か2週間は根が広がっていないので、水やりを毎日してあげてください。

アルカリと酸性について

酸性の土だと青。アルカリだと赤(ピンク)になります。ガクアジサイやヤマアジサイなら露骨に影響が出ますが、ボール状に咲く「西洋アジサイ」では、さほど変化がありません。

例えば、ピンクの西洋アジサイを庭植えしたとします。「雨」というものがそもそも「弱酸性」なので、植え付けの際に中和していても徐々に土が酸性になります。でもピンクの花が青になるかというと、そういうわけではなくピンクのままです。ただし若干青みがかって、くすんで見える程度です。でも、くすむと嫌ですよね? 鮮やかなピンクを維持するためには、石灰を混ぜるなどして酸性化を防がなくちゃいけません。ひっくり返すと、西洋アジサイでは、酸性・アルカリ性というのは、その程度の影響しかないということです。
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pHの調整について

雨が弱酸性なので放置していると庭土は弱酸性になりピンクのアジサイが青みがかってきます。そういうときは苦土石灰を株元にまいて中和しましょう。

もしも逆にピンクになってきたら、ミョウバンを周囲にまいて酸性にしましょう。
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病気・害虫

以下に病害虫をあげていますが、紫陽花(アジサイ)は病害虫は発生しにくいです。発生した場合のために一読しておくといいです。

コガネムシ

コガネムシの幼虫が細い根を食べ、水が下がりやすくなり、最後は枯れる。大抵は調子を崩して、植え替えてみてコガネムシの幼虫を発見する。前もってオルトランを散布することで予防できます。

ナメクジ・カタツムリ

梅雨〜夏にかけて葉っぱを食害します。カタツムリも食害しますが、ナメクジの方が圧倒的に食害します。誘引駆除剤がよく効くので、散布して取り除きましょう。
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アブラムシ

アブラムシは葉・茎にたかって汁を吸う虫で、1匹から大量に増えるので、早めに駆除したい。柔らかな新芽を狙ってたかるため、新芽やツボミが奇形することもある。発生したら薬剤で駆除します。
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カイガラムシ

カイガラムシは蝋に覆われた虫で、植物の汁を吸って枯らせます。少量であれば歯ブラシで削ぎ落とし、大量なら薬剤で駆除します。
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ウドンコ病

ウドンコ病は葉っぱに白い粉が吹く、カビの一種で、風通しが悪く乾燥していると発生しやすい。枝が密生しているなら剪定してさばいて、水やりをしましょう。健康的に管理していると発症しづらく、発症しても大事にはならないです。病変部分は取り除き、廃棄します。

どうにも発生するなら、ベンレートを散布し、耐性がつかないように間を空けて、パンチョTFを交互に散布するといいです。
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ウィルス病

ウィルス病は感染するとモザイク状の模様が出てくるため「モザイク病」とも呼ばれる。感染すると治療法がないため、予防するしかないです。ハサミ・カッターなどで剪定すると他の株から感染するため、使用前には必ず消毒しましょう。

種類・品種

以下に紫陽花(アジサイ)の仲間をまとめています。より詳細で多くのアジサイ属の植物は
アジサイ属でよく栽培される仲間・流通しない種のまとめ
アジサイ属でよく栽培される仲間・流通しない種のまとめ
アジサイ科アジサイ属
にまとめていますので、こちらも参考にしてください。
アジサイ:ヤマアジサイ
ヤマアジサイは福島以南で自生するアジサイで、水辺に近いところで自生するのでサワアジサイとも呼ばれます。葉っぱに照りがなく、夏の直射日光に弱いです。花が小さいので野趣があって、好きな人は好き。庭植えするとカッコいい!かも。
アジサイ:ガクアジサイ
ガクアジサイは日本に自生しているアジサイで花がヤマアジサイよりは花が大きめ。多くの品種改良がされています。
アジサイ:西洋アジサイ
西洋アジサイはガクアジサイがヨーロッパで品種改良されたもので、装飾花がたくさんで非常に派手。おそらく花に興味がない人が「アジサイ」をイメージすると、この西洋アジサイだと思われます。

葉が照り葉で夏の直射日光にも強いタイプです。
アジサイ:ノリウツギ
ノリウツギは北海道から九州に自生するアジサイ科の低木で、画像の改良品種のピラミッドアジサイは装飾花がたくさんあり、ピラミッドのように見えることからそう呼ばれています。アジサイの開花を左右する「剪定」が簡単なことから初心者向きとされます。
アジサイ:アジサイ・アナベル
アジサイ・アナベルアメリカノリノキ(Hydrangea arborescens)の園芸品種で、淡い緑〜白い花がたくさん開花する人気種。春以降に生育した枝に開花するので、開花後から3月までに剪定すれば、開花しないことはまずないため、初心者向きのアジサイです。
店頭に「アジサイ・七変化」という名前で販売してあることがありますが、七変化はアジサイの別名で七変化という品種があるわけではありません(カメレオンは品種名です)。時間と共に色合いが変化する様子から七変化と呼ばれるようになったようです。

最後に…

紫陽花(アジサイ)って自分で購入する場合もありますし、ギフトでプレゼントしてもらうこともあります。最初の年は十分開花するんですが、翌年は咲かないってことがよくあります。2年目のアジサイが咲かない!って場合はアジサイ(紫陽花)の花が咲かない原因まとめを参考にしてください。

アジサイは半日陰を好みますので、シェードガーデンによく利用されます。家の横など、日当たりが悪い場所があるなら、アジサイ以外にも適した植物があるのでシェードガーデンを参考にしてください。
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