ネモフィラの育て方…乱れやすいけど摘芯・切り戻しはしないで

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ネモフィラ
目次
ネモフィラの育て方の概要
乱れやすいが…摘芯・切り戻しは無意味
水やり
肥料
管理場所・日当たり
植え付け・種蒔き
花ガラ摘みをしましょう
雨が降ったら割れる
病気・害虫
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学名や栽培スケジュール
最終更新
植物名
ネモフィラ
科名
ムラサキ科
属名
ネモフィラ属
学名
Nemophila menziesii
別名
ルリカラクサ・瑠璃唐草
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
ネモフィラの開花時期…種まき時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。
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ネモフィラの育て方の概要

ネモフィラはムラサキ科ルリカラクサ属(ネモフィラ属)の一年草。ネモフィラは林を愛するという意味。林の明るい陽だまりに咲いていることが多いことから来ています。

匍匐して広がり、透明感のある小さな青い花がたくさん開花します。ネモフィラというと青い花が咲く、ネモフィラ・インシグニスブルー(メンジェシー)が多く流通していますが、何種があります。このページでは主にネモフィラ・インシグニスブルー(メンジェシー)の育て方をまとめています。

霜にも強い、耐寒性一年草。暖地では露地植えで充分越冬します。中間地・寒冷地では霜よけをするか、霜が降りなくなる春に植えましょう。青いものが一般的で瑠璃唐草という別名もそこから。

種蒔きを秋に行って、越冬して春に咲くというのが本来ですが、種を撒くより春先(1月〜3月)に苗を購入して植えるのが一般的で、開花は3月〜5月あたり。匍匐するのでグランドカバーで使われることもあります。こぼれダネで秋には発芽して来年も開花することがあります。
草丈10cm〜20cm20cm
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乱れやすいが…摘芯・切り戻しは無意味

ネモフィラって気温が上がり、成長し、咲き進むと乱れて不恰好になりやすいんですよ。

乱れたら切り戻し剪定すればいい!って思いますよね?

ところが、ネモフィラは枝が折れたり、切り戻しても、脇芽が出てきにくく開花が止まるため、「摘芯して脇芽を出させて、コンモリ仕上げる」という園芸のテクニックが通用しないです。それで乱れやすく、這って広がれる広い土地での栽培が適しているんです。

暴れるのは水やりを控え、肥料を控えることである程度は抑えられます。

そんなちょっと気難しいところもあるんですが、ネモフィラのような透明感のある青ってあんまりないので、やっぱり魅力的なんですよね。

水やり

鉢植えの場合は土が乾いていたら水をやってください。ネモフィラはどちらかというと乾燥を好みます。水をやり過ぎると株が腐ることもありますし、株は乱れやすいし、開花が鈍くもなりますで、水のやり過ぎに気をつけなくてはいけません。

地植えの場合は、一旦根付いてしまえば水やりをしなくてもいいです。

肥料

鉢植えの場合は、生育期に二週間に一回程度薄い液肥をやってください。肥料は薄いものをやってください。肥料をやり過ぎると逆に生育が鈍くなったり、逆に葉っぱだけが大きく育って花が咲かないし、徒長して株が乱れてしまいます。肥料は控えた方が、全体が締まってコンパクトになってカワイイです。
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管理場所・日当たり

生育温度は5度〜20度。

風通しの良い場所を好みます。また、日が当たったほうがいいですが、少々日陰でも充分育ってくれるありがたい花です。ただし日当たりが悪いと枯れなくとも開花は鈍くなりますので、やっぱり日当たりで栽培しましょう。

霜では枯れないが、霜柱には弱いです

寒さに強く、霜に当たっても枯れることはありませんが、霜柱で根が持ち上がって根が傷つくと枯れてしまいます。不織布をかけて、張って霜・霜柱と寒さを防ぎます。不織布は飛ばないようにUピンで固定します。
霜に当たると一発で枯れる、ということは無いんですが、弱るので、できれば冬は軒下など霜が当たらない場所で管理してください。

霜柱はマルチングをして凍結を防ぐか、土に水分が残らないように軽石小粒・川砂・パーライトなどの配合を増やして、水はけをよくしておくと予防できます。

温度が高いと徒長します

冬に室内で管理したり、春になって気温が高くなってくると、茎がひょろ長く伸びて来ます。冬は必ず戸外で管理してください。春になって茎が徒長してきたら、茎や葉っぱをさばいて風通しをよくしてください。

植え付け・種蒔き

植え付け・種まきの時期は?

冬の寒さが来る9月〜10月に種まきするか、植えておくと、根が張られて株が大きくなり春に花がたくさん咲きます。もしくは2月〜4月に苗が出回るのでこれを植えます。

直根性なので植え付けの時に注意!

ネモフィラは直根性で移植が難しく、一旦根づいてしまうと移動できません。またポット苗の場合も、植える時は根を崩さずに植えてください。根を傷めると成長不良を起こし、酷い場合は枯れてしまいます。
ポットの中で根が育ってしまうと植え付けても根付きにくいです。店舗で買うときは大きく育ってないものを選びましょう。

用土は?

用土は市販の花と野菜の土で植え付けをします。自作する場合は赤玉土腐葉土4を混ぜたものを使います。

庭植えする場合、庭の土が粘土質で水はけが悪いなら、川砂や軽石小粒やパーライトを混ぜて水はけをよくしてから植え付けをします。肥えた土を好みますので、腐葉土を混ぜてください。

種まきの手順

発芽温度は20度あたり。9月〜10月に種まきをします。ホームセンターなどに種子は売られています。植え付け前に庭土を深さ15cmほど掘り返し、掘り出した土に腐葉土か堆肥を2割ほど混ぜて、用土とします。
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種子を適当に庭にまいて軽く土を1cmほど被せます。ネモフィラは光が当たると発芽しにくいので、土を必ず被せてください。あとは乾かないように管理すると発芽します。発芽までは1週間ほど。発芽したら間引き、さらに1週間で本葉が生えるので、また間引き、株間を15cm〜20cmになるようにします。

本葉が数枚程度なら、植え替えは可能です。

鉢植えの植え付け手順は?

2月〜4月に開花した苗が流通しています。苗を6号〜7号鉢に1苗か、プランターなら3つか4つを植えます。

鉢底の穴を鉢底ネットで塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(軽石)を2センチから3センチほど入れて、鉢底石(軽石)の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。

庭植えにするなら?

植え付け前に庭土を深さ15cmほど掘り返し、掘り出した土に腐葉土か堆肥を2割ほど混ぜて、用土とします。穴に用土を半分戻して、苗を配置して、隙間に用土を入れていき、最後にしっかりと水をやって完成です。

苗同士は15cm〜20cmほど空けて植え付けてください。

花ガラ摘みをしましょう

花がしぼんだものを「花ガラ」と呼びます。花ガラは出来るなら摘んだ方がよいです。放置していると花ガラが傷んで病気の元になりますし、風通しが悪くなり、蒸れて枯れ込んでくることもあります。ただ、ネモフィラはタネを蒔いて広範囲で育てることが多くて、花ガラ摘みなんて現実的じゃないってことも多いので、まぁ、できる範囲でいいでしょう。

雨が降ったら割れる

雨が降った後に、株全体がパックリと割れるというか、根本から倒れて内部が丸見えになる。これは多湿・高温で草丈が長くなって、風や雨で倒れてしまったということ。春以降になるとどうしても発生する。

株全体を縛ったり、持ち上げてやると多少戻るが、そのままにしておいても、枯れるわけでもなく、そのまま横に広がって開花も続く。こういうことになるのは「そろそろ終わりですよ」という意味でもある。

大抵は放置して、そろそろペチュニアなどの春から夏の定番植物に入れ替えていく。

病気・害虫

ウドンコ病
カビが原因で葉っぱに真っ白な粉を吹く。原因の菌は土中に潜んでいるので、完全な予防はできない。乾燥すると発生しやすく、泥はねすると感染しやすい。一番の予防は株を健康に保つことで、健康であれば多少発症しても、病気部分を切除すれば問題ないです。
ウドンコ病
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病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ

灰色かび病
花などに灰色のカビが発生する。原因は湿度が高すぎること。葉っぱをさばいて風通しをよくして、水やりを控えることで予防できる。
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アブラムシ
小さな虫で新芽にたかって弱らせてしまいます。気温の上昇とともに発生しやすくなるので、発見したら駆除するか、前もってオルトランを散布して予防します。
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