ヘリクリサムの育て方…花系もシルバーリーフ系も過湿に注意!対策は?

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ヘリクリサムの基礎データ

ヘリクリサム
科名
キク科
属名
ヘリクリサム属
学名
Helichrysum
耐寒
マイナス10度〜5度
水やり
水控え目
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
ヘリクリサムの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。

ヘリクリサムの特徴は?

ヘリクリサムは地中海沿岸・トルコ・エジプトなどに自生するキク科ヘリクリサム属の植物のこと。花を鑑賞するとタイプと、葉っぱを鑑賞するシルバーリーフとあります。どちらもとにかく過湿に弱く、日本の夏の高温多湿時期に枯れることが多いので、大抵は一年草扱いとなります。

花系もシルバー系も質感が他の植物と違うので、ワンポイントになるのが嬉しい。花系は束ねて吊るしておくとドライフラワーにも簡単にできます。
草丈60cm〜80cm

過湿対策は??

とにかく過湿が苦手で、蒸れて腐って枯れやすい。枯れなくても葉っぱや花が傷みやすいんですよね。

環境が合っている秋から春でも、葉っぱに水がかかったり、花に水がかかると傷んでしまいます。水をやるときはできるだけ、葉っぱや花にかけないようにし、土に注ぎます。口がシャワーになってるジョウロではなくて、口が細いジョウロで水やりをしましょう。

もしも、ヘリクリサムを夏越しさせる場合は、梅雨前〜夏前に株全体を高さ半分に刈り込んでおき、風通しの良い半日陰〜明るい日陰で管理し、水やりを控えておくと、蒸れを防いで夏越しできる、かもしれません。あまり気負って夏越しに挑まないで、気楽に挑戦しましょう。

この剪定の時に出た枝で挿木をして、ヘリクリサムの株を作り、夏越しの保険をかけておくこともできます。10cmほど切り、赤玉土小粒単用にさして、水が切れないようにして明るい日陰で管理していると発根します。しかし、秋に苗を買い直した方がいいかなーと思います。

この性質を理解した上で以下の栽培の項目をチェックしておきましょう。

水やり

ヘリクリサムを庭植えにした場合は自然に降る雨だけで十分。

鉢植えの場合は土が乾いてから、鉢底からしっかりと水が出るまでに水をやります。

上にも書きましたが、その際にできるなら葉っぱには水をかけないようにし、ヘリクリサムの花やツボミにもかけないようにします。花やツボミは水がかかるとどうしてもシボんでしまいますし、気温が高い時期だと腐って病気の元になります。

肥料

庭植えの場合は、植え付け時に元肥を施しておけば追肥の必要はほとんど必要ありません。

ヘリクリサムの鉢植えならば、生育する春から梅雨前に液体肥料を2週に一回か、化成肥料を一ヶ月に一回やります。梅雨以降は過湿によって、夏は高温多湿によってヘリクリサムの調子が悪くなりますので、その時期は肥料を控えます。このとき肥料成分が土中にあると根を傷めて枯れやすいですので水やりのときに流れ出やすい液体肥料を利用しているとリスクを減らせます。ヘリクリサムは基本的に痩せた土地でも育つので、肥料は控えめがコツです。土が痩せていたらやる!くらいでもいいです。

秋になり気温が25度以下になり涼しくなったら、最低気温が10度以上を保てる期間は、少し肥料をやるといいです。この時期の肥料は早春〜春以降に生育するための肥料なので、ヘリクリサムの生育を考えるとあるといいのですが、なくてもいいです。気がついて余裕があったらやるくらいでいいです。

植え替え・植え付け

時期・頻度

植え付け・植え替えに適しているのは春の3月〜5月と秋の最高気温が25度を切った9月〜10月ですが、まぁ、ヘリクリサムの苗が流通している時期(秋〜冬〜春)なら植え付けは可能です。

基本的に夏の暑さで枯れる一年草扱いなので植え替えはしないことが多いです。もしも夏越しして継続して栽培できた場合は上記の時期に二年か三年に一回の頻度で植え替えをしましょう。

用土

鉢植えの場合は一般的な花と野菜の培養土で植え付けます。自作する場合は赤玉土6腐葉土4に化成肥料を混ぜたものを使います。培養土をそのまま使うと、ヘリクリサムには水捌けが悪いのでできれば培養度に川砂・軽石小粒を1割か2割入れて水はけよくするといいです。

庭植えの場合は庭土に腐葉土か堆肥を追加して、用土とします。庭土の水はけが悪いなら、川砂・軽石小粒・パーライトなどを入れて水はけをよくして植えましょう。

庭植えの手順は?

庭土を深さ20cmほど掘り返し、苦土石灰を1平方mあたり100gほどまいて中和させます。中和には1週間〜10日かかるので、中和反応があらかた終わったら、その土に腐葉土か堆肥を元の土に対して2割ほど追加して、化成肥料を説明書きの規定量入れて、よく混ぜて用土とします。

庭土が粘土質で水はけが悪いのであれば川砂・軽石・パーライトなどを混ぜて水はけをよくしておきます。

穴に半分用土を戻して、ヘリクリサムの苗を株間20cm以上空けて配置し、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやってください。

管理場所

春〜秋

春と秋は戸外の日当たりで管理します。

夏は風通しの良い木陰(半日陰)か明るい日陰でヘリクリサムの鉢を管理すれば夏越しもできます。

冬越し

耐寒温度はヘリクリサムの種・品種によってかなり幅があります。葉っぱを鑑賞するシルバーリーフ系は寒さに強いものが多いですが、花を鑑賞するものは寒さに弱いです。寒さに強いものでも土が凍結すると枯れるので、凍結しない場所で管理するか、土が毎年凍結する地域は鉢植えにして冬は室内に取り込みます。

寒さに弱い種類は冬は室内の日当たりで管理します。

病害虫

アブラムシが発生します。アブラムシは前もってオルトランをまいていればいいです。発生後は薬剤で駆除しましょう。

アブラムシが大量に発生すると株が弱りますし、排泄物にはスス病が発生します。また、ウィルス病を持ち込むことがありますので、早めに薬剤で駆除しましょう。

仲間・種

最後にヘリクリサムの主要な仲間を紹介しておきます。

アルギロフィラム

ヘリクリサム・アルギロフィラム(Helichrysum argyrophyllum)はシルバーリーフ系のヘリクリサムで寒さに強く(耐寒温度マイナス10度)、カラーリーフとしてよく流通しています。

ペチオラレ

ヘリクリサム・ペチオラレ(Helichrysum petiolare)は小さな丸葉で、匍匐して広がる性質。育てやすく、ハンギングにするとかっこいいです。耐寒温度はマイナス3度〜0度あたり。

シアンチャニカム

ヘリクリサム・シアンチャニカム(Helichrysum thianschanicum)は葉っぱが細いタイプでコンモリと仕上がります。耐寒温度はマイナス3度〜0度あたり。

帝王貝細工(ムギワラギク)

帝王貝細工ムギワラギク)は以前はヘリクリサム属でしたが現在は別属に移動しています。でも、現在でもヘリクリサムとして流通していることもあります。カサカサの花が咲き、花茎で切って吊るしておくとそのままドライフラワーになります。

ペーパーカスケード・花かんざし

ハナカンザシペーパーカスケードも以前はヘリクリサム属だったのでヘリクリサムとして流通していることがあります。
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