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アネモネの育て方の詳細版

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アネモネ
目次
アネモネとは?
植え付け
管理場所・日当たり
水やり
肥料
花ガラ摘み
病気・害虫
仲間・品種
学名などの基礎データ
アネモネの開花時期…種まき時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。最終更新
植物名
アネモネ
科名
キンポウゲ科
属名
イチリンソウ属
学名
Anemone coronaria
耐寒
マイナス3度
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
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アネモネとは?

アネモネはキンポウゲ科イチリンソウ属(アネモネ属)の球根植物チューリップより早く咲き、春を感じる…または、冬の花としては貴重な鮮やかな花が長期間開花するので、とっても嬉しくなります。

秋に植えて春に開花し、夏までに地上部がなくなって休眠して夏を越して秋にまた芽吹きます。条件・環境が悪いと球根から芽が出ないので、初春に開花した株をそのまま植えた方が楽です。

寒くなってから植え付ける秋植え球根で、発芽の壁を乗り越えれば開花は早いです。夏の高温多湿に弱いので、夏に植えっぱなしにしていると球根は腐ってしまいます。掘り起こして風通しのいい日陰で管理しましょう。
草丈25cmから40cm
アネモネ球根の商品画像
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ギリシャ語で「風(anemos)」を意味します。ギリシア神話中に、美少年アドニスが流した血よりこの植物が産まれたとする伝説があります。アネモネの種は長い毛を持っていて、それが風に吹かれて飛んでいくことから「風」を語源とした名前が各地で付けられています。

アネモネ・ホルテンシス(Anemone hortensis)、アネモネ・パボニナ(Anemone pavonina)、と、ホルテンシスとパボニアの交雑種のアネモネ・フルゲンス(Anemone fulgens)をさらに交雑したものが「アネモネ・コロナリア(Anemone coronaria)」と言われていて、現在、「アネモネ」というとこのコロナリアのことを指します。
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植え付け

秋植え球根ですが、秋と言っても、最低気温が5度以下になってから植えます。まだ気温が高いうちに土に植え付けると、植え付け作業そのものは楽ですがその後、球根が腐る確率が高いです。

初春にツボミがついたアネモネの苗が出回るので、これを植えた方が楽で一般的。発芽させる方がマニアック。
脱脂綿で発芽させる場合でも、暖かいとカビでダメになってしまいます。球根が出回るの自体は結構早いので、「作業は早い段階で済ませてすっきりさせておきたい」という性格の場合、大変な我慢が要ります。地域差などもあるはずです。チューリップやヒヤシンスなどの簡単に発芽してくれる球根とは少々事情が異なります(そもそも、チューリップやヒヤシンスとは球根化している部位が違う)。
ただし、早い段階でうまいこと発芽に成功し、その後の秋(10月)の台風も乗り越えると、早い段階から開花が楽しめる可能性はある。いったん発芽の壁を乗り越えてしまえば、あとはあまり心配は要らない。
他の球根植物に比べ、やたら球根の発芽が難しいです(植える人の性格・時期・地域・その年の天候などにもよる)。一回植えて発芽率が悪いようなら、発芽率が悪いものと思って余計にアネモネ球根を用意しておくか、他の簡単な球根に切り替えるか、あるいはアネモネの発芽は難しいと割り切ってアネモネ開花苗を買ってくるのも手。

チューリップなどの大きめの球根が「一袋5個入り」など球根の個数単位で売っているのと異なり、アネモネの球根は小さいので「一袋〇ml入り」など容積単位で売っていることが多いです。袋によって中身の個数が違います。その面でも、後で個数の調整をするために余計に買ってあると多少安心です。
アネモネ:吸水
夏に掘り出した球根はカリカリに乾燥しているので、これに水を含ませて膨らませないといけません。ここで腐らせたり、失敗するので掘り上げずに植えっぱなしで夏越しさせる方がよいです。

湿らせたバーミキュライトの中に球根を埋め、冷蔵庫に入れます。吸水する期間は一週間か二週間。また、急激に給水させると球根が割れるので様子を見て調節しましょう。膨らんだら、植え付けます。
バーミキュライトの商品画像
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気温が下がる11月以降に植えるのであれば、(腐らないのだから)球根を膨らませる必要はないです(土の中で勝手に水を吸収して膨らむから)。
バーミキュライトで給水させるのも気温が高いと腐ってしまうので、膨らませる作業も気温が下がってからした方がいい。

8月も植えっぱなしだった球根には給水の作業は不要。8月に掘り出して、干して乾燥させていた球根だけ給水の過程が必要。

冷蔵庫に入れっぱなしで忘れて、発根した根が絡み合って外せなくなり、そのままお団子状態で植えてしまう。アネモネ栽培ではよくあることです。
一般的な花と野菜の培養土か、赤玉土6腐葉土4を混ぜたものを使います。アネモネは酸性を嫌い、中性・アルカリ性の土を好み、有機物を好むので、庭植えにする場合は中和してから、腐葉土・堆肥を追加し、化成肥料を入れて土を作ってから植えます。
日本の土壌は雨ざらしになっていると「弱酸性」になるので、庭植えするのであれば必ず中和する。

培養土はすでに中性に調整しているので、そのまま利用していいです。
アネモネ:球根はとがったほうが下
チューリップなどは尖った方が上なのですが、アネモネは下にします。アネモネの球根を横から見るとダイアモンドの形をしている…と言えばそうも見えなくも無いですが、形がいびつなので、園芸本に載っているようなモノとは限らないです。

尖っている方を下にして植えますが、ゆがんでいるものはどっちが尖っている方か分からない場合もあります。そういうのはもう適当に植えちゃうか、横向きに植えるか、日の当たる場所に脱脂綿を引いて、その上に置いて根が出るのを待ってから植えましょう(ただし、暖かくて水分・養分があると普通にカビるので風通しや温度に注意する)。
アネモネ:鉢植えの植え付け手順
鉢植えの場合は深さ1cmから2cmくらいに。鉢植えに浅く植えるのであれば霜に当たらないようにして管理してください。球根同士は10cmほど離して植えます。

もしくは苗をそのまま土を崩さないで植えます。

鉢底の穴を鉢底ネットで塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(軽石)を2センチから3センチほど入れて、鉢底石(軽石)の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。
アネモネは根が深く張るので、植える場所の土を30cm〜40cmほど掘り返して、植え付ける二週間前に苦土石灰を撒いて中和させておきます。

中和に1週間かかるので、1週間後にこの土に3割か4割ほど腐葉土か堆肥を追加して、化成肥料を規定量入れて、土を作っておきます。できればこの土をさらに1週間寝かせて馴染ませるといいです。
苦土石灰の商品画像
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穴に用土を半分戻し、球根(もしくは苗)を配置します。

苗を植えるのであれば、普通に植え付けます。土は崩さないで植えてください。あとは水をしっかりとやって完成です。

アネモネの球根は土が凍ると球根まで凍って枯れてしまいます。なので、強い霜が降りる地域・雪が積もる地域・土が凍る地域では地面から7cmほど深く植えます。球根同士は15cm空けます。

霜が降りても軽いもの…気温0度前後で降りる霜なら、地面から3cmほどの深さに植えていいです。

土をかぶせて、最後にしっかりと水をやり、完成です。
関東でも南部なら3cmから5cmくらいでいいです。北部なら地域による。東北以北は7cmほどの深さで。関東以西であれば3cmで。

アネモネは植えた球根の上に「新しい球根」が出来ます。なので庭植えでも出来れば2年か3年ごとに株分けのために植え替えをするといいです。アネモネの球根は結構な速度で増えます。

一重のアネモネの方が繁殖力が強く、植えっぱなしにしていると徐々に八重のアネモネが負けて駆逐されがち。できれば一重アネモネを取り除くようにしたいです。
日光を好みますので、日当たりで管理します。

秋に植え付けをして、その後5度の寒さに当たらないと花芽が出来ません。戸外の日当たりでしっかりと寒さに当ててください。逆に、条件さえ満たせば11月でも花が咲くことがあります。それくらい、植え付けしてから開花までが早いです。

寒さにはある程度強く、0度前後までの霜には問題ないのですが、マイナス5度以下になり、土が凍ると球根が枯れてしまうので、鉢植えの場合は土が凍る場所では管理しない。庭植えの場合は凍らない程度の深さに植える。
6月〜8月に地上部が枯れてきたら、掘り上げて、土を洗い流して、日陰で干して乾燥させます。あとはネットに入れて、風通しの良い日陰で管理します。植えっぱなしでも夏越しは可能ですが、庭植えなら放置。鉢植えなら、水やりをせず日陰で管理しておき、10月に気温が低くなってきたら、日当たりに移動させ、水やりを再開させます。

ちなみに乾燥させずに管理していると、気温が適切な9月〜10月になると発根して活動を始めますので、それでいいならそれでいいです。植え直したい場合は、人間の都合で植えるために乾燥→吸水→発根をしたいので、掘り上げて乾燥させましょう。
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上記の球根管理が通常。でも、植えっぱなしだと溶けるし、乾燥させると干からびてしまう!って場合は、軽石小粒の中に球根を埋めて、3日か4日に一回くらいのペースでざっと水をやっておきます。それで秋に改めて植え直します。

水やり

庭植えの場合は、自然に降る雨だけで十分です。ただし秋に植え付けしてしばらく(一ヶ月か二ヶ月)は土が乾燥しきらないように水をやります(庭植えであっても)。

鉢植えの場合は、秋の植え付けから夏に枯れるまで、土が乾いていたら水をたっぷりとやってください。土が濡れているうちに水をやると、根が傷んでしまいますので、気をつけてください。秋に植え付けてから発芽までは一ヶ月か二ヶ月かかり、表面には変化がないのですが、諦めずに水をやらないといけません。
花が咲くようになってからは、冬場の他の植物と比べてやや頻繁に水をあげます。特に鉢植えは水やりの機会を多めに設けるようにします(当たり前ですが、庭植えより土の量が少ないため)。でないと、花やツボミのついた茎がダラーッとしおれます(水やりで回復してまっすぐ立つこともあります)。

開花中のパンジーの1.5倍~2倍くらい、開花中のアネモネは水を欲しがります。例えば開花中のパンジーの鉢植えが水やりなしで3、4日経っても元気な天候のとき、開花中のアネモネの鉢植えは2、3日でぐったりして水不足になっています(※一例であって、天候によって水やり頻度は変わります)。

一般には冬場は水を控えめにする植物が多いのですが、それらに合わせて水を控えているとアネモネは水が足りないので、毎日様子を見、1~2日に一度は水をやるようにします。
初夏に地上部が枯れたら、水やりはストップします。気温が高くなると球根が休眠しますので、水をやると腐ってしまいます。掘り出して、日陰の風通しの良いところで管理して10月11月に植え付けてもいいです。

10月あたりに気温が下がってきたら…最低気温が5度以下になったあたりから、水やりを再開します。
開いている花に水が掛からないようにしましょう。水が掛るとすぐに花がしおれてしまいます。水をやる時は上からバシャーと掛けるのではなく、口の細いジョウロで根元に注ぐようにしてください。
鉢植えの場合は、根が活動し始める冬(12月〜3月)に肥料をやります。葉っぱが出たら化成肥料をやり、ツボミが出たら液体肥料を二週に一回やるといいです。肥料が多いと花が増え、長く開花するので、必ず肥料をやりましょう。

庭植えの場合は植え付けの時に肥料をやれば、追肥は不要。
鉢植えは土が少なく、肥料がとどまらないが、庭植えの場合は土に有機物が十分あるので基本的に不要。ただし、生育が悪い場合は化成肥料を冬にやるといいです。

窒素成分が多い、というか肥料が多いと葉っぱが茂るばかりで、花が咲かなくなるので、やりすぎないようにする。
花がしぼんだものを花ガラといい、花ガラを摘むことで次の花が咲きやすくなりますし、放置していると病気の元になるので、取り除きましょう。放置していると綿毛のついた種子ができ、これが飛んでいって発芽して増えることがあります。
タネは発芽後の夏越しが厳しいので一般的には発芽育苗はしないものですが、こぼれダネで増えることもある。タネの発芽は難しくないが、夏越しが厳しいので発芽後に、多肉植物の土に植えて風通しの良い日陰で管理する夏越しして、翌年に開花します。

ただ、タネからできた株は親の性質を受け継ぐとは限らないので、通常は親株と同じ遺伝子を持つ球根を分けて株を増やします。
アブラムシ
春になると発生しやすくなります。前もってオルトランを散布しておくか、発生したら薬剤で駆除します。

ハモグリバエ
春に葉っぱに白い食害のあとが残り、それが絵を描いているようなので「エカキムシ」とも呼ばれます。線の先に虫がいるので、指でつぶしてしまいます。アネモネが枯れるほどの害にはなかなかなりませんが、生育は悪くなります。

うどんこ病
白い粉を吹くカビの仲間。乾燥すると発生しやすい。水やりの頻度を増やすことで予防できますが、あまりにひどいなら薬剤を散布して治療・予防をしましょう。発生しやすさは、品種によります。原種に近いと発生しやすい、と思う。

ナメクジ
葉や球根を食べる。気温が高くなる春以降に誘引駆除剤で前もって駆除しておくといいです。

仲間・品種

デカンはアネモネの品種で、おそらく一般的なアネモネのイメージはこれ。一重ですが大輪で非常に目立ち、印象に残ります。
スワンは秋明菊とアネモネ・ルピコラの交配とされ、初夏から秋に開花する。つまりアネモネとは開花時期が全然違います。ワイルドスワン、デインティスワン、リーガルスワンと色々と品種があります。寒さにも強く、夏の暑さには若干弱くて枯らせることもあるが、暑さに強い方。
アネモネ・アンアリスはアネモネの園芸品種。八重咲きで、希少種。非常に人気でネットショップでも、売り切れていることが多いです。
アネモネ・パボニナ(Anemone pavonina)はアネモネの原種で、現在でも流通しているアネモネ。夏越ししやすく、暖地でも夏越しが容易です。原種のものは安いんですが、交配させた希少種はなんだか高値で流通しています。
フルゲンスはパボニナとホルテンシスの交配種。パボニアと同じで夏越ししやすい。
パルマータは本来はヨーロッパに自生する黄色花の種。ところが日本で流通しているパルマータはクリーム色で、どうやらアネモネ・ムルチフィダ(Anemone multifida)がパルマータとして流通しているよう。原因は不明。
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