リュウゼツランの育て方…花言葉は?リュウゼツランから作るお酒とは?
目次
リュウゼツランの特徴は?水やり肥料管理場所・日当たり植え付け・植えかえ病気・害虫関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- リュウゼツラン
- 科名
- キジカクシ科
- 属名
- リュウゼツラン属
- 学名
- Agave americana var Marginata
- 別名
- 万年蘭、竜舌蘭、センチュリープランツ
- 耐寒
- 0度
- 水やり
- 乾かし気味に
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 中級者向け
スポンサーリンク
リュウゼツランの特徴は?
リュウゼツランは中央アメリカから南アメリカに自生する
キジカクシ科(元
リュウゼツラン科)
アガベ属の植物です。分厚い葉にはトゲがあり、成長が遅い植物です。まれにしか開花せず、10年から数十年に一度、マストと呼ばれる
花茎を伸ばして開花します。一般的には100年植物(センチュリープランツ)と呼ばれますが、実際には100年に一度ではなく、より短い周期で開花します。
リュウゼツラン属の植物は、
ユリ科や
ヒガンバナ科に分類されることもありましたが、現在はキジカクシ科に分類されています。この属には
ユッカや
ドラセナの他、
チューベローズや
サンセベリアなどが含まれます。これらの植物は尖った葉を持ち、乾燥に強い性質を共有しています。
リュウゼツランは乾燥地域の植物であり、高温にも耐えますが、自生地では夜間の温度が下がり、乾燥した環境が一般的です。日本の夏とは異なり、日本の夏はリュウゼツランの生育に影響を与え、夏は
水やりを控える方がよいでしょう。
リュウゼツランの花言葉は?
繊細、気高い貴婦人…です。
リュウゼツランと酒
リュウゼツランは成長してくると、長い茎を伸ばし、先に花をつけます。この茎は、日ごろ蓄えていたデンプンから作った糖を送る管になっていて、切ると甘い汁が出てきます。これを調味料に使ったり、発酵させてお酒を造ります。マゲイという種類から作った酒が「プルケ」。
16世紀に南米を侵略したヨーロッパによってもたらされた蒸留技術によってプルケを二回蒸留して最大4年ほど寝かせたものが「メスカル」。
このメスカルの一つで、テキラリュウゼツラン(Agave teaquilana)から作った蒸留酒が「テキーラ」です。ちなみに度数50%のテキーラはあまりに強くてアメリカ人女性に向かないために、好まれていなかった。そこで作られたのが「マルガリータ」というカクテルです。
また、甘い汁を煮込んだものが
アガベシロップ。
このように発酵させてお酒、他には、葉を裂いて紙にしたり縄や糸を作ったり、トゲは針や釘や矢じり、葉を乾燥させて燃料代わりにしたり、屋根の材料にしたり、葉の絞り汁は石鹸に、花茎を薄く裂いたものは剃刀を研ぐことも出来る。とにかく南米――特にメキシコの生活に密着した植物です。
スポンサーリンク
水やり
リュウゼツランは乾燥に比較的強く、反対に多湿に弱いです。水をやりすぎると腐って枯れてしまいますので、春から秋の間は土が乾いてから3日ほど経ってから水をやるようにします。土が濡れているうちは絶対に水をやらないようにしてください。水をやるときは鉢の底から水が染み出すくらいにシッカリとやってください。
受け皿に溜まった水は捨てて下さい。放置していると
根腐れの原因となります。
リュウゼツランだけに限らず、水やりを控えるというのは量ではなく回数です。
●乾燥に強いですが、あまりに水を控えると水切れを起こします。「乾燥気味」が適切です。
●
アガベーが枯れる原因のトップは間違いなく水のやりすぎ。
冬の水やり
冬は生育もしていませんし、気温が低くて蒸発量も減りますので、水を頻繁にやると根が腐って枯れてしまいます。
水やりは気温、風通しなどによりますので絶対ではありませんが、一ヶ月か二ヶ月に一回程度の水やりにします。鉢を持ち上げてみて重いなら水やりはしないようにしてください。分かりづらいなら、
土壌水分計でチェックして判断しましょう。
室温が10度以下で生育が止まるので、10度以下なら水やりをするとしても、土の表面を濡らす程度にするといいです。それ以上の室温なら、水量を増やします。
肥料
リュウゼツランはあまり
肥料を必要としていませんので、やらなくてもいいです。やる場合は、春(4月)から秋(10月)に掛けての生育期に薄い液肥を二週間に一回か三週間に一回程度やります。リュウゼツランは濃い肥料に当たると根が肥料焼けしますので、気をつけてください。
管理場所・日当たり
春から秋に掛けては戸外で管理してもOK。強い日光を好み、日光が不足すると、斑入り品種は「斑」が鈍くなります。
ただし夏の直射日光に若干弱いので、
葉焼けするようであれば
半日陰や日陰で管理するか、寒冷紗などで遮光します。葉焼けで枯れることはないんですが、葉焼けした部分は回復せず、生育が遅くて取り戻すまで時間がかかるので綺麗に仕立てたいなら、遮光した方がいいです。
鉢植えであれば、年間を通して雨には当たらないところで管理しましょう。
越冬
冬は基本的に室内で管理します。耐寒温度は0度。寒さには比較的強い
観葉植物で弱い霜であれば枯れないんですが、かなり微妙で枯れることもありますので、室内管理が無難です。
暖地であれば戸外でも越冬は可能です。
中間地も霜に当たらないようにすれば、戸外でも越冬できなくもないですが、やっぱり室内で管理するのが無難です。寒冷地では冬は必ず室内管理です。
植え付け・植えかえ
時期・頻度
根詰まりすると生育が止まり、葉っぱが黄色く変色して枯れ混んできます。大体二年に一回は植え替えをします。植え替えは4月〜5月が適した時期です。
用土
用土は
サボテン専用土(
多肉植物の土)か、一般的な植物の土で植え付けをします。一般的な
培養土の場合は水もちがいいので、水やりに注意してください。自作する場合は
赤玉土5:
軽石小粒5や、
パーライト8
腐葉土2といった、ほとんど有機質のない土にしましょう。
鉢植え
古い鉢から株を取り出し、古い土を半分ほど落とし、傷んで変色した根は取り除きます。
鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、水をやって完成です。
植え替えは
ストレスになりますので、植え替えてしばらくは生育が止まります。植え替え直後は日陰でしばらく(一月くらいは)管理します。いきなり日当たりに出すと傷んでしまいます。
庭植え
霜の降りない地域であれば、庭植えにもできます。霜が当たらないような屋根のある場所なら霜が降りる中間地でも栽培できなくもないですが、たまーに来る強い寒波で枯れることがあるので鉢植えが無難です。
深さ20cmほど掘り返し、その土に軽石・パーライトなどを足して
水捌けをよくするか、上記のサボテン用土を入れ替えて植え付けます。
病気・害虫
害虫
カイガラムシ・
スリップスなどの害虫が発生します。発生したら、薬剤で駆除します。
オルトランを前もって土に入れておくとある程度は予防できます。
黒星病
土中に潜む菌で、雨や水やりで泥ハネしたら、葉っぱに付着して発症します。株元にバーグチップなどを敷いて泥ハネを防ぐと予防できます。発症した葉っぱは取り除き、廃棄し、殺菌剤を散布します。
サビ病
茶色というかオレンジのサビのようなカビで、
水はけが悪い、風通しが悪い、水やりが多いなどすると発生しやすいです。発症箇所は取り除いて廃棄します。
スポンサーリンク
関連記事