イポメアの育て方

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イポメアの基礎データ

イポメア
科名
ヒルガオ科
属名
サツマイモ属
学名
Ipomoea batatas
別名
リーフイポメア
水やり
水控え目
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
イポメアの植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

イポメアとは?

イポメアはヒルガオ科サツマイモ属の一年草扱い多年草。葉っぱの種類もたくさんあり、繁殖力旺盛なグランドカバーとしても人気の園芸植物です。基本的には春に庭植えして冬に枯れる一年草扱いのカラーリーフです。

室内に取り込めば越冬もできなくもないし、芋を掘り上げて貯蔵して春に植えることも可能ですが、苗が安いので春に再購入する方が手間はかからないし結局安上がり。冬には枯れるのが一般的。

夏の暑さにヘトヘトになり花が休むのが通常の庭の中でも元気。むしろ暑くないと生育が悪くなるというこのイポメアは是非植えたい夏の園芸植物。しかも安い。まだ人気が出ていないのもありますが、サツマイモですからね。説明書きには日本では鹿児島・沖縄以外では花は咲かないとされていますが、実際には多少は咲くらしいです。
まとめ
●イポメアはヒルガオ科サツマイモ属の多年草。日本では冬の寒さで枯れる一年草扱い。芋ができるので、秋に掘り出して芋で越冬させて春に種芋として植え付けることもできるが、苗がやすいので春に新しい苗を買って植え付けるのが普通。
●日当たりで管理。
水やりは乾燥気味にするが、夏は水切れに注意。
●春から秋まで肥料をやる。
●15度以下で弱り出す、10度以下で枯れる。

イポメアの品種・仲間

品種・仲間
マメアサガオ(Ipomoea lacunosa)
ヒメアサガオ(Ipomoea triloba)
イポメア・テラス
イポメア・テラスライム
イポメア・メープルブロンズ(銅葉)
イポメア・ブラッキー(=旧品種名ルドルフレールス・紫褐色葉・葉がハート型)
イポメア・スイートキャロラインパープル(紫色の葉)
イポメア・スイートキャロラインライトグリーン(淡い緑の葉)
イポメア・スイートキャロラインブロンズ(銅葉)
イポメア・トリカラー(緑葉にピンクと白の斑入り)
イポメア・メープルリーフ(緑葉に葉脈に黄色い斑)
イポメア・ツベキュラータ(黄色の花が咲く)

イポメアの水やり

庭植えの水やり

自然に降る雨だけでほぼ大丈夫。夏(7月下旬〜8月)は水切れするので様子を見て水やりする。

鉢植えの水やり

鉢の土が乾いていたら水をやる。多湿に若干弱いので水捌けの良い土で乾燥気味に管理するが、夏になるとよく繁茂し、葉っぱからの蒸散が多いため、夏になると鉢植えだと水切れが起きやすい。夏は水切れに注意して水やりをする。

冬も鉢植えで管理する場合…葉っぱがある場合は土が乾いてから数日たってから水をやる。土への水やりを控えて葉水(霧吹きで水をやる)をするといいです。葉っぱがない場合は完全に断水する(水を一切やらない)。

イポメアの肥料

5月から10月の生育時期に緩効性化成肥料を二ヶ月に一回やるか、液体肥料を二週に一回ほどやります。肥料がなくても枯れることはないですが、肥料があった方がよく繁茂しますので肥料をやりましょう。

イポメアの植え付け・植えかえ

植え付け時期

春(5月6月)に植え付けます。霜にあたると枯れ込むので霜が降りなくなってから植えます。5月ごろからホームセンターなどに苗が出回ります。

イポメアの用土

市販している花と野菜の培養土でいいです。自作する場合は赤玉土7腐葉土3を混ぜたものを使います。

鉢の植え付け

庭植えでも鉢植えでもいいです。鉢植えの場合は、5号鉢なら1個。8号鉢なら2個か3個の苗を植える。横長65cmプランターなら苗を3個。

鉢底の穴を網で塞いで、その上に軽石を3cmほど入れ、その上に用土を入れ、株を入れて、隙間に用土を入れていく。株同士は15cmから20cmほど離す。最後に水をやって完成。茎が折れやすいので植え付けの時に注意してください。

寄せ植えにするには葉っぱが大きすぎるし、繁殖力が旺盛すぎて、他の植物を駆逐してしまうので向きません。

庭植えの手順

庭土を深さ30cmほど掘り返して、掘り出した土に腐葉土を2割ほど追加して用土とする。この用土を半分戻して、株を植えていく。隙間に用土を入れて、最後に水をやって完成。

庭植えにすると四方に匍匐して伸びていくので、株間は30cmから50cm空ける。伸びすぎた場合はツルを切って、他の植物のエリアを侵食しないように気を付ける。
●茎が折れやすいので植え付けの時に注意する。
●グランドカバーに適しているが、冬には枯れる。
グリーンカーテンにすることもできるが、自力でネットに絡むことはないので、紐で括って誘引させる必要がある。

イポメアの挿し芽

6月から9月の高温時期に挿し芽で増やすことも可能。茎を10cmほど切り、下の葉っぱをむしり、葉っぱ2枚3枚を残して、苗床に挿し芽の半分が土に埋まるように挿します。苗床はバーミキュライト1パーライト1を混ぜたものを用土とします。

発根剤を塗ると確率はあがります。苗床は明るい日陰で乾燥しないように管理します。2週間から4週間ほどで発根します。発根したら庭や鉢に植え付けます。

イポメアの管理場所・日当たり

春から秋の管理場所

半日陰でも育ちますが、半日陰では葉色が悪いし、イポメアの利点は真夏の直射日光と多湿にも負けないところですので日当たりで管理しましょう。イポメアを半日陰に植えるくらいなら、別の半日陰を好む植物を植えましょう。

冬の管理場所

一般的には冬には枯れる一年草扱い。霜にあたると枯れる。耐寒温度は10度。15度以下で生育が止まって弱り始め、10度以下になると枯れる。寒さにはかなり弱い植物です。室内の温度を10度以上…できれば13度以上で管理できるのであれば、室内で越冬も可能だが、一般家庭では現実的じゃない。ただし、高気密高断熱・床暖房だと十分可能。

室内で管理する場合で、葉っぱがある場合は日当たりのよい窓辺などで管理する。葉っぱがないのであれば日光に当てなくてもいいです。

葉っぱがある場合は水やりは控えめにする。土が乾いてから数日経って水をやる程度。土への水やりは控えて葉っぱに霧吹きで水をやる。葉っぱがない場合は水は一切やらない(やると腐ってしまう)。

イポメアはサツマイモの仲間ですので、地下にはサツマイモが出来ています。このまま捨ててもいいのですが、これを凍らないように貯蔵しておいて春に植えると、また芽が生えてきます。ただし、苗もそんなに高いものではないので春に買い換える人の方が多いです。

ちなみに芋は食べられません。芋は凍らないようにし、風通しの良いところで保存すると越冬する。また霜が降りなくなったら種芋として植え付ける。

イポメアの剪定

初夏から生育が旺盛になり、繁りすぎて邪魔になります。地植えにしていると他の植物が生えているエリアを侵食することもあります。邪魔なら切り戻してください。切り戻して出た茎は挿し芽して株を増やしてもいいです。

イポメアの病害虫

黒斑病
カビの一種で、葉っぱに褐色の班が出てきて、半が大きくなり中心部分が黒く変色していきます。高温多湿だと発生しやすい。ようは水のやりすぎ。一度発生すると別の葉・別の株にも伝染するため、発見次第切除してダコニールなどの薬剤を散布して防除する。
●GFベンレート水和剤を前もって散布しておくと予防できるが、そもそも水のやりすぎ or 用土の水捌けが悪い…のが原因なので、薬剤よりはそちらに気をつけるべき。


立ち枯れ病
原因はカビの一種。湿度が高いと発生しやすい。結局は水のやりすぎ。原因はカビで地際の茎が腐敗して枯れていく。水やりを控え目にして管理することで予防できるし、復調させられる。発生したら発生した株は抜いて遺棄して、他に感染しないようにする。

イポメアの由来・伝承

イポメアとはヒルガオ科サツマイモ属の学名です。よってこのイポメアという植物はサツマイモの観葉園芸植物です。鮮やかな黄緑や斑入りのもの、赤いものなど多色のイポメアがあり、カラリーフとして人気があります。日本の高温多湿にも耐え――まぁサツマイモなんだからよく考えたら当たり前なんですが――冬の寒さに弱く15度を下回ったあたりから生育が止まり、10度以下で枯れてしまいます。

庭植えでグランドカバーも!
春に植えれば夏の暑さに負けずに地表を多いグランドカバーにも。もちろん冬には枯れてしまいますけども、鮮やかな色合いを楽しむだけでも鑑賞価値があります。しかも秋にはサツマイモが収穫できるという話です(食べたこと無いので美味しいかどうかは不明、おそらくは食べられたものじゃない)。
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