レモンバームの育て方

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レモンバームの基礎データ
レモンバーム
科名シソ科
属名セイヨウヤマハッカ属
学名Melissa officinalis
別名香水薄荷・コウスイハッカ・西洋山薄荷・セイヨウヤマハッカカ
水やり水を好む
場所外の半日蔭
難易度中級者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
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レモンバームとは?

レモンバーム:レモンバームとは?
レモンバームはシソ科多年草ハーブ。葉っぱからレモンに似た香りがします。強健ですが放置したまま年数が経つと香りが弱まってしまうので、植え替えします(種が安いので都度新しい種から育てるのも手かもしれないです)。

冬は地上部だけ枯れますが春にまた芽吹きます。寒さに強くマイナス5度まで大丈夫ですので、寒冷地でなければ戸外での越冬が可能です。ただ、こぼれダネから発芽して、ほぼほぼ雑草。はびこって困るかもしれない。地植えにはしない方がいいです。鉢植えにしましょう。繁殖に負けないくらいにしっかりと刈り込んで消費するのであればいいですが。

育て方のまとめ

●軽く触れるだけでも香りがある。
●レモンバームはシソ科宿根草のハーブ。冬は地上部が消えても春には芽吹く。
●レモンに似た香りのハーブ。レモンの香りのハーブはレモングラスなど他にもあります。
●乾燥に弱い。庭植えでも鉢植えでも水切れしないように気を付ける。
●春から夏は肥料を。
●夏の直射日光に葉焼けするので、半日陰か明るい日陰で育てる。
●花が咲くと葉が硬くなるので、摘んだ方がいい。
●梅雨前か夏前に剪定して蒸れ対策をする。
●収穫はいつでもどうぞ。

レモンバームの水やり

庭植えの水やり
庭植えしている場合でも、乾きやすい場所であれば水やりが必要です。水が不足すると葉っぱが黄色く変色して枯れていきます。また、夏の乾燥時期は庭植えでも積極的に水やりをしてください。
●水分や栄養分が周囲から流れ込むような、やや低位置を選んで庭植えしてある場合、降雨のたびに自動で補給されますので降雨が適量あれば放置でも育ちます。

鉢植えの水やり
湿った土壌を好みます。水切れが起きやすいので、土が乾いているようであれば水をしっかりとやってください。特に夏は乾燥しやすいので、あまりに水切れするなら明るい日陰に移動させます。
●一年中半日陰・明るい日陰でも育つ。

肥料

肥料が不足しても葉っぱが黄色く変色します。生育期間(春から夏)は肥料が切れないように一週間に1回液肥をあげてください。もしくは一ヶ月に一回緩効性化成肥料をやります。
●肥料が多すぎると香りが鈍くなりますので注意してください。

植え付け・植えかえ

植え替え時期
春か秋に植え替えをします。レモンバームは株が古くなると生育が衰えて香がなくなってきますので、庭植えでも鉢植えでも定期的に植え替えをします。

用土
レモンバームは酸性の土を苦手としていますので、植えつける二週間前に石灰を土に混ぜて中和させて起きます。鉢植えの場合は一般的な培養土にするか、時差うくする場合は赤玉土6腐葉土4を用土とする。

鉢植えの手順
8号か10号鉢に1苗を植える。鉢の底の穴を網でふさいで、網の上に軽石を2センチほど入れます。その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れていって、最後に水をやって完成です。
●植え替えの時に株分けも可能。適当に割いて別々の鉢に植える。
種子からも増やせるが、斑入りや色変わりの園芸品種は親の性質を引き継がない(確率が高い)ので、株分けで増やしていく。

庭植えの手順
庭土を深さ30cmを掘り返して、庭土に苦土石灰を混ぜて中和する。苦土石灰を混ぜて2週間後にもう一回掘り返して、腐葉土か堆肥を3割か4割ほど入れてよく混ぜて、半分の用土を戻して、株を入れます。株同士は30cm〜50cmほど離す。隙間に用土を入れて、最後に水をやって完成です。
●庭植えしても、2年に一回ほど掘り返して、株分けしないと株が老化します。

株の増やし方

株分け
レモンバームは基本的に植え替え時の株分けで増やす。
植え替えの時に適当に割いて別々に植えればいい。

種から増やす
原種は種子から育てても問題ないが、斑入り・色変わりの葉の品種は種子から育てると、性質を受け継がない確率が一定あって、繰り返していくと普通の葉っぱのレモンバームばかりになる。なので種子で増やすのは原種系のみとし、基本的には株分けで増やす。
こぼれダネから増えるくらいなので、適当に播いていても問題ない。
用土に種子を撒いて、明るい日陰で乾燥しないように水をやって管理していると2週間ほどで発芽する。本葉が2枚か4枚になったら鉢植えか庭植えにする。
こぼれ種で勝手に生えてくることがあります。初心者向けというよりもむしろ、雑草に近いような生命力があります。好むのは日陰~半日蔭の湿り気のある場所です。例えば、生垣の隅の窪地など(ほとんど人目につかないが、降雨のたびに水分や栄養分が窪地に適量流れこむので調子が良かったらしい)。こんな地味で目立たない場所で植物が育つの?というくらい地味な場所でもスクスク育ちます。

管理場所・日当たり

本来は日当りを好みますが、明るい日陰の方が育ちやすく、また真夏の直射日光に葉焼けするので、最初から半日陰か明るい日陰で管理します。それに、日光が当たりすぎるとレモンの香りが山椒みたいな香りになってくる。

手間をかけないことと枯れさせないことを優先するなら、オススメは、窪地や傾斜の下などです。周囲からやや低い場所にあって土や水や栄養分が適度に流れ込み溜まるような場所です。降雨があったとき水が流れてくるのは勿論ですが、そうでなくても周囲の土中の水分が土の中を経由して流れ込み、自然と常にやや湿っている仕組み。低位置に植える分日当たりは悪くなりますが、日当たりが悪くてもスクスク育つ植物なので生育には問題ありません。問題はそのような地味に植えると、目立たないから鑑賞しにくいとか、目立たないから存在を忘れてしまうとかです。目立つ場所に配置するにしても、「乾いたら水をジャブジャブたくさんやる」というより「水を故意にあげなくてもいつも土がしっとり湿って黒く見える」くらいの状況を保てるとよく育つかと思われます。
ちなみに湿るのと濡れるのは違います。土の表面が黒っぽく見える程度で十分です。

病害虫

虫に食われにくいが、まったく発生しないんじゃないです。バッタやイモムシに食べられるとほぼ丸坊主になります。
他にハダニ、オンシツコナジラミヨトウムシ、ザミウマ、アブラムシが発生する。

剪定・花ガラ摘み

蒸れ対策の剪定
梅雨の蒸れと夏の乾燥で枯れることがります。蒸れ対策に梅雨前に収穫を兼ねて三分の一ほど切り戻しを行い、下草を処理して風通しをよくします。

花ガラ摘み
花が咲くと茎が硬くなって食べるのには向かなくなりますので、花より葉の香を楽しむ場合は花が咲く前に収穫します。花を楽しむ場合は花が咲いた後に硬くなった茎を地面近くまで刈り取ります。これで新芽が出やすくなります。

収穫

レモンバームには精神を落ち着かせる効能があります。レモンバームの葉っぱを10枚ほど摘んでお茶にする。レモンバームの香りは揮発性で煮出すとただただ青臭い汁になる。ポットやカップで蒸らす程度にする。レモンバームだけのハーブティではなくて、紅茶にレモンを入れる感覚で、レモンの代わりに摘み立てを入れるといい。

電子レンジで加熱するとパリパリのドライハーブにもできます。ドライにすれば1年ほど保存がきいていつでも利用できます。
●ハーブバスにすると大量に消費できる。
●ハーブティを作ると青臭い。ハーブティって青臭いことが多いです。レモンマートルならばハーブティはかなり青臭くない。
●花に蜂が飛んでくる。レモンの香りはするが実用性ではレモングラス・レモンマートルに負ける。
●個体によっても香りの強弱があり、あんまりに香りが弱いのであれば新しい苗を買い直した方がいいかもしれない。

特徴・由来・伝承

葉っぱからレモンの香がするハーブ。当然レモンの香がするだけでかんきつ類ではありません。夏に白い花を咲かせミツバチを寄せることから「メリッサ(ギリシャ語でミツバチ)」という別名があります。
ギリシャ神話には「ゼウスは乳母アマルティアにヤギの乳を、アマルティアの妹メリッサに蜂蜜を与えられて育った」という節があります。この蜂蜜が「レモンバームの蜜」とされています。
レモンバームの香にはウツ症状に効果があるとされています。昔から長寿のハーブと言われ、レモンバームのハーブティーを毎日飲んで長生きしたという記録もあります。ポリフェノール化合物のロズマリン酸を含み活性酸素を除去する力があります。
●ギリシャ人のディオスコリデス(西暦40年から90年)によって薬効の記述がある。
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