ポーチュラカの育て方

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ポーチュラカの基礎データ
ポーチュラカ
科名スベリヒユ科
属名ポーチュラカ属
学名Portulaca oleracea
別名ハナスベリヒユ
水やり水控え目
場所外の日なた
難易度初心者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
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ポーチュラカとは?

ポーチュラカはスベリヒユ科多肉植物一年草。真夏の高温にも強く、乾燥に強く、直射日光にもなんともない初心者向きの園芸品種です。夏の他の植物に比べて、感動するほど管理が楽。店舗の花壇や、日当たりが良すぎる公共施設の植え込みに植えられているのはそのため。

反対に寒さに弱く霜が降りる頃には枯れます。室内で管理すると越冬することがありますが、普通はしない。戸外では沖縄じゃない限りは越冬しないです。ポーチュラカはグランドカバーに出来なくもないが、冬に枯れるから夏限定なら。霜が降りるまで開花する。

夜は花と葉っぱが閉じる。花は一日限りの一日花。花がら摘みは不要。花が終わると自動的に落ちる。食べられるらしいが、どんな農薬を使っているのか分からないので食べちゃだめ。
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水やり

ポーチュラカ:水やり
ポーチュラカは多肉なので乾燥に強い反面、過湿に弱く、水をやり過ぎると根が腐って枯れてしまいます。他の植物と同じ感覚で水をやると葉っぱが腐ってしまいます。乾燥気味の環境に向いているので、水のやり過ぎには気をつけてください。水やりが多いと開花が鈍くなり、徒長気味(=ヒョロ長くなること)にもなる。

花に水がかかるとしぼむので、花が咲く前の早朝か、花がしぼんだ後の夕方に水をやると気にせず水やりができます。開花している時に水をやるなら、できれば土に注ぐように水をやるといいです。

夏も乾燥気味で管理する。夏でも水やりは控えめにしたほうがいい。しおれない程度に水やりを。

過湿に弱い、と書いたが多肉植物に比べると過湿にもかなり強い方。多少の雨ざらしでも枯れない。

庭植えの水やり

ポーチュラカは乾燥に強く、庭植えにした場合は、ほぼ自然に降る雨だけでも十分です。あまりに日照りが続いたり、乾燥しているようならば、庭植えでも水やりをしてください。多少葉っぱにシワがよっても水をやれば復活します。

鉢植えの水やり

鉢植えの場合は、土が乾いていたら、鉢底から水が出るくらいに水をしっかりとやってください。土が濡れている間は水をやらないでください。受け皿の水は捨ててください。花に水がかかると花がすぐに萎んでしまうので、できれば土に注ぐように水をやるといい。

肥料

ポーチュラカは痩せ地でも花を咲かせるような植物です。肥料をあげすぎると花がつかなくなります。ですが、少しは肥料があったほうが生育しますし、開花もしやすくなります。開花期間中に薄い液体肥料を週に1回あげるか、一ヶ月に一回緩効性肥料をやります。状況を見て肥料を調節します。

枯れてるわけじゃないのに、なんだか花が少ないなら肥料不足を疑うが、肥料が多すぎても上に書いたように開花しづらい。庭植えの場合、前のシーズンの肥料が残っていることがあり、それが悪影響していることもある。

咲いても花の色が薄い場合は、肥料不足です。

植え付け

植える時期

霜が降りなくなる5月から7月あたりに植え付けます。苗は4月から見られることもありますが、霜が降りなくなってから植えるか、鉢植えにして軒下で管理して寒さに当てないようにしましょう。

用土

市販されている花と野菜の培養土で植えるか、自作する場合は赤玉土7腐葉土3を混ぜたものを使います。

鉢・プランターへの植え付け

5号鉢なら1苗。横長プランターなら3つか4つ。改良品種は大きくなりやすいので、もうすこし大きな鉢に植えてもいいです。

用意した鉢の底の穴を鉢底網で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm敷いて、その上に用土を入れ、苗を入れて隙間に用土を入れていき、最後にしっかりと水をやります。

ウォータースペースを大きく取ることで、コンモリしやすくなります。

庭植えの植え付け

深さ20cmを掘り返して、その土に腐葉土か堆肥を2割ほど混ぜて用土とします。土を半分戻して、苗を15cm間隔で置いて、隙間に土を入れていき、しっかりと水をやって完成です。

ポーチュラカの挿し芽

剪定した茎葉を土の上に置いているだけで発根して株になるくらいに頑健です。挿し芽の詳細は以下のページを参考にしてください。

管理場所・日当たり

ポーチュラカは必ず日の当たる場所で管理してください。暑さにも直射にも耐えます。というか半日陰は駄目。とにかく日当たり。夏は他の植物が暑さでヘバる中でもポーチュラカだけはピンピンしている。そのくらい暑さに強いのだから、日当たりで管理する。ただしあまり水はけが悪い土だったり、梅雨の時期に長い雨に晒されると傷みますので、梅雨時期は出来れば軒下で管理してください。かといっても、土の水はけがよければ雨に当たったからといって枯れるわけではありません。多肉植物としてはかなり過湿にも強い方ですから、気にしないでもいい。

温暖化の進む夏の暑さでニチニチソウペチュニアですら弱る時期でもポーチュラカは負けない。でも、華やかさでは負けますよ。

越冬?寒さに弱いです

夏の暑さにはなんともないのですが、霜に当たると一発でアウト。消えてしまいます。ですが、種がこぼれて翌年咲くこともあり、翌年意外なところから芽を出してくれます。霜が降りる前の10月あたりにビオラパンジーに植え替えるのがパターン。

沖縄でないならば戸外で越冬は無理。九州の室内でも越冬は厳しいです。冬は室内の日当たりで管理するがそれでも越冬は厳しい。越冬させる場合は根元から数センチのところまで切り戻す。地上部を減らすことで株の負担を減らします。

温室があれば室内でも越冬は可能だけど、苗も高くないし、そこまでするほどでもない(ガーデナーはそれでもやるけど)。越冬できないことをデメリットとする人もいるが、冬になれば消えて雑草化しないのはメリットだと個人的に思います。

ポーチュラカは切り戻しで開花させよう

ポーチュラカは枝先に開花するので、放ったらかしにしていると、ニョキニョキと伸びはするものの開花が非常に鈍い。そこで、伸びた枝を定期的に刈り込んで、摘芯し、脇芽を出させます。脇芽が出て、枝が増えれば必然花も増える。ブランド苗であっても、切り戻しをしないと花が鈍くなります。

頻度は二週間に一回程度。生育状況にもよるのであくまで目安ですよ。切り戻してもすぐに回復して開花する。でろーんと伸びたポーチュラカの枝を半分ほどに切り戻す。切った枝を挿し木にすれば、いくらでも株が増える。

切り戻しをすることで、コンモリとなりやすい。切り戻しをしないと地をベタっと這う。ブランド苗は立ち上がりやすいが、それでも切り戻し(摘芯)することで、より立体的に成り、かなりコンモリなりやすい。

這うタイプの植物は株元がどうしても薄くなる。カッパハゲになる。これを予防する方法が切り戻し。でも、ブランド苗で無い限り…タグの付いていないノーブランド苗であれば避けられない。ブランド苗であっても、ハゲる。

病害虫

アブラムシ
一応、アブラムシも発生する。あんまり見たこと無いけど。発生したら薬剤を散布する。

ハダニ
葉っぱの汁を吸い、葉っぱが白く霞む。乾燥気味で管理するものなので梅雨明け以降に発生しやすい。発生したら薬剤を散布する。

ナメクジカタツムリ
カタツムリなんて貝殻が乗っかっているだけでナメクジと同じ。葉っぱを食べる。梅雨時期には発生しやすい。薬剤を散布して、雨の当たらない場所に移動させる。梅雨が開けたら発生しないのが普通。

ダンゴムシ
本来は枯れた葉っぱなどを食べるが、食べ物がなくなるとポーチュラカのやわらかい新芽・ツボミを食べる。葉っぱの下に隠れている。丸まらないワラジムシは枯れたものしか食べない。被害が明らかならば、薬剤を散布する。

サビ病
葉に黄色や黒いサビのようなものが出来る。葉っぱを傷めてしまいます。枯れなくても葉っぱが全滅し、粉が散ります。発症したら治癒は不可。病気部分を切除して、それでもダメなら廃棄。サビ病予防は過湿しない(水を控える)、雑草はまめに抜く(他の植物から感染するので)、古い土・拾ってきた土で植えない。肥料に窒素分が多いとひ弱になり掛かりやすいとも。

食べられる?

和名はハナスベリヒユ。漢字で書くと「滑莧」。莧(ひゆ)とはヒヨコと同源の言葉で「小さくて可愛らしい」という意味です。スベリは茹でたときに出るヌメリから来ているといわれています。

茹でる、と書いたわけですからスベリヒユを食べる地域もあります。山形では茹でて醤油につけて保存食にしていました。栽培しているポーチュラカは農薬が使用されているので、食べるのはやめておきましょう。

日本ではスベリヒユは農地に生えるハッキリ言って雑草です。一般的に園芸店で販売されているポーチュラカはこのスベリヒユを改良したもの。でもすでに全くの別品種。交雑もしません。

スベリヒユという名前はイメージが悪いのでポーチュラカと呼ぶようになりました。

最後に

ポーチュラカは夏の暑さに非常に強く品種改良の盛んな植物で、手間がかからないので戸外の空いたスペースによく植えられています。もう少し詳細なコツなどについては以下のページにまとめていますので、参考にしてください。
同時期の開花する植物については以下のページにまとめていますので、参考にしてください。
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