プリムラジュリアンの育て方…耐寒性は低いので霜に当てないように

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プリムラジュリアンの基礎データ
プリムラジュリアン
科名サクラソウ科
属名プリムラ属
学名Primula × juliana
水やり水控え目
場所日の当たる室内
難易度中級者向け
画像投稿
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
開花
植え
肥料
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プリムラジュリアンとは?

プリムラジュリアンはサクラソウ科プリムラ・ポリアンサというグループの中から交配で生み出された品種で、「サカタのタネ」が作り販売しています。一般的にはジュリアンはポリアンサよりも葉や花が小さいとされていますが、交配が進んだ現在では、見た目で区別するのは難しいです。

ジュリアンは分類上では多年草ですが、夏の暑さと湿気に枯れてしまうので一年草扱いです。ただし、夏越しは不可能ではなく、30度以上になったら風通しのよい日陰で管理すれば、地域によりますが夏越し可能です。ただ、単価が安いので無理に夏越しせず、毎年買い換えた方が安上がりで気が楽です。

ちなみに、プリムラジュリアンの花言葉は、青春の喜びと悲しみ…です。
ジュリアン苗
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水やり…花に水はかけないで

プリムラジュリアン:水やり…花に水はかけないで
土が乾いていたら、水をたっぷりと与えてください。根腐れを起こすので土が湿っている間は水をやらないでください。花に水が掛かると、花がしぼみますし、葉っぱに水が掛かっていると、蒸れて腐りやすくなりますので、花と葉っぱに水が掛からないように、葉を持ち上げて、根元に水をやってください。口の細いジョウロがあると便利です。
●夏は蒸れやすいし、暑さのあまりに生育が鈍くなっていますので、水は控えめに。

開花中は肥料を追加

肥料が不足すると開花が鈍くなるので、開花期間中(12月〜4月)に液体肥料を10日に1回与えてください。お店で購入したジュリアンの場合は土の中に肥料が入っているので、購入後1ヶ月くらいは不要ですが、その後は追肥してください。
参考:肥料の基礎知識

管理場所・日当たり

冬は室内の日当たりへ

ジュリアンは日当たりを好みますので、ベランダの日の当たる場所などに置いてください。日当たりが悪いと花が咲かなったり、日光不足で葉が黄色く変色することもある。

寒さには耐性があり、逆に暑すぎると、花がつかなくなります。人が活動するには寒いくらいの場所(室温5度〜15度)で管理してください。3度以上で霜に当たらなければ戸外でも大丈夫です。霜に当たると枯れてしまいます。

春…気温が上がって徐々に弱る

気温が高くなると…最高気温が20度以上になると、徐々に花が咲かなくなります。高温が苦手なので、半日陰へと移動させます。

夏越し

ジュリアンは夏には暑さで枯れてしまいます。風通しの良い日陰か、玄関など涼しいところへ移動し、水やりを控えましょう。日光に当ててないので、葉っぱが黄色くなって不安ですし、水を吸い上げられないので、水やりがちょっと多いだけで腐って枯れてしまいます。かといって水やりが少ないと水切れで枯れます。あと、枯葉は速攻でむしります。防虫剤は噴霧しておきましょう。

このくらいすれば、夏越しも出来なくもない…ですが、あまり期待せずに移動させておいて、秋にも生きていたらラッキーという気持ちで挑戦しましょう。

意外と6月、7月、8月までは大丈夫で、「お、いけるか!」と思っていたら、8月の終わりから9月あたりで失速して枯れていくことが多いです。

秋…徐々に活動を再開

暑さに弱いので秋になっても暑いなら…25度以上になるなら明るい日陰で管理しましょう。最高気温が20度以下になったら、日当たりへ移動させます。その後、霜が降りる前に室内に取り込みます。霜は5度以下になると発生しやすくなります。

参考:霜に当たると植物が枯れる理由

店頭で販売されていたジュリアンは寒さに弱い

プリムラジュリアンは本来は寒さに強いのですが、お店で売られているモノは温室で育てられているので、寒さに当てると枯れる場合があります。その場合は寒さに慣れるように、まずは室内の日当たり→昼間に戸外→ずっと戸外、各場所で1週間〜2週間ほど慣らしつつ移動してください。

…いや購入した年は室内の日当たり管理が無難ですね。

種子から育てたり、夏越しした株で秋以降にしっかりと寒さに当てているものは多少の寒さは大丈夫です。それでも耐寒温度は0度〜3度くらいで、霜には当てない方がいいです。枯れないまでもダメージは大きいですから。

栽培作業

花ガラを摘みましょう

次々とツボミが出てきます。充分に日光を当てていればドンドンと絶え間なく花が咲きます。咲き終わった花は小まめに摘んでやってください。終わった花を放置しておくと、病気の原因になったり、花つきが悪くなったりします。

ツボミは日光が当たらないと咲かずにしぼむ

咲いた花の下にツボミがある場合、花を早めに摘んでしまいましょう。というのも花の陰になったツボミは日光が当たらず、咲かないでしぼんでしまうのです。葉っぱが中央に茂ってしまった場合、葉っぱを脇にどけて中央のツボミに日が当たるようにしてあげます。シクラメンの葉組みと似ています。

同じ条件で同じように育てていても何だか個体差で葉が茂ってしまうことがあります。葉を組み直して、それでもダメなら葉っぱを間引いてでも、ツボミに日光を当てましょう。

葉組みについては葉組み(シクラメン)を参考に。

植え付け・植えかえ

基本的にお店で買ってきたままで植え替えずに開花期間中は楽しめますが、店頭にあるジュリアンは根詰まり寸前ですので、植え替えると葉っぱがイキイキとしてきます。

植え替えの時期は?時期

植え替えの理想時期は、夏越しして気温が下がった…最高気温が20度以下になり、霜が降りるほど寒くなる前の9月〜10月です。一年か二年に一回植え替えをします。

土を崩さず、根をいじらないのであれば開花している時期でも植え替えは可能です。店頭販売の苗は根詰まり寸前なので、開花している時期でもいいので、ひと回り大きな鉢に植え替えるといいです。

適した用土は?

用土は一般的な培養土(花と野菜の培養土)か、自作するならば赤玉土6腐葉土4を混ぜたものを使います。

鉢植えの植え替えの手順は?

新しい鉢の底の穴を網で塞いで、鉢底石(軽石)を2cmほど敷き、その上に用土を入れます。株の土を3分の1ほど落として、黒く傷んだ根をハサミで切ってから、株を鉢に入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をやって完成です。水は鉢底から出てくるくらいにしっかりとやってください。

植え替えが必要な理由は植え替えする理由を参考にしてください。

開花している時の植え替えに注意

開花している時期に植え替えをするのであれば、土を崩さないで一回り大きな鉢に植え替えましょう。土を崩さないならダメージなしで済みます。

病害虫

アブラムシ
アブラムシは葉っぱや茎、特に柔らかくて美味しい?新芽の汁を吸う虫で、新芽にたかると奇形になってしまい生育不良を起こす。発生したら早めに駆除したいです。少量ならテデトールし、大量なら薬剤(サンヨール液剤AL・モスビラン・トップジンMスプレーなど)を使ってください。

ハダニ
ハダニ葉っぱの裏に潜んで汁を吸う虫で、乾燥を嫌うため、葉っぱに霧吹きで水をかけると予防できるが、ジュリアンはあまり葉っぱへの水やりが多いと夏に腐ってしまうので、発生したらテデトールするか薬剤(サンヨール液剤ALなど)で取り除きましょう。

うどんこ病
ウドンコ病は高温時期に発生し、葉っぱに白い粉が吹いたような症状になるカビの一種。株が健康なら大事にならないが、高温時期はジュリアンが弱っている時期なので枯れることもあります。薬剤(サンヨール液剤ALなど)で、殺菌します。

灰色かび病
灰色カビ病は低温で多湿の状況で発生するカビ。梅雨時期に風通しが悪いと発生するので、風通しの良い場所に移動させ、密生しているなら葉っぱをさばきましょう。病変箇所を取り除き、できれば薬剤(モスビラン・トップジンMスプレーなど)を散布します。

軟腐病
夏越しの際に雑菌が繁殖して腐って枯れる状態。ベンレートを使って殺菌すると多少、予防できるのですが、そもそも夏越しがジュリアンには厳しいため、効果が微妙。

最後に

ジュリアンには八重咲きの品種グループもあり、色合いも鮮やかで深いものもありますので、ジュリアンの栽培に自信がついたらバラ咲きジュリアンも試してみてください。
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