サフィニアの育て方の詳細版…かなりマニアックな内容です

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サフィニアの育て方の詳細版の基礎データ

サフィニアの育て方の詳細版
科名
ナス科
属名
ペチュニア属
学名
Petunia × atkinsiana Surfinia Group
耐寒
5度
水やり
水を好む
場所
外の日なた
難易度
初心者向け
サフィニアの育て方の詳細版の開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。

サフィニアとは?

サフィニアナス科多年草一年草扱い)のペチュニア園芸品種。ペチュニアの開発の始まりとも言うべき、ガーデニングの歴史を変えた品種。現在、さまざまな品種があるのはサフィニアがあってこそ。

育てやすく初心者向け。春から秋にかけて開花します。夏に35度以上になると生育が止まるが、秋になり涼しくなるとまた開花し始めます。

ペチュニアよりも暑さに耐性があり、水を切らしさえしなければ、長い間咲いてくれて枯れません(最近は温暖化で夏の猛暑で枯れることもある…暑さというよりは水切れで)。最近は各ペチュニアの園芸品種が改良されていてサフィニアだけが抜きんでている状況ではなくなりましたが、それでも優良な園芸植物です。

冬には寒さで枯れる一年草扱いですが、最近は戸外で越冬することも増えています。
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水やり

鉢植えの水やり土が乾いていたら鉢底から水が出るくらいに、水をシッカリとやります。土に触ってみて乾燥しているかどうかチェックしてから水をやります。受け皿をしている場合は、受け皿に溜まった水は捨ててください。水が腐って根腐れの原因になります。

7月以降、梅雨明けして、気温が上がってきたら、水切れを起こしやすくなります。夏は朝と夕方の二回、毎日、水をやります。
庭植えの水やり5月〜6月くらいまでは自然に降る雨だけで十分なんですが、気温が上昇すると、生育が早くなり、降雨だけでは水が足りないので、庭植えにしている場合でも、土が乾いているならば水をやってください。特に夏になると高温で水切れを起こします。特に温暖化による夏の猛暑で水切れは非常に起きやすいです。

早朝と夕方に水をやります。昼間に水をやると水が沸騰して根を傷めます。
水やりが追いつかない…朝と夕方の水をやりをしても間に合わない場合は、ヨシズをかけてやって日陰を作ってやるか、鉢植えならば半日陰へ移動させる。他に自動水やり(タイマー+ホース)を検討します。

環境が可能ならば自動水やり(タイマー+ホース)が現実的です。蛇口に直接タイマーをセットしてホースで水を引きます。時間になれば自動的に水をやるので、「やり忘れ」もなくなり、小旅行なら十分行けます。なにより熱中症対策になる。
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肥料肥料をやらなくても枯れることはありませんが、肥料が切れると花が止まります。植え付けのときに化成肥料をやったり、市販の培養土には最初から肥料が入っているんですが、それもサフィニアが一ヶ月ほどで消費してしまい、その後は肥料を追加しないと開花が鈍くなります。

生育期間には一週間に1回か、10日に1回、液肥をあたえます。できれば液体肥料とは別に一ヶ月に一回緩効性化成肥料を株元にやります。

真夏に高温(35度以上)で開花が止まるようならば、肥料はストップします。
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植え付け

植え付けの時期は?4月から7月辺りまで植え付けます。4月は地域によっては霜が降り、霜に当たると枯れます。霜に当たらなくても霜が降りる温度は生育には厳しい温度です。特にこの時期の苗は温室で育てられていて、寒さにあまり耐性がないです。ホームセンターでは4月でも苗を販売していますが、購入前によく考えてください。5月以降に植えるのが無難です。

6月〜7月あたりに植えても一ヶ月ほどで生育して繁茂しますので、間に合います。ただ近年の温暖化による猛暑で7月下旬と8月はサフィニアにとっても厳しい暑さになってきています(35度以上で生育が止まる)。のであまり遅くに植えないようにしましょう。
●4月に植えてしまって、寒波が来たら、室内に取り込むか、戸外の軒下で管理します。できれば室内がいいです。
●夏を越えれば秋以降はまた開花し始めるので、夏さえ越えられるなら7月に植えてもいい。
連作障害サフィニアはナス科植物でナス科の植物は連作障害が出ますので、過去三年の間にナス科の植物が植わっていた土に植えないでください。鉢・プランターであっても同じ土にそのまま植えると成長しませんので、新しい土で植えましょう。

ちなみに連作障害を起こすと、生育不良を起こし、病害虫にかかりやすくなります。
用土市販されている土(花と野菜に培養土など)で植え付けします。サフィニア・ペチュニアの土というものも売られています。自作する場合は赤玉土腐葉土4に緩効性化成肥料を混ぜたものを使います。
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鉢植え理想は直径30cmの鉢(=尺鉢)に苗を1個。ちゃんと新しい培養土で、日当たりで管理して、肥料を追加して、摘芯切り戻し)をすれば、溢れるように花が咲きます。種苗会社のサンプルのようにするには特に肥料をやらないと駄目。
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プランターは横長なので苗を二つか三つ植えます。しかし、サフィニアの成長速度ではプランターに三つ植えると、根がびっしり広がって、夏までには根詰まりを起こして、水をやってもやっても水切れを起こします。土が足りないのでプランターには植えない方がいいです。プランターに植えるのであれば、できるだけ大きな、深いものを使い、苗は二つにします。

鉢底に穴が空いているので、これを鉢底ネットで塞ぎます。その上に水はけを良くするために鉢底石(軽石)を2cmから3cmほど入れ、その上に用土を入れます。そして苗を置き、隙間に用土を入れていきます。鉢を叩いて振動させると隙間が出来るようなら、隙間に用土を詰めて、隙間ができなくなるまで繰り返します。隙間ができなくなったら、最後に水をやって完成。鉢底から水が出るのを確認してください。

サフィニアの苗は土を少しほぐすと根が広がりやすい。土は落とさない程度にほぐして植えるといいです。
最後に水をやるのは、水をやり、土と根をなじませることで根が広がりやすくするため。
庭植え庭に深さ30cmの穴を掘り、掘り出した土を苦土石灰を1平方mあたり100g〜150gを散布して中和します。中和反応まで1週間〜10日ほどかかるので、1週間後に腐葉土か堆肥のどちらかを3割ほど混ぜ、緩効性化成肥料を説明書きの規定量を足してよく混ぜて用土とします。

その土に苗を植え付けていきます。株同士は30cm空けます。隙間に用土を入れていき、最後にしっかりと水をやります。
連作障害を起こすので、過去3年ほどにナス科植物を植えた場所には植えないようにする。
管理場所・日当たり日の当たる場所で管理してください。日光が当たらないと花つきが悪くなります。多少の半日陰でも生育するし花も咲くが、十分には咲かない(思ったようにはね)。日当たりが悪いとサフィニアの能力を十分に発揮できないのでとにかく日当たりで育てましょう。

風に弱い。ツル性で伸びるので、高層マンションのベランダの強風にポキポキ折れる。
梅雨時期は軒下へサフィニアは梅雨の長雨に晒されると、蒸れて葉っぱが傷み、腐ってしまいますので、梅雨の時期だけは軒下に移動するのが好ましいです。よほど長梅雨じゃない限り、梅雨で傷むことはあっても枯れることはないですが、やっぱり見てて気持ちのよいものではないので、できれば移動させましょう。
挿し芽で増やす切り戻し・剪定・摘芯などで出たサフィニアの切れ端は挿し芽で増やすことが出来ます。挿し芽で増やしたものは親株と完全に同じ「性質」を持っているので、頑健でよく繁茂するサフィニアを庭中に広げることも出来ます。また冬越しの保険・夏の水切れの保険などでしますが、一番の目的は良い株を増やせることと、ガーデナーなら一度は挑戦してみたいという本能のようなもの。詳細は以下のリンクを参考に。
●サフィニアは種苗会社の品種ですから、挿し芽で増やすのは問題ないですが、譲渡したり、誰かに販売したら違法です。自宅で楽しむだけにしておきましょう。

作業

摘芯サフィニアはある程度、開花するとツルの先にしか花が咲かなくなってきて、全体的に花が減ります。そこで切り戻しをして脇芽を出させて、花を増やします。

植え付けて二週間か三週間経ってサフィニアのツルが30cmから40cmほど成長して、ツルの先の芽を少し切ってやると、葉っぱの根元から脇芽が旺盛に出てきて株が非常に大きくなります。これを摘芯と言います。

ツルを一本づつではなくて、花が一段落したら全体を半分〜3分の1くらいに刈り込みましょう。

摘芯をするかしないかによって、夏の終わりに見る株の大きさが全く違います。しないと株元・中心部分がハゲてコンモリ仕上がりません。
蒸れ対策の切り戻しサフィニアはよく繁茂するのですが、そのせいで内部が蒸れて枯れ込みます。梅雨時期と夏は危険です。そこで梅雨前に株全体を切り戻しをすることで、株の更新と蒸れ対策をします。
●切り戻し・摘芯で切った枝は挿し木で増やすことも出来ます。挿し芽で増やすと同じ性質のものが大量に作れます。一株が結構高価なサフィニアでも無限増殖できます。これで庭中をサフィニアにする人もいます。ちなみに挿し芽で増やしたものを売ったり贈与したら犯罪になります。個人的にするものなら今のところは問題ないですが。
●サフィニアは品種改良されていて、梅雨の蒸れや暑さには強い方ではあるんですが、それでも危険。梅雨前・夏前の切り戻しは必須の作業です。
花ガラ摘み花ガラというのは花が終わって萎んでしまったもの。花が終わると、植物はそこにエネルギーを注いで、種子を作ろうとします。サフィニアは種子を作らない(作りづらい・出来づらい)のですが、それでもエネルギーを注ごうとします。そこで花が終わったら、摘んでやることで次の蕾が咲きやすくなります。

それに花が落ちて、その花が葉っぱなどにこびりつくと見た目も悪いし、そこから病気が発生することもありますので、花ガラは摘んだ方が良いです。気にならないならしないでもいいです。病気の原因になると書いたんですが、株が弱ってない限りは病気にはならないです。
病害虫サフィニアはペチュニア同様にベトベトしています。剪定のときに手がベトベトして嫌な感じがしますが、このベトベトで害虫を避けています。ちなみにカリブラコアにはこの機能がないのでハダニが発生しやすいです。

ハダニ、アブラムシウドンコ病エカキムシコナジラミウィルス病などが発生します。詳細は以下のページを参考にしてください。
トラブル・FAQ花が咲かない
サフィニアの花が一切咲かないってことはほぼない。根詰まり・肥料不足でも量は少なくても多少は開花はする。花が一切咲かないのはよほど日当たりが悪いか、アブラムシなどにツボミ・新芽がやられているか、水切れを何度も繰り返して株が悪化している。
花が咲きづらい原因は日光不足・肥料不足・根詰まり・病害虫など。特に肥料不足を疑う。これらの原因が見当たらないのに花が咲かないならば、切り戻し・摘芯をして脇芽を出させれば開花します。

葉っぱが黄色くなる
日光が当たらないと葉っぱが黄色くなり、株元の葉っぱは落ちるのが普通。古い葉っぱは落ちるもので、これは「生理現象」で避けられない。株元がハゲてしまうが、これは切り戻しをして脇芽を出させて回避する。それでも限界はある。
葉っぱが黄色くなる原因は別にあって、それがマグネシウム。マグネシウムは葉緑素の材料で、マグネシウムが不足すると下葉から黄色くなる。下葉が黄色く、つる先に行くほど青いのは、株元の葉っぱのマグネシウムをツル先に流用しているから。これは苦土石灰をやることで回復する。苦土石灰は一握りほどでいい。
由来・伝承ブラジルのパンパよりペチュニアの原種を持ち帰り、それをサントリーと京成バラ園芸が共同で作り出したのが「サフィニア」です。サフィニアはサントリーフラワーズ株式会社の登録商標で、分かりやすく言うと「商品名」です。育て方は「ペチュニア」も参考にしてください。ちなみにサフィニアの名前は匍匐を意味する「サーフィン」とペチュニアの造語です。サフィニアは派生した品種がいろいろとあります。例えば「サフィニアサマー」「サフィニアブーケ」「サフィニアマックス」など。

サフィニアは欧米でも評価の高い品種です。
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